校 長 あ い さ つ
リニューアル水高を合言葉に
〜探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現する生徒の育成〜
本校は、平成24年(2012年)4月、水俣工業高等学校と水俣高等学校の再編・統合により新しく開校し、本年度14年目を迎えました。
「自律 敬愛 創造」の校訓のもと、「もえぎ色」をスクールカラーに、また、新しい校章を掲げ、知・徳・体の調和のとれた、自ら考え、学び、夢に向かって主体的に行動する力を備えたグローバルリーダーの育成を目指し、教育活動を行っております。
全日制においては普通科、商業科、機械科、電気建築システム科を有しており、本年度(令和7年度)入学生より、電気建築システム科を学科改編し、半導体について学ぶことができる全国初となる「半導体情報科」と、ICTを活用した新しい建築技術である建設DXを学ぶ「建築科」を新たに設置し、全5学科を有する総合高校として三回目の転機を迎えました。各学科での学びは、生徒一人一人にとって将来の夢実現に向けての幅広い学びとなっています。
定時制においては商業科として、4年間の学びを基本とした教育活動を行いながら、「10分間集中講座」と「0校時」の取組を行うことで、3年間で卒業できる制度も導入しています。
学校施設においては、再編統合時に旧水俣工業高等学校の施設の改修工事を行い、平成26年度(2014年度)には体育館、特別教室棟が新築され現在の校舎が完成し、学習や部活動、学校行事に快適に取り組むことができる教育環境が整いました。
さて、本校が立地している水俣市は、内閣府より「SDGs未来都市」に認定されており、本校では課題研究などの教育活動において、地域の皆様からの絶大なる御協力のもと、「SDGs」に関連した活動を行っております。特に平成28年度(2016年度)からは文部科学省による「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」の指定を受け、令和2年度までの5年間、国内外の多くの機関と連携した探究活動を行い、指定事業が終了した現在も、当時の教育活動をさらにブラッシュアップした、探究的な学びを実践しています。
一度目の転機としての二校の再編統合、二度目の転機としてのSGHの取組を乗り越え、令和7年度の今年、学科改編をもとにした三度目の転機として
「リニューアル水高」を合言葉に、
教育スローガンとして
「探究する力を育み、主体的な学びで夢(願い)を実現する生徒の育成」
を掲げました。
本校で学ぶ生徒たちが、今後、変化の激しい予測困難な時代を生き抜くためには、また、自分の将来、人生を豊かに過ごしていくためには、課題を発見し、その課題に挑戦し、立ち向かい解決していく力が必要になります。そのためには、高校生活という限られた時間の中で何を学び、どのように学び、その結果、何ができるようになったかという視点で考えると、必要な力は、「探究する力」だと考えます。このような考えから掲げたスローガンを達成すべく、本校では
①半導体関連人材の育成を通した水俣市の活性化及び水俣高校の魅力向上に関
する連携協定
②水俣市、国保水俣市立総合医療センター、熊本保健科学大学及び熊本県立水
俣高等学校との包括連携に関する協定
③産学官連携による建設業の新時代で活躍する人材の育成をとおした水俣芦
北地域の活性化及び水俣高校建築科の魅力向上に関する連携協定
を締結し、
「本ものを体験できる教育プログラム」
を構築することで、未来の日本を、世界をリードできるグローバル人材の育成に取り組む所存です。
本校でのこれらの教育活動に対しましては、地元自治体、地元企業及び最先端技術を取り入れておられる産業界の方々から絶大な御支援や御協力をいただいており、もはや
学校内に留まらない教育を推進できる学校
となりました。
これからの変化の激しい社会でも、主体的に対応し、世界への視野を広げ、次世代のリーダーとして活躍できる人材の育成と、生徒一人一人の「将来の夢(願い)」が叶う水俣高校、叶えられる水俣高校となるよう、教職員一同一致団結して全力で取り組んで参ります。
今後とも本校の教育活動に御理解をいただき、御支援、御協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
令和7年4月
熊本県立水俣高等学校長
髙木 泰典