芦北高校農業科 「品種名鑑」 #03
【品種名鑑 #02:「M16 知ればあなたも 目利きなり】はこちら
果樹専攻の主役が「不知火」なら、本校草花専攻を支える不動の主役は、やはりこの花。
「シクラメン」です。
※昨年11月の温室内の様子
●品種データ
科名: サクラソウ科
和名: 篝火花(カガリビバナ)
花言葉: 「内気」「はにかみ」「遠慮」
この「内気」「遠慮」という控えめな花言葉。
温室の片隅で、俯きかげんに、けれど凛と咲くその佇まいは、生徒たちの実習の様子とどこか重なります。
華やかな舞台では少し照れくさそうに言葉を飲み込み、けれど実習棟の中では誰よりもひたむきに、土の匂いに包まれながら黙々と花と向き合い続ける草花専攻生たち。
その「はにかみ」ながらも内に熱い想いを秘めた誠実な背中は、どこかシクラメンの美しさと似ている気がします。
●教室で共に過ごした半年間
本校のシクラメンは、その「息の長さ」が自慢です。
昨年11月に温室を出て、教室へと置かれた一鉢。
半年が過ぎた5月の今、ようやく花を休め、青々とした葉を蓄えた状態で農場へ戻ってきました。
毎日、生徒たちが登校し、チャイムが鳴り、放課後を迎える。
その日常の風景の中に、いつもこの花がありました。
花が上がらなくなった今の姿は、半年間、教室の主役として共に過ごした時間の証でもあります。
●命を繋ぐ、一年のバトン
役目を終えて戻ってきた株の近くでは、次の冬に向けて命を繋ぐ「新しい苗」たちが、小さな葉を一生懸命に広げ始めています。
シクラメンの栽培期間は、実に1年。
ようやく今、力強い葉を広げ始めたところです。
この長い時間のバトンタッチは、農業高校ならではの「命の授業」です。
●葉の数だけ、花は咲く
そんな彼らが学ぶ、栽培の鉄則があります。
それは、「たくさんの花を咲かせることは、まず葉を増やすことから始まる」ということ。
シクラメンには「葉の数だけ花が咲く」という言葉があります。
葉の1枚1枚が、その付け根に眠る花芽の大切なエネルギー源だからです。
溢れんばかりの花を咲かせたいなら、まずは地道に、健康な葉を1枚ずつ丁寧に育てる。
急がば回れ。
この自然の摂理こそが、シクラメン栽培の極意です。
※花苗を持つ草花専攻性
1滴の水やり、1℃の温度管理、そしてこれから始まる「葉組み(はぐみ)」という指先の魔法。
今、ポットの中で並んでいる小さな葉の1枚1枚が、冬には燃えるような「カガリビバナ」へと姿を変えます。
目に見えない「根」や「葉」の成長を信じてお世話を続ける。
それは、自分たちの将来の可能性を信じて学ぶ、生徒たちの姿その物です。
和名である「カガリビバナ」の名の通り、鮮やかな花弁には、生徒たちが注いできた粘り強い愛情の火が灯っています。
「1年の月日を詰め込んだ、命の結晶。芦高のシクラメンには、生徒たちの粘り強い愛情が息づいています」
本日の3年農業科「食品製造」は、製パン実習。
最高学年として、材料の計量から袋詰め、そして自分たちの手による校内販売まで、「製造から流通までの一連の流れ」を実践的に学びました。
【身だしなみと正確さ、それが信頼の証】
鏡の前で髪一本落とさないよう身だしなみを整えるところから、私たちの「実習」は始まります。
実習が始まれば、リズムよく生地を切り分け、手際よく計量。
3年生ともなればその手つきは慣れたもので、迷いなく正確に分量を導き出していきます。
この地道なプロ意識の積み重ねが、美味しい製品への第一歩です。
【協力して命を吹き込む「成形」】
最も技術を要する「成形」の工程では、手のひらで生地の感触を確かめ、丁寧に丸めていきます。
実習室ではお互いにアドバイスを送り合い、協力して一つひとつのパンを最高の形に仕上げていきました。
【届けたいのは、焼きたての温もり】
オーブンから黄金色のパンが焼き上がると、すぐに袋詰めをして校内販売へ。
自分たちで作ったものを、自分たちの手で、直接お客様へ届ける。
手渡した瞬間に「ありがとうございます!」と感謝を伝える。
その時に広がる相手の喜びこそが、教室だけでは学べない、この実習の真の醍醐味です。
真っさらな粉から、心を込めて形を創り、届ける。
私たちが今日、実習室で作っていたのは、単なるパンではありません。
その一口で誰かを幸せにするための、たくさんの「笑顔」です。
今週の芦北高校は、全国への発信から農場での真剣勝負まで、熱いニュースが目白押しです!
「観る・守る・繋ぐ・彩る」の4つの視点から、私たちの現在地をお届けします。
1.【観る】「ミライのタネ」アーカイブ公開!
5月9日に放映された番組が、ついにYouTubeで公開されました。
伝統の「甘夏マーマレード製造」に打ち込む生徒たちの瑞々しい姿を、ぜひご覧ください。
受け継がれてきた味を、次の時代へとつなぐ情熱が詰まっています。
●ミライのタネ RKK熊本放送: [番組アーカイブはこちら]
●取材の様子はこちら: [ブログ:ピンマイク 「これが業界」 加工室]
2.【守る】謎の影を特定。だが、戦いはこれから。
先日の「草刈り作戦」が功を奏し、自動撮影カメラが深夜の訪問者を捉えました。
画像をAIで解析し、対話を重ねて導き出された正体は「おそらくアナグマ」。
しかし、姿を捉えたのは対策の第一歩に過ぎません。
正体が判明した今、ここからが防除の「本番」です。
大切な果樹を守り抜くため、さらなる知恵を「創造」し、私たちは立ち向かいます。
●対決の始まりはこちら: [ブログ:グラウンド 砂舞う裏で 獣(しし)を追う]
3.【繋ぐ】ふるさと納税、出品完了。
生徒たちが丹精込めて作り上げた実習製品が、今年度「ふるさと納税」の返礼品として出品されました。
私たちの活動を支えてくださる全国の皆様へ、芦北の豊かな恵みを感謝とともに届けます。
地域への貢献を実感する、私たちの誇りです。
関係者の皆様、出品にご尽力いただいた皆様大変ありがとうございました。
※写真は昨年度の卒業生です
●ふるさと納税ポータルサイトの例: [ふるさとチョイス] [ふるなび] [楽天市場]
●こだわりの撮影風景はこちら: [ブログ:「不知火」に 生徒の真心 「あしポン」へ]
4.【彩る】プロの感性に触れる、フラワーアレンジ実習
農場での「静かな戦い」の一方で、実習室は鮮やかな花々に包まれました。
本日は外部講師をお招きし、フラワーアレンジメントの授業を実施。
プロの技術と感性に触れながら、生徒たちはそれぞれの個性を形にしていきました。
農業高校ならではの、豊かな感性と「美しさを創る」学びの時間です。
【今日の一枚:旬を味わい、次を創る】
最後は、3年生の果樹専攻生による試食の様子。
自分たちが育てた果実の味を知ることも、次なる「美味しい」を「創造」するための大切なステップ。
弾ける笑顔とともに、次代への意欲が溢れます!
5月12日、農業科2年生を対象に「お茶の出前講座」を実施しました。
水俣・芦北地域において、お茶は柑橘やサラダタマネギに次ぐ主要な農産物です。
地域の伝統産業を次代へ繋ぐため、専門の講師をお招きして、その歴史から淹れ方までを深く学びました。
【「急須がない」からのスタート】
授業の冒頭、生徒たちに「普段、お茶を飲みますか?」と問いかけると、ほとんどの生徒が「あまり飲まない」との回答。
中には「家に急須がない」という生徒もおり、現代のリアルな食生活が浮き彫りになる幕開けとなりました。
しかし、そんな「身近なようで遠い」お茶の世界を紐解く2時間は、驚きと発見の連続でした。
【五感で驚く、6種類の飲み比べ】
後半の「淹れ方教室」では、豪華6種類の試飲に挑戦。
ウーロン茶・紅茶・緑茶・煎茶・釜炒り製玉緑茶・ほうじ茶
同じ茶葉から作られるお茶が、加工一つでこれほどまでに変化することに、生徒たちは釘付けです。
「茶葉によって味がこんなにも違うことに驚いた!」
「飲み比べが楽しくて、お茶のイメージが変わった」
実習室にはそんな弾んだ声が響き、最後には「今日で『お茶のちがいがわかる農業高校生』になれたと思う」という頼もしい宣言も飛び出しました。
【伝統をつなぐ、最初の一杯】
地域の農産物を知り、その価値を五感で理解することは、伝統を未来へ繋ぐ大切な一歩です。
「家に急須がない」と言っていた生徒たちも、今日をきっかけに、まずは自分の一杯を淹れてみませんか?
本日学んだ知識と「ちがい」がわかる自信が、いつか地域の農業を支える誇りへと育っていくことを願っています。
講師を務めていただいた芦北地域振興局の吉川様、貴重な学びをありがとうございました!
初夏の爽やかな風が吹き抜けるなか、今年も待ちに待った芦北高校・芦北支援学校高等部佐敷分教室体育大会が開催されました
今年の大会スローガンは、
「常笑軍団 キラキラ笑顔で楽しんだもん勝ち」
この言葉通り、グラウンドには勝敗を超えた眩しい笑顔と、熱いエネルギーが溢れかえった一日となりました
男子100m女子83m
5人6脚
台風の目
芦高トライアスロン
クラス対抗リレー
綱引き
長縄跳び
芦高アベンジャーズ
団対抗リレー
マスゲーム
1年:集団行動
2年:組体操
3年:創作ダンス
本気だからこそ、最高の笑顔が生まれる
競技が始まれば、生徒たちは真剣そのもの
100m走での爆発的な加速、クラスの絆を繋ぐリレー、そして手に汗握る綱引き……。
しかし、今年の「常笑軍団」たちは一味違いました。
転んでしまっても、仲間の声援を受けて照れ笑いしながら立ち上がる姿。惜しくも敗れたチームを拍手で称える姿。そこには、「全力で楽しむことが、何よりの勝利である」というスローガンの精神が息づいていました
今年の体育大会を通じて、生徒たちは「楽しむための努力」の尊さを学んだのではないでしょうか。
勝った喜びも、負けた悔しさも、すべてが「キラキラした思い出」という宝物になります。この「常笑」の精神を胸に、明日からの学校生活も全力で駆け抜けていきましょう!
保護者の皆様、地域の皆様、温かいご声援を本当にありがとうございました!