活動の記録

学校生活

職員研修

  夏休み期間中、いじめ防止やICT活用など、さまざまな分野の職員研修が行われました。私たち教員は、生徒が安心安全な学校生活を送れるように定期的に研修を行っています。

ようこそ水俣高校へ~新任式が行われました~

 

2学期から新しいALTの先生を水俣高校に迎えました。シンガポール出身の先生は、日本の漫画を通じて日本に興味を持つようになったそうです。新任式の挨拶では「学校のこと、水俣のことをぜひ生徒から学びたい」とおっしゃっていました。生徒たちには、授業だけでなく、色々な場面で先生と交流してほしいと思います。

2学期が始まりました

 

9月1日(金)に2学期の始業式が行われました。

校長先生より、部活動を通して、技術だけでなく全員が同じ方向にむかって頑張ることの大切さや、これからの時代に求められる人材についての話がありました。そのために2学期の多くの行事が、ただの消化にならないように、チャレンジをしてチャンスを得ること、チャンスは与えられるものではないことなどの話をしていただきました。

 その後、9月24日から29日にスイスのジュネーブで開催される第1回締約国会議(COP1)に参加をする2年生と、10月6日から11日にスロベニア研修に参加する1・2年生11名の紹介も行われました。

 

夏季休業におけるSGH事業

夏季休業中に以下6つのSGH事業を行いました。

1.青少年国際理解交流プログラム

 平成29年7月28日(金)

 青少年国際理解交流プログラムは熊本県の友好提携先である中国広西壮族自治区との交流事業として、両県区の中高生を交互に相手方へ派遣し、異文化圏との共同体験を通じて、相互理解を深めることを目的として実施しているプログラムです。今回は南寧市沛鴻民族中学校(日本の高校にあたる)から水俣市を訪問し、本校の生徒と意見交換や文化交流を以下の日程で実施しました。

 13:30 広西訪問団到着

 13:40 開会(本校会議室)

        代表挨拶(水俣高校代表副校長、訪問団代表 ※中国語通訳有り)

 13:45 相互紹介(学校紹介・ふるさと紹介・ペアで自己紹介)

 14:20 部活動見学及び体験

        A班:弓道部見学、茶道部体験

        B班:茶道部体験、弓道部見学 

 15:10 卓球部体験(来校生徒と本校卓球部員との交流試合)

        校内見学(本校生徒の案内による)

 15:50 水俣高校発

 16:00 水俣病資料館見学(本校生徒が案内)

 17:00 水俣病資料館発

 17:10 水俣高校着

 17:30 歓迎レセプション(夕食会)

        福田農場にて歓迎レセプション及び交流会

 20:00 終了

 

  





2.宇部市への水俣市環境スタディツアー

 平成29年8月3日(木)~5日(土)

 平成24年7月24日に水俣市、長崎県対馬市、山口県宇部市の3市で共同声明を発表しました。内容は、3市が互いに連携・交流し、低エネルギー都市実現や生物多様性保全の政策を推進し、地域から持続可能な社会づくりに取り組むというものでした。その一環として子どもたちのためのスタディーツアーが企画され、水俣市からは、平成26年に宇部市へ、翌平成27年には対馬市に中学生が派遣されました。平成28年度は宇部市、対馬市から受入のみを実施しました。

 今年度は中学生対象だった本事業に対して、文部科学省からスーパーグローバルハイスクール(SGH)の指定を受けた本校の生徒が対象となり、事前・事後学習、発表までの企画段階から生徒が携わる、生徒主体の事業へと発展しました。

 このスタディツアーでは本校から1年生4名、2年生5名の全9名が参加し、「宇部方式」といわれる独自の公害対策・環境保護・改善の取り組みや、相互信頼と協調の精神にのっとった産官学民の話し合いにより、ばいじん汚染を克服したまちの歴史と現状を学びました。また、小中高と学んできた水俣の過去・現状とも比較検討することで、さらなる水俣の取組を考察する機会となりました。

8月3日(木)

 7:50 水俣市役所にて出発式

 8:00 水俣市出発

14:00 宇部市役所着・市長表敬訪問

14:50 石炭記念館見学

16:00 UBE-i-plaza(宇部興産資料館)見学

17:30 宇部興産竹下会長・表敬訪問と懇談

19:00 ホテル着


 

 


8月4日(金)

 9:00 ホテル発 

11:00 秋吉台・秋芳洞 見学

15:00 宇部高校と交流・意見交換

17:00 宇部市役所にて、事前質問に関する質疑応答

20:00 ホテル着

 
 

8月5日(土)

9:00 ホテル発

9:30 ときわ公園見学

15:00 水俣市役所着・解散式



3.国際交流カフェ in みなまた
 平成29年8月3日(木)
 水俣市が主催した「国際交流カフェinみなまた」に本校生徒40名(2年生27名、1年生13名)が参加しました。
 この企画は、「①水俣高校におけるSGH事業の紹介や参加者同士の交流プログラム等を実施し、参加者同士の異文化交流と国際理解を深める。②中高生の英語を使ったコミュニケーション力の向上を目指す。③市内の中学生に水俣高校の魅力を発信する場とする。④県内のJETプログラム(The Japan Exchange and Teaching Program)参加者及び留学生に水俣の魅力を知ってもらう場とする。」という趣旨で平成28年度から水俣市と企画の検討を重ねてきました。また、今年度に入ってからは、生徒からも企画の提案を水俣市に行い、準備を進めてきました。
 当日は留学生等が16名(アメリカ、イギリス、インド、インドネシア、ケニア、シンガポール、タイ、ドイツ、フランス、台湾、中国)、中学生が7名、一般参加者が3名の合計66名で国際交流カフェを行いました。

10:20 開会

10:30 アイスブレイク(ゲーム、レクリエーション)

11:30 水俣高校生によるプレゼンテーション(水俣高校の取組紹介)

12:00 昼食歓談

13:00 水俣高校生による水俣市ガイド ※大型バスで移動

      ・エコパーク

      ・湯の児海岸・湯の児島公園

      ・福田農場

15:30 閉会

 
 




4.「環境デジタルアート」夏のワークショップ
 平成29年8月4日(金)
 平成28年11月から慶應義塾大学学生と遠隔講義4回、ワークショップ1回を通して、今回のワークショップに向けて準備を進めてきました。
 今回は水俣市総合もやい直しセンター「もやい館」のホールを借りて、今までのアイディアを形にしたアート作品を製作しました。水俣高校からは24名、慶應義塾大学からは6名、外国人大学生14名(インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア)の合計44名で英語でコミュニケーションをはかりながら作成しました。
 作品はスクラップで水俣の海を表現したスクラップアート、水俣のバラをモチーフにした切絵アート、水俣市の竹とLEDろうそくを使用した竹あかりアートの3タイプを作り、特に切絵アートに使用したLEDには各種センサー(気温・湿度・PM2.5・UV・騒音)とリンクさせて、データによって色の変わるHueを使用しました。センサーは水俣市内および水俣高校に設置しており、「目に見えない環境データを可視化してアート作品とする」という当初の目的を達成することができました。
 製作後の夕方には地域の方をお招きして、完成したアート作品を披露しました。

 
 






5.水俣市児童会生徒会合同リーダー研修会における水俣高校生による研修
 
平成29年8月22日(火)
 水俣市の児童会・生徒会活動を基盤とした小中学校の連携事業に、本校生徒が関わることで、地元の小学生、中学生、高校生の強い絆を作り上げ、また、高校生のみならず、義務教育段階からグローバルな人材の育成を図るとともに、義務教育から高等教育への継続した学習の機会とすることを目的として実施しました。
 研修では、参加する小中学生を13班に分け、各班に本校生徒が1名ずつつき、班別協議のファシリテーターとして全体進行および班のとりまとめを行いました。班別協議では「理想の学校を作ろう」をテーマに、自分たちの学校を魅力的な学校とするための施策・目標およびその目標達成のための具体的な方策を考え、それを1枚の紙にまとめプレゼンテーションを行いました。
 今回は昨年に引き続き2回目の実施で、昨年は中学3年生として参加し、今年はファシリテーターとして参加する生徒が複数名いたこともあり、準備段階から当日の運営まで含めて研修会をスムーズに行うことができました。

 
 
 



 

6.対馬高校生との交流

 平成29年8月23日(水)

 平成24年7月24日に水俣市、長崎県対馬市、山口県宇部市の3市で共同声明を発表しました。内容は、3市が互いに連携・交流し、低エネルギー都市実現や生物多様性保全の政策を推進し、地域から持続可能な社会づくりに取り組むというものでした。その一環として子どもたちのためのスタディーツアーが企画され、水俣市からは、平成26年に宇部市へ、翌平成27年には対馬市に中学生が派遣されました。平成28年度は宇部市、対馬市から受入のみを実施しました。

 今年度は8月3日から本校の9名の生徒が宇部市へスタディツアーに参加し、8月23日には対馬市から対馬高校生6名を受け入れました。

 本校との交流では「自分たちの暮らしから見たふるさと」をテーマに5名程度のグループに分かれて班別協議を行い、最後に出た意見を共有しました。それぞれの地域にとって良い点・改善すべき点と思っていたことが、他の地域と比較することでふるさとを見直す機会となりました。


 


水俣条約親善大使「MOYAIアンバサダー」任命式

 平成29年8月16日に「水銀に関する水俣条約」が発効され、第1回締約国会議(COP1)が9月24日から29日にスイスのジュネーブで開催されることになりました。この機会に、水俣及び日本から世界に向けてメッセージを発信するとともに、世界からの声を水俣に届けることを目的として、水俣条約親善大使「MOYAIアンバサダー」が設置され、本校2年の澤井聖奈さんが任命されました。澤井さんは東京の「ららぽーと豊洲」で行われた「水俣条約発効記念 くまモンと学ぼう!水銀のこと」に出席して、環境省環境保健部長より記念メダルを授与され、親善大使としての決意表明を行いました。澤井さんはCOP1においてスピーチをする予定となっています。



夏の大会1回戦突破!


 

14日(金)の9:30から藤崎台県営野球場で、第99回全国高等学校野球選手権熊本大会の1回戦が行われました。本校は、阿蘇中央高校と対戦し、4対0で勝利しました。

 2回戦は、17日(月)に県営八代野球場で14時30から九州学院と対戦します。応援よろしくお願いします。

水銀に関する水俣条約についての講演会

 平成29(2017)年8月16日に「水銀に関する水俣条約」が発効することが決定し、第一回締約国会議(COP1)が9月24日から29日にスイス・ジュネーブで開催されることが条約暫定事務局から通知されました。本校では、SGH指定校として「水俣」の名を冠する当条約の背景・意義・内容等を学び、今後のSGH事業ならびに水俣からの情報発信の向上につなげ、グローバルな視点に立った学習に対する目的意識を高める機会とするため、6月30日(金)の第1弾に引き続き、第2弾の講演会を実施しました。

 第2弾となる今回は、環境省環境保健部環境安全課から斉藤貢様を講師としてお迎えして、以下の項目について話をいただきました。

(1)水銀についての基礎的な理解

  ア 水銀の物性

  イ 水銀の種類と毒性

  ウ 水銀の用途

  エ 地球規模の水銀循環

  オ 環境中水銀濃度の経年変化

  カ 沖縄での大気中水銀モニタリング

  キ 水銀の魚介類への移行

(2)国内外の水銀に関する様々な実態

  ア 水銀の国際流通

  イ 世界の水銀使用・排出の実態

  ウ 世界のASGM(零細小規模金採掘)実態

  エ 日本の水銀使用・排出状況

  オ 日本の製品中の水銀使用量の削減

(3)水俣条約の概要

  ア 水銀の生産・貿易・使用

  イ 水銀の排出・放出・廃棄等

  ウ 健康に関する事項

  エ 情報交換・意識啓発・調査研究・資金技術協力

(4)水俣条約を踏まえた日本の対応

  ア 政令のポイント 水銀添加製品の製造規制の前倒し・深掘り

  イ 日本の水銀に関するマテリアルフロー

  ウ MOYAIイニシアチブ

  エ 水銀に関する水俣条約の意義

  オ 水俣条約記念行事

  カ 水銀対策の重要性を伝えるメッセージ

 

 水俣条約については今後も関連する事業がありますので、今回の講演会で学んだことも併せて、今後の本校の課題研究に反映させていきたいと思います。

 


【総探】さくらサイエンス事業研修生とのランチミーティング

 本校連携先の水俣環境アカデミアでは、平成29年7月にアジア地域の優秀な青少年を水俣市に誘致し、『水俣病の教訓を理解してもらうとともに、地域の現状と課題を共有し、地域社会の将来の持続可能性を探求してもらう』ことを目的とし、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の「さくらサイエンスプラン」に応募し採択され、さくらサイエンス研修生は約10日間を水俣市および福岡市で研修を受講しました。

 

 研修生は、研修の4日目に本校生徒宅および水俣市民宅にホームステイをして、5日目に本校生徒、ホストファミリー、および地元の留学生とランチミーティングを通して文化交流・意見交換をしました。

 

 ランチミーティングには本校生徒17名に加え、さくらサイエンス研修生、ホストファミリーなどを含め、総勢50名が参加しました。剣道の形や弓道の巻藁練習を披露したり、研修生に剣道着を着てもらうなど、本校生徒が日本の文化を紹介し、研修生からもそれぞれの国について教えてもらい、参加生徒全員にとって非常に刺激的な会になりました。

 





 

 

 
※写真は水俣市より提供

水俣条約発効記念行事 ~発効に向けた水俣からの声~

水銀に関する水俣条約(以下「水俣条約」)は、地球規模での水銀汚染を防止すべく各国が連携して水銀のライフサイクル全体を通じた適正管理や排出削減を目指すための国際環境条約です。水俣条約は、平成25年10月に水俣市・熊本市で開催された外交会議において採択され、日本では平成29年2月に条約を締結しました。

 そして今年の5月に、水俣条約はその発効要件が満たされた(50カ国以上が締結する)ため、平成29年8月16日に発効することが決定しました。これを記念して水俣市において、「水俣条約発効記念行事 ~発効に向けた水俣からの声~」が環境省によって開催されました。

 この行事において本校生徒が第2部「水俣トーク」において壇上で情報発信条約との関わりおよび環境保護に対する想いなどについて壇上でスピーチしました。

 

次第

第1部

 1.開会挨拶

    関 芳弘 環境副大臣

    エリック・ソールハイム 国連環境計画事務局長

    田嶋 徹 熊本県副知事

 2.世界からのメッセージ

    マーク・シャルドネンス スイス環境局長官

    石井 菜穂子 地球環境ファシリティ統括管理責任者

 3.水俣市中学生のメッセージ

第2部

 4.記念講演

    フェルナンド・ルグリス 水俣条約政府間交渉委員会議長

 5.水俣トーク

    西田 弘志 水俣市長

    宮本 勝彬 前水俣市長

    緒方 正実 語り部の会会長

    薗畠 ひとみ 青年海外協力隊

    有田 雪菜 水俣高校生徒

    クラウディア・テン・ハーヴ 水俣条約暫定事務局

 6.閉会挨拶

    望月 靖 国立水俣病総合研究センター所長