総合農業科3年畜産専攻生、2年動物コース生は球磨地域農業協同組合の方々に来校して頂き、「和牛の登録審査と見方」について学習しました。
まずは全体会。登録審査の歴史など、興味深い話を聞かせて頂きました。登録審査とはウシの体型に点数をつけ、登録することです。ウシは人間と同じように1頭1頭、体型が異なります。「良い体型」を決められており、その体型に近いウシが点数が高い体型となります。
次にウシの身体測定、牛体測定を行いました。
ウシの牛体測定は専門の道具「体尺計」「キャリパ」「巻き尺」を使って行います。まずは見本を見せてもらいました。予想はしていましたがそれ以上に上手い。受講した生徒には将来、畜産経営を行う予定の生徒がいれば、動物に興味があって学んでいる生徒もいますので、現段階で経験や知識に差があります。この牛体測定、分かっている人には分かるうまさがありました。動きが機敏だし、声出しが明確だし、測定する部位が明確だし、コンビネーションがあうんの呼吸で行われるし。おそらく、専門の方々の中でも上手いと思います。そのうまさに気付いた生徒もおりました。「この方々が球磨の和牛を支えている」それだけで嬉しくなりました。
「坐骨幅」を計測している様子です。「この辺」ではなく、「ここ」。専門家の方々は骨を触って、みなが同じ場所を測定します。
次に生徒が測定してみました。ウシの立たせ方、測定場所の違いで測定結果は大きく異なります。生徒諸君、ハッキリ覚えて下さい。
「キャリパはこうやって持ちなさい」専門知識の高い方々なのに、生徒には基礎の基礎から教えて下さりました。
最後は生徒の謝辞で終えました。
時間の都合上、「審査」に関しては説明だけでしたが、とても具体的な説明を聞くことができました。
全体をとおしてとても奥が深く、かつ基礎基本が学べる有意義な学習会でした。そして「贅沢」だと感じました。球磨畜産農業協同組合指導課の方々が5人も来校して頂き、生徒に事細かに教えて下さる。サッカーでたとえると生徒5、6人に対して1人Jリーガーが来て教えて下さるような感じです。
指導課長の大西さんは「人吉球磨地域を支える人材、畜産を支える人材、畜産を理解し、支援してくれる人材に育ってくれればという思いです。また、呼んで下さい。」とおっしゃいました。この地域には農業・畜産の文化があり、その文化は様々な人の想いで支えられていることも学ぶことができました。本当にありがとうございました。
3年生活経営科は、生物活用の時間に花壇の寄せ植えを行っていました。
~デザイン室近辺の花壇~
花壇の中央には、スイセンが植えてあります。花が咲くとある文字になるように植えてあるそうです。
何の文字が出てくるか楽しみですね
~昇降口前花壇~
こちらもこだわっています
完成形をお楽しみに
本校の小動物舎にて深田小の皆さんと小動物ふれあい活動を行いました。
本日は休日でしたが沢山の児童さん、深田小の先生方や保護者の方に来ていただきました。
①本校の小動物舎ではイヌ、ポニー、ヤギ、ウサギ、ニワトリ、小魚を飼育しています。児童さんは小動物に興味津々です。
②1時間ほど小動物とふれあった後、とある場所へと移動します。さぁ、どこへ向かうのでしょうか?
③到着した場所は本校自慢の馬場!馬術部がすでに練習をしていました。
児童さんを馬場に連れてきた理由とは?
④それは乗馬です!今回は馬術部の部員に手伝ってもらい乗馬体験を行いました!
児童さんは乗馬中は緊張しているようでしたが、乗馬後「たのしかった!」という声をたくさん聞けました。良かった良かった。
⑤保護者の方に本校馬術部OGの方がいらっしゃいました。流石の乗りこなしです。
⑥本校の生徒も乗馬体験しました。余裕のピース v(^^)
⑦最後に児童さんと本校の生徒で写真撮影を行いました。
深田小の皆様、本日はありがとうございました。また機会があればよろしくお願いします。
案内役を行ってくれた生活科の生徒もありがとう!
11月12日(木)。夕方、生徒から報告がありました。「先生、なんか、いつもと様子が違います。血が混ざっている粘液が出ています」。
運動場にいたウシ(はつほまれ号)の異変、よく気付いてくれました。この褐毛和種は妊娠(黒毛和種の受精卵)しており、11月30日が分娩予定です。直腸検査(肛門に手を入れ、子宮を間接的に触診)をしてみると、すぐそこに子牛らしき物体。
次に、直接、膣(子宮の入り口)に手を入れました。子宮頚管(普段は締まっている)より手前に膜につつまれた顔がありました。ということは「分娩(お産)」が始まっています。
慌てて簡易的な部屋に入れ、胎子が出てくるのを待ちました。
しかし、待っても待っても、生まれてきません。とうとう、翌日の朝となりました。
11月13日(金)獣医さんに来てもらい、診察してもらいました。膣に直接手を入れた獣医さん。「あー分娩、始まっていますね。あら、頭しかない。」胎子(子牛)は出てくるとき、前足から出てきます。だからお母さんの産道に前足と頭が入らないと出てこれないのです。「親牛も疲れて弱っているから、今、産ませなきゃならない」とおっしゃりました。
17日の早産、出血、分娩開始から1日たっても出てこない・・・。これらの条件を考えると「もう、子牛は子宮の中で死んでいるだろう」と皆が思いました。
獣医さんの対処で前足が出てきました。引き出した子牛は・・・。生きていました。少し小さいですが生きています。観察してくれた生徒が見つけてくれなかったら助からなかった命でした。
その日の夜、牛舎の明かりがついていました。
そこには生徒が子牛と一緒に座っていました。小刻みに震える子牛を心配し、ワラやタオルで体を何度も噴き上げていました。
「先生、ミルク、飲みません」子牛は未熟なため、ミルクを飲む力も備わっていない。子牛が生まれた喜びで忘れていましたが、未熟児の命をつなぐためにはこれからの方が大切です。「先生、明日は5時過ぎに来てミルク飲ませていいですか」と言って帰っていきました。
動物の命に向き合う。その姿勢を生徒から教えてもらいました。
南稜祭weekでは、多くのお客様に来場いただき、おかげさまで大盛況となりました。ありがとうございました。野菜の販売は引き続き行いますので、本校にお越しいただければ幸いです。
アールスヴェルダ バリエーション豊富なトマト(9種類)
王道ハクサイ、キャベツ、ダイコン
最近、寒くなってきました。総合農業科で飼育するウシで気を遣うのが「下痢の予防」です。今日は、日ごろ使っている哺乳バケツ(哺乳子牛にミルクを飲ませるバケツ)を洗浄しました。
いつも使っている、いつも洗っている哺乳バケツを分解するとこんな感じです。汚れている・・・。みなさん、ここを通った牛乳、飲めますか?
汚れているのは分かったが、ブラシは届かない。どうやって洗いましょう。みんなで考えた答えは「高圧洗浄機」でした。
こんなんでとれるのかな・・・。
見違えるようにきれいになったの、わかりますか(ビー玉が見える中ですよ)?作戦は成功です。
最後に塩素系の消毒薬を使い、消毒しました。
毎日、洗っているつもりの哺乳バケツは十分にきれいになっていないことがわかりました。普段、やっていることを「これでいいのか?」と時には疑ってみることも大切だと感じました。
総合農業科では「農業を学ぶ」「農業で学ぶ」。意欲を持てる専門教科をとおして、生きていくために必要な資質(考え方や人柄)を育てることも目標としています。
寒くなってきましたね。特に朝・夕の冷え込みはとても厳しくなってきました。ウシの内、成牛(大人)は寒さに強いのですが、子牛は寒さに弱いです。子牛は寒くなると、下痢をしたり、咳したりして発育が遅れます。そうならないように総合農業科の牛舎では、子牛の部屋に保温箱(直接、風を受けないように)とヒーターを設置しました。
3年生にもなると、「何のために設置するのか」「事故は起きないのか」など考えながら設置します。子牛はコードを引っ張ります。まずはコードが子牛から引っ張られないように設置しました。
次は高さです。「ヒーターを設置しただけで満足していませんか?」目的は下にいる子牛が快適に生活できること。暖かくないと意味がありません。
子牛より先に中に入って確認していました。ヒーターの下の暖かさも大切ですが、ウシが立った時に背中に当たったり下に敷いたわらがヒーターに当たったりすると火傷や火事の原因になります。低すぎてもいけないのです。
今回はこの高さに決まったようです。
しかし、これでも安心はできません。子牛は大きくなりますし、気温は変化します。大きくなって背中が当たるようならば高くしなければならないし、気温が上がり、子牛がヒーターの下にいないようならば切ってあげなければなりません。すべてはウシが教えてくれます。生徒みんなで観察し、考えながら飼育管理していきます。
11月13日、今日もたくさんのお客さんにご来校いただきました。5日間、晴天に恵まれ、お陰をもちまして無事に最終日を迎えることができました。ご来校いただきましたお客様には心からお礼申し上げます。生徒たちの自分たちの生産した商品が売れていく様子を見て、自信とやり甲斐を感じたようでした。来年度は、コロナも終息しこれまで通りの南稜祭を行えることを願っております。来年もぜひおこし下さい。ありがとうございました。
「果樹」の実習でキウイフルーツの収穫を行いました。果樹では、6月下旬のモモの収穫から始まり、7月~10月初旬ブドウ 8月ブルーベリー、10月クリを収穫しました。キウイフルーツは、ブドウと同じで台風に強い、栽培も容易で長期貯蔵ができるといった特性があります。また、美容やアンチエイジング効果があることなどからターゲットを絞った販売で需要の拡大が期待できるのではと新たな栽培品目としても検討しています。
11月12日、今日もたくさんのお客様にお越しになっていただきました。
南稜祭weekもいよいよ明日までです。是非お越ししください。新鮮な野菜やきれいな花も準備してお待ちしております。