学校生活
新任式・1学期始業式
4月8日(月)は、定期異動に伴う令和6年度の新任式及び1学期始業式が、定時制多目的室で行われました。
〇新任式
今年度は、定時制には6名の先生方が赴任されました。
教頭先生からご紹介があった後、新着任の先生方よりお一人ずつごあいさつをいただきました。
その後、生徒会長より歓迎のことばが立派に述べられました。
新着任の先生方にとっても、楽しみにしておられた生徒との初対面です。
生徒のみなさんは、こらから先生方とたくさんの思い出を作ってほしいですね。
〇1学期始業式
引き続き、1学期始業式が行われました。
校長講話では、「願い」という今年度の教育スローガンの一部分についてお話がありました。以下はその抜粋です。
皆さんは、背中に「願い」を背負っています。皆さんがどういう生活をしていきたいかという願い。次に、支えてくれている家族の皆さんからの願い。そして、お世話になっている地域の方々からの願い。最後に、再編統合前の旧水俣高校から引き継がれた願い。
その願いを叶えるために、積極的に主体的に活動していくこと。将来に向かって、時には重すぎると感じることもあるかもしれません。そんな時は、先生たちのサポートを受けると良いでしょう。苦しいとき、つらいときはみんなで解決しましょう。
最後に、皆さんにある歌の一節を紹介します。
「願いよ叶え いつの日か そうなるように 生きてゆけ」
以上が校長講話の概要です。
式後は、教頭先生より主任主事の紹介及び学級担任・副担任の紹介がありました。その後、各部より連絡がありました。
探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための新年度がスタートしました。
毎日通っているこの学校には、夢を実現するためのヒントがたくさんあります。経験豊かな先生方を頼り、今年度もたくさんのことを学んでいってほしいですね。
入学式・初顔合わせ会
4月8日(月)令和6年度の入学式及び初顔合わせ会が実施されました。
〇入学式
今年度の定時制の新入生は6名。緊張した面持ちで入場しましたが、校長先生からの入学許可・式辞に続き来賓祝辞も、とても良い姿勢で聞くことができました。
校長先生からは、「夢」についての3つのお話をしていただきました。
(1)「夢は指針である」ということです。指針とは、物事を進めるうえでたよりとなるものです。なりたい自分を思い描き、目標を持つことが大事です。
(2)「夢は成長を促す」ということです。夢を持つことで、たゆまぬ努力をしていきます。その過程で、人は確実に成長をしていきます。
(3)「夢は希望である」ということです。夢の源となる希望の光を投げかけ、豊かで意義のある在り方生き方を通して、高校生活を充実させてほしいと願います。
校長先生は結びに、ある歌の一節を紹介してくださいました。
「願いよ叶えいつの日か そうなるように 生きてゆけ」
ともに、頑張っていきましょう。
〇初顔合わせ会
式後は、定時制の多目的室に移動して、新入生・保護者・職員の初顔合わせ会が行われました。
教頭あいさつ、担任・副担任あいさつから職員紹介を経て各部連絡が行われました。
いろいろな面で、義務教育課程とは異なる高等学校の仕組みについてお話がありました。
いよいよ、翌日からは一人で登校することになります。これから始まる定時制での高校生活の、記念すべき初日が無事に終わりました。探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現できるよう、勉強に友だちづくりに、大いに励みましょう。
転退任式
3月28日(木)は、この春の定期異動に伴う転退任式が行われました。
まずは式に先立ち、定時制の1名の先生に、60歳の節目に際してこれまでの永い歳月の間本県教育振興のためにひたすら尽くしていただいた多大な御功績に対する感謝状の授与が行われました。文面の最後には「今後ともますます御健勝にて御活躍されますことを期待します 熊本県教育委員会」と結ばれていました。
本校の生徒諸君が生まれるずっと前から教鞭をとってこられ、その長年の経験の数々を、今の定時制の生徒たちにご教示いただいております。今後とも、厳しくも温かいご指導をよろしくお願いいたします。
そして、いよいよ転退任式です。教頭先生から、転出される先生方お一人おひとりのご紹介がありました。
校長先生は、夕方からの授業をよく見に来てくださっていましたが、いつもとても素晴らしい授業態度をほめてくださいました。今までの姿勢を忘れることなく、何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する真摯な姿勢を忘れることなく、跳ね返されても挑み続けてほしい。常に成長はしているので、いくつになっても挑戦すること、めげることなく活躍してほしいとの励ましのことばをいただきました。
副校長先生からは、昨年初めて定時制に来て、毎日がワクワクして楽しかった、みんなが頑張っている姿に元気と感動と勇気をもらった。こらからも精一杯頑張ってほしいとの励ましのことばをいただきました。副校長先生は、いろんな人と一緒に仕事をして心がけていることは、その人の良い所を見つけるようにしていらっしゃるそうです。そうすると、相手がだんだんよく見えてくるし、自分自身の見方が変わってくるといったお話もいただきました。
40年近く教員を続けてきて、このたび教師生活にピリオドを打たれる先生からは、今の生徒が最後の生徒となるわけですが、授業、学校行事、販売実習、試作実習等を楽しみながら頑張っている姿をほめていただき、成長した数年後がとても楽しみで、やるべきことをやっていけば夢は実現する。健康に留意して過ごしてほしい。水高生のプライドを持って夢を実現してほしいとの励ましのことばをいただきました。
4月から新天地に転出される先生方からは、人との関わりを大事にしてほしい。人と関わることが苦手な人もいると思うけど、人と関わることを続けていけば、自分が困ったときに助けてくれる。生きにくい時代だからこそ、良い意味で人を巻き込みながら、今の高校生活をこれからの練習と思って過ごしてほしいという励ましのことばをいただきました。
みんなと過ごした日々は、感謝の気持ちでいっぱいであり、ここでも思い出を胸に刻んでこれからも頑張っていきたい、寒かったり暖かかったりしますが、健康に留意して過ごしてほしいといった優しいことばもかけていただきました。
生徒会長より、惜別のあいさつがあり、花束贈呈です。涙を流している生徒もいました。先生方と生徒諸君の絆の深さが感じられました。
先生方、今まで本当にお世話になりました。ありがとうございました。水俣高校定時制での日々をたまには思い出していただきながら、健康に留意されてお過ごしください。先生方の今後より一層のご活躍を祈念しております。水高定時制の生徒の活躍も、HPなどで見守っていただきますと幸いです。ありがとうございました。
3学期終業式
3月22日(金)は、3学期の終業式が行われました。
まずは式に先立ち、表彰式です。
皆勤賞と精勤賞が授与されました。よく頑張りました。
続けて、終業式です。
校長先生の講話では、今年度の教育スローガン「何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する生徒の育成」について、意識しながら過ごせたか、確認がありました。何事も自分のこととして捉える。主体的に考える。この習慣を身につけることが肝心です。
夢の実現に向けて挑戦する姿勢を大事にして、目標を持ち、挑戦する過程を大切にしてほしい。関連して、ネルソン・マンデラ氏の言葉を紹介していただきました。「生きるうえで最も偉大な栄光は、決して転ばないことにあるのではない。転ぶたびに起き上がり続けることにある。」と言い残されたそうです。成功しなくても成長はしているのだと教えてくださいました。
併せて願うことは、謙虚で誠実な人であってほしいということです。旧松下電器の創業者・松下幸之助氏の言葉も紹介していただきました。「学ぶ心さえあれば、万物すべてこれわが師である。」と言い残されたそうです。成功の陰には周囲の協力、支えてくれる人の存在があるということを忘れないでほしいという講話をいただきました。
その後、各部より諸連絡等がありました。次に登校するのは、3月28日(木)の転退任式です。
何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する生徒たちの令和5年度の活動がこれで終わりました。水俣高校定時制の生徒の挑戦は、令和6年度に引き継がれます。
令和5年度も、水俣高校定時制をたくさん応援してくださり、ありがとうございました。令和6年度も、本校定時制の生徒の活躍にご期待ください。今後ともよろしくお願いいたします。
教室(机・椅子)下足箱移動・大掃除・生徒交流会~バレーボール~
3月19日(火)は、新教室への荷物移動及び今年度最後の大掃除並びに生徒交流会が行われました。
〇教室(机・椅子)下足箱移動
まずは、新教室への荷物移動からです。自分の机、椅子、荷物等を次年度の教室に運びます。
3年生から順に、4年生教室へ。そして下級生が続きます。並行して、先日卒業した上級学年の机、椅子を1年生教室に運びます。
下足箱は、お昼のうちに先生たちで掃除、氏名の張り替えと個人のスリッパ移動をしておきましたので、生徒は新しい場所を確認します。
ロッカーの荷物も移動します。
掲示物も新教室へ移動します。
〇大掃除
教室移動が落ち着いたら、続けて大掃除です。1年間の感謝の気持ちを込めて、入念に掃除をします。
暑い夏の日も、寒い冬の日も、大変お世話になったエアーコンディショナーのフィルター清掃です。
黒板の溝も丁寧に拭き取ります。
少ない人数ですが、手分けして各教室・廊下及び多目的室・カウンセリング室並びに昇降口・トイレに至るまで、時間をかけて掃除します。
〇生徒交流会~バレーボール~
そして、いよいよ生徒交流会です。
今回は、バレーボールです。協力して準備をします。
一旦集合して、生徒会長より挨拶、続けて競技上の注意です。
その後、体育委員の号令で準備運動です。
入念に行います。
次は、走ります。
適度な準備運動の後は、各自で練習をします。
そして、いよいよ試合開始です。
まずは、AチームとBチームに分かれて対戦です。
練習の甲斐もあり、ナイスプレーが飛び出します。
体育の授業でも教わり、コツをつかんでいるようです。
人数調整で先生たちも助っ人として入ります。
白球を追いかける姿から、一生懸命さが伝わります。
よく声を掛け合いながらプレーができています。
2試合後、最後はチームメンバーを入れ替えてプレーしました。
そして、後片付けです。
協力して行います。
最後に教頭先生より表彰及び講評をしていただきました。
今回は上級生が卒業して生徒数が減ったことや、最後の試合はメンバーを入れ替えて戦ったことなども踏まえて、試合の状況を見て、「最優秀選手賞」「優秀選手賞」「敢闘選手賞」として表彰しました。
今回の生徒交流会は、企画の段階から新生徒会執行部のメンバー及び体育委員を中心に作り上げてくれました。担当の先生に「これがしたいです」とルーズリーフに具体的かつ詳細に書き込まれたバレーボールの案を提出してくれました。少ない生徒数ですので、工夫したメンバー編成、球技が得意な生徒も苦手な生徒も一緒に楽しめるように今回の生徒交流会用の特別ルールを考えてくれるなど、隅々まで目を行き届かせた思いやりのある企画運営でした。その甲斐もあり、みんなとても楽しそうにプレーをしていたのがとても印象的でした。執行部も一般生徒も、一人ひとりが何事にも当事者意識を持ち、主体的に行動できた生徒交流会でした。得意な分野はより力を高め、苦手なことにも果敢に取り組みながら、夢の実現に向けて挑戦するその姿勢を大事にしてほしいと願います。
商業科商品開発「ミニタルト(創作スウィーツ)試作実習会」
3月19日(火)は、道の駅みなまた・Shop&Cafeミナマータ様のご協力のもと、商業科商品開発「ミニタルト(創作スウィーツ)試作実習会」が、同所で実施されました。
去る2月21日(水)に、この企画の検討会が本校多目的室で実施されましたが、そこで生徒から提案されたプレゼンや、それと関連して生徒から出た意見及びプロからのアドバイス、さらにはプロの助言を受けながら行った調べ学習の内容を、総括的なイメージとして作り上げた仮の商品を試作してみるというものです。
まずは、今回の講師の先生方の紹介です。道の駅みなまたの館長様及びシェフの方々です。その後、参加生徒の自己紹介です。今回は、2年生4名が参加させていただきました。
前回の検討会からおよそ一か月。この間にも、道の駅みなまたの館長様及びシェフの皆様は、通常の営業がある中、時間を捻出してこのコラボ企画のための研究及び下準備をしてこられていたのです。まずは、そのプロ段階での試作過程における所感からお話をしていただきます。生徒は、真剣にメモをとっています。
そして、いよいよ試作実習です。
まずは、入念に手を洗います。
こちらの素材は、あらかじめシェフの皆様が準備してくださっていたものです。
生徒の提案に合わせて、水俣茶タルトの素材をこしらえてくださっていました。
こちらの素材は、プリンタルトの素材になります。
水俣茶及びプリンの両方をお皿に乗せ、各々、合いそうな具材をチョイスしてタルト生地に乗せていきます。
タルトを小さく切ると、具材を小分けして乗せやすく、味見したときに区別がつきやすくなります。
プリンタルトにはフルーツを乗せてみて、水俣茶タルトには生クリームを乗せてみます。金箔をかけると際立ちます。
小豆や甘夏もチョイスしてみました。
試食をしてみます。見た目も大事ですが、やはり味覚が一番頼りになります。
試食後は、シートに所感を記入します。
その後、全員で意見交換を行います。
議論を重ねた結果、水俣茶タルトはかっこよく、プリンタルトはかわいらしく仕上げることとしました。
時間が来ましたので、今日はここまでです。生徒会副会長より、謝辞がありました。この1か月間は、生徒たちもいろいろと調べ、実際に様々ななタルトを食べてみたりしていたようです。今回の試作実習会では、ミナマータの皆様のおかげで、イメージが少しでも出てきたのでホッとしましたといった感想が述べられました。
そして最後は、せっかくの機会ですので、ソフトクリームの作り方を教わりました。
今回は、生徒一人ひとりが自作のタルトを作ってみて、参加生徒全員がよく意見を出してくれました。何事にも当事者意識を持ち、主体的に行動できる力がどんどん身についてきています。コラボ商品を世に送り出すという夢の実現に向けて挑戦する姿はとても素晴らしいものでした。
今回も協力してくださった、道の駅みなまた・Shop&Cafeミナマータの皆様、本当にありがとうございました。次回の試作実習会でもよろしくお願いいたします。良いコラボ新商品ができるよう頑張っていきたいと思います。
卒業証書授与式 卒業生を祝う会
3月1日(金)は、令和5年度卒業証書授与式及び卒業生を祝う会が、また、それに先立ち2月28日(水)並びに29日(木)は、表彰式・卒業式予行・同窓会入会式・卒業生を祝う会準備等といった卒業式関連の各種行事が行われました。
〇表彰式
卒業式関連の行事は、2月28日(水)表彰式からのスタートです。
熊本県がんばる高校生表彰、産業教育振興中央会御下賜金(ごかしきん)記念優秀卒業生表彰、全国商業高等学校協会成績優秀者表彰、全国高等学校定時制通信制教育振興会表彰、熊本県高等学校定時制通信制教育振興会表彰、熊本県高等学校文化連盟表彰、熊本県高等学校体育連盟表彰、熊本県高等学校保健会表彰の各種卒業予定者表彰が行われ、式の結びには本校定時制の先生が1名、永年勤続に係る功労者表彰を、教え子たちが見守る中、授与されました。
〇卒業生を祝う会事前準備(装飾品作成・飾り付け・設営)
2月29日(木)は在校生による、翌日に控えた卒業生を祝う会の準備が行われました。
まずは説明を聴きます。やることは、風船を膨らませることと、ホワイトボードに貼る文字の切り抜き・風船に貼る養生テープ作りです。これらを分担して行います。風船はストローを使って膨らませます。ストローは浅く差し込みます。
卒業予定者が喜んでもらえるよう、少ない人数ながら、よく分担して取り組んでいます。
概ね膨らみました。色とりどりです。
ホワイトボードや壁面に貼付します。作業の過程において時折、破裂音がしてびっくりしますがその都度なごみます。
翌日は、大好きな先輩たちが喜んでくれるといいですね。
〇卒業証書授与式
そして、3月1日(金)は、いよいよ卒業証書授与式当日です。
登校後は、教室に集合して最後の動作確認及びコサージュ装着を協力して行います。事実上、最後の教室でのひと時となります。
定刻となり、いよいよ入場です。
水俣高校は全定(全日制・定時制)合同で行います。本校体育館での厳かな式典は、実に入学式以来となります。3年振りまたは4年振り、あるいはそれ以上振りの生徒もいる中、それぞれの年月を振り返りながら、式に臨みます。
定時制は、全日制課程各学科・各クラスの代表生徒が卒業証書を授与されたのち、4年生の生徒が1名のみ、定時制3・4年生の卒業生7名の代表として壇上に上がり授与されます。他の6名も代表者と礼等の動きを合わせます。よくそろっています。この日この瞬間のために雨の日も風の日も、人によっては遠方から毎日、くじけそうになりながらも通い続けたのです。
校長先生からの式辞では、挑戦を続けること、感謝の気持ちをもって謙虚な姿勢を忘れないこと等、励ましのお言葉をいただきました。来賓の皆様、祝詞・祝電をたまわった関係各位の皆様からも温かいはなむけのお言葉をいただきました。ありがとうございました。
送辞・答辞は、それぞれ全日制の生徒が代表で述べてくれましたが、その中で、定時制商業科の商品開発及び販売実習での活躍に触れてくれました。
式歌斉唱・式後の行事の後、いよいよ卒業生退場です。全日制1組から順に退場し、最後に残った定時制7名が、担任の先生方の先導で退場します。
来賓・保護者・在校生・職員に見守られながら、堂々と退場のトリを務めてくれました。「定時制商業科、退場!」のアナウンス後の拍手は、とりわけ大きく、苦学してきた夜間課程の生徒たちの実情を、皆様とてもよくわかってくださっています。
〇卒業生を祝う会
式後は、定時制だけの最後のお別れの会が多目的室で行われました。
式典後のお忙しい時間帯の中、校長先生、副校長先生、教頭先生、事務長先生が定時制に来てくださり、校長先生からはお祝いと激励のお言葉をいただきました。中でも、校長先生が着任された年度の定通総体で、今回の卒業生がバドミントン競技で惜敗後に悔し涙を流していた思い出について触れられ、一生懸命練習してきたからこそ流れる涙の素晴らしさについて語ってくださいました。
続けて、卒業証書が担任の先生より渡されます。
一人ひとりの思いが詰まった卒業証書です。これをもらうために、どれだけの血のにじむ思いで苦労してきたことでしょう。思い出が去来します。
また、後輩たちが内緒で準備を進めてきた思い出の「水定どら焼き」もプレゼントされます。
続いて、2年生の新生徒会長から惜別の挨拶がありました。先輩たちの背中を見ながら頑張れたことや、行事での楽しい思い出が語られ、寂しさの中でも先輩たちの卒業後の活躍を祈念する旨の立派な送別の言葉でした。
そして次に、7名の卒業生一人ひとりからのスピーチがありました。
話しながら涙を流す生徒もいました。「学校に行くのがイヤだな」と思ったこともあり、学校に来ていない時には毎日電話をかけてきてくださる先生との思い出や、検定試験受験のために夏季・冬季の長い休み期間も先生に勉強をみてもらったこと、自分が書く進路の書類を何度も書き直させて、丁寧な字で出すよう指導してきた先生に対する感謝の気持ち等が語られました。
そして、最後の集合写真です。みんな良い表情です。
何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦を続ける7名の生徒がこの日、巣立ちました。思い起こせば3~4年前、あるいは生徒によってはそのさらに前の年度に、それぞれ入学したあの日のことが思い出されます。小・中学校で、いろんなことがあって保護者や先生に心配をかけてもきました。しかし、一番悩んできたのは言うまでもなく自分自身でした。高校の勉強についていけるんだろうか。行事はどんなものがあるんだろう。定時制ってどんなところなのかな。いろんな不安と期待を抱えながら入学してきて、定時制でも大変なことはたくさんありました。でも、先生たちの丁寧な授業に、一つひとつ理解が深まってきました。似た境遇で入学してきた励まし合える友人がいました。そして、遠方の生徒の中には、連日送り迎えをしてくれた保護者の存在がありました。そのすべての人たちに感謝です。
少人数の定時制では、自分が動かなければ事は先に進みません。そのおかげで何事にも当事者意識を持って取り組むことができました。主体的に行動する力も身に付きました。夢の実現に向けて挑戦する大切さも教わりました。
卒業生は、この定時制での歳月で、大きな成長を遂げました。そして、いよいよ社会のスタートラインにつきます。進学する人、新規で就職する人、現業を継続する人等、進む道は様々です。道につまづくこともあるでしょう。その時は自分たちで作った卒業アルバムを見返して、故郷を思い出してほしいです。定時制で頑張ってきたことに誇りをもって、大いに活躍して、幸せになってほしいと願います。
あしきた青少年の家開所25周年記念販売実習
2月23日(金・祝)は、熊本県立あしきた青少年の家様からのお招きにより、開所25周年記念イベント実施に伴う販売実習に参加してきました。
朝、学校に集合し、今日一日お世話になる運転手さんにご挨拶をして乗車します。
あしきた青少年の家に到着しました。義務教育課程において、泊りがけでお世話になったこともある思い出の場所です。荷物搬入までのささやかな空き時間で、童心に帰り斜面で待機します。
搬入場所の指示が出て、いよいよ車から荷物を協力して降ろします。
教頭先生も到着されていました。雨の予報と強風により、今回は体育館での実施となりました。
室内でも、店舗らしくテントを立てていただいていました。おなじみ水色の屋号は、テーブルの高さの関係から、校名が見える範囲で折り曲げて貼り付けます。いろいろとよく考えてくれます。
幟旗を立て、ブラックボードも出します。
POPの位置を確認しながら貼ります。
商品を載せるシートの位置も微調整します。
今朝仕入れたばかりのシンPITAパンのシール貼りをします。JR熊本駅販売実習での初登場以来2回目、通算3回目の販売です。
パンを並べるにあたり、惣菜パンと相性の良い竹籠に並べていきます。並べ方も大事です。
お釣りの金種の確認です。あらかじめ準備した金額と一致するように数えます。「先生、〇〇円ありました。」「正解です。」よくできました。ブラックボードの微修正もします。
ボリューム満点の売り場ができました。そして、いよいよ最初のお客様をお迎えします。
2年生全員による、2年生単独での販売実習の全景です。単独では初ながらも、POP掲示の工夫、店舗内外での役割分担等、よくできています。
お客様が行列をつくってたくさん来店してくださっています。
幼い兄弟がPOPに興味を示してくれています。幼いお客様には可能な限り低い姿勢で接客します。
ご家族連れのお客様へも笑顔で接客します。
商品説明も丁寧です。校長先生も激励に来てくださいました。
親子連れのお客様は、お子さんが「これください」と示し、お金も渡します。「高校生の販売実習」に対して「消費者教育」も同時に行われている形となりました。お子様のお客様が多い「あしきた青少年の家」でのイベントならではの光景です。
水俣・芦北地区のALTの先生方も来店してくださり、英会話の勉強もかねて和菓子の魅力を説明しました。
また、商品陳列等、専門的な見地でのアドバイスもいただきました。
お孫さん連れのご婦人も、どら焼きに興味をもってくださっています。
また行列ができました。本校同窓会事務局長様もご来店いただき、飲み物の差し入れまでいただきました。ありがとうございました。
同じくブースを出されている自衛隊様もご来店いただきました。そして、あしきた青少年の家所長様もご来店いただき、アドバイスをいただきました。ありがとうございました。
お子様の目線まで腰を下ろして接客します。今回の販売実習の特徴は、本当にお子様が多いことです。生徒は子どもが大好きなので、楽しみながら実習できています。
また、本校の先生方も買い物に駆けつけてくださいました。
生徒からの発案で行商をしたいという申し出がありましたので、本部の許可をいただいて、敷地内を売り歩くことにしました。新しいスタイルの積極的な取り組みです。
館内マイクをお借りして、学校と商品のPRをします。画期的な取り組みです。
キッチンカーの方々にも「いかがですか?」積極的にシンPITAパンとどら焼きPRします。ご購入いただき、ありがとうございます。また、キッチンカーの方々から学んだことは、お客様からご注文をいただいて商品が出来上がるまでの間、絶えずお客様と会話をしてコミュニケーションをとっていらっしゃることでした。それが、次の機会のリピーターとなっていただくポイントなのだなと、勉強になりました。
ロビーや事務所にも積極的にPRをしに行きます。お買い上げいただき、ありがとうございます。
おかげさまで、シンPITAパンは完売しました。ありがとうございました。
閉店後のミーティングに続いて、撤収作業をします。
一旦荷物を車まで運び、水俣市の「あらせ会館」に向かいます。
この日の夕方から、水俣高校の大同窓会があらせ会館で行われるということで、同窓会役員の皆様とあらせ会館様のはからいにより、受付の時間帯に、引き続き水定どら焼きを販売させていただきました。
こうして、2年生単独での販売実習は無事に終えました。
上級生が引退し、事実上の最上級生として、発注から設営、役割分担に至るまでをすべて自分たちで行いました。何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する生徒の姿を、多くの地域の方々に見ていただくことができました。
大変貴重な機会をいただきました県立あしきた青少年の家様、水俣高校同窓会の皆様、あらせ会館の皆様、生徒の移動のために尽力してくださった水俣タクシー様、共同開発でお世話になっているONITSUKA日昭堂様、Pan工房ベーグル様、そしてご来場いただいたすべてのお客様、本当にありがとうございました。これからも水俣高校定時制をよろしくお願いいたします。
商業科商品開発「ミニタルト(創作スウィーツ)」検討会
2月21日(水)は、定時制商業科の商品開発「ミニタルト(創作スウィーツ)検討会」が実施されました。
このミニタルト開発計画は、昨年度の3年生(既卒生を除く一部は今年度の4年生)より昨年度2学期にプレゼンされた「バラパフェ」開発案(現在のバラのときめき♡ふわりんごパフェ)とセットで提案されていた「ミニプリンタルト」を現2年生が引き継ぎ、より具体的な形として提案したものです。
共同開発としてご協力いただく、道の駅みなまた・Shop&Cafeミナマータの館長様とシェフの方を講師としてお招きしました。
はじめに、生徒たちの提案を聴いていただきます。
まずは1班の提案からです。1班はタルトを横から見た場合、最上部から生クリーム、次の層がイチゴソース、そして下段にプリンを置くタイプのタルトです。タルトの生地はやわらかめにします。
次に2班の提案です。2班は水俣茶を使った水俣茶タルトを提案します。水俣茶は、安心・安全の無化学農薬、無化学肥料での栽培が特徴で、生産者自らが栽培から製造、販売まで一貫させているので、トレースアビリティ(生産履歴)も確かです。他の材料は無塩バター・ビスケット・生クリーム・ホワイトチョコ入れ、ミキサーで粉状にした水俣茶に金箔・黒豆を飾ってしっとりめのタルトに仕上げます。
続けて、講師の先生方からのアドバイスです。
1班の案については、最初の提案を忠実に引き継いだプリンを使用している点が評価されましたが、生地の性質上、歯が弱い人にはつらい点、材料の組み合わせが甘すぎる点が課題点として指摘されました。
2班の案については、水俣のアピールにもなるため、和紅茶と合う水俣茶を選定したことが評価されましたが、ビスケットを砕いた部分は割れていく点、抹茶は好みが分かれる点が課題点として指摘されました。
そこで講師の先生方より、型崩れを考慮して「タルトカップ」というものがあること、ミナマータではコストも下がる煎茶を使っている点、暖色系で「映え」が良い事等のアドバイスをいただきました。
ここから先は、座談会形式からタブレット端末を用いた調べ学習へ移行します。これまでいただいたアドバイスを参考にしながら、せっかくの機会ですので、道の駅の講師の先生方に質問をしながらより深い学習を進めます。
プレゼンをした2・3年生はもちろんよく質問しますが、今回、プレゼンを一緒に聴く立場だった、商品開発初参加の1年生も積極的にいろいろと質問する姿が見られます。
最後は、新生徒会長より、生徒会長としての公の仕事としては初の生徒代表謝辞が行われました。
上級生が抜けて少人数になりましたが、提案や調べ学習を通して、何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する生徒として、とても良い新体制でのスタートとなりました。
今回の講師招へい事業は、受講・提案した生徒たち、そしてその案に基づいて試作品の考案・準備をしてくださる道の駅の講師の先生方の双方が、新たな「宿題」を持ち帰る形となった、共同開発ならではの、次につながる検討会でした。
大変お忙しい中、私たちのためにご来校いただきました、道の駅みなまた・Shop&Cafeミナマータの皆様、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
JR熊本駅販売実習(2日目)
2月10日(土)は、4年生によるJR熊本駅販売実習2日目(最終日)でした。
まずは開店準備からですが、昨日の要領を覚えているので、わりとスムーズです。昨日から掲げている本校の屋号とJR熊本駅シティ様からのお気遣いで作ってくださった「明日も開催」を示す告知PRも残してくださっており、閉店中も十分なPRができていました。ありがとうございます。
今朝入荷した、本日販売分シンPITAパンのシール貼り作業です。昨日はおかげさまで完売しましたが、本日は土曜日とあって、昨日の2倍の発注量です。全員がかりで作業にあたります。
ちなみに、水定どら焼きの方は、甘夏あん・お茶あん併せて両日で500個仕入れましたが、その約半分は昨日売れましたので、もう半分を売り切れるよう頑張らなければなりません。
次は、お釣りの確認です。電卓を使って確実に確認していきます。あらかじめ準備されたお釣りの答えの金額と一致しました。正解です。
開店を待ちわびてくださっているお客様もいらっしゃったり、新幹線の発車時刻を気にされながら開店時刻を尋ねて来られたりと、本当にありがたいかぎりです。
開店直後に来てくださるお客様の中には、「新聞を見て来ました」「早く来ないと売り切れると思って」とおっしゃってくださる方も多数おられて、ありがたいことに注目度の高さがうかがえます。ごっそり無くなったら、協力して補充します。常にボリュームのある陳列状態にしなければなりません。
連休初日とあって、ご家族連れや和菓子を大変好まれる老夫婦の方々もたくさんお見えになりました。
大きな荷物を抱えて、移動のちょっとした隙間に購入してくださるお客様がいらっしゃったり、「高校生が頑張っている姿に弱いんだよね」と励ましながら購入してくだるお客様がいらっしゃたり、本当に地域に支えられながら活動できていることをしみじみと実感しました。
生徒が作成した水定どら焼きのPOPとシンPITAパンのブラックボードに興味を持ってくださり、カメラに収める方々もいらっしゃいました。生徒が積み重ねた努力の結晶を高く評価してくださり、本当にありがたいです。
JR熊本駅勤務の関係者の方々も励ましに来てくださり、ご購入いただきました。また、昨日買いに来てくださったお客様も「おいしかった」と再来店して購入してくださいました。
本校の先生も来てくれ、差し入れまでいただきました。また、2日目とあって、簡単な道案内もできるようになりました。
校長先生もお忙しい合間を縫って、激励に来てくださいました。
同じ県内の高校生も来店してくれました。また、海外のお客様も、和菓子を気に入ってくださったようです。
お客様の中には、購入後「自分も工業科の定時制出身なので」と励ましの言葉を言い残され、急がれていたのでしょう、足早に去って行かれる高齢のお客様の姿もありました。その後ろ姿は、働きながら学ぶという大変さを身をもって知っておられる、まさにこの生徒たちにとっての「苦学した先輩」としての心に響く励ましでした。
教頭先生及び養護の先生も駆けつけてくれました。
定刻になり、片付けです。
最後は駆けつけてくれた先生も手伝ってくださり、荷物を詰め込みました。そして終了後のミーティングです。後輩に対する引き継ぎ事項等が話し合われました。
今回は、これまで後輩たちを引っ張てくれた4年生の「卒業販売実習」でした。これで引退です。4年生が残してくれた功績は多大なものがあります。何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する生徒のあるべき姿を体現してくれました。卒業後もこの経験を生かしながら、頑張ってほしいです。
今回の販売実習のために貴重な機会を与えてくださったJR熊本シティの皆様、差し入れをしてくださったテナントの方々、共同開発でお世話になっているONITSUKA日昭堂様、Pan工房ベーグル様、取材をしてくださり、告知も兼ねて本校定時制の取り組みを紹介してくださった熊本日日新聞様をはじめ、多くの関係各位の皆様、本当にありがとうございました。
次は、今月23日(金・祝)に、県立あしきた青少年の家25周年記念イベントで販売実習をさせていただくことになっています。2年生を中心に、1年生も数名参加します。たくさんのご来店をお待ちしております。今後とも水俣高校定時制をよろしくお願いいたします。
JR熊本駅販売実習(1日目)
10:50から荷物の搬入です。
いよいよ始まります。
JR熊本駅の肥後よかモン市場前です。
たくさんのお客さんにご購入いただきました。
JR熊本駅販売実習準備
水俣高校定時制商業科では、いよいよ明日から始まるJR熊本駅販売実習の準備が着々と進んでいます。
JR熊本駅の関係者の皆様、2日間、大変お世話になります。貴重な機会を作ってくださり、ありがとうございます。
今回は、新開発商品「シンPITAパン」がいよいよ満を持しての新発売となりますので、その目玉商品のPRのため、準備にも一層気合が入ります。
学年別に分担して作業を進めます。まずは、3・4年生の活動風景からです。
ブラックボードの作成風景です。タブレット端末のドキュメント機能を使って、ボードに記入する文言をみんなで一つひとつチェックしながら、記入します。
若い人のセンスで、シックなボードの中にも、きらびやかな色使いをしながら丁寧に記入します。
こちらは、タブレット端末のスライド機能を使って、商品PR用のPOPを作成している様子です。
様々なアプリケーションソフトウェアの機能を駆使して、巧みに表現していきます。
交代で、各々の得意分野を生かしながら作成します。
画用紙に手書きで補足PR事項を記入しています。デジタルのハイテク機能と、アナログの手作り感を融合させながら、高校生ならではのPR手法でもって工夫して作成しています。
続いて、1・2年生の準備風景です。おなじみ「水定どら焼き」のシール貼りの様子です。
2年生がリーダーシップを発揮し、1年生に役割を割り振っていきます。
1年生のシール貼りも、上達してきました。
シンPITAパンの写真です。どちらも角度を変えた同じ写真なのですが、皿上部の写真が「むね肉」、皿下部の写真が「照り焼き」です。
シンPITAパンの販売単価及び販売数量は次の通りです。水定どら焼きの数量とともにお知らせします。
(1)シンPITAパン売価は、各1個300円、水定どら焼きは各1個220円
(2)2月9日(金)シンPITAパン(むね肉)50個、(照り焼き)50個
(3)2月10日(土)シンPITAパン(むね肉)100個、(照り焼き)100個
(4)両日で水定どら焼き(甘夏あん)250個、(お茶あん)250個
また、シンPITAパンの試作実習時の様子を取材に来てくださった熊本日日新聞様より、本日の朝刊に掲載していただきました。ありがとうございます。
当日は、本校のスクールカラー「もえぎ色」がはためく幟旗と法被が目印です。
2月9日(金)と10日(土)の販売場所は、JR熊本駅の正面入り口から建物の中に入り、「肥後よかモン市場」の入り口付近で、総合観光案内所の右側付近になる予定です。販売時間は、両日とも午前11時~午後4時です。
2日間、何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する生徒たちによる精一杯の接客でお出迎えする予定です。
たくさんのご来店を心よりお待ちしております。
生徒会新旧役員交代式 主権者教育
〇生徒会新旧役員交代式
1月26日(金)3限目は、生徒会新旧役員交代式が行われました。
新会長・新副会長2名・新書記の3役に、任命状が授与されました。
就任した新メンバーからは、行事などにおいてしっかりとみんなを引っ張っていきたい、自分に与えられた役割をしっかりと全うしたいといった決意表明が述べられました。協力して頑張ってほしいですね。
また、前生徒会長からも退任のあいさつがあり、色々と大変だったけど、各種委員会の委員長たちの支えがあり、任期を全うできましたという、感謝の気持ちが述べられました。お疲れさまでした。卒業後の活躍に期待しています。
〇主権者教育
4限目は、主権者教育が行われました。
主権者教育といえば選挙ですが、例えば今回実施された生徒会役員選挙も、太平洋戦争開戦前まではこのような選挙はありませんでした。昭和24年(1949年)に「生徒会」という言葉が散見されるようになりました。それまでは、級長(現在の学級委員長/室長)は、先生が指名し、先生の指示をみんなに伝える、どちらかというと先生側寄りの生徒代表といった位置づけでした。それが戦後、GHQが日本に民主化教育を施すことになっていきます。
今年は、熊本県と鹿児島県で県知事選挙が実施されます。だからこそ我々有権者にも責任が出てきます。県全体に関わることとして、少子化対策、雇用、限界集落問題といった課題があります。また、本県は農業県として、農業で稼いでいる額が、全国で5位の地位にあります。(ちなみに1位は北海道、2位は鹿児島県。)これを生かさない手はありません。今年か来年にも「主権者」の仲間入り、またはすでに仲間入りしている生徒もいるかと思いますが、今回、上に掲げたヒントを基にして、何事にも当事者意識を持ち、自分の夢の実現に向けて挑戦できる制度が整うよう考えていくことが必要です。
講義の後は、18歳から成人になるにあたって、「契約」に関する動画を視聴しました。生徒の感想の中には「『お試し期間』などといった広告には今後注意したい」、「大丈夫と思っている人ほど危ないということがわかった」、「同居者に年寄りがいるので、家族全体として気を付けたい」といった感想が寄せられました。
本日は講義も動画視聴も、自分の事として高い当事者意識を持って取り組んでくれました。若い人が担う将来に期待しています。
シンPITAパン検討会
1月19日(金)は、いつもお世話になっているPan工房ベーグル様のご協力のもと、商業科の開発商品「シンPITAパン」の検討会が行われました。参加生徒は、総合実践及び課題研究班の2~4年生の生徒です。
今回の企画は、かねてよりご好評いただいていた、もち麦&トマトソース味のオリジナルPITAパンを改良し、さらにおいしい商品にするべく、生徒たちから提案があり、共同開発元であるPan工房ベーグル様のご協力を得て実現したものです。
そのうえで、再開発にあたり留意する点として、次の2点を共通の課題としました。
(1)コンセプト「水俣の食材を使ったもち麦生地の健康志向惣菜パン」
(2)ターゲット「小さい子から大人までどの世代でも食べられる」
以上の2点は、最初にオリジナルPITAパンを開発した際のおおまかな理念です。この2点がブレることがないようにしたうえで、まずは各生徒より、研究発表からのスタートです。
4年生から順に、研究したこと及びそれに基づいたシンPITAパン案の発表をしていきます。
店主様が近くで見守るように聴いてくださっています。
若い生徒諸君からの柔軟な発想にも大変感心してくださっています。
一通り発表が終わったら、今度はベーグル様より生徒案に対する講評がありました。その中で、食品製造・販売をしていくには所轄の保健所への申請が必要なこと、及び保健所からの食品衛生に関する指導内容にも触れていただき、生もの等の日持ちしない食品は避けることといったお話もしていただきました。
生徒は真剣にメモを取ります。
講義の後は、いよいよ試作実習です。その前に、入念に手を洗います。
この日はベーグル様が朝からたくさんの食材を下ごしらえして、持参していただきました。
あらかじめ生徒からの提案シートをお渡ししておりましたので、それに基づき可能な限り準備をしてくださっていました。もち麦生地のパンに挟み込む食材の候補としては、チーズ、鶏のむね肉・照り焼き、レタス、コーン、コールスロー、サラダ玉ねぎ、ハム、ポテトサラダ、キクイモといった食材です。
ベーグル様より説明をしていただきながら、パンへの食材の詰め方ポイントを教わります。
主に自分たちが提案した具材を用いながらパンに挟み込んでいき、プレゼンで説明した時の図面に近づくように丁寧に作り上げていきます。
レタス、ポテトサラダ、コールスロー、鶏むね肉、キクイモチップス、サラ玉を詰め込んだボリューム感がある状態ものと、レタス、スライスチーズ、ポテトサラダ、キクイモチップスを入れ込んだシンプルなバージョンです。
さきほどの、ボリューム感がある方のサンプル品の具材の中で、鶏のむね肉を照り焼きに変えた状態のものです。
先生にも手伝ってもらいながらサンプル品を切り分けていき、試食をします。
そして、挿入した具材を付箋紙に書き出したメモを掲示するとともに、試食後の所感を出し合い、板書にまとめていきます。
たくさんの試作品を作りましたが、最終的には、レタス、ポテトサラダ、コールスロー、キクイモチップス、サラ玉を詰め込んだものに、メインの鶏肉は、むね肉バージョンと、照り焼きバージョンの2種類を商品化することにしました。売価は、それぞれ1個税込み300円で販売することとしました。
最後は、4年生から立派な謝辞がありました。その後、取材に来てくださっていた熊本日日新聞水俣芦北総局の記者様より、4年生がインタビューを受けさせていただきました。
高校生活としては、残された時間がわずかな4年生諸君及び卒業予定の3年生諸君の「最後の」と形容される行事がまたひとつ終わっていく中で、今回も抜群のリーダーシップを発揮してくれました。そして今回は、それを引き継いでいく2年生諸君の、4月から最上級生になる自覚も垣間見える、頼もしくも感じる試作実習会でした。
考案から考察、そして事柄を決定していくその過程において、何事にも当事者意識を持ち、学んだことを生かし自信をつけていくことで、夢の実現に向けて挑戦するその姿をいつまでも大事にしてほしいと願います。
朝早くから本校定時制生徒のために準備して協力してくださったPan工房ベーグル様、取材に来校してくださった熊本日日新聞水俣芦北総局様、本当にありがとうございました。
なお、この新商品の発売日についてですが、2月9日(金)・10日(土)11時~16時までの間、JR熊本駅様のご協力をいただき、熊本駅の正面入り口から建物の中に入り、「肥後よかモン市場」の入り口付近で、総合観光案内所の右側付近のスペースをお借りして販売実習会を行いますので、その際に、おなじみ「水定どら焼き」とともに販売する予定です。当日はご近所お誘いあわせのうえ、もえぎ色の「水俣高校定時制」と記されたのぼり旗を目印にお越しいただければ嬉しく思います。生徒たちの活躍にご期待ください。精一杯の接客でおもてなしする予定です。
3学期進路講話
1月18日(木)は、進路講話が行われました。
今回は、水俣公共職業安定所の統括職業指導官の方をお迎えして、雇用と労働法規関係についての講話をしていただきました。
ハローワークは、厚生労働省が所管する機関で、全国に約500か所あり、熊本県は10か所あります。
主な業務は、求職者の斡旋、企業からの求人受付、雇用(失業)保険の加入に関すること、職業訓練(スキルアップ)の斡旋等、多岐にわたります。
そこで、今回はまず、闇バイトについてのお話がありました。
オレオレ詐欺や、記憶に新しい銀座の覆面強盗事件も、この闇バイトによるものでした。かつて、間近でハローワークを利用している人が、このような闇バイトに関する事件で警察に逮捕され新聞に載るといった衝撃的なできごともあったそうです。
闇バイトの厄介なところとしては、募集の際、闇バイトとは気づかないように誘ってくるところが特徴です。X(旧Twitter)やインスタグラムで「お金が無い」などと書き込むと、どこからともなくこの種の紹介が来ます。同級生等にも「お前は親友だから、特別に教えてやる」などと特別感を漂わせ、対人関係が悪くなるといけないと思い、また、借金も返済しないといけないので、やむなく手を染めてしまうといったことが後を絶たないそうです。またその際、テレグラムやシグナルといったインスタントメッセンジャーアプリケーションをインストールするよう指示し、「身分証明書が必要」などど言って、免許証やマイナンバーカードや保険証の写真を送らせ、巧妙に家族構成や交際相手の事を聞き出し、「おかしい」と気づいたとしても、入手した情報をもとに脅し、別の男性が殴られている動画を見せる等して外堀から埋めていき、退会できないようにしたうえ、警察に捕まるまでその人を使い続け、捕まったら使い捨てます。特にこの手の闇バイトは、多くの人が通常の仕事を急に失ったコロナ禍に増加し、ある日初めて顔を合わせることになった5人が、指示された民家に強盗に行く車中で、「せめてその家に誰も居ませんように」と願いながら行ったという話や、犯行後、いつ警察が来るかとドキドキしていたなかで、自宅に警察が来て「ついに来たか」と思った一方、捕まってホッとしたといった、悲しい実話も話してくださいました。簡単にお金が入るなんてことはないのです。
次は、冊子の労働に関する漫画やクイズ形式のプリントを使った学習です。
一般に、「労働基準法」「労働組合法」「労働関係調整法」をまとめて「労働三法」と呼ばれています。以下は、主なきまりに関する確認事項をまとめたものです。
(1)労働契約はしっかりと確認する必要があります。諸手当や賃金等が記された「労働条件通知書」を出す良い会社も中にはあります。
(2)期間・更新基準・時間・休日・退職等書面で示すことが義務づけられています。
(3)一部の不可抗力的な例外を除き、会社側からの内定取り消しは認められていません。
(4)最低賃金<熊本県898円・鹿児島県897円>(※2023年10月現在)以上は必ずどんな人にも払わなければなりません。「試用期間は800円」と言われるのはアウトです。なお、日給制・月給制には注意が必要です。時給換算してきちんと条件を満たしているかチェックが必要です。
(5)約束した賃金は必ず払わなければなりません。業績悪化で下げられることがあってはなりません。黙っていてしまうと「同意した」と認められてしまうおそれがあるので、すぐに労働基準監督署へ相談をする。賃金は必ず本人へ(未成年でも)月1回以上、決まった日にちに支給する必要があります。現金支給が原則ですが、受給者本人が承認すれば、銀行振り込みも可能です。電子マネーによる支給も現在議論中であるといわれています。
(6)残業の強制は不可です。残業する場合でも割増賃金を払わなければなりません。勤務時間は1日8時間以内、1週間40時間以内ですが、三六協定を締結すれば週40時間以上も可能です。その際、週15時間以内、月45時間以内です。
(7)有給休暇の不当な却下は、正常な運営を妨げる場合を除いて認められていません。半年以上勤めたら最低10日は取れます。なお、通常の休日は週1回以上、月4回以上与えなければなりません。また、休憩時間は6時間以上は45分以上、8時間以上は60分以上与えなけらばなりません。その時間の賃金は発生しません。
(8)仕事が原因のケガは労災がおります。通勤中も含みます。労災保険は会社負担、雇用保険は育休、失業(12か月以上勤務した場合)などのセーフティーネット労保があります。健康保険は仕事以外の病気は3割負担になります。厚生年金は65歳以上から支給されるものと、障害年金といった社会保険があります。これは、会社と本人の折半になります。会社も入りたがらないところがあるので、ブラックかどうかを見極めるのはこの社会保険です。
(9)辞めたくても辞めさせてもらえないということは、あってはなりません。退職を申し出て2週間で認められます。その範囲の中で就業規則に従うことになります。「次の人が見つかるまで」は違法です。「誰か連れて来て」などと言われたらすぐ相談しましょう。
最後は、卒業間近の4年生から立派な謝辞が述べられました。
自分の権利は自分で守れるようになるためにも、知識は必要です。何事にも当事者意識を持ち、各人が自分らしく輝ける場所で働けるよう、夢の実現に向けて挑戦してほしいと願います。
水俣公共職業安定所の皆様、本日は大変お忙しい中、本校定時制生徒のための貴重な御講話をいただき、ありがとうございました。
人権教育Ⅲ、及び生徒会役員改選
○人権教育
1月12日(金)3限目は、人権教育が行われました。
今回は人権啓発動画「ハンセン病問題を知る~元患者と家族の思い~」(法務省人権擁護局 企画)を視聴しました。ハンセンとは、らい菌を発見したノルウェーの医師、アルマウェル・ハンセンに由来します。昔は「らい病」と呼ばれていて、感染すると手足のまひ等が起こりますが、正しく治療すればほぼ後遺症もなく治り、感染力があるものではありません。
香川県大島のある人のエピソードです。
症状が軽かった頃は少年舎・少女舎にいました。中学までは患者作業(生きていくために必要なこと)はありませんが、卒業後はあります。治療に来ているのに作業をさせられていました。包帯の洗濯などです。手足の感覚がないため、ケガに気付かず悪化するケースもありました。偏見や差別を恐れた家族が身内の遺骨引き取りを拒否することもありました。就職しても精神的に苦しむこともあり、大島に帰らざるを得ませんでした。
無知こそ差別のはじまりです。これは遺族の言葉です。正しい知識をもち、その人の思いに寄り添ってみることが大事です。
ハンセン病患者の施設収容数を競ったり、警察が立ち会ったりする流れもありました。
法律の廃止が問題解決にはなりません。入所者の多くは高齢者で、すぐに社会との関係を断ち切られている人々ばかりだから、身寄りもなく、施設で暮らすしかないのです。
施設は全国に14か所あります。山の中や離島に多いですが、交流会が開かれたりしています。
今でも入所者がいるのはなぜか。差別・偏見はまだ残っているからです。
当時小6の男性のエピソードです。
父が施設に入所することになりましたが、悲しさや色々な思いがあり、見送ることもしませんでしたが、これを生涯悔やむことになりました。数日後には家に消毒作業者が来ました。夏休みのできごとでしたが、新学期が始まったとき、突然いじめが始まりました。東京に出て行きましたが、父を”死んだ”ことにして生きてきました。教員になってから久しぶりに父に会いに行きましたが、予防服を着せられました。「父ちゃんのことは世間に知られないようにね。」父が別れ際に言った一言です。その後、部落差別問題を扱うことになったとき、初めて父のことを世間に公表しました。同じ苦しみを抱える人が同じように身内のことを話せるようになってほしいからです。
以下、生徒感想文の一部抜粋です。
「林力さんが無知から差別は始まるとおっしゃっていて、確かにそうだなと思いました。知識があればハンセン病はほぼ感染することはないし、発症の確率が低いというのもわかり、差別は減っていたと思います。調べる手段が少ないとはいえ、”ハンセン病”というものが家族のだれかにでもいるというだけで差別になるのはおかしなことだと思いました。いくつかの裁判で勝訴していましたが、まだ差別をしてくる人は残っているのがなんだか悲しく感じました。昔に比べハンセン病で差別する人はだいぶ減少したと思いますが、ハンセン病だけでなく、差別自体がこの世界からなくなったらいいなと思います。自分も正しい知識をもっていこうと思いました。」
「偏見や差別は、ハンセン病にかかった方だけじゃなく色々な事で行われていることを改めて感じました。療養所であった場所がいつしか隔離される所に変わり、強制的に隔離された方々が居たと知って、その方々の声は心が痛みました。また、私はハンセン病という名前は知っていたけれど、どのような病気でどのような症状が出るのか全く知りませんでした。この学習を通してハンセン病のことや今までの日本がしてきたことを、これから勉強する子たちや生まれてくる子たちに正しく伝えていこうと思いました。そして自分もハンセン病についてもっと知るべき、調べてみようと思うきっかけになりました。」
”人権”とはまず自分の人権について考えることからのスタートなので、卒業後も自分にも関わりのあることとして、何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦するその姿勢を大切にしてほしいと思います。
○生徒会役員改選
続けて、4限目は令和6年度の生徒会役員改選が行われました。
現会長が司会進行と投票用紙の説明をして、立候補者が演説し、各教室で記入という流れでした。
今回は、信任投票となりますので、得票数が一定数を超えた場合は当選の可能性があります。
「生徒会」とは生徒の組織ですので、広い意味では生徒全員が「生徒会」のメンバーということになります。今回は、その「生徒会」の代表者(執行部)を決める改選ですので、自分にも大いに関わりのあることとして、何事にも当事者意識を持ち、どのようにしたら良い学校になり、どのようにしたら自分たちの夢の実現に向けて挑戦できる環境になるかをよく考え、その前向きな姿勢を大切にしてほしいと思います。
3学期始業式
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
1月9日(火)は、3学期始業式が行われました。
式に先立ち、令和6年能登半島地震において犠牲になられた方々の冥福を祈るため1分間の黙祷を行い、哀悼の誠を捧げました。
校長講話の要旨は次のとおりです。
明けて1月1日夕方。TVを観ながら衝撃が走りました。改めて、災害は時を選ばないのだと。亡くなった方々のご冥福をお祈りしたいと思います。熊本地震を経験したからこその当事者意識を持つこと。いつ、なんどき熊本で起こるか。心の備えと具体的な備えをしておくようにしてください。
今回の講話は、いつも話していることを、切り口を変えながら話します。
目標を持つことの大切さと、より高い目標設定をしてほしいということです。「一年の計は元旦にあり」という言葉があります。大きな目標を達成するためには、しっかりとした計画を立てなければなりません。元旦は過ぎましたが、まだ一年は始まったばかりですので、まだの人は立ててほしいと思います。
この言葉の由来は、毛利元就が息子の隆元に送った書状の「一年の計は春にあり、一月の計は朔にあり、一日の計は鶏鳴にあり」にあると言われています。
朔は「ついたち」と読み、月初めの日のことです。また鶏鳴は「けいめい」と読み、鶏の鳴き声のことから一番鶏が鳴く早朝のことを指す言葉です。
毛利元就の言葉は、一年、一月、一日それぞれの最初のときこそが計画を立てるべきときであるということを言ったもので、何事も最初が肝心であるという戒めを意味しています。
これからでも遅くないので、計画を立てること。大きな目標とは、設定するだけではだめで、積み重ねていくこと。自分に向き合いながら、それができなかったら修正していく。これを繰り返す。
オリンピックのメダリストや起業をして成功した人などは、毎日日誌をつけていたそうです。明確に文字にしていくこと。高い目標に対して現状はどの位置か把握すること。
ノミの体長は2ミリメートル程度ですが、その150倍の跳躍ができるそうです。20センチメートルの瓶に入れても蓋が無ければ30センチメートル跳べますが、蓋をしたら当然、20センチメートルしか跳べません。その後、その蓋を外しても、30センチメートル跳べていたのが20センチメートルしか跳べなくったそうです。自分で限界を作ってしまっているのです。
思い込みで限界を作らず、あらゆる可能性にトライすること。視野を広げること。精進する1年としてください。
卒業予定者の3学期は何事にも「高校最後の」と形容されます。悔いがないよう励むこと。在校生の3学期は新年度の0学期といわれます。1年のまとめと新学期の準備をして、実り多き令和6年にしてください。
校長講話の後には、教務部・生徒指導部・進路指導部からそれぞれ諸連絡がありました。
令和6年も水俣高校定時制をよろしくお願いします。
2学期終業式
12月22日(金)は、2学期終業式の日でした。
終業式に先立ち、表彰式が行われました。
2学期もよく頑張りました。
熊本県高等学校定時制通信制生活体験発表大会優秀賞、全国商業高等学校協会第71回ビジネス文書実務検定第1級、及び第3級(速度部門)、同協会第147回ビジネス計算実務検定第3級、第56回蘇峰筆塚顕彰書道展銀賞、2学期皆勤賞、2学期無欠席賞。表彰は以上になります。
それぞれの生徒が、いろんなところで活躍し、こんなにたくさんの賞状及び合格証書をもらうことができました。
引き続き、終業式です。
校長講話では、行事が目白押しであった2学期を振り返り、定通文化大会、校外研修、文化祭、販売実習といった諸活動を進めていくなかで、それぞれ準備や声出しによく頑張ったことをほめてくださいました。併せて、各行事の成功のために準備・運営に携わってくれた各校の先生方や、協力してくださった地域の皆様への感謝の気持ちも忘れないでほしいといったお話がありました。
続けて、校長先生からは、2学期中の校長講話の中でお話をされた「多様性の尊重」というキーワードでのお話について触れられ、現在求められている資質として、個人の違いを認めていくこと、いろんな個性や考え方を受け入れていくことの大切さについてお話をしてくださいました。
先入観・外見・初対面での印象で決めつけないこと、「寛容さ」と「受け入れる精神」を持って人と接することも教えてくださり、「会話のキャッチボール」をしていくなかで、相手も同じように返してくれるので、自分の考えもしっかりと伝えていくことの大切さも教えてくださいました。
校歌斉唱の後は、各部からの連絡です。
教務部からは、急激な気温の変化による体調不良もあり、欠課・欠席が多くなってきていることに対する心配もありますが、成績・学習面では、普段の授業をよく受けている成果が出て、とても良好であるというお話がありました。また、こういう式典の場においても、頭が動いたりせず聞く姿勢が立派で、それぞれの生徒が自分自身を成長させていることがうかがえるといったお話がありました。
生徒指導部からは、各種イベントにとてもよく取り組んでいたことをほめていただきました。
また、冬休みの心得はすぐーるで配信するので、よく読んでおくようにとの連絡もありました。
今、全国的な問題として、警察の方からぜひ高校生に伝えてほしいということで、「薬物乱用」が身近な問題であるというお話がありました。インターネットでの薬物の売買もさることながら、最近では、「オーバードーズ」といった市販薬の過剰摂取をする若者がおり、社会問題となっています。非常に危険な行為なので絶対にしないようにという注意喚起がありました。自分の体と将来を大切にし、17日間の冬休みを有意義に過ごし、3学期に元気な姿をみせてほしいということでした。
進路指導部からは、今日の表彰式で表彰された生徒たちの成果をほめてもらいました。賞や資格は、キャリアパスポート等にも書けるので、年10回はある商業科の検定や漢字検定などの各種検定試験にも、まだ受けていない人はチャレンジしてほしいとのお話でした。
また、進路活動をしてくなかで、自分が動くということは、その何倍もの人数の周囲の大人(受験先・保護者・先生等)が動くということなので、しっかりと感謝の気持ちを持って取り組んでほしいというお話もありました。併せて、予定等は手帳に書き込む等、見通しを持って取り組んでいくようにという指導がありました。
校長先生をはじめ、各先生方からのお話は、すべて自分自身に関わりのあるお話ばかりなので、ぜひ来年も、何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する生徒であってほしいと願います。
今年1年間、水俣高校定時制はたくさんの方々から応援していただき、支えていただきました。感謝しております。
令和6年も、水俣高校定時制をどうぞよろしくお願いいたします。
百人一首大会
12月21日(木)は、2学期の生徒交流会として、全生徒で百人一首大会をしました。
進行を務めるのは、文化副委員長です。
まず初めに、文化委員長から開会の挨拶があり、続けて文化委員より、ルールが説明されます。
A~Eの5つのテーブルに、各班2人1組ペアの班が2班ずつ座ります。
すなわち、実戦上は各テーブルごとに2人対2人の対戦となり、班対抗の組み合わせを変えて、それを5回対戦するというものです。
まずは、対戦結果記録表に氏名等の基本情報を記入します。その後、札を並べます。
初戦を前に、仕切りの時間です。緊張感が漂います。
読み上げ音声もありますが、電子黒板にも上の句と下の句の歌が表示されます。
そして、いよいよ対戦開始です。
たくさんのお札との、にらめっこが始まります。
助っ人で入っている先生も真剣勝負です。手を抜くことなく札を取ります。初戦の緊張感でまだみんなが慣れていないなか、さすがにここは年の功の貫禄ですね。戦う姿勢は見習うところばかりです。
隣のテーブルでは、先に取られて悔しがっている様子でしょうか。次、頑張りましょう。
徐々に調子が上がってきました。1つの札をめぐり、大接戦です。取ればうれしいです。
遠くにある札も逃しません。
続いて、坊主めくりです。絵札を裏向きにして山札として真ん中に積み上げ、1人1枚ずつ札を取ります。
烏帽子を被った男性の絵札が出たら、そのまま自分の手札にし、坊主頭の僧侶の絵札が出たら、自分の手札をすべて捨て、その札を山札の横に積んでいきます。
姫の絵札が出たら、山札の横に置かれた札をすべてもらうことができます。
ただし、蝉丸は、帽子(もうす)を被っていますが、坊主頭の僧侶です。
真ん中の山札がすべてなくなったとき、一番多く札をもっていた人の勝利です。すごく強運の生徒が出ました!
最後に、教頭先生から表彰状の授与と、講評をいただきました。
終了後は、環境美化委員会から、先々週の1週間、環境美化コンクールを実施した結果が発表されました。
どのクラスも全体的に前回の1学期より点数が上がっていました。意識強化がよくできたと思います。
最後に、生徒会長から生徒会改選等について、説明がありました。
文化委員会を中心に進めてくれた百人一首及び坊主めくりに、環境美化委員会を中心としてみんなに意識強化を促してくれた環境美化コンクールと、何事にも当事者意識を持ち、各生徒は主体的に行動してくれました。
生徒会改選でも、自分たちの生徒会活動として高い当事者意識を持ち、その活動をとおして自信をつけ、夢の実現に向けて挑戦する姿を期待しています。
性教育講話
12月19日(火)は、「自分を守る 誰かを守る」の演題で、認定NPO法人トナリビト相談員で助産師の怒留湯美季様をお迎えし、性教育講話が実施されました。
講演では、「プライベートゾーン」や「パーソナルスペース」といった、個人に関わる距離感のお話から始まり、たとえ助産師でも必ず「さわっていいですか?」と聞いて了解を得てから触っていることも話されました。
「別れよう」と言っても別れられないデートDVの奥深さや、リベンジポルノに関することとして、たとえ恋人でもセンシティブな画像は送らない事、もし被害に遭ったら一人で抱え込まないこと等のお話がありました。
誰もが持つ性の権利として、悩む人は「自分を大切にする」方法を知らないことが多く、①いやなことをされない権利。②自分の体のことは自分で決める。③いやなことはいやと言っていい。といった強い気持ちを持つことが大切であることを教わりました。
もし、妊娠した場合、(1)産み育てる。(2)産んで養子に出す。(3)中絶する。この三つが選択肢として考えられますが、それぞれの体験をした10代女性のエピソードも話されました。いずれにせよ、困ったら大人を頼ること、エコー画像からもわかるように、性交渉の先には、尊い命が待っていること、望まないなら避妊を、避妊しないのはDV・犯罪であるということを認識する必要があります。
男女は平等だけど、性交渉の結果として受け取るものは平等ではなく、女性のほうがはるかにリスクが高く、行為をするまでの責任は対等、でもその先は女性のリスクも考えることが大切です。
性交渉自体は素晴らしいことですが、手をつなぐこと、髪をなでられること、何が一番幸せに感じるかは人それぞれであり、自分の考えを相手にあてはめないことがとても大事です。
今回学習したポイントは3つです。
1つ目は、相手の気持ちを確認する性的同意。
2つ目は、性的同意〇✖クイズ…①女性の「イヤ」は本当はOK。②二人きりの部屋に来たからOK。③恋人はいつでもOK。④「イヤ」とは言っていないならOK。⑤この前はOKだったから今日もOK。⑥男性には同意はいらない。
この①~⑥はすべて✖です。
3つ目は、同意はダサい、めんどくさい、難しいと思わず、同意をとる言葉の練習をすること。
最後に、保健委員長からの立派な謝辞で終わりました。
今回の講話は、今すぐにでも全員に関わる大事なお話でした。生徒はとても真剣な表情で聴講していました。
自分と、自分の大切な人の将来を大事にしてほしいと願います。
何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦する生徒の姿は、自分のこととして真剣に取り組む頼もしいものでした。
大変お忙しい中、本校定時制生徒のために来校してくださった助産師の怒留湯美季様、本当にありがとうございました。