食品工業科 NEWS
シフォンケーキ(食品工業科)
食品工業科1年生「食品製造」の授業で『シフォンケーキ』
を作りました。
アメリカ生まれのスウィーツで、できあがった生地の様子が絹織物(シフォン)のようにきめ細かく、ふんわりと軽い食感なのでシフォンケーキと名付けられました。
製造工程で重要となるポイントは、卵黄・砂糖・水・サラダ油を乳化(水と油をなじませること)させてもったりと泡立てる工程、卵白と砂糖を泡立てるメレンゲ作りの工程、この2つです。卵白を凍結直前まで冷やすとしっかりとしたメレンゲができます。
全体を混ぜ合わせる時、気泡を潰さないようにやさしく混ぜると、ふんわりとした生地が完成します。
焼き型に流し入れて、170℃のオーブンで35分間焼きます。
焼き上がったら逆さまにして冷却します。
全員ふんわり焼き上がりましたよ
生徒の心に残った出来事(9~10月)を紹介します(食品工業科)
生徒たちが日々の学校生活の中で魅力に感じたことを記録・蓄積していく、「学科の魅力 ポートフォリオ」の9~10月の記載内容をご紹介します
【9-10月】学科の魅力ポートフォリオまとめ(F1).pdf
【9-10月】学科の魅力ポートフォリオまとめ(F2).pdf
【9-10月】学科の魅力ポートフォリオまとめ(F3).pdf
「学科の魅力 ポートフォリオ」の7~8月の記載内容は、こちらからどうぞ
「学科の魅力 ポートフォリオ」11月の記載内容は、12月上旬に紹介する予定です
クリームの分離・練乳の製造(食品工業科)
3年生「食品製造」の授業で、「牛乳の加工」に関する学習の一環として、生乳からクリーム(純乳脂肪)を分離する実習を行いました
市販されている牛乳のほとんどは、脂肪球を砕いて均質化する処理が施されていますが、搾乳直後の生乳であれば、クリームセパレーターを利用することでクリームを分離することができます今回は、畜産科からいただいた生乳を使用しました
クリームセパレーターは、乳脂肪とその他の成分の比重の違いを利用して、遠心力によってクリームを分離する仕組みになっており、投入した生乳がクリームと脱脂乳に分かれて出てきます
クリームを分離した後に残った脱脂乳は、砂糖を加えて濃縮し、練乳に加工しました練乳を作るという発想自体がなかった生徒も多くいたようですので、今回の実習が生徒の視野を広げることにつながっていれば嬉しいです
生徒の感想
〇練乳の製造方法が全く思い浮かばなかったので、製造方法が意外と簡単で家でも作れるということにとても驚きました。
〇練乳を作ることも、作り方を考えたこともなかったけれど、今回作り方を学んで、おいしそうなものが作れたのでよかったです。
〇沸騰はしていても、なかなか練乳のトロトロ感がでず液体のままだったため、失敗したのではないかと不安になりました。ひたすら木べらで混ぜていると、急にトロトロになり、普段見る練乳になりました。
〇とてもいい香りでした
〇牛乳600gからできる量が思ったよりも少なくて、どんどん濃縮されて減っていくのもおもしろかったです。
〇煮詰めていると泡が出てきて、ジャムを作ったときみたいになりました。砂糖が多いと似たようになるんだと思いました。
〇泡がぶわーと吹き出てくるときがあって、調整が難しかったです。
トマトケチャップの製造(食品工業科)
食品工業科2年「食品製造」の授業で、野菜類の加工に関する学びの一環として、トマトケチャップの製造実習を行いました
多くの種類の野菜がある中で、特にトマトは組織が柔らかく、破砕・搾汁がしやすいことから、様々な形に加工されます今回の実習では、下処理として「裏ごし」をするものとしないものの2種類を製造し、仕上がりにどのような違いがあるかを比較しました
原材料のトマトは、農業科で生産されたものを譲っていただきました!規格外で出荷できないトマトですが、完熟しており味は抜群です
皮をむいたトマトをミキサーにかけ、砂糖、食酢、香辛料を加えながら濃縮していきます
濃縮前のトマト…裏ごしなし(左)は、裏ごしあり(右)と比べて、果肉感が強い印象です
屈折糖度計で糖度を確認しながら、濃縮の過不足がないように仕上げていきます
できあがったケチャップの評価は様々でしたが、単に好みに合うか合わないかで終わるのではなく、疑問に感じたこと、さらなる工夫を凝らすことに考えを巡らす生徒もいました!今後も「学びを深めようとする姿勢」を大切にして、日々の学習に臨んでほしいと思います
生徒の感想
〇2種類を食べ比べて、私は裏ごしありのほうがおいしいと思っていたけど、裏ごしなしのほうが、味は個人的には好きでした。思っていたよりは種などがザラザラしていないなと感じました。
〇裏ごしありは、なめらかで酢の効いたシナモンの風味が強い味で予想と合っていた。裏ごしなしは、ベチャベチャとした食感で果肉と種が残っていて口当たりが悪かった。
〇裏ごししていない方は、ソースというよりトマトという感じだった。新しい食感で食べていておもしろかった。
〇裏ごしなしのケチャップは思ったよりトマト感が強かった。私はトマトが苦手なので、裏ごしなしよりありの方が好きだった。
〇市販のトマトケチャップを想像して食べたので、あまりおいしいとは感じなかったです。なぜ、こんなに市販のトマトケチャップと味が違うのかが気になりました→市販のものは今回の実習で使用した材料プラス玉ねぎが入っており、玉ねぎの味がないからかなと思いました。
〇香辛料をひとつひとつ嗅いでみると、似ているのもあって、その若干の違いを見つけるのが楽しいと思った。
〇自分の好みに合わせて砂糖や酢の量を調整すれば、オリジナルのケチャップが作れると思った。
生徒の心に残った出来事(7~8月)を紹介します(食品工業科)
生徒たちが日々の学校生活の中で魅力に感じたことを記録・蓄積していく、「学科の魅力 ポートフォリオ」の7~8月の記載内容、2年生で実施したインターンシップの振り返りをご紹介します
【7-8月】インターンシップの振り返りまとめ(F2).pdf
「学科の魅力 ポートフォリオ」の6月の記載内容は、こちらからどうぞ
「学科の魅力 ポートフォリオ」9月の記載内容は、10月上旬に紹介する予定です
アイスクリームの製造(食品工業科)
3年生「食品製造」の授業で、「牛乳の加工」に関する学習の一環として、アイスクリームの製造実習を行いました
一般的にアイスクリームと呼ばれるものは、含まれる乳固形分や乳脂肪分の違いによって、「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」の3種類に分類されます今回の実習では、乳脂肪100%のアイスクリームタイプ、植物性脂肪におきかえたアイスミルクタイプ、生クリームの使用量を控えめにしたジェラートタイプを製造しました
アイスクリームは、ミックス(=原材料を混合したもの)を混ぜ続けながら急冷することで空気を含みながら凍結が進み、アイスクリームらしい滑らかな口当たりに仕上がりますミックスが十分に冷却されるまではなかなか変化が見られないので「本当に固まるの?」と心配になりますが…
根気よく混ぜ続けると固まり始めます
写真上:アイスクリームタイプ(卵黄が入っており、ほんのり黄色に色づいています)
写真下:ジェラートタイプ(クリーミーというよりはシャーベットっぽい質感です)
十分に撹拌して空気を含ませたら、容器に入れて冷凍庫で完全に凍結させて完成です
生徒の感想
〇バニラビーンズは刻んで入れると思っていたので、縦に切り込みを入れて包丁でこそぎ取っているのを見て、こうやってバニラの味がするようになるんだなと新たに気付くことができました。
〇最初は少なかったけど、空気を含ませながら混ぜていくうちに、最初の量の2倍くらいの量に増えていたのですごいなと思いました。
〇鍋のふちや木べらにアイスの固まりができてきて、固形の部分がどんどん増えていくのが楽しかったです。原材料によって固まり方に違いがありました。
〇普段は売ってあるものしか見ないから知らなかったけれど、こんなに手間と時間がかかるんだと驚きました。
カステラの製造(食品工業科)
3年生「食品製造」の授業で、カステラの製造実習を行いました
使用する材料は、砂糖・卵・小麦粉・水あめ・ざらめの5つでシンプルですが、単に混ぜて焼けばできるものではなく、焼き上げる際の生地の管理にコツが必要ですこれまでの実習で製造してきた菓子類と比べると難易度は高めですが、生徒たちはカステラ製造の要点を理解するためにしっかりと説明に耳を傾け、ひとつひとつの工程を丁寧に進めていきました。そして…初挑戦ながらも、立派なカステラを作り上げることができました!
カステラ製造のポイント
〇原材料
パウンドケーキやマドレーヌでは、使用する小麦粉と砂糖の量はほぼ同量ですが、カステラの生地は小麦粉の約2倍の量の砂糖を使います。また、しっとりした仕上がりにするために水あめを使用します。
〇生地の泡立て具合
スポンジの製造では、泡立て器から落ちる生地で「の」の字が描ける程度にしっかり泡立てますが、カステラの製造ではスポンジほどは泡立てません。生地の比重が0.57~0.58程度になるように仕上げます(ちなみにスポンジ生地の理想の比重は0.4程度です)。
〇焼成
カステラの生地は砂糖を多く使っているため焦げやすく、通常の焼き方では表面だけが焦げて中は生焼け…という仕上がりになってしまいます。そこで、生地の表面と中心の温度差をなくすため、焼き上げる途中で生地を混ぜる「泡切り」という工程を3回行います。また金属製の型を使用すると、型に接している部分が焼けすぎてしまうため、熱が伝わりにくい木枠を使って焼き上げます(今回の実習では、木枠の代わりに新聞紙で作った型を使っています)。
1回目の泡切り(ゴムヘラを縦横に動かして生地を混ぜます)。
2回目の泡切りをする前の生地。ほんのりと焼き色がつき始めています
生地の表面は乾燥しているので、泡切りをする前にしっかりと霧吹きします
泡切りが終わったら焼成開始!表面にきれいな焼き色が付いたら・・・
焼き色が付きすぎないように新聞紙をのせ、40分ほど焼き上げます
端を切り落とせば・・・売っているカステラみたい
生徒の感想
〇卵と砂糖が多くてびっくりしました。カロリー計算をしてみたところ、作ったカステラ1つで2000kcal超えでした。焼いてすぐもおいしかったのですが、次の日でもおいしかったと家族は言っていました。
〇ボールに材料を入れて混ぜれば完成で簡単かなと思っていました。でも実際は、デコレーションケーキのときくらい混ぜる力が必要で驚きました。汗かくくらい混ぜて、できたときの達成感がすごかったです。水あめを入れる製造は初めてだなと思いました。
〇泡切りが特に印象深かったです…生地を混ぜて温度を均一にするということが初めてだったし、深さを変えながら1回ではなく3回も行ったから。
〇型を新聞紙で作ったとき、なんでパウンドケーキの型とかじゃだめなんだろうと思ったけど、熱伝導の関係で木枠や新聞紙を使っていてすごいと思いました。泡切りは初めて聞いたけど、確かに温度を均一にするために合理的な方法だなと思いました。よく使われるのかなと思って調べたけど、カステラしかでてきませんでした。
〇スポンジケーキの生地感と違うところがおもしろいと思いました。(生地の仕上がりを)比重で考えて数字で見るのは、より正確でおもしろいなと思いました。
〇カステラ以外にも泡切りをするお菓子があるのかなと気になりました。また、他のお菓子にも特殊な工程があるのかなと思いました。
メロンパン・チーズパンの製造(食品工業科)
1年生の「食品製造」の時間外総合実習でメロンパンとチーズパン
の製造を行いました!
バター以外の原料をボウルに入れて捏ねます。
きちんと捏ね上がってくれば手から生地が離れてきます
バターを細かくちぎって混ぜ込み、再度捏ねます。生地を薄く広げて、グルテン膜の確認ができたら、生地の表面に張りがでるようにまとめます。
ラップをかけて35℃のホイロで25分間発酵させます(一次発酵)。
発酵が終わった生地は分割をしたあと形を整えて、15分ほどベンチタイムをとります。
メロンパン
生地を丸く成形したら、クッキー生地を丸く広げて上にのせます。グラニュー糖をクッキー生地に付けて、模様をつけたら二次発酵を行います。
チーズパン
生地のとじ目を上にして、平に広げます。サイコロ状に切ったプロセスチーズを真ん中にのせ、チーズを包んで生地を閉じておきます。二次発酵が終わったら、つや出しの卵液を塗り、はさみで十字に切り込みを入れて、チーズをのせます。
オーブンに入れて、焼いたら完成です
パウンドケーキの製造(食品工業科)
1年生の食品製造の時間外総合実習でパウンドケーキ
の製造をしました。
無塩バター(マーガリン)をクリーム状にして、砂糖を加えたら白っぽくなるまでホイッパーで混合します。
溶き卵を少しずつ加え、ホイッパーで混合します。
バニラオイルを加えることで、風味が良くなります
ふるった薄力粉を2回に分けて加えたら、ゴムべらで底を返しながら切るように混合します。
パウンド型に紙を敷き、生地を流し入れたら、オーブンに入れて焼き上げます。冷却したら、ラッピングして完成です
バターケーキは焼きたてよりも、翌日以降のほうが、バターがなじんで美味しくなります
モッツァレラチーズの製造(食品工業科)
3年生「食品製造」の授業で、「牛乳の加工」に関する学習の一環として、モッツァレラチーズの製造実習を行いました
牛乳には「カゼイン」というタンパク質が含まれており、カゼインが酵素や酸の働きで凝固する性質を利用して製造されるのがチーズです今回製造するモッツァレラチーズでは、凝乳酵素の「レンネット」を使用してカゼインを凝固させます
牛乳にレンネットを加え、カゼインが凝固して豆腐のようになったら(これを「カード」といいます)、カードカッターで切断します。このとき、低温殺菌の牛乳でなければうまく固まらないのでご注意ください
15分ほどかけて水気を切ったら、熱湯に浸しながら練り上げていきます。最初はボソボソした状態ですが、数回繰り返すときれいにまとまり、なが~く伸びるようになります
例年、この工程で熱湯を混ぜ込むように練り上げてしまい、どろっとしたチーズソースのようになる生徒が数名いるのですが…今年はすべての生徒が問題なく上手に練り上げることができました
今回の実習では、1.5Lの牛乳からミカン2個分程度のモッツァレラチーズを製造しました。たった1gで50Lもの牛乳を固める作用のあるレンネットの力の強さが印象に残った生徒もいたようですこれからの授業でも、たくさんの発見や気付きを積み重ねていきましょう
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