船高日記
令和7年度企画展 「デジタル考古学II ひとのかたち-出土品から見る人の造形-」
令和7年度企画展 「デジタル考古学II ひとのかたち-出土品から見る人の造形-」
御船高校の玄関ショーケースには、弥生時代の貴重な文化財「人面付き土器」が大切に展示されています。この土器は昭和50年代に益城町の秋永遺跡から出土し、教育の教材として御船高校に寄贈されたものです。高さ約23cm、幅10cm、弥生時代後期(2世紀頃)のものと推定され、発掘時に破損していた頭部は石こうで復元されています。
この「人面付き土器」は、細い目、低い鼻、扁平な顔立ちが特徴で、穏やかで優しい印象を与える造形が魅力です。人面を持つ土器は全国的にも珍しく、弥生人の生活や美意識を今に伝える貴重な資料といえます。今から1800年まえの上益城の地に弥生人が暮らしていたことを想像すると、歴史のロマンを感じずにはいられません。
現在、この「人面付き土器」は大分県立埋蔵文化財センターで開催されている、令和7年度企画展 「デジタル考古学II ひとのかたち-出土品から見る人の造形-」 に出品されています。御船高校には旧制御船中学校時代から画家の作品も数多く残されていますが、この土器もまた地域の歴史と文化を物語る大切な宝です。
地域に根差した教育の場に、こうした文化財が受け継がれていることは、未来へと歴史をつなぐ大きな意義を持っています。
11月13日(木)大分県立埋蔵文化財センターにて、観覧してきました。