学校生活(芦高ブログ)

カテゴリ:農業科

鉛筆 一鉢に 込めた青春 冬を越す

「私、こうされると喜びます!」長持ちのヒミツ

芦高祭で私たちの仲間をお迎えいただいた皆様、本当にありがとうございます!

今日は、皆様のお家にお邪魔しているシクラメンたちの「本音」を、草花専攻の生徒が代弁してご紹介します。

 

1. 「暖房の効きすぎたお部屋は、ちょっとのぼせちゃうんです…」

 私は涼しいところが大好き。人間が「ちょっと肌寒いな」と感じるくらいの場所が一番落ち着きます。暖房の風が直接当たると、すぐにバテてしまうので、日当たりの良い涼しい窓辺に置いてくれると嬉しいです!

 

2. 「お水は、喉が乾いてからたっぷり欲しいんです」

 いつも足元(土)がビショビショだと、根っこが息苦しくなってしまいます。土の表面を触って「カサカサに乾いたな」と思ったら、お水をたっぷりください。 その時、私のお顔(花や葉)にお水がかかるとびっくりしてしまうので、鉢の端っこからそっと飲ませてくれると、とってもうれしいです!

 

3. 「終わった花は、お別れさせてください」

 咲き終わった花や黄色くなった葉っぱをずっと付けていると、次の蕾に栄養が届かなくて、私が疲れちゃうんです。 茎の根元を持って、クルッとねじりながら「お疲れ様!」と引き抜いてみてください。意外とスッキリして、また次の花を咲かせる元気が湧いてきます!

 

4. 「時々、くるっと回して景色を変えて!」

 太陽が大好きなので、ずっと同じ向きだと、ついつい光の方へ体が傾いちゃいます。1週間に1回くらい、「はい、チーズ」と鉢を回して向きを変えてくれると、360度どこから見ても美しさをキープできます。

 


草花の生徒からの一言

私たち生徒が、実習室で一鉢一鉢「可愛くなれよ〜」と声をかけながら、大切に育てた自慢のシクラメンたちです

実は、私たち生徒もシクラメンと同じ。

先生や地域の皆様に「頑張ってるね!」と声をかけてもらうと、ぐんぐんやる気が湧いてきます笑う

 

皆様のお家で、私たちのシクラメンが少しでも長く「ご機嫌」に過ごせますように!

鉛筆 「不知火」の 重みに弾ける 実習着

校内では終業式も無事に終わり、冬休みが始まりました。しかし、農業科2年生の果樹の生徒たちは、今日も元気に登校し、果樹園へと向かいました。

 

寒さの中にも、生徒たちの熱気でどこか暖かさを感じる今日。

わが校の果樹園では、一年で最も活気あふれる「不知火(しらぬひ)」と「甘夏」の収穫実習が行われました!

今回は、生徒たちの弾ける笑顔と、真剣な眼差しが詰まった実習の様子をお届けします!


青空の下、一歩一歩「学び」の場所へ
実習の始まりは、心地よい足音から。 青い収穫バッグを肩にかけ、みんなで果樹園へと向かいます。生い茂る木々のトンネルを抜けると、そこには黄金色に輝く宝物たちが待っています王冠

 

 

一玉に込める「お疲れ様」の気持ち
「見てください!」 「不知火」を手に、思わず笑みがこぼれる生徒たちにっこり

「不知火」の最大の特徴である「デコ」を傷つけないよう、ハサミを入れる手元は真剣そのものです。春から夏、そして秋。台風の心配をしたり、害虫から守ったり。自分たちが関わってきた時間が形になっていることを、その重みで実感しているようでしたキラキラ

 

爽やかな香りに包まれる「甘夏」の収穫
続いて、果樹園に爽やかな香りを漂わせる「甘夏」の収穫です。 「不知火」とはまた違う、つるりとした肌の美しい黄色が、冬の青空によく映えます。

高い場所にある実も、仲間と協力しながら丁寧に摘み取っていきます。一玉一玉を優しく扱い、コンテナへと運ぶ姿からは、これまで大切に育ててきた樹への敬意と、収穫への感謝が伝わってきました。

新聞紙を敷き詰め、果実同士がぶつからないよう配慮する細かな作業にも、妥協はありません。この丁寧な仕事が、消費者の皆さまに届く「安心・安全」に繋がっているんですね。

 

「美味しいって言ってもらえるといいな音楽
そんな呟きが聞こえてくるほど、丁寧に、優しくコンテナへと運びます。

  


帽子に刻まれた「ASHIKITA」の文字。

実習中の彼らの背中を見ていると、この地域の特産品である柑橘を守り、繋いでいくという力強い意志を感じます。

終業式を終えてなお、実習に励む彼らの努力。 土に触れ、樹と対話し、収穫の喜びを分かち合う。

教室の机の上だけでは学べない「命の重み」と「食の尊さ」が、ここには溢れていますキラキラ

晴れ 長距離走大会(農業科のアナザーストーリー)

生徒たちが主役として輝く「長距離走大会」。 その号砲が鳴る数時間前、まだ静寂に包まれた農場には、いつも通りの日常を淡々と守り続ける先生たちの姿がありました。

農業科の視点から見た、知られざる「アナザーストーリー」を少しだけお届けします。

 

静寂の中のルーティン

一日の始まりを告げる、柔らかな光。大会という大きな任務が控えていても、農場の命に「特別」はありません。

 

これらは、生徒たちが走り出す前の農場の風景です。 先生たちは、大会運営へと飛び出す直前まで、いつもと変わらぬ手つきで植物と向き合っていました。シクラメンの葉を整え、苗に水を与える。限られた時間の中でも焦ることなく、ただ淡々とプロの仕事を完遂させる。その揺るぎない後ろ姿が、本番前の農場を支えていました。

 

湯気の向こうにある、静かな情熱

調理室では、先生が保護者の皆さまと共に、大きな釜で料理を仕上げていました。 走り終えた生徒たちが、冷えた体と心を温めるための一杯。 そこには「共に生徒を支える」という共通の想いがありました。保護者の方々と呼吸を合わせ、黙々と釜を回す先生の姿。それは、行事の活気を支える、もう一つの確かな熱量でした。


本来、今日の主役は一生懸命に走った生徒たちです。 ですが、彼らが走る「前」から農場を守り、走り終えた「後」まで支え続けた先生方の姿があまりに見事だったので、今日はあえて職員の奮闘を記録させていただきました。

先生方、そしてご協力いただいた保護者の皆さま。 今日一日、本当にありがとうございました。

この準備された舞台で、生徒たちはどんな力走を見せたのか。 「本編」のレポートも、このあと更新予定です。ぜひ併せてご覧ください!

― 農業科主任

鉛筆 あの鑑定問題、覚えてますか?スイートスプリングの剪定は理論と実践の戦い!

ブログをご覧の皆さん、この写真を見て、ピンときたでしょうか?

これは、以前、農業鑑定競技会で紹介した、樹形に関する問題です!

正解は、我々の園地で目指している「開心自然形(かいしんしぜんけい)」ですね。樹の中心を開けて、日光をしっかり取り込むための樹の骨格です鉛筆

 

本日の実習は、このスイートスプリングの剪定ひらめき3年生はまさに、学んだ知識を活かし、この理想の樹形を保つための実践に挑戦していますにっこり

剪定の目的は、この開心自然形を保ち、果実に光と風を行き渡らせること。そのために、基本となる「主幹(しゅかん)」や、そこから伸びる「主枝(しゅし)」、そして勢いよく伸びる「徒長枝(とちょうし)」など、それぞれの枝を見極める必要があります笑う

しかし、実際に樹を前にすると、

「ああ、樹は教科書どおりになっているわけではないんだな…困ると感じたことでしょう。

どこが主枝で、この徒長枝は切るべきか残すべきか。初めは戸惑い、先生からの指示を真剣に受けながら、一本一本の枝をよく観察していましたひらめき

剪定は、自分の手で樹の未来を決める作業です。

生徒たちが「なぜ切るのか?」「なぜ残すのか?」と自分で考えることで、少しずつ分かってきます晴れ

この経験を重ねることで、彼らの技術が身についてきましたね!さすがは3年生です花丸

この実践から得た感覚は、座学では得られない貴重な財産となるはずです。生徒たちの成長にご期待ください音楽