日没を迎え、昨日車窓から眺めた「光の海」へと姿を変えた大都会。
その大海原から、それぞれの航路を終えた「小舟」たちが、続々と母港であるホテルへ帰港してきました。
朝、期待と緊張を抱いて出航した時とは違い、その表情には確かな達成感と、心地よい疲れが混じっています。
「本当に、想像以上に人が多すぎて酔いそうでした!」
「見たいところが多すぎて、時間は全然足りません!」
ロビーのあちこちで、自分たちの「冒険報告」が賑やかに交わされています。
そんな中、ひときわ心温まる「再会」もありました。
自主研修中、東京で暮らす実の兄と合流した生徒がいたのです。
実はお兄さんも本校の卒業生。
偶然にも、かつての恩師である校長先生と、東京の地で久しぶりの再会を果たすという嬉しいサプライズも重なりました。
学び舎を巣立ち、都会の荒波の中で逞しく生きる先輩の姿は、今の生徒たちの目に、何よりも輝く「未来の指標」として映ったことでしょう。
両手いっぱいのお土産という名の「宝物」だけでなく、自分たちの力で街を歩き抜いたという自信が、その背中を少し大きく見せてくれます。
電車内の独特の匂いや、画面越しにしか見たことのない輝く景色。
耳をかすめる数々の国の言葉に、頬を打つ冷たいビル風。
そして仲間と笑いながら頬張ったフードの味。
こうした初めてだからこそ感じられる瑞々しい感覚を、大切にしてほしい。
情報の海で知ったつもりになるのではなく、自らの足で立ち、五感で受け止めた東京。
この鮮烈な体験を、どうかずっと、心のフォルダに刻んでおいてほしいと願います。
さて、いよいよ今夜は修学旅行最後の夜です。
今日一日の出来事、これまでの旅の思い出……尽きることのない話を、友人たちと心ゆくまで語らってください。
ただし、明日の最終航海を最高のコンディションで迎えるために、消灯時間はしっかりと守りましょう。
明日は午前中に都内を見学し、午後の飛行機で羽田空港から鹿児島空港へと向かいます。
学校への到着は、予定通り18時10分頃を見込んでいます。
(※交通状況やフライトの状況による急な変更等は、「すぐーる」にてお知らせいたします)
仲間と過ごす、かけがえのない夜。
静まり返った廊下の先に、心地よい余韻が漂う3日目の締めくくりです。
「迷い道 抜ければ顔つき 大人びて」
なかなか紹介できず、申し訳ありません。
生徒たちが都会の海へと漕ぎ出し、母港でその帰りを待つひと時を借りて、これまでの道中で集めた大切な記録の断片を届けます。
言葉を重ねる必要のない、生徒たちのありのままの表情。
福島での深い学び、仲間と過ごした何気ない時間、そのすべてがこれからの彼らを支えるものとなってくれれば幸いです。
確かな絆を帆に受けて、生徒たちは今、この瞬間も未知なる挑戦を続けています。
まもなく、日没。 経験という名の宝物を積んだ小舟の帰港を、静かに待ちます。
「この瞬間(とき)を 心のフォルダに 全保存」
福島の静寂の中で、深く「生」を見つめた昨日。
その学びを確かな心の羅針盤に変えて、修学旅行は3日目の朝を迎えました。
しっかりと朝食を済ませ、身支度を整えた生徒たちの熱気が、ホテルのロビーを包み込んでいます。
出発を「出航」になぞらえるならば、予定時刻は 8時30分。
しかし、抑えきれない期待からか、 8時を回る頃には多くの班がすでにロビーへと集結してきました。
そこはさながら、未知なる海へと漕ぎ出すための「港」。
先生や添乗員さんとの最終確認を終え、「船長」(リーダー)たちは、母港(ホテル)と自分たちを繋ぐ「現代の羅針盤」である貸し出し用の携帯端末を手に、自分たちを、そして仲間の背中を力強く押し合います。
「よし、いこう。準備はいい?」
「大丈夫、絶対たどり着けるよ!」
彼らがこれから「舵を取る」のは、多彩な表情を持つ東京という大海原。
流行の発信地「渋谷・原宿」、韓流・韓国カルチャーの聖地「新大久保」、高層ビルがそびえ立つ迷宮「新宿」、アニメの熱気が渦巻く「池袋」、ポップカルチャーの殿堂「秋葉原」、伝統の風吹く「浅草」、活気溢れる「アメ横」、夢の世界が待つ「舞浜」。
それぞれの目的地という名の「島」を見据え、生徒たちの瞳が輝きます。
ロビーの隅で入念に海図(ルート)を攻略する慎重な班。
対照的に「まずは駅まで!」と勢いよく帆を張る班。
錨(いかり)を上げる姿一つにも、それぞれの個性が溢れていて、見送る私たちもつい笑みがこぼれます。
一歩外へ出れば、そこは日本一の巨大都市。
昨日、車窓から眺めていた「光の海」が、自分たちが渡る「リアルの街」へと姿を変えます。
自分たちで立てた緻密な計画と、船員(なかま)との絆を頼りに、都会の荒波へと漕ぎ出していく生徒たち。
たとえ不意の霧に巻かれ、激しい嵐が行く手を阻むことがあっても、仲間と頭を突き合わせて自分たちなりの「航路」を見つけていく。
この「航海」のプロセスこそが、この研修の醍醐味です。
福島で受け取った「今を全力で生きる」という熱量を胸に。
今日は東京のエネルギーを全身で受け止め、一回りたくましくなって戻ってくるのを、楽しみに待っています。
日が落ちる頃、荒波を越えた各班の「小舟」が、安らぎの母港であるこのホテルへと次々に帰港してくることでしょう。
その船体いっぱいに積み込まれた、経験という名の「宝物」の話を聞くのが、今から楽しみでなりません。
「嵐さえ 友と笑えば 追い風に」
福島を出発する時は、雲ひとつない快晴でした。
学びの余韻を乗せたバスは、一路、都心へと向かいます。
空が琥珀色に溶け出す頃、車内を優しく満たしたのは「黄昏時(たそがれどき)」の光。
震災遺構で向き合った命の重みを咀嚼するように、生徒たちは心地よい疲れの中で静かな眠りについていました。
ふとタイヤのリズムが変わり、生徒たちが目を覚ますと、そこには眠る前とは全く違う景色が広がっています。
いつの間にか車線は増え、ひしめき合うテールの赤灯が河のように連なる。
福島の広い空から、光の壁がそびえ立つ大都会へ。
「わあ……きれい......」
寝ぼけ眼に映る光の海。
ふと見上げれば、行きに見たあのスカイツリーが、深い暗闇の中で静かに、そして力強く光を放っています。
今日見た「モノクロの記憶」と対照的な「色彩の奔流」。
その輝き一つひとつに誰かの営みがあることを、今の彼らなら感じ取れるはずです。
ホテルに到着し、明日の最終確認。
本日も大きなトラブルや体調不良者はおらず、全員元気です。
予報では「最高気温7℃」と冷え込みそうですが、憧れの街を前にした彼らには、そんな寒さも関係ないのでしょう。
福島で受け取った「今を生きる」バトンを胸に。
いよいよ明日は、自分たちの力で未知の街を切り拓く、「大冒険」が始まります。
地図を広げ、仲間と笑い、都会の荒波に飛び込む彼らの背中を、今は静かに見守りたいと思います。
最高に輝く笑顔に出会える一日になりますように。
おやすみなさい。
「刻む過去 照らす東京 知る重み」
スクリーンに映し出される、街を覆い尽くす波。
防護服に身を包み、見えない恐怖の中で懸命に作業を続ける人々。
かつての穏やかな日常が、一瞬にして音を立てて崩れ去る記録の数々——。
午後の研修は、まず「東日本大震災・原子力災害伝承館」を訪れるところから始まりました。
そこにあったのは、地震、津波、そして原子力災害。
それらが複雑に絡み合い、人々の暮らしや産業、そして地域の大切な「つながり」までもが断ち切られてしまった福島の姿でした。
15年前、まだ幼かった生徒たちの記憶にはないはずの光景が、静かな、しかし確かな重みを持って迫ります。
伝承館で事実を胸に刻んだ後、案内役の「おおがい」さんがバスに同乗し、現場を歩くフィールドワークへ。
車窓を流れる双葉町の景色に、車内は再び静まり返りました。
「避難は3日くらいだと思っていた。それが9年間の避難生活になった」 とおおがいさんが語る、当事者だからこその重みのある言葉。
まだ学校さえ再開していない風景。
剥き出しの壁に絡まり、建物を飲み込もうとする蔦。
そして、あの日から15年間、ずっと干されたままの洗濯物……。
伝承館で学んだ「複雑な震災の姿」が、今も解けない魔法のようにこの場所に留まっている現実を、生徒たちは肌で感じていました。
バスが浪江町の震災遺構「請戸小学校」に到着したその時、空からは静かに雪が降り始めました。
剥き出しの天井、津波に削られた壁、歪んだまま止まった時計。
冷たい雪は、かつて子供たちの声が響いていた教室にも静かに降り注ぎます。
教室の黒板には、訪れた人々やかつての在校生たちが刻んだメッセージが残されていました。
再会を願う言葉、震災を忘れないという決意、未来への祈り。
雪の白さが、黒板に刻まれた人々の想いをより鮮明に浮かび上がらせます。
しかし、校舎の向こう側に目を向ければ、ダンプカーが走り、新しい施設が建設されている光景もあります。
あの日から止まったままの「モノクロの過去」があるからこそ、今、目の前で懸命に色を取り戻そうとしている「カラーの今」の尊さが、生徒たちの瞳に焼き付きます。
あの日、必死に高台へと駆け抜けた児童たちの鼓動。
今も遠く離れた地で避難生活を続ける人の郷愁。
故郷へ戻るべきか悩み、葛藤し続ける人々の揺れる心。
そして、あの日から帰らぬ大切な人を、今も静かに想い続ける方々の祈り。
目の前の遺構を見るだけでなく、今ここにいない「誰か」の想いに静かに想像力を羽ばたかせ、その痛みや祈りに触れようとすること。
それ自体が、彼らにとって何物にも代えがたい「学び」になったのではないでしょうか。
15年という、彼らのこれまでの人生とほぼ同じ時間をかけて、一歩ずつ歩んできた福島の息吹。
幼かったあの日から、自分の足で未来を選べる年齢になった今、彼らはこの「繋がれたバトン」をどう受け取ったのでしょうか。
バスは今、次なる目的地、光り輝く都心へ向けて走り出しました。
「雪よ舞え 黒板の夢 包むよう」
修学旅行2日目の朝を迎えました。
朝の冷え込みもあり、数名ほど腹痛を訴えるなど少しの体調不良は見られましたが、朝食をしっかりとり、午前中の研修が始まる頃には全員が概ね元気に顔を揃えました。
現在は全員揃って、午後のフィールドワークへと出発しています。
午前中、Jヴィレッジにて行われた3学科別研修。
農業科の生徒たちが向き合ったのは、株式会社ReFruits代表の阿部翔太郎様です。
福島県大熊町で「キウイで世界を驚かす」という志を掲げ、若手農業者として最前線を走る阿部さんの言葉に、生徒たちは一瞬で引き込まれました。
大学在学中から大熊町に関わり、卒業後すぐにこの地で栽培を開始された阿部さん。
かつては記者を目指していたという阿部さんが、なぜ「実践者」として土に触れる道を選んだのか。
語られたのは、キウイの歴史から大熊町の現状、そして避けては通れない放射線の影響まで。
栽培だけに留まらず、新品種の研究や加工、そして美味しさを本質に置いた「持続可能な農業」のビジョンでした。
「復興のためというより、自分がやりたいことが見つかったから。原発や震災復興という言葉に依存しない、自律した農業を目指したい」
その言葉は、5年前の水害を経験した故郷・芦北を知る生徒たちの胸を熱く焦がしたようです。
自らの足で立ち、地域を良いものにしていこうとする阿部さんの姿は、一つの理想の「カッコ良さ」として映ったに違いありません。
「自由に、でもカッコ良く生きよう!自分が生きる地域、社会を良いものにしていこう!」
研修室に響いたこのメッセージを深く胸に刻み、生徒たちはバスに乗り込みました。
バスの窓越し、森の向こう側に姿を現したのは福島第二原子力発電所です。
先ほど阿部さんから伺った「大熊町の歩み」と、遠くに見える高い煙突。
静まり返った車内で、生徒たちは言葉を飲み込むようにして、その景色をじっと見つめていました。
研修を経て、歴史の背景を知った生徒たちの目には、今、今朝とは全く違う重みを持った景色が見えているはずです。
バスは今、止まった時間と動き出した時間が混在する街、浪江・双葉へと向かっています。
「冬の陽に 学びを重ね 街を見る」
都会の喧騒を離れ、バスが常磐道を北上すること約3時間。
福島県いわき市にある「アクアマリンふくしま」に到着しました。
バスを降りた瞬間、生徒たちを迎え撃ったのは、海沿い特有の激しい潮風でした。
その鋭く冷たい感触に、誰もが思わず肩をすぼめ、足早に館内へと駆け込みます。
しかし、一歩中へ入ればそこは別世界。
東北の豊かな海を再現した水槽には、力強く泳ぐカツオの群れや、悠然と舞うエイの姿がありました。
水槽越しに差し込む夕方の柔らかな光と、水のゆらめき。
生命(いのち)の輝きを辿る時間の締めくくりには、この館のシンボルでもある「潮目の海」の巨大な三角形のトンネルをくぐり、神秘的な青の世界に包まれながら、福島の海の生命力を肌で感じているようでした。
生命の温もりに満ちた館内を後にし、再び屋外へ。
出口に集まった生徒たちの手には、早速お土産の袋がいくつも揺れています。
サンマのぬいぐるみや、アザラシの鳴き声が聞こえてきそうな愛らしい品々。
「このペースで買っていって、最後まで持ちきれますか?」と思わず声をかけたくなるほど、満足げな笑顔が溢れていました。
しかし、バスへ向かう足元に忍び寄っていたのは、ついに0℃へと達した厳しい冬の冷気でした。
到着時より一段と研ぎ澄まされた空気。吸い込むたびに肺の奥がツンと凍える感覚に、生徒たちは大切そうにお土産の袋を抱え、白い吐息を弾ませてバスへと急ぎます。
刻一刻と深まる福島の夜を、文字通り肌で実感する瞬間でした。
福島の海に別れを告げ、バスはさらに北へ。夕闇が迫る中、本日宿泊する楢葉町の「Jヴィレッジ」へと無事に到着しました。
サッカーの聖地として名高いこの場所は、かつて福島第二原発からわずか数キロという距離にありながら、震災直後には事故対応や復興の最前線基地として機能した場所でもあります。
今、窓の外に広がる美しい芝生と、凛と澄んだ夜の静寂。
その静けさの向こう側に、確かにあの日の記憶と、人々の不屈の歩みが息づいていることを感じずにはいられません。
今日は長距離の移動となりましたが、心地よい疲れとともに、生徒たちは一人も体調を崩すことなく元気に1日目の全行程を終えています。
まずは今日一日を頑張った自分たちをねぎらい、この地で過ごす夜を大切にしたいと思います。
明日は双葉町や浪江町でのフィールドワーク。
15年の月日を経て、復興へと歩むこの地の「今の息吹」を、真っ直ぐに受け止めてきます。
※次回の更新は明日の朝を予定しています。2日目の学びの様子も、どうぞ楽しみにお待ちください。
福島の 冷気は明日の 道しるべ
一歩進むごとに、日常が遠ざかり、空の旅が近づいてきます。
この橋を渡れば、いよいよ雲の上の世界へ。
阿蘇くまもと空港を飛び立ち、約1時間半。
羽田空港に降り立つと、ターミナルの自動ドアが開いた瞬間、ひんやりと乾いた都会の風が肌を刺しました。
熊本のしっとりとした寒さとはまた違う、どこか急ぎ足で洗練された空気の匂いが鼻をくすぐります。
空港ビルを後にし、大型バスに揺られて首都高速へ。
「うわ、車がすごいね!」
「どこまでも並んでる……」
途切れることのない車の波や、すれ違う大型トラックの圧倒的な多さに、生徒たちは窓に釘付けです。
そんな中、霞む冬空を突くようにして現れたのは、巨大なスカイツリーの姿でした。
ビル群の向こうにそびえ立つその圧倒的なスケールを間近に感じ、車内のあちこちから再び感嘆の声が上がります。
一路、常磐道を北へと向かう車中。
窓の外には林立するビル群、そしてどこまで走っても途切れることのない住宅地の波が続いています。
熊本で見慣れているはずの家並みや道路でさえ、この巨大な「都会の迷宮」の一部だと思うと、すべてが新鮮で、特別なものに見えてくるから不思議です。
都会の大動脈が持つ力強いエネルギーに包まれながら、車内ではお待ちかねのお弁当タイムが始まりました。
仲間と肩を並べて食べる食事を楽しんだあとは、バスはいよいよ福島県へと入ります。
次なる目的地は「アクアマリンふくしま」。
震災から力強く立ち直ったこの地の「今」に触れる旅が、ここから本格的に始まります。
「冬の風 見るものすべて 旅の色」
まだ街が深い眠りの中にある午前6時20分。
キーンと冷えた冬の空気を震わせるように、2年生75名が体育館へと集まってきました。
アスファルトに響くキャリーバッグのゴロゴロという音、早朝とは思えないほど元気な挨拶。
吐き出す息は真っ白ですが、整列した生徒たちの瞳には、これから始まる未知の4日間への期待が熱く灯っています。
少し眠そうな目をこすりながらも、どこか誇らしげで、弾むような笑顔。
その一つひとつの表情から、この日をどれほど心待ちにしていたかが伝わってくるようです。
結団式では、教頭先生の激励の言葉があり、続いて福祉科の遠山くんが「安全に、そして多くのことを学び、最高の思い出を作りましょう」と、力強く決意を語ってくれました。
予定の午前7時よりすこし先に。大型バスのエンジンが重低音を響かせ、ゆっくりと校門をあとにします。
まだ暗い中、温かく送り出してくださった保護者の皆様。
そして、円滑な出発のために交通整理や誘導を担ってくれた職員の仲間たち。
多くの方々の支えがあって、この旅が始まるのだと改めて身が引き締まる思いです。
バスは一路、阿蘇くまもと空港へと走り出しました。 五感のすべてを研ぎ澄ませて、実り多き旅にしてまいります。
「朝陽待つ 白き息さえ 弾ませて」
「ついに明日だね!」 総合学習室に集まった生徒たちの間から、そんな弾んだ声がざわざわと心地よく聞こえてくる午前中。
いよいよ明日、2年生75名が福島・東京への旅に出発します。
3時間目からの事前指導を前に、1時間目、2時間目の授業中から、どこか「うわの空」だったのでは……。
見上げれば窓の外には広い空。
生徒たちの心は、授業のチャイムよりも一足先に芦北を飛び出して、もう飛行機の中へと乗り込んでいたに違いありません。
■ 期待を膨らませて
事前指導では、集団行動のルールについても改めて確認を行いました。
「5分前行動」や「感謝の挨拶」といった約束ごとも、明日からの時間を自分たちの手で最高のものにするための大切なステップ。
楽しみを成功させようとする前向きな熱気が、冬の教室のひんやりとした空気を、優しく暖めているようです。
しおりをパラパラと捲りながらルールを学ぶ時間も、これから始まる未知の体験への高揚感に包まれていました。
■ 最後のパッキング、進んでいますか?
放課後、いつもより少し早足で教室をあとにする生徒たち。
その「明日が待ちきれない!」という背中を見送っていると、ふと「あ、あれ買い忘れた!」なんていう声がどこからか聞こえてきそうな気がしています。
今ごろご家庭では、「今からお店が開いているうちに買ってこなきゃ!」と焦る我が子に、
「もう!こんな時間になって言わないでよぉ……」なんていう保護者の皆様の苦笑い。
そんなバタバタと準備に追われる、賑やかで温かな風景が目に浮かぶようです。
何度も「しおり」を確認して、準備万端。
着替えと一緒に、「たくさんのことを学ぶ気持ち」もしっかりバッグに詰め込んで。
明日の朝、期待でパンパンに膨らんだ荷物を抱えて、元気に登校してくる姿を楽しみに待っています。
■ 朝陽とともに始まる旅
明日の出発式(結団式)では、福祉科の遠山くんが代表として旅への決意を表明してくれます。
集合は「朝6時20分」
まだ冷え込みの厳しい時間になりますが、ご家庭での温かい送り出し、どうぞよろしくお願いします。
大切なお子様をお預かりし、安全を第一に、心揺さぶられるような素晴らしい体験を積み重ねてまいります。
旅先で出会う風景、生徒たちの笑顔、新しい発見に驚く声。
その一つひとつを、このブログを通じて丁寧にお届けします。
明日の朝、元気な「おはよう!」の声に出会えることを願って。
「心はもう しおりの中の 空の下」
生きる喜びの基本は食べること
いつまでも美味しさを楽しめる生活をしたい
しかし、高齢による衰えや、障がいによるお口まわりの機能が低下している方々にとって、口から食べることが難しくなる場合もあります。
こんな時に、食べやすさ飲み込みやすさに配慮した食べ物やレシピがたくさん考案されています。
今回は、その食べ物を実際に食べてみました。さらに、それを食べていただく「食事介助」をしました。
とろみのあるもの、通常より柔らかくしたもの、カロリーを少し高めにしているもの、などなど。
いつも食べている味に慣れている分、少し違和感がある食べ物もあったようです。
ー どのようにすれば、美味しく食べていただけるか ー
声かけやタイミングなどいろいろ考えながら、介助する必要があります。
「噛む力」「飲み込む力」「味覚」
特にこの3つの機能が、食事の安全性と満足度を左右します。
今回の授業で、「食事」と「介護」を考えるきっかけになりました
―― 令和7年度 農業科 課題研究発表会 ――
総合学習室に流れる、どこか背筋が伸びるような沈黙。
3年生による「課題研究発表会」。
各班に与えられた10分間は、単なるスライドの説明ではありませんでした。
高濃度酸素水による栽培の可能性を追い求めた班。
シカ肉の有効利用を信じ、製造室で理想の「味噌」を練り上げた班。
獣害と衰弱に苦しむスイートスプリングの樹勢を、もう一度取り戻そうと挑んだ班。
そして、プランターという限られた空間に、切り花栽培の新たな形を模索した班。
どの班の発表からも、4月の始動から今日まで積み重ねてきた時間の重みが伝わってきました。
10分間話し続けるための自信は、教科書からではなく、自分たちの手と頭を動かし、悩み抜いた経験からしか生まれません。
各班が言葉の端々にそれを滲ませていました。
その背中を、1・2年生は静かに見つめていました。
「いつか自分たちも、あんな風に胸を張れるだろうか」 会場にいた後輩たちの真っ直ぐな視線からは、そんな自問自答と、先輩への敬意が感じられました。
ステージを下りる各班の背中には、もうすぐそこまで「卒業」が迫っています。
10分間の発表を終えるたび、3年生としての大きな節目がひとつずつ終わっていきます。
農業科主任として、今日、ステージの下から彼らを見つめながら、その頼もしさに胸が熱くなりました。
見事な発表でした。
君たちがこの研究を通して手に入れた「答えのない問いに立ち向かう力」は、これから歩むそれぞれの道で、必ず確かな羅針盤となるはずです。
仲間と答えを追い求めたこの日々を糧に、自信を持って次なるステージへ羽ばたいていくことを、心から期待しています。
3年生、最高の10分間をありがとう。
1月16日(金)に第38回介護福祉士国家試験の激励会が行われました✨
1・2年生の代表生徒から激励の詞をもらいました。下級生から見た3年生はこんなにかっこよく思ってくれているのだと嬉しく思いました。そして3年生代表の誓いの詞では「合格発表の日、あの時頑張って良かったと心から思えるように、残りの時間を大切にして、今できることに精一杯取り組みたいと思います。」という言葉がとても心に残りました。時間を大切にするということは、その時間を全力で勉強し、苦手なところを少しでも無くして本番に臨むこと!!!だと思います。3年生全員、身が引き締まる思いであと1週間頑張ります✊
3年福祉科は11月から7限授業が始まり、夏休み・冬休みも登校し勉強に励んできました。2学期からは数々の模試に挑戦し、前回の模試を超えるぞ!と、やり直しと解説される授業に必死に食らいついていました。進路活動と共に頑張ったあの姿はとてもたくましかったです。
そんな3年福祉科ですが、かっこいいばかりではありません。
本日の昼休みは、小テストの再テストを必死に受けていました
三年間の集大成となります。誰一人として最後まで諦めません!!!
フレー!フレー!3W~!!!みなさんも応援よろしくお願いします。
1月16日(金)林業科3年生の課題研究発表会が行われました
本校林業科では、①森育・木育②鳥獣被害対策(林家ハンター)③アマモの3つの研究テーマを軸に研究を進めてきました
森育・木育班
ここ数年はこれまで見捨てられてきた「林地残材(りんちざんざい)」に着目した研究を進めています
伐採現場に残された枝葉や端材をただのゴミとして扱うのではなく、地域の資源として活用を目指しています
更に、地域の子どもたちへ「森林教室」を開催し、自分たちが学んだ森の現状を伝えるため、小学生・幼稚園を対象にした「森林教室」を企画。木工体験を通じて、楽しみながら森林保全の重要性を伝える「木育(もくいく)」の実践に取り組みました
林家ハンター班
地域が抱える深刻な「鳥獣被害」この難題に、最新技術と情熱で立ち向かい研究を行いました
見回りの負担を減らすため、罠に設置する「IoT送信機」、効率化と迅速な対応を可能にし、また、センサーカメラのデータから動物の動線を分析し、捕獲率を高める研究をしています忌避剤の研究も進めています
また、ジビエ(野生鳥獣肉)の活用のためにレシピを考案し、県内のイベント等に出店し普及活動を行っています
アマモ班
本校の探究活動の中でも、ひと際長い歴史を持つのが「アマモ班」歴代の先輩から後輩へとそのバトンを繋ぎ、地域の海の再生に挑み続けてきました
「コアマモ移植」への挑戦
「海のゆりかご」と呼ばれるアマモの中でも、浅瀬に自生するコアマモの移植・定着に取り組みました。長年の蓄積されたデータをもとに、苗の固定方法や土壌環境を緻密に計算。地道な作業の積み重ねが、豊かな海域の再生へと着実に繋がっています
県内初、高校生初の「Jブルーカーボンクレジット」の認証取得
研究が認められアマモが吸収・貯留する炭素「ブルーカーボン」を定量化し、Jブルーカーボンクレジット(国の認証を受けた温室効果ガス削減量などの価値)登録することができました。高校生の活動が、具体的な環境価値として社会に認められる一歩を踏み出しています
この研究を通して彼らが手に入れたのは、単なる研究結果だけではありません 「地域のために何ができるか」を考え抜き、自ら行動して社会を動かそうとした経験そのものが、卒業後の彼らの大きな糧となるはずです
3年生のみなさん、本当にお疲れ様でした。 皆さんが蒔いた探究の種は、これからもこの学校で、そしてそれぞれの進む道で、きっと大きな花を咲かせてくれるでしょう
明日(1月16日)開催される「課題研究発表会」。
その中で、2年生18名が12月に実施した「現場実習」の報告会が行われます。
本日は、その発表練習の様子をお届けします。
今回のルールは、極めてシンプルです。
提示するスライドは、わずか1枚。
そして、全員が作成した原稿を手に、約2分間の持ち時間で発表を行います。
水俣・芦北地区の農家さんや企業に飛び込み、5日間みっちりと汗を流した現場実習。
そこで学んだのは、教科書には載っていない「農業のリアル」や、経営のプロが持つ「技術と想い」でした。
「自分の言葉で伝える」というのは、実習とはまた違う難しさがあります。
ですが、お世話になった受入先の皆様の顔を思い浮かべながら、何度も練習を繰り返しています。
自ら現場へ赴き、肌で感じてきた5日間を、たった120秒で他人に伝えるのは容易なことではありません。
人前に立ち、自分の言葉で届けるためには、徹底した準備と「覚悟」が必要です。
自分の「声」だけで勝負する2分間。 プロの現場で揉まれた18名が、どんな言葉を響かせてくれるのか。
最後になりますが、実習を受け入れてくださった農家・企業の皆様、改めて貴重な学びの機会をありがとうございました。
皆様からいただいた熱意を胸に、生徒たちは精一杯の発表に臨みます。
いよいよ本番。3年生の背中を追う18名の『2分間』に、どうぞご期待ください。
本日の農業科の実習は、いつもとは少し違う、華やかな熱を帯びた時間となりました。
本校の果樹部門で大切に育ててきた「不知火(しらぬい)」の、宣伝用写真の撮影です。
実はこの「不知火」、芦北町の「ふるさと納税」の返礼品として出品される計画が進んでいます。
(時期はまだ未定ですが、今から楽しみです!)
本日はそのための素材撮影として、町の職員の方やプロのカメラマンの方々が来校されました。
本格的な機材を抱えた大人たちに囲まれての撮影。
「不知火」が一番美しく見えるよう、角度を変えたり、ときには「しんどい姿勢」をキープしたりと生徒たちは大奮闘です。
「写真は撮るより、撮られる方が難しいですねぇ……」
そんな声が漏れるほど、慣れないモデル役に緊張した様子でしたが、それもまたプロの仕事の奥深さを肌で感じる貴重な経験となりました。
現場は終始、「不知火」のオレンジ色のような明るい笑い声に包まれていました。
撮影も無事に終わり、ハウスを出て一息ついた終盤のこと。
私がカメラを向けると、緊張から解放されたのか「そんなポーズの指示あったっけ??」と思わず笑ってしまうような、サービス精神旺盛な姿を見せてくれました。
撮影のために一部ハサミを入れましたが、本格的な収穫はもう少し先。
芦北の太陽をたっぷり浴びた本校の「不知火」が、最高の状態で皆様へ届く日が今から待ち遠しいです。
ご協力いただいた皆様、本日はありがとうございました。
先日、果樹園の見回りをしていた時のことです。
地面に落ちていた鹿のフンを見つけ、1人の女の子がぽつりと呟きました。
「粒が小さいから……これ、子鹿ですかね」
その言葉に、私は思わず「おっ」と驚きました。
ただのフンとして見過ごすのではなく、そこにある命の姿を自然に推測している。
彼女は、先日の「緊急防衛会議」の当事者である果樹専攻生であり、課題研究でも獣害対策に取り組んでいる1人です。
この場所で山や木々と向き合い続けてきた彼女の中に、農業科ならではの「鋭い感覚」が備わっていることに改めて気づかされました。
私はこう声を掛けました。
「鹿のフンを見て、個体の大きさを予想できる女子高生は、日本に何人いるかなぁ」
彼女は「やめてくださいよぉ」と少し照れた様子でしたが、そのさりげないやり取りの中に、学びの深さが凝縮されているようでした。
1月16日には課題研究発表会が行われます。
卒業を前に、しなやかな感性を身につけた生徒の姿を見ることができた、冬の午後のひとときでした。
2年福祉科は「障がいがあっても暮らしやすいまちづくりを考える」をテーマに「障がい」について学びました。
2学期は「芦北町役場」や「みつば学園」、「児童発達支援センターにこにこ」、「くまもと芦北相談支援センター」を訪問し、障がい者の暮らしやそれを支える仕事などのお話を聞かせていただきました。さらに、調べ学習をとおして、自分たちの福祉観を深めていきました。
授業内で資料等をまとめ、「学習成果発表会」を開きました。発表会には、それぞれの専門職の方々にも参加していただきました。
生徒は、この探究学習の実践を通して地域福祉の向上のヒントを得られたように思います
関係者の皆様、御支援御協力ありがとうございました
1月10日(土)に県下大会が行われました。1回戦は「第二高校」との試合でした。
サッカー部1・2年生は人数不足のため、他の部活動に所属する生徒に力を貸してもらい出場しました。
試合前に気合を入れて、ウォーミングアップする選手
前半は強風の影響を受けながらも、粘り強い守備とGKのファインセーブにより、0−0と拮抗した試合となりました。
後半は相手に得点を許しましたが、チャンスになればパスでつなぎ、相手ゴール前まで攻め込む時間帯もありました。
12月から合同で練習を重ね、日を追うごとにチームとしてまとまってきました。明るく楽しくそしてひたむきに取り組む生徒の姿は、尊く格好良いものでした。素晴らしい「チーム」でした。
たくさんの応援ありがとうございました
1月9日(金)本校の体育館にて全校生徒を対象とした「薬物乱用防止教室」を実施いたしました。 今回は本校学校薬剤師の楠原様をお招きし、薬物の恐ろしさや、身近に潜む危険について詳しくお話しいただきました
最近SNSや街中で見かける機会が増えた「CBD商品」や身近にある経口補水液・エナジードリンク、最近増えている電子タバコなどの危険性についても触れながら、薬物問題の「今」について考える時間を持ちました
「流行っているから」に潜むリスク
最近、グミやオイル、リキッドなどの形で「リラックスできる」と謳うCBD(カンナビジオール)製品が流通しています。これらは法律で規制されていない成分を含むものとして販売されていますが、高校生の皆さんに知っておいてほしい「落とし穴」がありますそれは違法成分混入の危険性があります
経口補水液の「正しい飲み方」をご存知ですか?
熱中症対策などでよく耳にする「経口補水液」ですが、実はスポーツドリンクと同じ感覚で常用するのはおすすめできません
「飲む点滴」であること: 経口補水液は、脱水症状の際に必要な塩分(ナトリウム)や電解質が高濃度で含まれています。健康な時に水代わりに飲み続けると、塩分の過剰摂取になり、体に負担をかけることがあります。
正しい使い分け:
日常の水分補給 ➡ 水、麦茶
運動で汗をかいた時 ➡ スポーツドリンク
発熱や下痢、脱水が疑われる時 ➡ 経口補水液
「頑張りたい」その気持ちの裏側に(エナジードリンクの秘密)
テスト前や部活動の大会前など、「もうひと踏ん張りしたい」時にエナジードリンクを飲む生徒も少なくありません。しかし、そこに含まれる多量の「カフェイン」が、成長期の体に大きな負担をかけることがあります
正しい休息をとりましょう
①ご飯をしっかり食べる ②適度な運動 ③十分な睡眠
SNSの「かっこいい」に騙されない(電子タバコ)
ニコチンが含まれていないと謳っていても、実際には有害物質や依存性の高い成分が含まれている製品が多く出回っています
健康被害: 蒸気に含まれる化学物質が肺に深刻なダメージを与える(肺疾患のリスク)。
依存の入り口: 「吸う」という行為自体が習慣化し、将来的に本物のタバコや違法薬物へとエスカレートする「ゲートウェイドラッグ」になる恐れがあります
昨年話題になったゾンビタバコについても触れられていました
最後に保健委員から謝辞があり、意外と身近に潜む薬物や商品の危険性知ることができ、ぜひ家族や友人の中でも共有していきたいと話していました
「自分には関係ない」と思いがちな話題ですが、SNSが普及した現代では、危険な誘いは意外と身近なところに潜んでいます生徒たちが今回の講話を通じて、「自分の体と心を大切にすること」「正しい判断力を身につけること」の重要性を再認識してくれたなら、これほど嬉しいことはありません
ご家庭でもぜひ、今日の講話の内容を話題にしてみてください。学校と家庭が連携して、子どもたちの明るい未来を守っていきましょう
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また、欠席・遅刻等についても本システムから連絡いただくことが可能になっております。