学校生活

2024年7月の記事一覧

進路セミナー

7月22日(月)は、全学年を対象とした進路セミナーが実施されました。

 

まずは参加生徒全体に対しての、進路担当の先生による講話からです。以下は講話の要旨です。

みなさんが生まれた年の同級生の数ですが、平成17年生まれが約106万人、平成18年生まれが約109万人、平成19年生まれも約109万人、平成20年生まれも109万人、平成21年生まれが107万人といった具合に推移しています。先生たちの年代(40代~50代)の出生数が、約200万人と言われていたので、みなさんはそのおよそ半分の人口ということになります。それぞれどんな進路を歩むのでしょうか。

日本国民の三大義務に、勤労・納税・教育があります。学校を卒業したら、社会人としてのデビュー、つまり働くことになります。人はなぜ「働く」のか?「生活保障」「自己実現」「社会参加」のためです。「生活保障」とは、経済的に自立し、自分や家族の生活を支えるだけの収入を得ることです。「自己実現」とは、自分の可能性に挑戦し、成長とやりがいを実感する体験の積み重ねをすることです。「社会参加」とは、①周囲の人たちと互いに信頼しあい、力を合わせたり、精神的に支え合ったりする関係性を持つこと、つまり仲良く協力することです。②自分の仕事が地域や国、ひいては世界や地球環境に与える影響に思いを馳せること、つまり誰かの役に立つ仕事をしている自覚をもつことです。卒業後、進学する人も、すぐに就職する人も、いずれ社会の一員として働くことになります。誰かの役に立つことをして、お金まで稼げることは、とってもやりがいがある素敵なことです。

その他、アルバイトと正社員の違いについての詳しいお話がありました。また、高卒求人票と一般求人票の違いについての説明もありました。生徒は真剣な眼差しで聞いていました。

続けて、ビジネスマナーの基本についての講話です。

 服装・身だしなみ・接遇・面接試験の受け方について、入退室・礼法・想定される質問事項等についてのお話がありました。まずは、先生たちがお手本を見せます。その後、実際に生徒も練習します。手の置き方等に気を付けます。

次は、履歴書の書き方について、来春の卒業予定者と下級生等に分かれて、教わります。

 

基本事項(住所・学歴など)の書き方にや志望動機の書き方について、応募先を想定して書く練習をしました。「ここの欄は、どのように書くのですか?」といった質問も出る等、とても意欲的でした。

進路セミナーをとおして、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するため、将来を見据えた学習によく取り組めたと思います。夏休みに入ったばかりですが、暑い中、生徒はとてもよく頑張りました。今後の成長に期待したいところです。

1学期終業式

7月19日(金)は、1学期の終業式が行われました。

まずは式に先立ち、今学期に活躍した生徒に対する表彰式から行われました。

 

 

表彰の項目は、以下のとおりです。

◎第74回定時制・通信制総合体育大会

〇卓球女子団体 優勝

〇卓球競技 女子個人 準優勝

〇卓球競技 女子個人 第3位

〇バドミントン競技 女子団体 第2位 

〇バドミントン競技 男子個人ダブルス 第3位

〇バドミントン競技 女子個人シングルス 第3位

◎生活体験作文

〇最優秀賞

〇優秀賞

◎1学期皆勤賞

◎1学期無欠席賞

 以上になります。1学期もよく頑張りました。

続けて、1学期終業式です。

 

 以下は校長講話の要旨です。

1学期は、道の駅みなまた様とのミニタルト商品開発、2度にわたるテレビ出演、定通総体、生活体験作文発表会、生徒交流会(バドミントン大会)で汗を流す等、よく頑張りました。仲間と関わる機会が多かったことで、お互い自然なうちに、相手が自分に対してやってくれそうな事、また自分が相手に対してやってあげられそうな事等が、見えてきたのではないでしょうか。

本日は「今」自分は何をすべきか、どういう課題があるかといった事についてお話をします。夏休みはとても長く、何でもできます。明日からの生活をどうすべきか考えることが大切です。私はネガティブな気持ちになった時、ある言葉を思い出します。今から17年前、旧水俣高校(水俣市南福寺)に勤めていた時、敷地内のある場所に、3つの額に入っていた言葉がありました。

「自分を見つめる時は今しかない」「自分を鍛える時は今しかない」「自分を出し切る時は今しかない」

将来幸せで安定した生活を送るためにも、ルールを守って安心安全に過ごし、自分の命と周りの人の気持ちを大切にして、9月2日(月)の始業式を迎えてほしいと思います。(ここまでが校長講話の要旨です)

その後、各主任主事より連絡がありました。

探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するためにも、夏休みを有意義に過ごして様々なことにチャレンジしてほしいと願います。

1学期末大掃除・生徒交流会(バドミントン大会)

7月18日(木)は、1学期末に伴う大掃除並びに生徒交流会(バドミントン大会)が実施されました。

 〇大掃除

学期末の大掃除は、各教室、廊下、多目的室、カウンセリング室、トイレに分かれて行います。

入り口マットをきれいにします。

窓のレール部分も拭き取ります。

 

黒板クリーナーも解体してきれいに水洗いをします。エアコンはフィルターを取り出して、きれいに埃を除去します。

教室の換気扇も取り外し、きれいに洗います。

1学期間の感謝の気持ちを込めて、至る所を丁寧に掃除しました。

 

〇生徒交流会(バドミントン大会)

生徒交流会では、全学年合同でバドミントン大会をしました。

 

協力して準備をします。

 生徒会長挨拶の後、体育委員長より競技上の注意がありました。

 準備運動も入念に行います。

そして、いよいよ1回戦からスタートです。

 

 

 試合のステージも徐々に上がっていき、いよいよ準決勝です。

 

 

 そして、いよいよ優勝決定戦です。なんと同部屋対決(同じクラスの二人)となりました。

 

大接戦の末、僅差で決着がつきました。どの試合も、制限時間10分以内に21点を先取した生徒が勝者となるルールですが、いずれの試合も概ね10分以内には決着がつくことが多い中、この決勝戦に関しては10分経過のホイッスルと同時に決勝点の21点目が入り、まさにドラマのような展開でした。

その後、全員で協力して後片付けをします。

 

優勝者及び準優勝者並びに3位の生徒(2名)の合計4名に対して、教頭先生より表彰状をいただきました。

その後、教頭先生より講評をいただき、暑い中、協力してよく頑張ったことに対してねぎらいの言葉をいただきました。

 準備・試合・応援・片付けを通して、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するための取り組みが今日もよくできました。特に、決勝戦における生徒諸君の応援する時の一体感は素晴らしいものでした。この団結力を次の行事にもつなげていってほしいと願います。

各種犯罪被害防止講演会

7月12日(金)は、水俣警察署の警察官の方をお招きして、各種犯罪被害防止講演会が実施されました。

 

講演内容は、「薬物乱用防止」「SNS犯罪」「性被害防止」の3点についてのお話でした。

以下は、講演の概要です。

皆さんには、将来の夢がありますか?薬物は、皆さんから大切なもの(夢・希望・家族・友達)を奪ってしまいます。なぜ薬物はいけないのか?薬物は、あなたの心と身体を壊してしまうからです。「1回だけなら大丈夫」と思っていませんか?薬物依存の悪循環として、『薬物』たった一度の使用で、一時的な高揚感→『精神依存』(薬がないと不安)→欲求(薬が欲しい)→薬物探索行動(暴力・窃盗、どんなことをしても薬が欲しい)→再使用(増量しないと効かない『耐性』→一時的な高揚感…というようにループしてしまいます。また、大麻に対する誤った情報が広まっています。大麻とは、たばこより害が少ない?依存性がない?1回だけなら平気?…いいえ、すべて×です。極めて有害な薬物です。警察庁の統計によると、少年の大麻事犯の検挙人員(全国)ですが、近年、大麻の乱用で検挙された少年が増え続けています。令和4年は912人が検挙されており、高水準で推移しています。熊本県だけを見ても、令和4年は13人が検挙されており、若者の間に大麻が蔓延しており、氷山の一角と思われます。インターネットやSNS上では、「#野菜売ります」(野菜=大麻)などの隠語を用いて大麻が売られているので、絶対に誘いに乗らないようにしましょう。もし薬物を誘われたら、どうしますか?はっきりと「私は薬物はしない」と断ることが大切です。薬物を勧めてくるような仲間には、初めから近づかないこと。普段から服装や態度を整え、相手につけこまれないようにすること。以上が大切です。

 続いてスマートフォンの安全利用についてです。スマートフォンは、正しい使い方をすれば、とても便利な道具です。ただし、使い方を誤ると、犯罪の被害に遭ったり、自分が加害者になる危険性があります。トラブルに巻き込まれないために、おうちの人としっかり話し合って、ルールを決めましょう。ルールはしっかり守ることが大切です。スマホを使う時間・場所を決める。自分や友だちの画像をSNSに載せない・悪口を書き込まない。ネットで知り合った人を会わない。フィルタリングをかける。自分の画像を人に送らない・送らせない。スマホの約束6カ条「あとがこわい」は次のとおりです。「あ」…会わない(知らない人と)、「と」…撮らない(自分の裸を)、「が」…画像を送らない、「こ」…個人情報を載せない、「わ」…悪口を書き込まない「い」…いじめない(ネットを使って)。こらからの人生、楽しい事も、時には辛い事もありますが、決して「薬物」や「ネット」の世界に逃げないでください。

最後に、性被害防止についてです。モデルやアイドルオーディションなどと謳い、AV撮影を強要するといった事案が相次いでいます。また、レイプドラッグといって酩酊状態で性行為に及ぶといったものもあります。その際、飲み物に薬を入れられるのです。最近では盗撮の検挙もあったそうです。被害者は気付かないケースも多々あるようです。もし、被害に遭ってしまったら、これってDV?性犯罪?と思ったら早めの相談が必要です。入学・就職等に伴い、若年層の生活環境が大きく変わる時期は犯罪被害に遭うリスクも高まります。自分の身を守るのは、自分です。

 

 最後に、生徒会副会長より、立派な謝辞がありました。

各種犯罪被害防止について考えることで、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現するためにも、本日教わったことを肝に銘じ、今後も生活していってほしいと願います。

水俣警察署様におかれましては大変お忙しい中にご来校いただき、大変貴重なご講話をいただきまして誠にありがとうございました。今後もご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願い申し上げます。

校内生活体験作文発表会・平和学習

7月5日(金)は、10月に熊本市で行われる定通文化大会に向けた、校内生活体験作文発表会及び平和学習が実施されました。

〇校内生活体験作文発表会

 

発表生徒は、各クラスから1~2名を選出し、計5名が発表。あらかじめ「くじ引き」をして決めた順番で順次発表します。

トップバッターの生徒の題名は「変化」で、昨年度、本校代表で定通文化大会に出場した生徒の同級生です。同級生は今春1年早く卒業しましたが、そのクラスの思いを引き継いだ内容でした。

静聴した生徒からは、「バイトを週6で行き、学校にも週5で通うのは想像するだけでも大変だなと感じました。こらからも頑張ってほしいなと思い、応援したくなりました。」「両立するのはすごく大変だと思いますが、適度に休憩しながら頑張ってください!」といった感想が寄せられました。

 

2番手の生徒はの題名は「両立を目指して」。今年度の入学生徒ですが、1学期のかなり早い時期からアルバイトを始めていてかつ、本日現在において学校の方も皆勤の生徒です。

静聴した生徒からは「入学して早々にバイトと学校を両立させようと努力している姿はすごく輝いている思います。」「私は学校に慣れた2年生のときに始めたので尊敬します。」「1年経てば体が慣れてくるので今の時期は無理せず自分のペースでゆっくりと頑張ってください!!」といった感想が寄せられました。

3番手の生徒の題名は「自分の弱さに気づくこと」。3年連続、毎年発表してくれている生徒です。年々、グレードアップしています。

静聴した生徒からは、「発表を聞いて考え方が素敵だなと思いました。自分のことを少しでも認めてあげることは大切だなと思いました。」「自分の弱い所に気づき、バイトをがんばって克服していてすごいと思いました。短所を長所に変え自分なりにがんばっていて良いと思います。」「誰かを支えてあげられる言葉を言える人になりたいと思いました!!本当にありがとうございます!!」」といった感想が寄せられました。

 

4番手の生徒の題名は「私の高校生活」。2年生ですが、自らクラス代表で読み上げることを申し出てくれた生徒です。

静聴した生徒からは、「大変なことがあったり、色々な気持ちもあっただろうに今、こうやって頑張れていることを尊敬します。こらからも一緒に頑張りましょうね!」「無理はしすぎないように自分のペースでゆっくりと頑張っていこう!!困ったことがあれば何でも言ってね!!楽しんでいこう!!」といった感想が寄せられました。

5番手の生徒の題名は「人生」。トリを務めてくれたのは3年生の生徒です。

静聴した生徒からは「定時制に入ったとき、不安があったけど笑顔が増えてよかったと思います。」「勇気を出して定時制に来て、今では学校に行く幸せを知って、頑張っているのがすごいと思いました。ときには逃げてもいいという言葉がとても良い言葉だなと思いました!」「友だちの言葉など、これまでのことに感動しました。」「努力をしていることがすごく伝わりました。」といった感想が寄せられました。

 

教頭先生からの講評では、発表した生徒一人ひとりに寄り添った、大変丁寧な講評をいただきました。

「言葉には、力がある。」今回の発表生徒たちの内容を総括し、聴講した生徒もしっかりと前を向いて生きていくためのメッセージです。これは、我々人間が仲間と助け合うことによって持ち続けることができる最高の力です。

2年生ながら、司会進行の大役を果たしたくれた生徒会書記の生徒にも感謝です。間の取り方など、完璧でした。

自分のことを人前で発表するということは、大人でもとても勇気がいることです。そんな中、発表した生徒は皆、とてもよく頑張ってくれ、輝いていました。

人間、自分が不幸な目に遭うと、「なぜ自分だけが」と思い、幸せそうな隣人がついうらやましくなってしまうことがあります。しかし、その隣人たちにも本人にしかわからない「ドラマ」があります。今回の発表会では、人の発表を静聴した生徒たちにも、何かしらの心の変化があったものと思われます。そして今回、生徒からの感想の中でたびたび登場したワードが「尊敬」という言葉でした。「○○さん(発表者)のことを尊敬しました。」

人を「うらやむ」よりも「敬う」ことで、また新しい角度での、ものの見方ができるのではないでしょうか。

 

〇平和学習

続けて、平和学習です。

 

まずは、各日付にまつわる出来事のおさらいからです。

7月4日は令和2年7月豪雨。4月16日は熊本地震。3月11日は東日本大震災。1月17日は阪神淡路大震災。9月1日は関東大震災。

このような日には、テレビや新聞で報道や特集がされます。そして、そのときは…これらの災害を思い出したり、学び直しをしたりして、過去を風化させないという思いを持つこともあるでしょう。ところで…「記念日報道」または「8月ジャーナリズム」という言葉があります。これは、過去のことを振り返るだけで終わっていないかという問いかけでもあります。

アジア・太平洋戦争が終わって、79が経ちました。日本で戦争を体験した人が、どんどん少なくなってきています。また、世界を見ていくと今、戦火の中にいる市民も多くいます。

 

日本で戦争を経験し、苦しみ、平和を心から願っている人の声が紹介されました。

戦争経験者の方が自身の体験を回顧されている記事でした。人生の出発点で壮絶な体験をした、大変貴重なインタビュー記事でしたが、生徒は真剣な眼差しで黙読していました。

「戦争は最大の人権侵害」「戦争をしないことが最高の医療」など、平和である大切さをあらためて感じてほしいと思います。

今夏は戦後79年。平和の灯火が消えることのないよう、平和について考える貴重な機会となりました。

 

生活体験作文発表会と平和学習を通して、今現在において自分自身を取り巻いている状況をしっかりと見つめなおし、今自分に何ができるかを考えていくことで、探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現する生徒であってほしいと願います。