球磨工ブログ

2013年8月の記事一覧

化学基礎

 期末考査後、7月上旬に、金属について学習しました。

 ・金属原子が金属結合して金属結晶ができる。
 ・金属結晶には自由電子が含まれているため、電気や熱が良く伝わる。
 ・金属は加工しやすい。引っ張って線にできる性質を延性、たたいて箔にできる性質を展性という。
 ・二種以上の金属などを混ぜることで合金にしたり、めっきしたりすることで、金属の用途は広がる。

 以上のようなことを学んだ後で、実験をしました。

化学実験05 金属の加工

 銅線、亜鉛の粉末、水酸化ナトリウム水溶液を準備します。銅線はリング状にして4つ用意し、蒸発皿に亜鉛粉末と水酸化ナトリウム水溶液を加えました。
化学実験5-1 化学実験5-2

 銅線3つを蒸発皿に入れ、沸騰させないように気をつけながら温めます。しばらく温めると、銅線の色が変化します。(赤銅色→銀白色)
化学実験5-3 化学実験5-4

 ピンセットで慎重に取り出し、洗うと銀白色になっていることが分かります。次に、銀色のリング2つを軽くガスバーナーの炎で温めます。
化学実験5-5 化学実験5-6

 今度は銀白色から黄金色に変化します。黄金色になったら、水道水ですぐに冷やします。(温めすぎると焦げて黒くなります。)
化学実験5-7 化学実験5-8

 簡単な操作ですが、赤銅色→銀白色→黄金色と見た目の変化が楽しい実験です。
 金属の銅は赤銅(しゃくどう)色ですが、亜鉛がめっきされ、銀白色になりました。さらに、銅と亜鉛が熱せられて混ざることで黄銅(または真鍮)という合金になりました。黄銅は五円硬貨にも使われている合金です。
化学実験5-9 化学実験5-10

 黄銅は、亜鉛と銅の合金です。天然に黄銅鉱という鉱石がありますが、黄銅は入っていません。まぎらわしい名称です。(黄銅鉱の成分は銅と鉄と硫黄です。)