日誌

2026年10月の記事一覧

鉛筆 長袖に 澄む風抜けて 笑む寒露

 本日10月8日は、二十四節気の「寒露(かんろ)」です。

 露が冷たく感じられる頃とされ、日中はずいぶんと過ごしやすい気温となってきました。

 澄み渡るすっきりと清々しい青空のもと、校内でも長袖姿の生徒を見かけることが増え、秋の深まりを肌で感じます。

 特に朝晩は少し肌寒いくらいの冷え込みとなり、季節の移ろいを実感する日々です。

 

■ 実りの秋、たわわに育つ命

 寒露の心地よい風が吹き抜ける農場では、植物たちがそれぞれのペースで力強く成長を続けています。

 果樹ハウスの「不知火」はますます肥大し、枝をしならせるほどずっしりと豊かな実を太らせています。

 草花温室に目を向けると、出荷に向けたシクラメンの「葉組み」実習がこれから本格化する時期を迎えます。

 整然と並べられた鉢の中を覗いてみると、気の早い株が数鉢、一足先に可愛らしい花を咲かせていました。

 シクラメンの中にも、どうやら少し「せっかち」な子がいるようです。

 思わずクスッと微笑ましくなると同時に、季節が着実に前へ進んでいることを教えてくれます。

 

■ 16日の稲刈りを待ちわびて

 そして水田に目を向ければ、一面に広がる黄金色の絨毯。

 10月16日に控えた稲刈りの日を静かに待ちながら、丸々と実った稲穂たちが誇らしげに頭(こうべ)を垂れています。

 1年生が大切に種をまき、荒天を乗り越えて泥にまみれながら植えたあの苗たちが、今こうして立派な実りを迎えています。

 自然の厳しさと恵み、その双方に向き合いながら汗を流してきた生徒たちの努力が、目に見える形となって実結ぶ瞬間は、何度経験しても胸が熱くなるものです。

 

■ 秋空のもと、誇らしく前へ

 せっかちに咲く花もあれば、じっくりと時を重ねて実る果実や稲穂もあります。

 進路や考査、日々の実習に向き合う生徒たちの歩みもまた、それぞれのペースで着実に花開き、実を結んでいくはずです。

 寒暖差の大きくなる季節です。

 体調管理に気をつけながら、実りの秋を全身で感じて進んでいってほしいと願っています。

 清々しい秋空のもと、ひたむきに頑張る芦北高校の生徒たちを、農業科一同、これからも温かく見守り、全力で応援していきます。

 

「寒露(かんろ)」

 澄み渡る青空のもと、ずっしりと実る命と、それぞれのペースで前を向き歩む生徒たちのひたむきな姿に想いを重ねて。芦北高校より。

鉛筆 バレンタイン いつ来ても良し この技術

 本日の農業科2年生の「食品製造」は、待ちに待った「ガトーショコラ」の製造実習。

 実は今回のメニュー、先生方が年間の指導計画や生徒たちの技術習得状況、焼き菓子やケーキといった洋菓子の体系的な学びのバランスを綿密に計算した上で、生徒たちにいくつかの候補を提示し、みんなで話し合って決定したもの。

 

【手慣れた手つきと、プロの問いかけ】

 トントン、サッサッ。

 材料を正確に計量し、全卵を卵黄と卵白にサッと分ける手つきは、これまで実習を重ねてきた2年生にとってもうお手の物。

 板チョコも細かく刻んで丁寧に湯煎で溶かし、薄力粉やココアパウダーをダマにならないようきれいにふるいにかけて準備を進めます。

 シャカシャカ、とろ〜り。

 生地を合わせていく工程では、甘いカカオの香りが漂う中で、先生からの鋭くも温かい問いかけやアドバイスが飛び交います。

 

・「砂糖を入れるタイミング」(一気に加えず分けることで、キメ細かく安定した泡に!)

・「作るものによる混ぜ方の違い」(さっくり切るように混ぜるのか、滑らかにつなぐのか)

・「メレンゲを少し入れる意味」(生地の比重を近づけ、全体の泡を潰さずに均一に混ぜ合わせるため!)


 ただレシピ通りに手を動かすのではなく、「なぜそうするのか?」という化学的な理由と意味を一つひとつ理解しながら、最後は型へと丁寧に流し込んでいきます。

 

【理論が形になる、至福の焼き上がり】

 じっくり、ふっくら。

 オーブンに入れて待つこと約40分。

 扉を開けると、芳醇なショコラの香りが実習室いっぱいに広がる立派なスイーツが焼き上がりました。

 

 カットした断面を覗いてみると、中まで密度の詰まった、しっとりとなめらかな仕上がりに。

 「なるほど、だからあの工程が必要だったんだ」

 先生方の言葉の意味が、目の前の美しい断面と質感で証明された瞬間でした。

 

【体系的な学びを重ねて未来へ】

 生徒たちの「作ってみたい!」という主体性を大切にしながら、その裏側に確かな技術理論と体系的な学びを組み込む「食品製造」の実習。

 一つひとつの工程に込められた「意味」を納得しながら形にした今日の体験は、これからさらに高度な加工技術に挑んでいく2年生にとって、大きな自信と確かな基礎となったはずです。

 自分たちの手で理論通りに焼き上げた、自信作のガトーショコラ。

 確かな手つきと理論を身につけた2年生たち——これでいつ2月の「バレンタイン」がやって来ても、準備は万全です!

 今日は持ち帰って、ご家庭で甘く誇らしい時間を過ごしてください。

山で切った一株を未来のベンチへ!ヒノキの皮剥ぎ実習

今回の2年林業科の木工実習はヒノキの皮剥ぎを行いましたキラキラ

このヒノキ、実は生徒たちが自ら演習林で伐採してきたヒノキなんです!自分たちの手で切り倒した木を、今度は製品の材料へと仕上げていく作業に挑戦しました王冠

地元業者に丸太を持ち込み、賃引き(スライス)していただいたものの皮を剥いでいきます。200枚ほどある木材の皮をノミを上手に使いながら剥いでいきますにっこり

皮を剥ぐと、中からみずみずしく綺麗な木目が顔を出し、ヒノキの爽やかで心地よい香りを感じることができました花丸皮の剥がしやすさや木肌の触感など、実際に手を動かすことでしか味わえない「生きた木材」の特性をしっかりと肌で感じることができたようです了解

生徒たちは一本一本、心を込めて丁寧に作業を進めていました。

来年度の作品づくりに向けて
今回綺麗に整えたヒノキの材料は、しっかりと乾燥させたあと、来年度の木工実習で制作する「ベンチ」や「バインダー」などの材料として大切に使用されます!

山で木を育てる・伐採する(素材生産)ことから始まり、加工して日用品へ生まれ変わらせる(利活用)という、林業の循環とモノづくりの面白さを存分に実感できる実習となりました笑う

自分たちが手がけたヒノキがどんな素晴らしい作品に生まれ変わるのか、今から完成がとても楽しみですね!

 

鉛筆 Preparing in the Rain for Tomorrow's Clear Skies

Global Series Vol. 7:Ashikita Dedication

[JP]

 芦北高校農業科の活動を世界へ届けるシリーズ。

 私たちが大切にしている活動の記録を厳選し、月に一度、英語版としてお届けします。

 第7回は、9月4日の「3年生果樹専攻・雨の日の実習(刈払機メンテナンス)」の記録です。

 [Global Series Vol. 6:Tasting the Difference Today, Selling with Confidence Tomorrow はこちら]

 

[EN]

Sharing the passion of Ashikita Agricultural High School with the world. Once a month, we present an English edition of our specially selected stories. Vol. 7: Junior Fruit Tree Practice — Rainy Day Maintenance (Sep 4th).

[Click here for Global Series Vol. 6:Tasting the Difference Today, Selling with Confidence Tomorrow]

 

 

— Junior Fruit Tree Practice: Expressing Gratitude Through Maintenance on a Rainy Day —

Before we realized it, a whole month had passed since our last post...!

After days of relentless heat, today brought a sudden shift to rain. While outdoor practical lessons were put on hold, there is no point in complaining about the weather! A rainy day has its own distinct work to be done.

With that mindset, the third-year Fruit Tree majors gathered in the practical training room.

Deciding today was the perfect "brush cutter maintenance day," they set out to thoroughly care for the trusty equipment they rely on every day.

 

■ Thorough Maintenance for Our Reliable Partners

Swish, swish, wipe.

The session began with cleaning the air filters—which support the engine's breathing—and the fuel filters that ensure a smooth supply of clean fuel. The students calmly brushed away the accumulated dirt. Next came the spark plugs, the very heart of the engines. They meticulously polished the soot-blackened tips until they were clean enough to strike powerful sparks once again.

 

■ No Shortcuts, Especially Where It Cannot Be Seen

Squeeze.

They carefully applied fresh grease to the gear cases.

Next was replacing the nylon cutting cords, a task that directly impacts work efficiency. Focusing intently on their hands to prevent tangling, they wound the cords with balanced tension—turning smoothly until a crisp snap signaled everything was set. In the workshop, where only the sound of falling rain resonated, a quiet yet intense atmosphere filled the room as each student silently faced their machine.

 

■ Ready for the Next Blue Sky

With all maintenance steps completed, it was time for the final test: starting the engines.

Vroom, vroom!

A powerful exhaust roar echoed through the room. The trusty machines seemed to come back to life, as if saying, "We're ready anytime." Once the rain stops, the relentless weed control work will resume. But our students are ready. The equipment they carefully tuned with their own hands on this rainy day will undoubtedly perform at its best when the sun shines again.

Doing what needs to be done, rain or shine—now fully prepared.

Team Fruit Tree is ready to roll anytime!