校長挨拶

 校 長 あ い さ つ
 

 今年度本校第六代校長として着任しました菅 浩と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 本校は、水俣市内の2つの県立高等学校(水俣高等学校・水俣工業高等学校)の再編・統合により平成24年4月に開校し、昨年度10年という一区切りを迎えるとともに今年度新たなスタートを切り、11月には創立10周年記念式典も予定されているところです。

 本校の特色の一つとして、全日制普通科、商業科、機械科、電気建築システム科、定時制商業科と幅広い学びの場を設けていることがあげられます。定時制では4年間の学びを基本としますが、プラスアルファの取組により3年間で卒業できる「3修制」を導入しています。また、開校後、体育館や特別教室等が新築され、実習棟や普通教室等の改修も進み、快適に学習・部活動に打ち込むことができる県内でも指折りの教育環境です。

さらには、全日制においては昨年度熊本県の「熊本スーパーハイスクール(KSH)」構想における「イノベーションハイスクール」、「スーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワーク」に指定されました。その中で、県立高校のフロントランナーとして、「自律・敬愛・創造」の校訓の下、知・徳・体の調和がとれ、自ら考え、学び、夢に向かって主体的に行動し、よりよい未来の創造に向けた変革を起こすグローバルリーダの育成ならびにネットワークづくりを目指しています。

また、平成28年度から5年間、文部科学省による「スーパーグローバルハイスクール」の指定を受け、数々の成果を残し、令和2年度に事業が終了しました。しかし、その後も、指定事業で構築したネットワークを活用し、水俣市、国立水俣病総合研究センターと連携・協働した環境教育の推進や、水俣環境アカデミアや大学等との連携を通した、探究的な活動や学科横断による深い学びの実現を目指しています。

加えて、水俣市は内閣府より「SDGs未来都市」に選定されています。本校でも、課題研究、または委員会活動等で、SDGsと関連した活動を実践しているところです。今後、これらの取組をさらに充実させ、これからの時代を支える人材に必要な資質を育み、水俣市唯一の高校としての責任を果たしてまいる所存です。

進路実績としては、生徒の多様な進路目標に対応できるように、生徒に寄り添った丁寧な指導を実践することでこれまで普通科を中心に多くの国公立・私立大学、各種学校に進学するとともに専門学科を中心に就職率100%を継続するなど素晴らしい成果を上げています。また、部活動等においても、新体操部、カヌー部、陸上部、弓道部や音楽部等多くの団体・個人が全国・九州大会に出場するなどの活躍をみせています。

今年度は「何事にも当事者意識を持ち、主体的に行動することができる生徒の育成」をスローガンに、生徒・職員一丸となってあらゆる教育活動に取り組む所存です。また、保護者や地域社会の皆様からの信頼を回復し、連携を深めながら、魅力ある、これまで以上に皆様から愛され、応援される学校になるよう努めてまいります。皆様の御理解・御支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 令和4年4月           

  熊本県立水俣高等学校長  菅 浩