学校生活 南稜NOW

2019年9月の記事一覧

和牛甲子園出場予定牛超音波画像検査

9月24日、球磨地域農業協同組合にお誘い頂き、エコー(超音波画像診断)検査をして頂きました。エコー検査とは超音波によって牛の中を見る検査です。肥育牛の場合、枝肉(牛肉)の値段を決める脂肪の入りや、筋肉の形や大きさは、と畜(牛を殺して)肉を見るまでは分かりません。それを生体(生きている内に)確認することができる機器ですが、専門的な技術や知識がないと活用できません。

この日は地域の肥育農家の方々も肥育牛を連れてきて、エコー検査を行っていました。

農家の牛は大きいし、肩幅があるし、背中がいくつも割れているし。同じ程度の月齢(年齢)の牛を見せて頂き、勉強になりました。

また、エコーについても教えて頂きました。

基本的な筋肉の付き方や形、肉質の決め方などを勉強しておく必要性を感じました。

農家の方々の牛を見終わった、南稜高校神殿原農場に来て頂き、和牛甲子園に参加予定の牛2頭もエコーで見て頂きました。7月に宮崎大学の徳永先生に見て頂いた牛です。この2ヶ月での変化、成果を期待します。

まずは「安桜号」。「あ、ああ。これは」

宮崎大学の徳永先生もおっしゃっていた「しこり」。まだ、ありました。しこりとは脂肪の塊みたいな物。原因も明確には分かってないそうです。

画像ではこのように移りました。上の黒っぽいところが「しこり(脂肪の塊)」です。1月までに改善されるかどうか。原因が分からないので対応も分かりませんが、生徒はあきらめていませんでした。「毎日、マッサージします。」これまでも、毎日、牛洗をしてきた生徒です。気持ちでなんとかなることでは無いかもしれませんが、その思いが嬉しく思います。

実際にエコーを使わせて頂きました。当てる場所、強さによって画像に写る映像は異なります。また、私たちでは分からない肉質の様子を説明してくださりました。2頭、見て頂いたのですが、どちらも肉質、ロース芯面積、バラの厚さなど、期待できるとのことでした。1頭(安桜号)に「しこり」が見つかったこと以外は順調とのことでした。

「これからは継続的に、食べさせてください」とのご指導も頂きました。食べさせること。簡単に感じるかもしれませんが、1日10㎏ぐらい食べていることを続けさせることは牛にとっては大変なこと。できるだけ牛が生活しやすい環境を作ってやることで、できるだけストレスを取り除いてやることが大切です。牛の観察とともに頑張ります。

生徒のメモ用紙(勝手にHPに載せてすみません。見事だったもので)。言葉で説明して頂いた内容を、どんどん吸収していました。その姿勢は畜産や牛に限らず、どんな仕事についても求められる、褒められる姿勢です。意欲満々の姿はとても嬉しく思いました。

これからも牛をとおして、生徒は成長を続けていきます。