活動の記録

カテゴリ:探究活動

2年 国水研フォーラムで発表してきた!

11月6日(土)、環境センターでNIMD(国立水俣病研究総合センター)フォーラムが開催され、2年生普通科の探究牡蠣班3人(山口さん、児玉さん、斉藤さん)が発表しました。水俣高校がこれまで国水研の松山明人様のご指導と水俣漁協の皆様のご協力を受け進めてきた6年に渡る水俣湾をフィールドとした研究を発表しました。

元々国水研との合同研究に関しては、水俣湾の栄養塩(DIN)の調査がスタート地点でしたが、水俣漁協が進めている水俣湾における牡蠣養殖を効果的なものにするため、近年は牡蠣の生育にフォーカスして研究を進めてきました。水俣湾の3地点(袋湾、丸島港、水俣川河口)で牡蠣の生育状態を大きさと重量の観点で評価しながら、同時に海水の成分分析と並行してきました。実際3地点での牡蠣の育成状況には徐々に有意差も見られてきており、栄養塩(DIN)量や水温・塩分濃度・クロロフィルaなどのどの要素が牡蠣育成に関わりがあるのか、3地点での牡蠣養殖適正地の提案をさせていただきました。会場の参加者からも様々なご指摘・ご質問もいただき、今後の研究の参考となりました。

地域課題解決に関わる今回の経験は、生徒にとって、日頃の学びが実際に社会とつながる実体験になったことだと思います。今後の生徒たちの変化に期待したいしたいですね。

 

【ミナマタイムズ+】色ってそういうことだったの?

今日は熊本大学工学部の 高藤 誠 先生 をお迎えして「色と光の化学」というテーマで講義がありました。光の三原色(赤・青・緑)は混ぜると白になり、色の三原色(赤・青・黃)は混ぜると黒になるという違いや、玉虫やカワセミの羽を電子顕微鏡で見てみるといくつかの層になっていて、その層の厚みによって色がかわること、色に黒が混じることで構造色が鮮やかになることなど、「色ってそういうことだったの?」という不思議に触れました。

身近な化学の不思議に、自分の周りににはまだまだ「へぇ〜」っていうことがたくさんあるのだと知りました。

水銀に関する水俣条約COP4で水高生がメッセージ発信!

11月1日から5日まで、「水銀に関する水俣条約」第4回締約国会議セグメント1(COP4.1)が、インドネシア政府主催のオンライン会議により始まっています。

「水銀に関する水俣条約」とは、水銀の一次採掘から貿易、水銀添加製品や製造工程での水銀利用、大気への排出や水・土壌への放出、水銀廃棄物に至るまで、水銀が人の健康や環境に与えるリスクを低減するための包括的な規制を定める条約です。2013年(平成25年)に熊本県で採択・署名後、2017年(平成29年)に発効し、現在では135カ国によって批准されています。

水俣高校ではSGH指定の5年間、水俣病の過去を受け止め環境問題解決に向け様々な取組・提言を行ってきました。今回、第4回目の締約国会議のサイドイベントでも、これまで水高生が関わってきた取り組みが動画で世界中に紹介されます。

動画リンク:水俣条約COP4サイドイベント動画はこちら。

届くかな、水高生からの「いのち」のメッセージ! 

なお、締約国会議セグメント2(COP4.2)は3月に予定されています。

九州大学研究室をオンライン訪問してきた!

水俣環境アカデミアで「研究体験プログラム」第2回目が開催されました。

前半は、九州大学大学院システム情報科学研究院、矢田部先生の研究室をオンラインですが案内していただきました。新しく移転した九州大学内の真新しい研究室の中には、数々の研究機材が所狭しと置かれていました。1台1千万円程する味覚センサが5台もあったり、超高性能な計量器(沖縄と北海道では地球の自転による遠心力の違いのため調整が必要だそうです!)や、プリンター用インクの一粒一粒を掴めるマニピュレータ付き顕微鏡、見たものが3Dで観察できるレーザー顕微鏡など、充実した最先端検査機器の数々に参加生徒たちは(職員も)驚いていた模様でした。

  

 オンライン研究室訪問に続いて、古賀アカデミア所長から、予算獲得などの研究の裏話や大学における学術研究の概要についての説明と、各参加生徒の研究内容へのアドバイスがありました。各生徒の興味のあるテーマ一つひとつに、研究を進めるにあたっての方法論や技術的なアドバイスを頂きました。こうした指導教官による大学で行われるような学びを体験できたことも生徒にとって良い経験になったのではないでしょうか。

さて、再来月実施される発表会では、生徒たち素朴な疑問から生まれた問いについてどんな発表が聞けるのでしょうか?楽しみです!

松江慎太郎さんをお迎えして ミナマタイムズプラス講演会を実施しました。 

 本日、ミナマタイムズプラス講演会を開催しました。
 講師は、熊本県内を中心に多方面で活躍されておられる、フラッグス株式会社代表取締役、一般社団法人国際ふりかけ協議会代表理事、NPO法人グランド12会長であられる松江慎太郎氏をお迎えしました。
 松江さんのこれまでの濃密な人生を振り返りながら、3つもの肩書がある理由が徐々に明らかになりつつ、尾田栄一郎さんのマンガ「ONE PIECE」での熊本復興の裏話などさまざまな話を聞くことができました。
 松江さんのポリシーである「0から1を生み出す」ために、様々な職歴のなかで培ってきた人脈や行動してみることの大切さ、そして根底にある熊本への愛を感じられる1時間となりました。
 聴講していた生徒は、松江さんのパワーとなかなか学校では聞くことができない生のビジネスの話に圧倒されていたようでした。しかし、水俣ではあまり経験できない話だからこそ、価値のあるものになったのではないでしょうか。

(最後の写真は、松江さんが開発された除菌ができる携帯シール)