学校生活
令和7年度第73回全国高等学校定時制通信制生徒生活体験発表会
11月16日(日)に令和7年度第73回全国高等学校定時制通信制生徒生活体験発表会が東京の六本木ヒルズにて挙行されました。
本校生徒も10月に行われた県大会で最優秀賞をいただき、全国大会に出場しました。
題目は「高校生活を振り返って、そしてこれから」です。
身振り手振りを入れて発表する姿は、この発表に思いを込めていることを感じました。なぜ高校に行こうと思ったのか。その答えに悩み、迷った経験がある人も多いのではないでしょうか。長い年月を経て高校生活を始めるなかで、目的や意義を自覚しながら前向きに歩んできて、周囲の励ましや仲間との関わりを通して水俣高校の生徒である誇りと自信を深めました。また、検定試験に向けての強い意志と努力の姿勢は、クラスメイトはもちろん、今日ここにいる私たちにも大きな勇気を与えてくれました。卒業後も地域や人々に喜びを届ける活動を続け、ますますの活躍を心より願わずにはいられない、そんな内容でした。
全国から60名の生徒が参加する中で、予選を見事突破し、本選進出の15名に選ばれ、文部科学大臣賞をいただくことができました。
100人を超える観衆の中で堂々と自分自身の体験を発表する姿はとても素晴らしかったです。
出場生徒は、今大会に参加をしたことで、全国にいる定時制・通信制の生徒が様々な環境の中でも日々成長をしようと努力している姿が見られて、より頑張っていこうと感じたようです。今大会のために何度も練習や添削に付き合ってくださる先生がいることが改めてありがたい環境であることも再認識するきっかけとなったようです。
今回の経験をしっかり後輩に伝えることが卒業までにやらなければいけない使命だと感じたようで、今後の頑張りに期待したいところです。
探究する力を育み、主体的な学びで夢「願い」を実現しようとしている、多くの本校生徒がその生き様に感化されたことと思います。
全国大会へ出場するにあたり、各方面各位様より温かいご支援、ご声援をいただきありがとうございました。今後とも水俣高校定時制をよろしくお願いいたします。
定通修学指導事業(日帰り校外学習)
10月24日(金)は、定通修学指導事業の取り組みとして、日帰りの校外学習に行ってきました。
待ちに待った校外学習です。前日まで心配されていた空模様でしたが、何とか持ちこたえてくれ、生徒諸君は元気いっぱいです。
学校を出発して高速に乗りまず向かったのは、熊本地震震災ミュージアムKIOKU様です。
まずは横断幕を持って記念撮影、その後館内へ移動します。
視聴覚スペースへ移動し、熊本地震に関する動画を視聴しました。震災当時の映像や様々な立場の人たちへのインタビュー映像が放映されました。みなさん、辛い記憶を抱えつつも、前を向いて生きていらっしゃる姿が印象的でした。
その後、ホールへ移動し、震災当時の空撮写真を中心に、被害の状況について説明がありました。
大破した車両、変形した「阿蘇大橋」の看板、そして本震発災時刻である1時25分を指したまま止まっている時計です。
ガイドの方から「災害が起きた時に一番必要なものは何ですか?」との問いに生徒は様々な答えを考えましたが、答えは「命」ということでした。代替できるものが無い、唯一無二の必要かつ大事なものです。
その後、敷地内を移動し、「ロビン像」前で記念撮影をしました。
熊本出身の尾田栄一郎さん作「ONE PIECE」のキャラクターを前に、みんないい笑顔です。
そして次は、あそ望の郷くぎの様に移動です。
コキアが鮮やかに咲き誇っていました。
やがて定刻になり、そば道場様の施設へ移動します。そば道場では、講師の先生のご指導のもと、そば打ち体験にチャレンジしました。
まずは、説明を聴きます。阿蘇の気候が、そば作りにとても適しているそうです。
そしていよいよ体験です。みんなで協力して小麦粉と水を混ぜます。
ある程度固形化してきたら、お団子をいくつか作ります。
作ったお団子を平べったく伸ばしていきます。
棒を使ってさらに薄く伸ばしていきます。
ある程度伸ばしたら、丁寧に麺サイズに切っていきます。
出来上がりです。自分たちで打ったそば麺を茹でてもらいました。好みに合わせて、かけそば・ざるそばをそれぞれ作ってもらいました。
最後に生徒会副会長の生徒より、立派な謝辞がありました。短い時間でしたが、そばづくりに没頭できる時間でした。
昼食後は、道の駅でもあるあそ望の郷くぎので自由時間を過ごし、その後バスで学校に戻りました。
楽しい一日が終わりました。学校に着いたら、運転手さんにお礼を言って終了です。
探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現することにつながる実り多き校外研修でした。勉強したことをしっかりとワークシートにまとめ、また明日からの学習に励んでほしいですね。
今回の校外研修にご協力いただきました熊本地震震災ミュージアム様、あそ望の郷くぎの様、そば道場様、そしてバスでお世話になった水俣観光様、本当にありがとうございました。
定通文化大会本番
10月19日(日)は、いよいよ待ちに待った定通文化大会本番でした。
県内の定時制・通信制に通う生徒が一堂に会する、年に1回の一大イベントです。
早朝から学校に集合し、バスに乗って会場へ向かいます。
県立劇場に到着したら、作品展示と販売実習のための荷物を降ろします。
館内に入ったら早速、あらかじめ決められていた役割分担別に分かれて作業を開始します。
弁士・審査委員生徒・本部会場係の計4名は直接打ち合わせ会場に、それ以外の生徒で「作品展示係」及び「ランチタイムショップ準備係」に分かれて設営に着手します。
作品展示係の設営の様子です。本校生徒が創作活動の時間に制作した各種芸術作品を展示していきます。まずは、ボードに展示できる平面の作品から掲示していきます。
並行して、ランチタイムショップ準備係の設営の様子です。
まずは、土台となる白いシートを敷いていきます。テーブルとテーブルの間に折り目を曲げ、丁寧にメイキングをしていきます。「のぼり」は本校の屋号が入った貴重なPRアイテムですので、確実に棒に通しながら広げていきます。
作品展示係の作業も順調のようです。
ボードへの掲示も終わり、テーブルに立てかけるタイプの作品を並べていきます。
左右からのショットです。青い箱は、本校の創作班「光班」が誇る幻想的な作品です。テーブルの手前には、水俣高校定時制のホームページにリンクするQRコードが入ったネームプレートを置きました。本校定時制のことを少しでも多くの人に知ってもらうための工夫です。
作品展示はおおむね完成しました。実はあらかじめ学校で展示のシミュレーションをしていたので、わりとスムーズに展示ができました。
この後、作品展示班は、ランチタイムショップ準備班の支援のため、そちらに合流します。
会計の準備のため、あらかじめ先生が用意しておいたお釣りの確認をします。協力して紙幣・硬貨を数え、先生に報告します。
生徒「〇〇円でした。合っていますか?」
先生「惜しい!近いけどもう少し!!」
これを繰り返すことによって、段々と数え方の要領や責任感を養っていくのです。
ブラックボードの準備と、今回の販売商品「水定どら焼き」「シンPITAパン」「ミニ焼きドーナツ」の陳列作業の様子です。
演劇ホールへの入場時刻が迫ってきたため、残りの時間を使って接客案内等の入念な打ち合わせをします。
そして、いよいよ開会です。
厳粛な雰囲気の中、定通文化大会が開会されました。
待ちに待った食品バザーが一昨年度解禁され、コロナ禍前の水準に戻った状態での開催3年目となります。
そして、今大会のメインイベントである、生活体験作文発表の部が始まりました。
本校の代表生徒は9人中4番目で、前半の部のトリを務めることになります。
題目は「高校生活を振り返って、そしてこれから」です。
身振り手振りを入れて発表する姿は、この発表に思いを込めていることを感じました。なぜ高校に行こうと思ったのか。その答えに悩み、迷った経験がある人も多いのではないでしょうか。長い年月を経て高校生活を始めるなかで、目的や意義を自覚しながら前向きに歩んできて、周囲の励ましや仲間との関わりを通して水俣高校の生徒である誇りと自信を深めました。また、検定試験に向けての強い意志と努力の姿勢は、クラスメイトはもちろん、今日ここにいる私たちにも大きな勇気を与えてくれました。卒業後も地域や人々に喜びを届ける活動を続け、ますますの活躍を心より願わずにはいられない、そんな内容でした。
そしてお昼休みの時間は、もう一つのメインイベントであるランチタイムショップでの販売実習です。
昼休みの75分間を、前後半の2班のチームに分けて行いましたが、定通文化大会のランチタイムショップでは今回初登場となる創作ドーナツ「ミニ焼きドーナツ」も大好評で、仕入れた50袋はお一人様2袋限定で販売させていただき、ほぼ前半チームが店舗にいるうちに完売しました。150個仕入れた水定どら焼きは、後半の部の概ね中ごろに完売となり、創作惣菜パン「シンPITAパン」も120個仕入れましたが閉店直前に完売しました。ありがとうございます。
今回が定通文化大会初参加の1年生たちが中心となって、5月のみなまた物産展での販売実習経験を生かした店舗の設営に携わったので、幸いにも良い経験となりました。
2年生以上の上級生も、1年生のフォローをはじめとした、各種大事な仕事を最後までよく頑張ってくれました。
続いて、午後の部のステージ発表です。
8月に実施された定通生徒会役員交流会の報告会が行われ、本校の発表も紹介されました。
その他、各学校からのステージでの各種発表がありました。
裏方として本部会場係の仕事をこなしてくれた本校代表の生徒2名を含む生徒スタッフの紹介もあり、会場の皆様からは、ねぎらいの拍手が送られました。
アトラクションの部では、シンガーソングライターMAYUMEさんのステージでした。地域のイベントに出演したり、ご自身の楽曲が県民体育祭のイメージソングに起用もされているというその実力は凄まじく、生徒一同、真剣に見入っていました。
(以上、午後の部のステージでの催し物等の様子は、権利関係の都合のため、写真はありません。文面のみの紹介とさせていただきます。ご了承ください。)
そして、閉会行事です。
生活体験作文発表の部の表彰では、優秀賞をいただき、講評でもありがたい激励のお言葉をいただきました。併せて、本校は全国大会への出場権を獲得するに至りました。
そして、いよいよエンディングです。
帰りのバスの中では、会場で別れた校長先生からの労いのお言葉が紹介され、今日一日の生徒の頑張りをたくさんほめていただきました。
次は、いよいよ定時制文化祭が11月7日(金)に開催されます。
今回、定通文化大会に参加させていただいたことによって、準備から片付け、販売実習や生活体験作文発表に至るまでの多岐にわたって、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)の実現に向けて挑戦する生徒たちの輝く姿を垣間見ることができました。
これらの経験が、来月の定時制文化祭の成功へとつながる布石となったことと思います。
定通文化大会事務局の先生方及び県立劇場スタッフの方々をはじめ、大会の成功のためご尽力いただいた多くの関係各位の皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。
創作活動(各創作班初回・2回)
9月19日(金)より、いよいよ今年度の創作活動が始まりました。
今年も1年生~4年生の全生徒が、「光班」「絵画班」「工作班」「おもてなし班」の四班に分かれて活動します。
まずは、全生徒多目的室に集合して、文化祭・創作活動全体の連絡を受けます。その際、生徒会長より、今年度の文化祭のテーマを発表してもらいました。
2学期初頭に生徒から募集した案をもとに、生徒会3役及び文化委員長で話し合いをしてもらった結果、今年度のテーマは「百花斉放 ~みんな笑顔!来る人喜ぶ文化祭!~」に決まりました。
生徒会からの補足メッセージとして「”百花斉放”(ひゃっかせいほう)には『学問や芸術が自由に、また盛んに行われる様子』という意味があります。この言葉通り、それぞれが個性を活かし、みんなが笑顔になる文化祭になってほしいという願いがこめられています。探究心をもって活動しているようすをぜひごらんください。」と、生徒会長より説明がなされ、このテーマには、その様子を表す思いが込められています。
テーマは、次週より教室掲示されますので、日頃からこのテーマを意識して取り組んでいってほしいですね。
その後、各班に分かれて活動開始です。
それでは、光班の活動風景からです。
本日は初回ということもあり、まずは昨年度の作品を掘り起こして、使えそうな部位、新たに必要と思われるものをピックアップしていきます。
光班は毎年、夜間実施の定時制文化祭に彩りを与える演出を施してくれます。楽しみです。
続いて、絵画班の活動風景です。
絵画班は、2年生と3年生の、昨年・一昨年から絵画班に参加しているメンバーが中心です。
昨年の作品を参考に、出来ることから始めます。幻想的な作品を作っている様子です。
続いて、工作班の活動風景です。
動画教材を使って説明を受けた後、工作の作品がどのようなものか勉強します。できる作業から開始です。
工作班も、制作の幅が広いので、どんな作品が出来上がるか楽しみです。
続いて、おもてなし班の活動の様子です。
おもてなし班とは、文化祭当日にお客様をもてなすための各種掲示物等を、趣向を凝らして制作する班です。
昨年の作品等を参考に、今年度のバージョンを考案し、必要な買い出しもしながら作業を進めていきます。
以上が初回における各創作活動班の活動の様子でした。
創作活動を通して、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための制作期間であることを願います。
創作活動の成果は、11月7日(金)の定時制文化祭で披露する予定です。
創作活動(絵手紙教室)
9月12日(金)は、創作活動第1弾として、毎年恒例の「絵手紙教室」が書道室において開催されました。
講師は、今年も墨人・書家として活躍されている、本校定時制卒業生の新立航大氏に来校いただき、講演・実演・指導をしていただきました。
まずは、新立先生によるお手本です。書画カメラに投影しながら、テクニックを披露していただきます。
「龍」という字を書いていただきました。
丁寧に綺麗に書こうとするのではなく、このように遊び心で自由に書く風も面白いですよということでした。
続けて、様々な書体の「龍」に加え、かわいらしい「秋」を書いていただきました。絵手紙を書く上での参考になりそうです。
それでは、生徒による練習です。
上級生は、早速、書きたい字の練習から始めます。下級生は、過去の作品などを見ながら、書きたい字を考えます。
黙々と練習する人、新立先生からアドバイスをいただきながら書く人、様々です。
清書は、ポストカードに書いて、色画用紙に貼って完成です。
最後に、文化委員長より生徒代表謝辞をしてもらいました。
新立先生、本年も後輩たちのために、夜遅い時間にご来校・ご指導いただきありがとうございました。
講座終了後は、片付けの要領の説明を受けて、きちんと最後まで後始末をして終わりました。
絵手紙教室を通して、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための取り組みができたようです。
出来上がった作品は、10月19日(日)の定通文化大会及び11月7日(金)の定時制文化祭において展示予定です。
商業科商品開発「焼きドーナツ(創作スウィーツ)試作実習会
9月9日(火)は、道の駅みなまた・Shop&Cafeミナマータ様のご協力のもと、商業科商品開発「焼きドーナツ(創作スウィーツ)試作実習会」が、同所で実施されました。
去る7月8日(火)に、この企画の検討会が本校多目的室で実施されましたが、そこで生徒から提案されたプレゼンや、それと関連して生徒から出た意見及びプロからのアドバイス、さらにはプロの助言を受けながら行った調べ学習の内容を、総括的なイメージとして作り上げた仮の商品を試作してみるというものです。
まずは、今回の講師の先生方の紹介です。道の駅みなまたの館長様及びシェフの方々です。その後、参加生徒の自己紹介です。今回は、4年生2名・3年生4名が参加させていただきました。
前回の検討会からおよそ二か月。この間にも、道の駅みなまたの館長様及びシェフの皆様は、通常の営業がある中、時間を捻出してこのコラボ企画のための研究及び下準備をしてこられていたのです。まずは、そのプロ段階での試作過程における所感からお話をしていただきます。生徒は、真剣にメモをとっています。
そして、いよいよ試作実習です。
手を洗い、実習開始です。こちらの素材は、あらかじめシェフの皆様が準備してくださっていたものです。
生徒の提案に合わせて、抹茶ドーナツの素材をこしらえてくださっていました。ひたすら混ぜます。
こちらの素材は、不知火の素材になります。まだまだ混ぜます。
そして、次の工程です。
抹茶及び不知火の2つの液状化した合成食材を型に流し込むため、型に十分油を塗って滑らかにします。
シェフの方々より優しく教わりながら、ボールから絞り袋に移し替えます。
絞り袋を使って入念に型に流し込みます。
型流し込みが終わったら、オーブンに入れ、暫し待ちます。
焼き上がるまでの間、記憶が新しいうちに、工程及び感触を記述していきます。
シェフの方々からの助言も受けつつ、ペーパーに記入していきます。
やがて焼き上がりましたので、取り出します。
不知火と抹茶の他に、もう一つ和紅茶味もあらかじめ作ってくださっていましたので、こちらも併せて試食します。
見た目も大事ですが、やはり味覚が一番頼りになります。実際に食べてみないとわからないことが多々あります。
次は、パッケージングの研究です。入れ物とシールはこのようなものを使用し、商品に彩りを加えます。
抹茶・不知火・和紅茶の各味を2個ずつ、計6個入りになるように袋詰めをします。
袋詰めしたものにシールを貼ると、なんと見事な商品として仕上がりました。
これだけ品格があれば、買いたくなりますよね。生徒からは一同に感動の声が上がり、商品開発の極意を感じた瞬間でした。
商品のネーミングと売価を検討します。
話し合いの結果、商品名はシンプルに「ミニ焼きドーナツ」と命名、売価は350円に設定しました。
※ネーミング及び売価は、この検討会での結論事項のため、商品化する際は、変更があるかもしれないことを申し添えます。新商品としての発売が決まりましたら、また、このホームページ上でも改めてご紹介させていただきます。
最後に、このドーナツ企画の原案作成に最初から携わってきた班の生徒から代表謝辞がありました。
道の駅みなまた・Shop&Cafeミナマータ様、今回もたくさんの準備をしてくださり、本当にありがとうございました。
探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための商品開発が着々と進んでいます。水俣高校定時制3・4年生の挑戦を今後も見守っていただきますと幸いです。
文化祭オリエンテーション
9月5日(金)は、前の時間の進路講話の講師の先生方をお見送りした後、休憩を挟んで後半の部「令和7年度定時制文化祭」のオリエンテーションが実施されました。
文化祭は、定時制の生徒が、日ごろの学習成果などを展示、発表する行事です。創作活動による展示、販売実習などがあります。
今年度の文化祭は、11月7日(金)本校定時制教室・多目的ホールで開催されます。
昨年度の活動の様子を、スライドで見ながら説明を受けました。
その後、それぞれの生徒が考える「今年のテーマ」の入力及び各創作活動班の希望調査を、タブレット端末で行いました。
最後に、次週予定されている「絵手紙教室」についての説明がありました。
年間最大の行事である文化祭の準備を通して、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための、実り多き活動期間であることを願います。
定時制文化祭に関する情報及び準備の様子等は、このホームページ上で随時更新していく予定ですので、楽しみお待ちいただけますと幸いです。
進路講話(販売活動の実際・包装実習)
9月5日(金)は、進路講話が実施されました。
講師として、生活協同組合くまもと総務部人事教育課課長様及び本店1・2階各階の売り場責任者方々、計3名の皆様をお迎えして、「販売員としての心構え・包装の実際」と題した内容で授業をしていただきました。
「接遇」とは、おもてなしの心を持ち、適切な態度や言葉遣いで相手(お客様)と接することを意味します。具体的には、「接」とは接すること、「遇」とはもてなし、すなわち心を込めた対応を示しています。
接遇5原則とは、挨拶、身だしなみ、表情、言葉遣い、態度で、お客様と接する際に大切なマナーです。
「接遇」と「接客」の違いについてですが、「接客」は主にお客様への基本的なサービス提供を指し、案内や支払い対応などが含まれます。あくまでサービスを提供すること、お客様への対応をすることであるため、必要最低限の対応です。一方、「接遇」はその範囲を超えた広い概念で、お客様の気持ちや状況を考慮し、より心を込めたサービスを提供することを意味します。必要なサービスを提供するだけに留まらず、お客様がどのような状況で、どのようなお気持ちなのか、何を求めているのかなどを汲み取り、お客様一人ひとりに合わせたサービスを提供し、顧客満足度の向上を目指します。
続いて、販売七大用語です。
1.販売七大用語
いつも笑顔で、明るいあいさつができるようにします。
①おはようございます。こんにちは、いらっしゃいませ。…15°
笑顔で組合員の目を見ながら、あいさつします。
②はい、かしこまりました。…15°
呼ばれた時は、はっきりと返事をします。用件を承った時は、必ず了解した事を伝えます。
③恐れ入ります。…15°
心を込めて、組合員(お客様)にお願いします。
④少々お待ちくださいませ。…15°
少しでもお待たせする時は、一言お願いをします。
⑤お待たせいたしました。…15°
少しでもお待たせした時は、一言おわびをします。
⑥申し訳ございません。…45°
心を込めて、組合員(お客様)におわびします。
⑦ありがとうございます。またどうぞお越しくださいませ。…45°
心を込めて、感謝の気持ちを表します。
※⑥番以外は笑顔で唱和しましょう!
続いて、キャラメル包装の実習です。以下はラッピング手順です。
①箱の裏面を上にして、包装紙の中央に置きます。
②慶事(お祝い)の場合、右側の紙が箱の中心にくるように位置を調整し、左→右の順にテープで留めます。
※弔事(仏事)の場合は、重ねる順番が異なり、右→左の順になります。
③上面、側面の順に紙を箱に沿って折ります。
④下の紙を折り上げ、斜めのラインと交わる所で内側に折り、テープで留めます。反対側も同様に折りこみ、ひっくり返せばキャラメル包みの完成です。
生徒は、協力して実習に励んでいました。
最後は、最高学年の4年生の生徒より、立派な謝辞がありました。
本日の講義を聴講し、販売七大用語の唱和や包装実習を通して、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するため、上級生は目の前に迫った進路活動に対する、下級生は1~2年後の進路実現に向けた、それぞれが着実な学びとなった1日でした。
この度、講演及び実習の指導をしていたいただきました生活協同組合くまもとの先生方、本日は本校生徒のために本当にありがとうございました。
2学期始業式
9月1日(月)は、2学期始業式が行われました。
以下は、校長講話の概要です。
熊本では8月7日~8日にかけて集中豪雨がありましたが、皆さん被害はなかったでしょうか。あるいは皆さんの御親戚等で被害に遭われた方々もいらっしゃるかもしれません。心よりお見舞い申し上げます。
さて、長い夏休みが終わりましたが、有意義な夏休みを過ごせましたか?1学期の終業式では、何かを「探」ってくださいとみなさんに伝えました。探ったら次につなげる。そこで本日は「究」という字を書いてきました。「究」めるの字にした理由についてお話します。
「人並み(人と同じこと)は、人並みぞ。人並みはずれんば、はずれんぞ。」これは、既に鬼籍に入っている私の祖母が生前よく言っていた言葉です。子どもの頃、一緒に住んでいたわけではなかったので、年に数回会う程度でしたが会うたびにこれを言っていました。下線部の「はずれんば」とは、「人並み以上の努力・何事も究める努力」という意味に解釈できます。子どもの頃は何となく聞いていたこの言葉の意味が、大人になってから「多分こういう意味で祖母は言っていたんだろうな。」と感じるようになりました。人並み以上の努力をしないと何事も成し遂げられないのです。
ところで先日、絶賛上演中の「鬼滅の刃」というアニメを鑑賞してきました。話題に上がっている作品はできるだけ視聴するようにしているのですが、アニメ作品をとおして人生論が語られている描写が多いことも鑑賞に行く理由です。
登場人物「我妻善逸」は、戦闘法「雷の呼吸」の中で、いくつかあるうちの1つしか体得できませんでしたが、その「我妻善逸」の師匠(じいちゃん)の言葉です。
「いいんだ、善逸。お前はそれでいい。一つできれば、万々歳だ。それを極め抜け。極限の極限まで、磨け。」
字は違いますが、ここは「究める」とも解釈できます。
また、バスケットの神様とも呼ばれている「マイケル・ジョーダン(1963~)」は、史上最高のバスケットボール選手です。以下は彼の言葉です。
You can practice shooting 8 hours a day,but if your technique is wrong,then all you become is very good at shooting the wrong way.
Get the fundamentals down and the level of everything you do will rise.
「基礎を身につければ、君がやることすべてのレベルが上がる」→「究める」
なんでもいい。一つでいい。 何かを究める二学期にしてください。
以上が校長講話の要旨です。
講話後は校歌斉唱、その後各部主任主事より連絡がありました。
式後は各教室に分かれてLHRです。久しぶりに会えて、皆さんうれしそうです。
「我妻善逸」の師匠(じいちゃん)と、マイケル・ジョーダン氏の言葉を励みにして、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための2学期であることを願います。
定通生徒会役員交流会
8月8日(金)は、熊本市の湧心館高校において、定通生徒会役員交流会が開催されました。県内9校の定時制・通信制の高校から生徒会役員等が集う交流会で、本校からは生徒会長及び副会長の2名が参加しました。
開会行事の後、まずはレクリエーションを通して各校の親睦を深めます。主管校等の生徒さんたちが考え出した、トーク形式の簡単なゲームです。様々なテーマに基づいたトークを展開します。学校生活に関するいろいろな話が飛び交い、「あるある!」と和やかな雰囲気で共感する様子も見られました。
続いて、各校からの発表の時間です。本校からは水俣高校定時制の1年間の行事の紹介をしました。
紹介だけでなく、そこで学んだ事や感じた事等も述べながらの発表をしてくれました。
夏休み中ですが、事前に登校して入念にリハーサルをした甲斐もあり、学校代表としてとても立派な発表でした。
その他、10月19日(日)に実施予定の定通文化大会に係る各校生徒の役割分担の確認等が行われました。
今回交流を深めたことで、学校の垣根を越えて定通文化大会の大成功に向けて協力していきましょう。
主管校の湧心館高校通信制の生徒の皆さん及び先生方をはじめ、多くの関係スタッフの皆さん、この交流会の準備・運営等では大変お世話になりました。とても貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。
インターンシップ
7月23日(水)~25日(金)の3日間は、NPO法人ほのぼのクラブ様が事業展開されている「ヒカリトコカゲ」様のご協力をいただき、1年生の生徒がインターンシップという形でお世話になりました。
ヒカリトコカゲ様は、「子どもも大人も一緒に”自分のこころを形成していく”」をコンセプトに活動されている事業所です。
ワークスペースには、キッチン、産前産後ケアスペース、おもちゃプロジェクト、子どものあそび場、本だながあり、「あそびたいとき、休みたいとき、本をよみたいとき、だれかにあいたいとき、ひとりですごしたいときも、いつでもきていいところです。」と紹介されています。
本校の職員が訪問したこの日は 生徒は調理のお手伝いをさせていただいておりました。
インターンシップを通して、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための取り組みができました。今回学んだことを、学校生活の中でも発揮してほしいと願います。
本校の生徒が大変お世話になったNPO法人ほのぼのクラブ「ヒカリトコカゲ」様、本当にありがとうございました。今後とも本校定時制の生徒の活躍を温かくお見守りいただけますと幸いです。
進路セミナー
7月22日(火)は、進路セミナーが実施されました。
まずは参加生徒全体に対しての、進路担当の先生による講話からです。以下は講話の要旨です。
一般求人と高卒求人の違いについて。高卒求人とは、新卒の高校生を対象とする求人です。働き始めるのは来年の4月から。競争相手は全員高校生です。一般求人の場合、即戦力の人材を求められがちです。すぐ働きに来て!…条件不一致!資格や免許を所持した社会人も応募しますので、高校生にとっては不利な場合もあります。
高卒求人の場合、求人票の形式が決まっているので、企業は指定された形式の求人票をハローワークに提出します。ハローワークが求人票の内容を確認をしたうえで高校に送付します。高校生が労働条件で不利にならないよう配慮されています。そして、採用スケジュールが決まっています。
6月1日:ハローワークへ高卒求人の申込開始
7月1日:求人票の公開開始
7月中旬:応募前職場見学の実施 ※夏休み期間中
9月5日:応募書類の提出開始 ※沖縄は8月30日
9月16日:採用選考開始・選考結果の通知開始
今からが勝負!お盆前までに提出書類完成させ、8月後半は面接練習が目安です。必ず一回面接があります。一般求人では書類選考の段階で合否をつけることができますが、高卒求人では必ず面接などを含めて選考を行う必要があります。面接の練習は必須です!提出する書類は全国統一の用紙です。高卒求人用の履歴書は「全国統一応募用紙」です。この用紙の書式が20年ぶりに改訂されました!どこが変わったのか確認しておきましょう。
次は、履歴書の書き方について教わります。基本事項(住所・学歴など)の書き方にや志望動機の書き方について、応募先を想定して書く練習をしました。「ここの欄は、どのように書くのですか?」といった質問も出る等、とても意欲的でした。
続けて、ビジネスマナーの基本についての講話です。まずは、ストレッチからです。
服装・身だしなみ・接遇・面接試験の受け方について、入退室・礼法・想定される質問事項等についてのお話がありました。まずは、先生たちがお手本を見せます。その後、実際に生徒も練習します。手の置き方等に気を付けます。
進路セミナーをとおして、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するため、将来を見据えた学習によく取り組めたと思います。夏休みに入ったばかりですが、暑い中、生徒はとてもよく頑張りました。今後の成長に期待したいところです。
1学期終業式
7月18日(金)は、1学期の終業式が実施されました。
まずは式に先立ち、今学期に活躍した生徒に対する表彰式から行われました。
表彰の項目は、以下のとおりです。
◎第75回定時制・通信制総合体育大会
〇バドミントン女子団体 優勝
〇バドミントン競技 女子個人ダブルス 準優勝
〇バドミントン競技 女子個人シングルス 第3位
◎校内生活体験作文発表会
〇最優秀賞
〇優秀賞
◎1学期環境美化コンクール
◎1学期生徒交流会(バドミントン大会)
〇優勝 Bブロック代表ペア
〇準優勝 Aブロック代表ペア
〇3位 Cブロック代表ペア
◎優秀賞 商業科第1学年
◎1学期皆勤賞
◎1学期無欠席賞
生徒表彰はここまでです。1学期もよく頑張りました。
※職員表彰
〇熊本県高等学校定時制通信制教育振興会 勤続十カ年表彰
以上になります。
続けて、1学期終業式です。
以下は校長講話の要旨です。
年度当初、始業式で紹介した漢字1文字を覚えていますか?「続」という字についてのお話をしました。
先ほど、定通総体の表彰をしました。一球一球に対して真剣に取り組む姿は、まさに練習を「続」けてきた成果であると思います。明日から44日間の夏休みが始まります。ずっとやっていることや新たに始めたことを「続」けられるように取り組んでいってほしいと思います。
さて、そこで本日は「探」という字についてのお話をしたいと思います。これまでの自分を探る。これからの自分を探る。そして、これから入っていく社会を探ってほしいと思います。
ここで、ひとつの文章を紹介したいと思います。
当時担任をしていた平成21年度の水俣高校卒業生より、今年の春に「後輩である水俣高校の生徒へ」という題目でもらったメッセージです。
「私は水俣高校を卒業し、専門学校を経て理学療法士として益城の介護老人保健施設で働いています。理学療法士として働くことにやりがいを感じ、毎日利用者と仲良くリハビリをしていますが、ふと振り返ると高校時代にこの業界へ飛び込む覚悟や気持ちなどなく、流されるまま進学を決めてました。もちろん、これまでたくさん怒られ、悩み、試行錯誤を繰り返しながら歩んできたこの道に後悔はありません。しかし、もしも高校生に戻れるなら今と違う道もあったと思うのです。専門学校に入学した時から私の道は理学療法士しかありませんでした。まだ何色にも染まっていない皆さんにはたくさんの可能性があります。逆に言うと、今からの選択でいろんな色に染まっていくことでしょう。ただし、透明には戻れません。だからこそ、漠然としたものではなく、なるべく明確な未来を想像し、それに向かって努力して欲しいと思います。私は努力してこなかった人間ですから、努力の仕方は分かりませんが、皆さんがなりたい自分になれることを祈っています。」
そして最後に、マネジメントの父「ピーター・ドラッカー」が残した言葉です。
「The best way to predict the future is to create it.」(未来を予測する最良の方法は、未来を自分で創り出すことだ)
9月1日に元気な姿で皆さんに会えることを楽しみしています。(ここまでが校長講話の要旨です)
上記のとおり、校長先生の教え子様より大変貴重なメッセージをいただきました。生徒に対してこの話の補足をひとつするならば、どんな仕事であっても自分の夢を叶えるためには努力が不可欠です。理学療法士も努力を重ねて就け得る仕事です。ご自身のことを、努力をしてこなかった人間と表現されているのはあくまでも謙遜で、生徒がなりたい自分になれるよう祈ってくださっており、努力を促すための優しいメッセージであると思います。生徒には、ずっと年上の先輩からのありがたい助言を心の支えにして、なりたい自分を「探」してほしいと願います。
その後、各主任主事より連絡がありました。
探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するためにも、夏休みを有意義に過ごして様々なことにチャレンジしてほしいと願います。
生徒交流会~バドミントン大会~
7月17日(木)は、生徒交流会~バドミントン大会~が実施されました。
今回は、全編ダブルスでの競技になります。あらかじめ、実力が偏り過ぎないように編成された、学年をまたいでのペアです。
生徒会副会長挨拶の後、生徒会書記より競技上の注意がありました。その後、準備運動です。
協力して準備をします。
そして、いよいよ1回戦からスタートです。
試合のステージも徐々に上がっていき、いよいよ決勝リーグです。
各ブロック(Aブロック・Bブロック・Cブロック)ごとの成績優秀ペアが1組ずつ勝ち上がってきました。
Aブロック代表のペアは、先の定通総体において女子シングルス3位に入賞した本校定時制随一の実力を有する3年生選手が率いるペアです。今回の予選リーグでは、2連勝を果たしてからの堂々たる進出です。
Bブロック代表のペアは、先の定通総体において女子ダブルス準優勝を成し遂げた2・3年生コンビの片方の3年生選手が率いるペアです。今回の予選リーグでは1勝1敗で、その1敗はデュース戦で惜敗し得失点差で抜きん出た、叩き上げチームの進出です。
Cブロック代表のペアは、先の定通総体において女子シングルスベスト16の実力派3年生選手及び同じく先の定通総体において女子ダブルス準優勝を成し遂げた2・3年生コンビの片方の2年生選手で構成されたペアです。今回の予選リーグでは、2連勝を果たしてからの堂々たる進出です。
いずれにせよ、優勝決定戦は同部屋(同じクラス)の3年生3人が、下級生1名をそれぞれペアに従えての三つ巴の対決となりました。
基本的には、2勝したチームの優勝ですが、各チームが1勝ずつというケースも十分考えられます。まずもっては、対戦の行方を見守ることとします。
決勝リーグ1回戦は、AチームとCチームの対戦でしたが、21-13でAチームに軍配が上がりました。
勝利したAチームは勝ち残りの控えです。
続けて2回戦は、まだまだ優勝の可能性が残っているCチームと、決勝リーグ初戦のBチームの対戦です。
決勝リーグ2回戦は、BチームとCチームの対戦でしたが、21-16でBチームに軍配が上がりました。
ここで、Cチームは3位となりました。連戦で大変疲れたことと思います。いずれの試合もCチームは、十分に得点した戦いであり、大善戦であったといえます。
勝利したBチームは、決勝リーグ1回戦で勝ち残ったAチームとの戦いです。
A・Bともに各1勝ずつしていますので、勝った方が優勝となります。
それでは決勝リーグ3回戦、すなわち優勝決定戦であります。
両チームともに一歩も譲らず、どちらかのチームが1点を取るともう一方のチームが1点を取り返すといった、まさに一進一退の大熱戦です。
デュース戦を経た大接戦の末、僅差で決着がつきました。22-20でBチームに優勝軍配が上がる運びとなりました。
その後、全員で協力して後片付けをします。
生徒会副会長より、結果発表がなされました。表彰状は次日の終業式で授与されることとなりました。
その後、教頭先生より講評をいただき、暑い中、協力してよく頑張ったことに対してねぎらいの言葉をいただきました。
準備・試合・応援・片付けを通して、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための取り組みが今日もよくできました。特に、決勝戦における生徒諸君の応援する時の一体感は素晴らしいものでした。この団結力を次の行事にもつなげていってほしいと願います。
大掃除
7月17日(木)は、学期末の大掃除が実施されました。
まずは、各教室の片付けからです。
教室の片付けが落ち着いたら、続けて大掃除です。1学期間の感謝の気持ちを込めて、入念に掃除をします。
寒い冬の日も、暑い夏の日も、大変お世話になったエアーコンディショナーのフィルター清掃です。
教室の換気扇も取り外し、きれいに洗います。
窓もきれいに拭きます。
少ない人数ですが、手分けして各教室・廊下及び多目的室・カウンセリング室並びに昇降口・トイレに至るまで、時間をかけて掃除します。
自分たちの目で、どこが汚れていてどのように掃除したらきれいになるのかを考えながら作業することによって、探究する力を育み、主体的な学びを通し、その積み重ねを経て夢(願い)を実現する生徒に育ってほしいと願います。
主権者教育Ⅰ
7月16日(水)は、主権者教育が実施されました。
まずは、生徒への問いからです。
最も近い選挙はいつ?
なんと、4日後。参議院選挙になります。国政に大きな影響を与える大事な選挙になります。
一方、参議院は定数248、任期6年で、3年ごとに半数(124名)を改選し、解散はありません。
小選挙区では、熊本県選挙区で1名、鹿児島県選挙区で1名を選出します。
比例代表では、政党名または候補者の名前を記入します。政党に議席が割り当てられ、その中で、最も名前が書かれた人から順に当選が決まります。
何で、このような複雑な選挙制度なのでしょうか?
政治の安定性と多様な意見をくみ取ることを目的とした選挙制度になります。
選挙権年齢引き下げの意義は、様々なメディアを通じ多様な情報に接し、自分の考えを育んできた世代であり、未来の日本に生きていくための世代であるから、現在・未来の日本の在り方を決める政治に関与してほしいとの願いからです。
「権利をもつ」とは、政治について重要な役割を持つ事、「選挙等に参加する権利をもつ」ということです。
有権者としてあるべき姿勢とは、人任せにせずに、選挙を通じて積極的に政治に参加していくこと、これは権利であり、国家・社会の形成者としての責務であるということなのです。
選挙権について考えることで、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するためにも、主権者とは自分たち自身であることを自覚して、18歳になったら、あるいは18歳になっている人は、次回の選挙までによく考えて投票所に行ってほしいと願います。
平和学習
7月14日(月)は、平和学習が実施されました。
まずは、生徒への問いからです。
(1)早速ですが、今年は、戦後何年を迎えるでしょうか?
→80年になります。太平洋戦争の終戦(1945年)から数えます。
(2)戦前・戦中生まれの人は何人ご存命でしょうか?
→1235万人(日本の人口の9.9%)
※日本の人口…1億2380万人 ※100歳以上(9万5119人) ※日本最高齢…115歳
現在、戦争体験を語る人々が急激に減っています。戦後80年ということで、東京大空襲や広島・沖縄などの戦争の記憶を巡る報道は増えると思いますが、身近な戦争被害が取り上げられることはほとんどないのでは、と考えています。
今回は、熊本県と鹿児島県での空襲の話を主にして、平和の重みを感じてもらいたいと思います。
〇1945年7月の空襲
・7月1~2日 熊本大空襲、呉市街空襲
・7月2日 下関空襲
・7月3日 姫路空襲
・7月4日 徳島大空襲、高松大空襲
・7月5日 第1次横手空襲
・7月6日 甲府空襲
・7月7日 岐阜空襲、千葉空襲、明石空襲
・7月9日~10日 和歌山大空襲
・7月10日 仙台空襲、岐阜空襲
・7月12日 宇都宮空襲、敦賀空襲
・7月12~13日 一宮空襲
・7月14日 釜石艦砲射撃
・7月14日~15日 函館空襲、北海道空襲
・7月15日 多治見空襲、小樽空襲
・7月16日 アメリカがトリニティ実験に成功し、原子爆弾完成
・7月16日~17日 平塚空襲
・7月17日 沼津大空襲、桑名空襲、日立艦砲射撃、大分空襲
・7月19日 銚子空襲
・7月19~20日 福井空襲、岡崎空襲、日立空襲
・7月24日 呉軍港空襲、津空襲、大津空襲、大垣空襲、半田空襲
・7月25日 保戸島空襲、米国、原爆使用を決定し投下命令を下す。
・7月26日 ドイツのポツダムで英米ソ首脳が会談。米英中三国がポツダム宣言を発表するも、日本政府はこれを黙殺。のちにソ連も参加。松山大空襲
・7月27日 大牟田空襲
・7月28日 大山口列車空襲、一宮空襲、呉軍港爆撃(呉軍港空襲)、青森大空襲
・7月28日~29日 宇治山田空襲
・7月29日 大垣空襲
・7月30日 那賀川鉄橋空襲、鎌倉空襲
空襲とは、民間人が多く居住している都市・地域に対して、空から焼夷弾や爆弾等を(ほぼ無差別に)落とす攻撃のことを指します。歴史上、最初に(諸説はありますが)都市への無差別爆撃があった街は、スペイン内戦中のゲルニカといわれています。(1937年4月26日)
アジアでは、日本軍による重慶への爆撃(1938年末~)といわれています。
〇熊本大空襲…1945年7月1日
死者619人、負傷者1317人、市街地面積の約30%が消失
〇鹿児島大空襲…1945年6月17日
死者2316人、負傷者3500人、市街地面積の約44.1%が消失
〇水俣市で空襲で亡くなった人数(4回・44名以上)
最大被害:1945年7月31日…死者32名
日窒工場、水俣駅前商店街、丸島地区が被害
日窒工場の有機ガラス部門、変流係、酢酸係、第二配電係、硫安倉庫工場裏山の防空壕が被弾。従業員が生き埋めになった。水俣駅前商店街が焼け野原に。丸島地区では、民家が被害。
〇出水市で空襲で亡くなった人数(15回・35名以上)
最大被害:1945年4月22日…
【死者】軍人14~15名、民間人7名
出水航空基地、航空基地付近家屋(消失)
平和は、常に求めていかなければ、いつ破られるかわかりません。今日のような平和学習はあくまでもきっかけの一つです。
平和への意識をしっかりと持って、平和の大切さを感じてほしいと思います。
今夏は戦後80年。平和の灯火が消えることのないよう、平和について考える貴重な機会となりました。
平和学習を通して、今現在において自分自身を取り巻いている状況をしっかりと見つめなおし、今自分に何ができるかを考えていくことで、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現する生徒であってほしいと願います。
生活体験作文発表会
7月14日(月)は、10月に熊本市で行われる定通文化大会に向けた、校内生活体験作文発表会が実施されました。
発表生徒は、各クラスから1~2名を選出し、計4名が発表。あらかじめ「くじ引き」をして決めた順番で順次発表します。
トップバッターの生徒の題名は「高校生活を振り返って、そしてこれから」です。3年前に高齢で入学した4年生の生徒さんで、若者に交じって生き生きとした高校生活を送ってこられ、いよいよ卒業学年となった今、これまでを振り返り、今後の人生の展望について語られた内容でした。
静聴した生徒からは、「笑顔の裏側に辛いことがあったのは初耳だったけれど、定時制4年間で自分自身精一杯成長して色々なこと乗り越えてきたんだなと思い、人として尊敬するべきところがまた増えました。」「入学当初は私も姿を見たとき、あきらかに同年代じゃないなと思ったものの、どこか安心感がありました」「みんなより少し遅れて高校生になっても、検定を受けたり、一緒に授業を受けたりしているのがすごいなと感じました。定通総体でも良い結果を出していたりと様々な事に対しての一生懸命さが伝わりました。」「4年間の話を5分の間にまとめられていて、あの時こういうことを考えていたのか…と色々考えさせられました。」といった感想メッセージが寄せられました。
2番手の生徒はの題名は「日常」。義務教育課程時代における学校生活のなかで、周囲からの謂れ無き理不尽な扱いを受けてきたことに対する心の痛みと、定時制入学後の学校生活をとおして、新しい仲間との出会いを重ねてそれを克服してきた現在、そしてこれからの生き方に対する展望が堂々と語られる内容でした。
静聴した生徒からは「すごく苦労したんですね。最初見た時はそんな感じではなくて、何かさわやかな子だなと思っていました。苦労した分、幸せが積み重なってたくさん来ると思います。人生、笑いあり、涙あり、感動ありで頑張ってくださいね」「小学校や中学校のとき、とても苦労していたことが良く伝わってきました。私も小学校のころ同じようなことを体験したこともあってとても心に響く作文でした。」「辛いことがあっても、高校に入学すると決意したことがとてもすごいことだなと思いました。高校に入学して変わったことや昔の自分と比べてどう変わったのかという話がとても心に響きました。」といった感想メッセージが寄せられました。
3番手の生徒の題名は「私らしさ」。昨年度、学校代表として「人生 ハードモード」という題目で県大会で発表してくれた生徒会長の生徒です。年々、グレードアップしています。
静聴した生徒からは、「高校生活とアルバイトを両立しながら頑張る姿はとてもかっこいいと思いました。テストもちゃんと対策を頑張ってすごいと思いました。」「自分も最近アルバイトを始めていて、勉強とアルバイトの両立がどれほど難しいかすごくわかります。それでも頑張っていてすごいなと思います。生徒会長もやっていて本当にすごいです。」「苦労人でしたね。でも前向きな明るさで残りの学校生活を楽しんでいきましょう。勉強もいつも教えてくれてありがとう。」「一つひとつ自分にできることを見つけて、自分らしく日々を過ごして来たことがすごいと思いました。『あと1年しかない』と思えるほど、自身にとっての居場所になるまでの努力は見習いたいと思いました。」といった感想メッセージが寄せられました。
4番手の生徒の題名は「高校生活で感じたこと」。トリを務めてくれたのは3年生の生徒です。
静聴した生徒からは、「勉強をあきらめることをせず、そこから楽しいと思えるまで勉強を持ち上げたのは、本当にすごいと思うし尊敬できることだと思いました。今後自分も、『きらい』から『楽しい』の領域にたどり着けるよう頑張りたいです。」「自分の心に不安を抱えながらも資格取得に向けて勉強を頑張ったり、積極的にボランティア活動に参加したりと、やるべきことから目をそらさずに取り組んでいるところがすごいと思いました。」「定時制に入って出来るようになったことが増えたようで良かったです。今までいろいろな大変なことはあったと思うけれど、校外の販売実習の時とか一緒に居れて私は楽しかったです。大変だと思いますが卒業までがんばってください。」といった感想が寄せられました。
教頭先生からの講評では、発表した生徒一人ひとりに寄り添った、大変丁寧な講評をいただきました。
3年連続で司会進行の大役を果たしたくれた生徒会副会長の生徒にも感謝です。間の取り方など、完璧でした。
自分のことを人前で発表するということは、大人でもとても勇気がいることです。そんな中、発表した生徒は皆、とてもよく頑張ってくれ、輝いていました。
人間、自分が不幸な目に遭うと、「なぜ自分だけが」と思い、幸せそうな隣人がついうらやましくなってしまうことがあります。しかし、その隣人たちにも本人にしかわからない「ドラマ」があります。今回の発表会では、人の発表を静聴した生徒たちにも、何かしらの心の変化があったものと思われます。そして今回、生徒からの感想の中でたびたび登場したワードが「尊敬」という言葉でした。「○○さん(発表者)のことを尊敬しました。」
人を「うらやむ」よりも「敬う」ことで、また新しい角度での、ものの見方ができるのではないでしょうか。
生活体験作文発表会を通して、今現在において自分自身を取り巻いている状況をしっかりと見つめなおし、今自分に何ができるかを考えていくことで、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現する生徒であってほしいと願います。
性教育講演会
7月10日(木)は、みやはらレディースクリニックの院長・宮原 陽先生をお迎えして、人間の生と性に関する正しい知識を習得するとともに、生命の大切さを理解し、互いの人格を尊重する心情や態度を育成することと、将来を見通して望ましい人間関係を築くために、より適切な意思決定と行動選択できる能力を育成することを目的として、「あなたのこれからに役立つ『性』についてのお話」と題して、性教育講演会が行われました。
先生は産婦人科医の先生ですが、産婦人科医といえば昨今の漫画作品及びそれから派生した実写作品として「コウノドリ」が有名ですが、産婦人科の仕事は、卵→胎児→乳児期→幼年期→少年期→青年期→成熟期→更年期→老年期に至るまで、すべての女性の一生に関わる診療科です。お産には、お母さん(中に赤ちゃん)、助産師さん、そして家族が関わることになるのですが、実は妊婦さんが亡くなる頻度も一定数あります。50~60年前は10万人あたり150~200人が亡くなっていました。(0.15~0.2%)今は10万人あたり3人まで減りました。(0.003%)
「なんで僕たちが聞かなきゃいけないの?」世の中の色んなところからそんか声が聞こえてきそうですが、産婦人科は女性の生涯の健康を守るのと同時に、男性とも重大な関係があります。2017年、熊本県は妊娠中絶率が全国ワースト1位になってしまいました。中でも、中高生が妊娠した場合、中絶に終わることが多いのが現実です。中絶という経験が女の子に与えるからだと心の影響は計り知れません。体の発育や発達に欠かせないのが「性ホルモン」です。脳下垂体から性腺刺激ホルモンが出ると、精巣、卵巣が発達します。精巣から男性ホルモン、卵巣から女性ホルモンが分泌されます。
LGBT(性的マイノリティー)についてもお話がありました。L…「レズビアン」、G…「ゲイ」、B…「バイセクシュアル」、T…「トランスジェンダー」です。LGBT層は全体の7.6%といわれています。有名な詩人・金子みすゞさんの作品「私と小鳥とすずと」の一節に「私が両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが、飛べる小鳥は私のように、地面を速く走れない。私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、あの鳴る鈴は私のように、たくさんな唄は知らないよ。鈴と、小鳥と、そらから私、みんなちがって、みんないい。」と、あります。もし一人で悩んでいたら、保健室の先生など、信頼できる大人に相談してみることを考えても良いかもしれません。
男性と女性で、唯一違うことといえば、女性は赤ちゃんを産む事ができることです。この違いだけです。これができるのは女性だけです。男性にはどう頑張ってもできないことです。我々も、必ずお母さんから生まれてきたはずです。主な女性生殖器として、子宮、子宮体部(子宮の上部2/3)、子宮頚部(子宮の下部1/3)、膣(子宮と外性器をつなぐ器官。子宮からの月経や粘液を排出し、酸性に保たれた細菌などの侵入を防ぐ役割)、卵巣(女性生殖器の中心。卵子の生成、成熟、排卵の機能)、卵管(卵子が移動する通路。卵子と精子が受精する場所)があります。そこで、宮原院長先生から生徒に質問がありました。「問題:子宮は、どのくらいの大きさだと思いますか? 選択肢:①うずらのタマゴ ②にわとりのタマゴ ③ダチョウのタマゴ」生徒は、これだと思うものに手を上げます。「答え:②にわとりのタマゴ」くらいの大きさだそうです。
女性のライフステージに伴う身体の変化として、女性は一生を通じてホルモンの影響を受けます。ライフステージによってエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が大きく変化します。8歳~18歳の思春期の間に初経(初潮)を迎え、(初経は10~15歳で始まる人が多く平均は約12歳)この分泌量が高まります。性成熟期を超え、更年期にはエストロゲンは急激に低下して閉経へと至り、老年期にかけてのライフステージでエストロゲンの分泌量が大きく変化します。(閉経年齢は平均約50歳で、閉経前後5年、計10年間を「更年期」と呼ばれている)
男子の変化として、10歳くらいから思春期が始まり、15歳の51%、18歳の90%が射精を経験します。50歳~80歳にかけて男性ホルモンが下降し、精子の数や運動率が徐々に下がっていきます。
知っておきたい月経のトラブルと対処法として、そもそも何故、生理はあるのか。月経のしくみについてですが、妊娠のために準備された子宮の内膜が、妊娠しなかった場合にはがれて血液と一緒にでてきます。これが生理(月経)です。言うなれば、女性は毎月、妊娠のための準備をしているのです。思春期の女の子の場合、月経についての悩みとして、①月経がまだ来ない、②月経になるとおなかがすごく痛い、③月経がだらだら続く。④月経が来るのがバラバラ、⑤月経が来なくなった、⑥月経血の量が多い、少ない、といった悩みが寄せられています。男子には女性だけが担っているこの生理(月経)を是非理解してほしいものです。なお、現代女性は月経回数が多いです。昔の女性は、16歳頃に初潮を迎え、出産は平均6回、長い母乳育児期があり、閉経も早かったです。それに比べて現代の女性は、12.5歳頃に初潮を迎え、出産は2~3回、短い授乳期間に加え、遅い閉経となります。また、女子高生に対する月経のアンケートとして次のようなものがあります。①「月経に伴うつらい症状を経験したことがある」73%、②「月経が日常生活や学業の妨げになることがある」64%、③「月経のため、勉強や作業の能率が下がることがある」62%、そして、④「月経のため、学校を休んだことがある」21%といった集計結果があります。このデータから読み取れることとしては、④の質問だけパーセンテージが低いのです。裏を返せば、78%以上の人が「月経のため、学校を休んだことはない」ということになり、いかに女性が日ごろからつらいのを我慢して学校生活を頑張っているかがうかがえます。体と心に向き合い、症状に気づくことから始めると良いと思われます。PMS(月経前症候群は、月経開始3~10日前から起こり月経とともに軽減・消失します。卵胞期、排卵を経て黄体期に入ります。大部分の女性に何らかの症状が出ます。2~10%が日常生活に支障をきたします。いらいら、のぼせ、下腹部膨満感、下腹痛、腰痛、頭重感、怒りっぽくなる、頭痛、乳房痛、落ち着かない、憂鬱といった症状です。その後の月経中は、下腹痛、腰痛、腹部膨満感、吐き気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、いらいら、下痢、憂鬱といった症状があらわれます。これらの症状で日常生活に支障がある場合は、産婦人科医に相談すると良いです。月経困難症は、月経直前または月経開始とともに症状があらわれます。子宮内膜で作られる痛みの物質「プロスタグランジン」は、全身症状としては腰痛、頭痛、吐き気を引き起こし、子宮を収縮することで下腹部痛を伴い月経に至るのですが、月経の量が多い過多月経では、1周期での正常な量が20~140mlなのに対し、過多月経では140ml以上の出血量を伴います。最も多い日で、ナプキンの交換が30分おきに必要、経血に、レバーのようなかたまりが混じっている、貧血の症状があるといったものです。無月経とは、月経がない状態で妊娠、授乳期などは、生理的無月経ですが、18歳をすぐ手も初経が起こらないものを原発性無月経といって、16歳頃までに初経がない場合は検査が望ましいです。これまであった月経が3ヶ月以上こないのは続発性無月経で、さまざまな要因で無月経になります。ストレス、過度の食事制限、体重減少、過剰な運動、過激なダイエットがその原因です。なぜ、無月経を放置してはいけないのかというと、不妊の原因になること、エストロゲン不足による骨粗しょう症、男性ホルモン過剰による多毛やニキビなどを生じる場合もあり、視床下部や卵巣・子宮の病気の場合もあります。子宮内膜症とは、子宮腔以外の場所で、子宮内膜の組織と似た組織が発生し、増殖したり、炎症や癒着(他の臓器にくっつく)を引き起こします。子宮内膜組織に似た組織で、不妊、排便痛、慢性骨髄症、性交痛、月経を重ねるごとに強くなる月経痛のことです。20~40歳代の好発し、生殖年齢女性の約10%が経験します。腹腔内に月経血が逆流し、生涯における月経の回数の増加、たとえば初潮が早い、月経量が多い、妊娠・出産回数が少ないといったことは、エストロゲンの分泌量や腹腔内に逆流する月経血量が増加し、子宮内膜症になりやく、リスクが増加します。月経と、上手に付き合うことも大事です。ちょっとした日常生活の工夫で改善されることもあります。鉄分など、バランスの良い食事を摂ること、体を温める、リラックス・リフレッシュ、適度な運動、十分な睡眠が挙げられます。一方で、刺激物、カフェイン、塩分、糖分のとりすぎや体を冷やすこと、過度なダイエット、喫煙、過剰なストレスはNGです。月経痛や月経不順、無月経、過多月経は病院で治療できることを、女子高生の実に86.8%が「知らない、または聞いたことはあるが詳しく知らない」と答えているというデータがありますが、産婦人科での、月経困難症の治療も可能です。排卵を休ませたり子宮内膜を薄くする月経困難症治療薬(EP配合剤)は、子宮内膜で作られる痛みの物質「プロスタグランジン」の合成を阻害する痛み止めの薬です。漢方薬は全身症状(腰痛・頭痛・吐き気)の効き、子宮の平滑筋をゆるめる薬です。生理(月経)に関する重要なこととして、「生理(月経)がぶつかったらどうしよう!」と不安を感じることがこれから何回もあります。でも、仕方がないとあきらめる必要はありません。生理の日にちを変更することは可能です。修学旅行、受験、大切な行事などはピルを使うと生理がスケジュールに重ならないように調整できます。ピルとは、もともとは排卵がおこらないようにして、妊娠を防ぐお薬でした。今では、産婦人科のお医者さんが、この人は月経痛で困っている(月経困難症だ)と診断したら病院で処方してもらうことができます。ただ、中高生は、保護者の方と一緒に受診して、お薬についてお医者さんからの十分な説明を受けてから治療を始めると良いです。オリンピック選手のピル服用率は、欧米の2008年北京オリンピック出場女性選手の83%に対し、日本の2012年ロンドンオリンピック出場女性選手は7%にとどまっています。この差をどう考えるかですが、すべてのピルはドーピング禁止薬ではないのです。ロンドン五輪「なでしこJAPAN」銀メダル獲得の澤穂希選手は、アスリートとして活躍するため30歳から7年間ピルを服用しているそうです。
男子中・高校生の性に関する5大悩みとして、自慰・包茎・性器・射精・性欲が挙げられます。男子の場合、ペニスについての悩みがあります。「これって包茎?」「人と比べて小さくない?」「自分の意思とは関係なく勃起するのはどうして?」といったものがあります。仮性包茎と真性包茎とがありますが、日本ではなぜが包皮で完全に亀頭が出ていない状態までを仮性包茎と呼んでいますが、諸外国の概念では、亀頭が露出していれば十分で、それは包茎ではないという考え方が一般的です。
次に、避妊についてです。性感染症は大丈夫でしょうか。産みたいとき産むために、よく考えます。まずは、妊娠のしくみです。排卵された卵子が卵管に取り込まれ、卵子が精子と出会うと受精します。受精卵は細胞分裂を繰り返しながら子宮へ移動します。受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠します。お互いに興味を持ち、相手を好きになり、お付き合いすることが自由です。精通(射精)を迎えた男子と、月経(生理)を迎えた女子であれば性交は可能です。でも、「ちょっと待った」です。避妊するのは誰でしょうか。男の子でしょうか、それとも女の子でしょうか。両方です。避妊法には次のようなものがあります。コンドーム、基礎体温法、OC(ピル)、IUD(子宮内避妊用具)、IUS(黄体ホルモン付加の薬剤付き)があります。しかし、どんな避妊法も100%ではありません。避妊失敗率(100人の女性が1年間に妊娠する率)は、コンドームが2~18%、基礎体温法が0.4~24%、OCが0.3~9%、IUDが0.6~0.8%、IUSが0.2%です。避妊の方法として、男性用コンドームは、コンビニ、薬局、自動販売機で買えます。ピル(OC)とは、経口避妊薬または低用量ピルとも呼ばれていて、1粒の錠剤に、エストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲスチン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモン成分が主成分として含まれています。もしものときに知っておいてほしいこととして、緊急避妊があります。まず、産婦人科を受診します。性交後72時間以内になるべく早く緊急避妊薬を服用します。薬の服用によって妊娠を完全に回避できるわけではないのですが、妊娠阻止率84%、妊娠率1.34%です。緊急手段に頼らないためにも、避妊についてしっかりと考えて取り組むことが大切です。予期しない妊娠を防ぐには、年齢、生活環境、将来の出産予定、パートナーの協力度などによって、より自分に適した避妊法があります。自分の体のことやパートナーとのライフスタイルを考えながら、無理なく確実な方法を選ぶことが大切です。
そして、性感染症(STI)についてですが、性感染症は治療をしても再発することがあります。症状がないからといって、きちんと直さないまま放っておくと、他の人にうつしてしまいます。心配になったら、勇気を出してパートナーに「一緒に検査をうけてみよう」と誘ってみると良いです。相手を大切に思う、そんなひとことが大切です。性感染症を放置していると、望んだときに妊娠することが困難になる場合があります。知っておきたい主な性感染症として、クラミジア感染症、淋菌感染症、尖圭コンジローマ、性器ヘルペス、梅毒等があります。年代別の性感染症の患者数の割合を、全年代を100%として、性器クラミジアが10代11.4%、20代46.6%、淋病が10代8.2%、20代40.2%、尖圭コンジローマが10代6.5%、20代39.2%、性器ヘルペスが10代4.4%、20代28.9%となっています。梅毒は2010年以降、感染数の報告数は増加を続けており、男性は20歳代~40歳代、女性は20歳代の報告が多くなっています。気になったら放っておかず、男子は泌尿器科や皮膚科へ、女子は産婦人科へ行くようにして、もし、どちらかがSTIと診断された場合は2人同時に治療することが大切です。性感染症を予防するために、感染や感染の拡大を防ぐためにコンドームを使うこと、感染の機会を減らすためにパートナーを特定することが重要です。おりものの量が増えた、色が変わった、外陰部に痛みやかゆみ、水疱やイボがある、排尿時や性交時に痛みがある、性交後に出血等の心配事があったら産婦人科を受診するようにすると良いと思われます。
そして、子宮頸がんについてです。子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)です。子宮頸がんはワクチンと検診で予防できるがんです。ワクチンによる予防接種と子宮頸がん検診というふたつの手段が有効です。1次予防として、HPVワクチンは感染そのものを防ぎます。2次予防としては、子宮頸がん検診はがんになる前の細胞を見つけたり、治療可能な早期のがんを見つけます。令和5年4月1日より「シルガード9」(9価HPVワクチン)が定期接種の対象になり、9歳以上15歳未満の女性において2回接種が可能となりました。シルガード9は9つの型の予防効果を持ちます。HPVには、子宮頸がんの原因になる可能性のある高リスク型と、皮膚や粘膜にできるイボの原因となる低リスク型があり、またHPVは、子宮頸がん以外のがんを引き起こすこともありますが、性交渉前の接種で子宮頸がんの90%を予防できます。男子は受けられないのかというと、諸外国(オーストラリア、イギリス、アメリカ等)では男女ともに接種することが勧められています。特にオーストラリアでは男女ともに8割が接種を受けることで、2028年には子宮頸がんが「撲滅」するとのデータもあります。男性にとっては「咽頭がん」や「肛門がん」などの原因となることもあり実は接種のメリットがあります。現在日本では自費でのみ接種を受けることができます。一度家族で話し合ってみても良いかもしれません。接種するリスクと接種しないリスクを天秤にかけたとき、接種するリスクによる重篤な有害事象は10万人あたり52.5人です。それに対し、接種しないリスクは予防できない子宮頸がんの罹患数10万人あたり595人~859人で、死亡数10万人あたり144人~209人です。
悩みや気になることがあったら、信頼できる情報かどうか、判断できる力を身に付けること、信頼できる相談相手を持つこと、学校の先生にも遠慮なく相談してほしいと、宮原先生はおっしゃっていました。
講演の後は、保健師の方より諸連絡がありました。
最後は、生徒会保健委員の生徒より、代表謝辞がありました。とても立派にできました。
性教育講演会を通じて、生徒は探究する力を育み、主体的に学ぶことができたようです。大切な自分の体と、大切な人の夢(願い)を実現するためにも、本日学んだことを忘れず、生きていってほしいと願います。
大変お忙しい中、本校生徒のために講演をしてくださった宮原先生、本当にありがとうございました。今後ともご指導のほどをよろしくお願いします。
創作スウィーツ商品開発検討座談会
7月8日(火)は、去る6月13日(金)に道の駅ミナマータ様をお迎えして実施した、3・4年生課題研究班による創作スウィーツ商品開発プレゼンテーションを受けての、商品化に向けた具体的な検討座談会が本校で行われました。
まずは、前回のプレゼンで伝え足りなかった部分の補足説明が、各生徒よりなされました。
審査では、第1番手として1班が提案したドーナツが採用候補として挙げられていますが、検討会の中で出たことをまとめますと、バラのフレーバーについては、ドーナツにバラのパウダーを練り込み、水俣茶とホワイトチョコでコーティングし、プレーン生地にかけることとします。ただし、季節限定の不知火については、安定した入荷が見込める甘夏の方が優位なので、これに変更します。
次に、審査では第2番手として3班が提案したムースも採用候補として挙げられていますが、検討会の中で出たのは、まず甘夏ムース&ヨーグルトムースの方は、図案では2層となっていましたが、2層にすると手間がかかり難しいため、ヨーグルトムースを無くして、甘夏ムースとピューレに変更してきれいにし、黄色味がかかるようにします。また、1層タイプで提案した抹茶ムースは、6~8月の時季は売れ筋も悪いため、季節で考えることとします。
そこで本日は、道の駅ミナマータのシェフの方々より、第1商品化候補であるドーナツの試作品を作って持ってきていただいておりましたので、みんなでいただくこととなりました。
生徒が考案したレシピをベースに、プロの視点もアレンジしつつ、3パターンの試作品を準備してくださいました。
まず1品目です。米粉に加え、グラニュー糖をアクセントにしたサッパリ味のドーナツです。バニラエッセンス(油)を3滴加えるところがポイントです。油は米粉の味を良くする他、バラの風味が強くなります。
続けて2品目です。こちらも米粉使用で、黒砂糖をアクセントにした全世代向けのドーナツです。黒砂糖は風味が良く、味が濃すぎずおいしいです。
そして3品目です。こちらもやはり米粉を使用しつつバターをアクセントにした、子どもさんでも食べやすいタイプのドーナツです。バターはコクがあり、3つの中では1番しっとりしてて、尚且つもちもち感が大きく、子ども受けも期待されます。
ちなみに、これらボールタイプのドーナツの型取りは、このピンク色のゴム製の用具を使って行いました。
生徒は3種類それぞれ試食し、議論の末、3品目のバターバージョンを軸に進めていくこととしました。
そして、第1採用候補のドーナツをコラボ商品として開発していくことと併せて、第2採用候補のムースについては、材料が甘夏といった季節商品も含んでいる等の事情もあり、ドーナツ開発がある程度落ち着いてから、コラボという形ではなく、生徒の提案をきっかけとして考案された別商品として、道の駅ミナマータのオリジナルムースメニューという形で商品化していくということで協議は一致しました。
最後は、ドーナツ開発のメイン担当者でもある生徒会長から謝辞が述べられました。
そしてなんと、ミナマータ様から全生徒たちへ、同店で取り扱われているスウィーツが振る舞われました。
商品開発活動をとおして探究する力を育み、主体的な学びで、商品化という夢(願い)を実現しようと頑張る生徒の姿がまたしても垣間見えました。今後は、1セットを何個入りにするのか、単価はいくらか、パッケージデザインはどうするのかといった検討課題がまだまだ残っています。ドーナツ商品化の目標時期としては、10月19日(日)の定通文化大会ランチタイムショップ(熊本市)でのプレ発売を皮切りとして見据え、道の駅みなまた・秋のローズフェスタでの本格発売を着地点として準備を進めていきたいと考えております。
大変お忙しい中、生徒たちのために試作品を作ってくださり、尚且つ差し入れのスウィーツまでいただいた道の駅ミナマータの皆様、本当にありがとうございました。
水俣高校定時制商業科の生徒の、下半期の活躍にもどうかご期待ください!