日誌

芦高ブログ

福祉科「動き出しは本人から」~プロと学ぶやさしい介護~

福祉科3年生の生徒たちは、6月から1ヶ月間、

地域の福祉・介護施設にて、介護実習を行います。

現場での実践力を高めるために、福祉・介護のプロの方々に学校に来ていただき

生活支援技術の授業を行いました。

北海道から、株式会社Start movementの大堀具視様、

そして、熊本県介護福祉士会(水俣芦北津奈木ブロック)の皆様

医療福祉考動塾PLUSONE様と、多くのプロの方々に見守られて授業を行いました。

利用者の方にとって、本当にやさしい介護…

それは、「利用者本人が動き出す」そのタイミングをしっかり待って、感じて

動きを支える技術です。

 

 

介護現場に勤務する2名の卒業生も、

自分の技術をさらに高めるために、授業に一緒に参加しました。

プロの方々に、現場で必要とされ、すぐに実践できる技術を習い

またひとつ、力をつけた3年生です。

鉛筆 朝のペン 放課後の声 夏を呼ぶ

 来月6月23日(火)・24日(水)の2日間にわたり開催される「令和8年度 第77回熊本県学校農業クラブ連盟年次大会」。

 今年度は私たち芦北高校が「担当校(開催校)」を務めるため、校内では着々と準備が進められています。

 本日は、この記念すべき地元開催の舞台に向けて地道な努力を重ねる、農業科3年の「2人のトップランナー」をご紹介します。

 

【朝:県連会長としての決意と、野菜での全国リベンジ】

 大会の公式ポスターを掲げるのは、熊本県学校農業クラブ連盟の「県連会長」を務める高野くんです。

 「県連会長として発表者の皆さんが発表しやすい環境を作れるように、芦北高校農業クラブ員一同頑張ります」と、頼もしい決意を語ってくれました。

 

 そんな彼は一人の競技者として、7月28日の「農業鑑定競技会(分野:野菜)」での全国出場を目指しています。

 昨年あと一歩で全国を逃した悔しさをバネに、現在は朝早くから自主登校して自習に励む日々。

 隣の席で「農業技術検定」の勉強に集中するクラスメートと互いに刺激し合いながら、「昨年の反省を活かして、今年は全国目指します」と、静かな教室でひたむきにペンを走らせています。

 

【放課後:未来へのビジョンを言葉に宿す学校代表】

 一方、日の傾きかけた放課後の教室でストップウォッチを握り締め、練習に励んでいるのが「意見発表会」で学校代表を勝ち取った内田くんです。

 日頃の学びから導き出した「スマート農業を導入した稲作・畜産の複合経営」という熱いビジョンを、7分間の限られた時間で伝えるため、一言一言の表現力を研ぎ澄ましています。

 体育大会では農業科の団長を務め、空手道部では未経験から全国の舞台に立った内田くん。

 持ち前の不屈の精神を原稿に込め、本番のステージを見据えて熱い声を響かせています。

 

 

 朝の光のなか、クラスメートと机を並べて知識を蓄える高野くん。

 放課後の教室で、自らの言葉と未来に向き合う内田くん。

 

 努力する時間や目指す舞台は違えども、同じ志を持った3年生の2人が、これからの日本の食と農を「創造」する担い手として、今、最高の輝きを放とうとしています。

 大会まであと1ヶ月。

 朝夕の努力を背に突き進む2人への温かい応援を、よろしくお願いいたします。

鉛筆 図と違う 生きた樹が書く 問題集

 「先生、これ本当に切って良いんですか?」

 「ホントにこれ……? もったいなくない?」

 「なんでこれ切るん?」

 本日5月26日(火)、3年農業科の「果樹」の実習園地。

 5月の爽やかな青空とは裏腹に、飛び交っていたのは生徒たちの戸惑いと驚きが入り混じったリアルな声でした。

 

 この日行われたのは、露地「不知火(シラヌイ)」の剪定実習。

 例年に比べると少し時期が遅れての実施となりましたが、最高学年となった生徒たちは、真剣な表情でノコギリを握り締め、樹木へと向かい合いました。

 

【チョークの印を追いかける、ノコギリの音】

 果樹栽培において、実の付き方や樹の寿命そのものを左右する最も重要な実習、それが「剪定(不要な枝を切り落とす実習)」です。

 今回の実習では、指導する実習教師がチョークを使い、切るべき太い枝に一本ずつ「印」を付けていきました。

 生徒たちの役割は、その印をめがけてノコギリを入れ、枝を落とすこと。

 ーーギコギコ、ギコギコ。

 ーーバサッ!

 

 切り方そのものは非常にシンプルで、迷う余地はありません。

 しかし、先生が迷いなく付けるチョークの印を見るたびに、生徒たちのノコギリを持つ手はどこか不思議そうで、実習は慎重に進んでいきます。

 「切る場所」を自分たちで選んでいるわけではないからこそ、一本切り落とすたびに「なぜここを落としたのだろう?」と、その断面を真剣に見つめる生徒たちの目が印象的でした。

 

「さっきの樹とぜんぜん違う!」答え合わせは数年後】

 一本の樹の剪定を終え、隣の樹へと向かった生徒。

 しかし、次の樹の前に立った瞬間、ある重大な事実に気がつきます。

 目の前の枝ぶりをまじまじと見つめながら、ポツリ。

 

 「さっきの樹とぜんぜん違うじゃん!」

 

 これこそが、生きた自然を相手にする農業の難しく、見事な奥深さ。

 教科書のページを開けば、理想的な樹形が綺麗な図やイラストで描かれています。

 しかし、実際の園地にある「不知火」の樹は、一本として同じ形のものはありません。

 成長の歴史、日当たり、風の抜け方――目の前の樹々はまさに、教科書の図とは全く違う「生きた樹が書いた難解な問題集」そのものです。

 しかもこの問題集、普通の勉強とは違って、すぐに答え合わせをすることができません。

 今日落とした枝の判断が正しかったのか、本当の「答え」が出るのは、次の季節、あるいは数年後の実りの姿となって現れます。

 そんな簡単にはいかない時間軸のなかで「切る場所を選ぶ」というのは、先生が何年もかけて泥臭く培ってきた、文字通り職人技の領域なのです。

 

【限られたチャンスだからこそ、泥臭く「解き続ける」

 この「剪定」の機会は、一年にたったの一回。

 高校生活の3年間をすべて合わせても、多くて3回しか訪れない、極めて貴重な瞬間です。

 当然、たった1回や2回、この実習をなぞっただけで、数年後に答えが出る難問を完璧に解き明かせるような世界ではありません。

 「一度でわかることではない」からこそ、生徒たちの頭の中に撒かれた「なぜ?」という探究の種が宝物になります。

 この限られたチャンスのなかで何度も樹に向き合い、泥臭くノコギリを動かし続けること。

 その一瞬一瞬の継続だけが、教科書を超えた本物の技術を育ててくれます。

 

 

 「なぜだろう?」と立ち止まり、生きた自然の複雑さと、時間とともに導き出される答えの重みに感動すること。

 芦北高校農業科では、こうした教科書には載っていないリアルな「問題集」に真っ向から挑むことで、生徒一人ひとりが未来を生きる知恵を「創造」しています。

 

 実習が終わる頃、生徒たちが落とした枝の隙間から、心地よい初夏の光が差し込んでいました。

 数年後の最高の答え合わせを目指して、3年生の挑戦はこれからも続いていきます。

教室を飛び出して山へ!林業科1年、演習林デビュー

5月25日青空の下、1年生にとっては初となる演習林での実習が行われました晴れ

今回の実習は、初夏を迎える山の手入れに欠かせない「下草刈り(したくさかり)」。 しかも、今回は初めて「刈払い機(エンジン式の草刈り機)」を使用します!緊張感に包まれた実習になりました花丸

安全第一!徹底的な「安全講習」から

刈払い機は、鋭い刃が高速で回転する強力な機械です。一歩間違えれば大怪我に繋がるため、事前に実習は先生からの厳しい安全講習を行っていますキラキラ

正しい服装のチェック: フェイスガード、防振手袋、すね当ての着用
キックバック(跳ね返り)の危険性: 刃のどの部分で草を刈るべきかの確認
周囲との距離: お互いに15メートル以上離れて作業すること

 

実習が終わる頃には、山の斜面が見違えるほどすっきりと整備されましたキラキラ

初めて重い機械を扱い続けた生徒たちの腕や肩はパンパン!

「腕がプルプルします(笑)。でも、山がキレイになってめちゃくちゃ気持ちいい!」

「いつも使っているお父さんの草刈り機、こんなに大変だったんだって分かりました」

お互いの健闘を称え合いながら飲む冷たいお茶は、最高に美味しかったようです了解

 

鉛筆 栽培と 癒やしと加工 初夏の午後

 本日5月25日(月)の6限目。

 外は「爽やか」という言葉が吹き飛ぶほど、ジリジリと強い日差しが肌を焼き、じっとしていても汗が止まらないほどの暑さとなりました。

 そんな中、農業科の農場や実習室を少し覗いてみました。

 すると、外の猛暑に負けない熱気で、1年生から3年生までがそれぞれの専門科目に向き合い、まさにバラエティ豊かな「多彩な学び」を同時に展開していました。

 学年を追うごとにステップアップしていく、活気あふれる授業風景をご紹介します。

 

【1年生:農業と環境】栽培を支える土台!植物の器官を学ぶ

 高校生活にもすっかり慣れてきた1年生。

 この時間の「農業と環境」では、学校の農場でも栽培している「スイートコーン(トウモロコシ)」を題材に、植物の器官(体のつくりや各部位の役割)についての学習を行っていました。

 これからの実習や栽培を支える大切な理論の第一歩。

 慣れない専門用語や複雑な植物の構造を真剣にノートに書き留め、丁寧に図を描いていく姿は、すっかり未来の農業人の顔です。

 自分たちの手で美味しい作物を育てるための知識を、しっかりと頭に叩き込んでいました。

 

【2年生:草花】 教科書とワークシートで探究する「園芸療法」

 続いて2年生の「草花」の授業を覗いてみると、栽培技術からさらに一歩進んだ、植物の応用価値について考えていました。

 テーマは、植物をとおして人の心や体を元気にする「園芸療法」です。

 花を育てること、その美しさや香りが人間の心身にどのような好影響をもたらすのか。

 生徒たちは教科書とワークシートに向き合い、集中してペンを走らせていました。

 「私たちが育てる草花で、誰かを笑顔にできるかもしれない」という、植物が持つ福祉的な新しい価値を、一人ひとりが自分のなかにしっかりと落とし込む実直な時間となっていました。

 

【3年生:食品製造】地域を五感で加工する!地元の宝「甘夏」の実習

 最後に3年生の「食品製造」の加工実習室へと足を運ぶと、そこには最高学年らしいプロフェッショナルな空間が広がっていました。

 挑んでいたのは、地元・芦北の誇る特産品である「甘夏」を使った加工実習です。

 衛生管理を徹底した白衣に身を包み、一房ずつ丁寧に剥いていく姿は、まるで本物の食品工場の生産ラインさながら。

 地域の大切な資源を預かり、付加価値の高い製品へと生まれ変わらせるこの実習は、3年生がこれまで磨いてきた技術と集中力が試される瞬間です。

 外の暑さを忘れるほどの緊張感のなか、お換いに声を掛け合いながらテキパキと動く姿に、最上級生としての頼もしさが溢れていました。

 

 1年生の「これからの栽培を支える器官の学習」

 2年生の「知見を深める園芸療法の探究」

 そして3年生の「地域に貢献する製造実習」へ。

 

 同じ時間、同じ暑さのなかでも、芦北高校農業科では多角的な視点から「食と農」を学び、未来を切り拓く力を「創造」しています。

 これからも生徒一人ひとりが個性を輝かせながら成長していく日常を、少しずつ地域にお届けしていきます。