カテゴリ:機械科
【機械科】水中ロボコン優勝とベストプレゼンテーション賞受賞
水俣高校機械科3年生の有志3名が、日本で最大の水中ロボットの祭典である水中ロボットコンベンションin JAMSTEC 2021のジュニア部門に出場しました。コロナ前は20チーム近くの参加がありましたが、今年もコロナ禍で部活動中止が相次いで辞退する学校が多く、全国の高専、高校、中学校から8校の参加でした。
去年に引き続き動画と質疑応答によるリモートでの大会です。動画の内容は「JAMSTECで大会が開かれる場合に行おうと思っていた戦略」を5分以内にまとめて発表しなさい、というものです。
水中ロボットの難しさは、以下のとおりです。水は電気を流しますので水の中に回路を入れるとショート(短絡)して燃えます。防ぐためには水が入らないようOリングなどで水密にしなければなりません。空気に比べ水の抵抗が大きいので、速度を上げるためには流線型や球形にするなど形状に気を使います。泳ぐ機体では浮力と重力のバランスをとって浮きもしない沈みもしない「中性浮力」にする必要があります。このバランスが1g単位で取らないと行けないのでかなり大変です。今回の水俣高校の機体は、床面走行なのでタイヤが空転しないように浮力を減らして重力を増やす必要がありました。
今年は、水中床面走行により昨年比4倍速、缶を一気に6個回収など、箱を廃止して浮力を減らす、スイッチでの操縦など、この大会史上初の機能を持った、勝つためのロボットを設計して製作を進めてきました。
コロナ禍で大雨などで思ったように活動できませんでしたが、3次元CADや3Dプリンタを駆使して、なんとか締切り前日に最速の水陸両用ロボットを完成させることができました。
事前に提出していた動画が無事再生されました。そして5分間の質疑応答では、緊張のあまり顔を青ざめながら、東京大学や東京海洋大学や海洋研究開発機構の水中ロボット研究者の先生方から質問されましたが、なんとか答えることができました。写真は緊張の質疑応答です。終わったあとはほっとした表情が見られました。
翌日の講評では缶の回収機構や、戦略面の説明と機体の設計思想と実証実験の完成度、それと「赤い機体」が高い評価を得ることが出来ました。
その後表彰式が行われました。Best Presentation賞は出場チームの選手だけでなく一般の見学者からも投票された結果です。ドキドキしましたが、水俣高校が選ばれて大喜びしました。
続いて機体を支給されていないチームの中で、選ばれる特別奨励賞は、神奈川県立磯子工業高校でした。
準優勝の発表の時は「今年も準優勝か?」と複雑な気持ちで見守りました。
結果は神奈川県の慶應義塾湘南藤沢高等部でした。
残るは優勝です。「優勝は・・・」というこの間がドキドキします。
「水俣高校機械科工作部です!」と発表されました。
初挑戦から4年目でやっと日本一となることが出来ました。これまで参加した先輩の思いなどを含めて、生徒も卒業生も指導職員も心が震えました。結果は以下にあります。
http://jam21.underwaterrobonet.org/junior/
これからも、水俣高校機械科はものづくりを楽しむために学習をがんばります。応援して下さった皆様、ありがとうございました。
【機械科】いのしか日記 Vol.07 箱罠をメッキ加工へ!!
こんにちは!!イノシカハンターズです!!
9月1日(水)、一昨年から箱罠のメッキ加工でお世話になっている地元企業さんに、完成した箱罠3台を取りに来て頂きました。メッキ加工をすれば錆びにくくなるので、箱罠を安全に長く使えます!出来上がりが楽しみです!
現在仕掛けた罠には、まだ何も掛かっていません。捕獲できるように色々と工夫していきます。
“それでは皆さん手を合わせて下さい。いただきます!!”
今日のひと口(班員の感想)
「私たちのために協力してくれる地元企業さんには本当に感謝しています。地域の方々から支えられていることを忘れず、これからもイノシカハンターズの活動を頑張ります。」
【機械科】水中ロボコンに参加します!
水俣高校機械科3年生の有志3名が8/28土曜13時半から行われる水中ロボットコンベンションin JAMSTEC 2021のジュニア部門に出場します。今回も動画と質疑応答によるリモートでの大会です。
ちなみにJAMSTECとは海洋研究開発機構という所で、神奈川県横須賀市にあります。「しんかい6500」などの深海調査船などが有名だと思います。
水俣高校は過去3回出場し、初回は初戦敗退、2回目はベスト4、去年は準優勝となりましたので今年こそ初優勝を狙っております。
動画の内容は「JAMSTECで大会が開かれる場合に行おうと思っていた戦略」を5分以内にまとめて発表しなさい、というものです。
予定されていた大会の内容は
水深1.2mのプール内にあるゲートを通過し、底にあるカニのオブジェを水中撮影したり、スチール缶やアルミニウム缶(中身は入ってますが浮力で軽くなります)を手元に回収するとそれぞれポイントが得られます。5分間の制限時間内の合計点で競います。
今年は、水中床面走行、缶を一気に6個回収など、コンピュータを廃止してスイッチでの操縦可能など、この大会史上初の機能を持った、勝つためのロボットを設計して製作を進めてきました。
プレゼンテーションでは「戦略設定点(どんな作戦でどんな形状にしたか?)」「力学的検討点(浮力とか重力とか水の抵抗など)」「その他、意気込みなど」で評価されます。
コロナ禍でも、大雨などで思ったように活動できませんでしたが、3次元CADや3Dプリンタを駆使して、なんとか締切り前日に最速の水陸両用ロボットを完成させることができました。
写真は上から試作途中の機体全体、組立検討中の様子、ボール盤による鋼板の穴開けの様子です。
※今回、部品代の一部に三菱みらい育成財団の助成金を活用させていただいたおかげで、充実した製作が行えました。
表彰は29日曜の15時です。
参加者からの投票もありますので、以下で事前にzoomウエビナー「見学者」登録いただければ幸いです。
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_6tg4Kh-2Rhu6E2z_-am_gg
投票フォームはhttps://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSex9ZJS64wuPlUKMR_1xcangLdNzNx04USMIAKjlbIUs0orcw/viewform
です。
動画も各学校が出揃いましたのでご覧下さい。
http://jam21.underwaterrobonet.org/junior/
から見ることができます。
皆さんの応援をよろしくお願いします。
【機械科】いのしか日記 Vol.6 芦北高校さんとの初めての合同実習!!
こんにちは!!イノシカハンターズです!!
7月29日(木)に芦北高校さんの鏡山演習林で合同実習を行いました。芦北高校さんは去年から「林業ハンター班」として鳥獣被害対策に取り組まれていたので、今年度から合同で活動することにしました。
鏡山演習林を視察させて頂き、シカによる木々の食害の深刻さを目の当たりにしました。イノシカハンターズはシカの捕獲実績がなかったので、捕獲実績のある林業ハンター班さんにエサの撒き方や罠の設置方法を教えて頂き、箱罠を設置しました。箱罠には、扉が閉まったことを知らせるセンサーを付けただけではなく、くまもと☆農家ハンターさんが管理しているクラウドシステム「ファームキャプチャー」も使用し、箱罠の管理を行います。「ファームキャプチャー」は、動物が近くを通ると仕掛けてあるカメラで撮影し、その画像をスマートフォンやパソコンで見ることが出来るシステムです。
今年度から始めた取り組みですが、それぞれの高校の特色を生かし、協力して林業・農業を守って行きたいと思います。1枚目の写真は、演習林のパワースポットの杉の木です。なぜこのような形になったか定かではありませんが、自然の神秘さを感じました!
“それでは皆さん手を合わせて下さい。いただきます!!”
今日のひと口(班員の感想)
「今回の合同実習では、鏡山の鳥獣被害の視察を行い、どのような被害や特徴があるのかを知ることができました。視察後は、箱罠の設置を行い、低コストや軽量化されていて良いなどの意見もいただき、人の役に立てていることを実感しました。これからも頑張っていきたいと思います。」
【機械科】いのしか日記 Vol.5 材料・道具到着!!
こんにちは!!イノシカハンターズです!!
7月2日(金)は期末考査だったので、活動がありませんでした。その分、勉強を精一杯行い、進路実現に向けて頑張りました!
7月9日(金)は久しぶりの作業となりました。今年度分の箱罠の材料が到着し、これからは量産体制に入ります。
7月16日(金)には、令和3年度公益財団法人水俣・芦北地域振興財団地域振興事業による助成金で購入した、半自動溶接機・発電機・自動遮光面が届いたので、これからはより充実した作業を行うことが出来ます。
多くの方に私たちの活動を知ってもらい、応援して頂けるように今後も活動を頑張ります!
“それでは皆さん手を合わせて下さい。いただきます!!”
今日のひと口(班員の感想)
「今日は新たな道具が沢山届きました!これからもっともっと暑くなってくるので、熱中症対策をして活動していきます!!」
【機械科】いのしか日記 Vol.4 2基目完成!!
こんにちは!!イノシカハンターズです!!
6月25日(金)は製作を進め、2基目が完成しました。作業にも慣れてきたので、作業スピードを上げて製作に取り組んでいきます。
7月5日(月)にトレイルカメラを確認したところ、イノシシやシカは映っていませんでしたが、かわりに野良猫やイタチの親子が映っていました。(日付は設定し忘れのため違います。すみません…。)
トレイルカメラの写真は随時載せていきます。
“それでは皆さん手を合わせて下さい。いただきます!!”
今日のひと口(班員の感想)
「どんどん暑くなってきていますが、班員みんなで一生懸命、箱罠の製作を進めています。早く地域に貢献できるよう頑張ります。」
【機械科】いのしか日記 Vol.3 いよいよ罠設置!
こんにちは!!イノシカハンターズです!!
6月18日(金)は、地元観光農園さんにご協力いただき、私たちが製作した罠を設置させてもらいました。農園の方の話によると「近隣の開発が進んでイノシシの生活環境が変わったこともあるかもしれないが、最近はイノシシが増えてきたと思う。」とおっしゃっていました。
初めて罠を設置するので少し時間がかかりましたが、上手く設置することができました。廃棄予定の作物と米ぬかを餌にし、しばらく様子を見てみます。トレイルカメラも設置したので、生態調査も併せて行います。
6月21日(月)にトレイルカメラを確認しに行きましたが、今のところ何も映っていませんでした…。引き続き確認していきます!
“それでは皆さん手を合わせて下さい。いただきます!!”
今日のひと口(班員の感想)
「今回初めて現場実習にいき、そこでイノシシ被害の深刻さを目の当たりしました。被害を減らすためにも設置場所や餌のまき方を試行錯誤して、捕獲数を増やしていこうと思いました。」
【機械科】いのしか日記 Vol.2 水俣の鳥獣捕獲量が増加!?
こんにちは!!イノシカハンターズです!!
6月4日(金)に、熊本県猟友会副会長(水俣市猟友会会長)の高橋さんに、水俣や日本における鳥獣被害や対策についての講話をして頂きました。
5年ほど前の捕獲量はシカ1割、イノシシ9割だったのが、現在ではシカ4割、イノシシ6割と、シカの捕獲量が増えてきているそうです。私たちが製作している箱罠はイノシシの捕獲をメインに考えているので、シカ対策も考えていく必要があると思いました。捕獲数を増やすためにも生態を深く学び、罠製作に活かしていこうと思います。また、捕獲した鳥獣のほとんどは埋設処理されるので、捕獲後の利用方法についても課題があります。
6月11日(金)は箱罠の門扉を製作し、ついに1基目が完成しました!!これからどんどん箱罠を製作していきます。来週は地元観光農園さんで現場実習をする予定なので、その様子も発信していきます。
“それでは皆さん手を合わせて下さい。いただきます!!”
今日のひと口(生徒の感想)
「捕獲するだけでは命が無駄になるので、その後の処理についても考えていかないといけないと思いました。」
ものづくり(旋盤)特訓中!
本日から週末にかけて、令和3年度熊本県高等学校総合体育大会が熊本県内各地で実施されています。その一方、来たる6月13日(日) には、熊本県内の工業関係の各科の主要な技能を競う、令和3年度熊本県ものづくりコンテストが予定されています。
本日、運動部を除いた生徒は午前中授業で放課となっていましたが、2年機械科の稲冨君が夕方遅くまで旋盤の技能の練習に励んでいました。また、本日は特別講師として、熊本工業高等学校機械科より指導教諭の藤﨑毅先生をお迎えして、特別練習会が行われた模様です。運動部同様、こうした地道な練習があって優れた技能の習得が生まれ、そしてその優れた技能によって優れた製品が生まれるのだなと、しみじみ再確認させられました。
がんばれ稲冨くん!
【機械科】いのしか日記 Vol.1 活動開始!!
こんにちは!!イノシカハンターズです!!
今年で3年目を迎えたイノシカハンターズの鳥獣対策、3年生6名で活動を行います!
地域の方に応援して頂くことが増えましたが、もっと応援していただけるように、そして、地域の方と一緒に取り組めるように今年も頑張ります!
まずは映像資料を視聴し、イノシシの生態を学びました。そして、2班に分かれて箱罠製作に取りかかりました。箱罠は文字通り箱型の罠で、扉が閉まることで獲物を中に閉じ込めます。今までの箱罠は扉のガイドの高さが同じだったので、扉を設置する作業に手間取ることが多くありました。今年の箱罠は、ガイドの高さに差をつけたことで後ろのガイドに当てることができ、容易に設置することが可能となりました。まずは箱罠を4基完成させることを目標に頑張ります!
今後も随時情報を発信していきますので、イノシカハンターズをよろしくお願いします!
【機械科】2年生実習が始まっています(4月26日)
第1回目は機械科主任の先生による安全教育が行われました。水俣高校機械科は、「安全」を第一に作業を行います。
そして本格的に機械科実習が始まりました。今年度の2年生は旋盤、フライス盤、アーク溶接、鋳造、シーケンス制御とプレゼンテーションを行います。写真はその中の一つであるシーケンス制御の一場面です。シーケンス図という電気回路図を元にリレーという装置を用いた制御回路を作ります。
皆さんの生活でも自動洗濯機、信号機、エレベーターなど世の中の様々なところで活用されている技術です。このあと、PLC(プログラムを書き込める制御装置)によるシーケンス制御も行います。ねじを締めるときには、ドライバーを回す力と押す力の比率は3:7といわれています。電線をねじで固定するなど初めて経験していますが、力配分などの基本から丁寧に学ぶことができるので、着実に力を付けることができます。
農家ハンターさんの遠隔講義がありました
くまもと☆農家ハンターさんによる慶応義塾大学との遠隔講義に水俣高校も参加させていただきました。地域のくらしを鳥獣被害から守るために活動しておられる宇城市の宮川さん(情熱大陸にも出演!)のお話を聴くチャンスということで、機械科の”イノシカハンターズ”をはじめとして地域創生や6次産業化などに興味がある生徒が参加しました。宮川さんのお話は、たんに農業を持続させるということだけでなく、人生における挑戦についても生徒たちに語りかけるものでした。生徒たちも心に響いた言葉をメモに取り、真剣な表情で聞き入っていました。参加した生徒の感想には、「今できることを精一杯、失敗してもいいからやりたいと思いました」とあり、よい刺激をうけたようです。質問コーナーでは箱罠についてのアドバイスをいただき、みんな充実した表情を浮かべていました。