2022年11月の記事一覧
水分の定量実験(食品工業科)
1年生「食品化学」の授業で『食品中における水分量測定』を行いました。
食品中の水分含有量は味や食感、保存性などとても重要な部分です。
食品中の水分の測定方法には乾燥法、蒸留法、化学的測定法の3つあり、今回は乾燥法で測定しました。
まず、①秤量びんの重量を測定して『電気恒温乾燥機』105℃で2時間程度加熱します。②デシケーターで冷却して、③再度秤量びんの重量を測定する。①~③を測定前後の差が0.5mg以内になるまで繰り返します。秤量びんに付着した空気中の水分等を取り除くために重要な工程となります。
次に、試料のダイコン、ニンジン、キュウリ、キャベツを細かく切って5g採取します。
①~③の工程を経た秤量びんに入れて『電気恒温乾燥機』105℃で2時間程度乾燥させます。重量をはかって減少が見られなくなるまで乾燥を続けます。
この後、計算式に当てはめて水分含量%を求めていきます。
水分が無くなった野菜は、どれがどれか分からないですね
タンパク質(アミノ酸)定性実験(食品工業科)
2年生「食品化学」の授業でタンパク質(アミノ酸)の定性実験として『ニンヒドリン反応』の実験を行いました。
『ニンヒドリン反応』とは“ニンヒドリン”とアミノ酸がもつ“アミノ基”が反応して、青紫や赤紫に色が変わる反応のことです。この反応によってアミノ酸が含まれていることがわかります。
今回は①「醤油」、②「牛乳」、③「卵白」、④調味料の「味の素」と⑤空試験※の「蒸留水」を試料として実験を行いました。※⑤の空試験とは物質が入っていないときは反応しないことを証明するための実験です。
希釈した試料(牛乳のみ原液)3mlに0.2%ニンヒドリン溶液を1ml加えてガスバーナーで加熱し、冷却して観察します。
⑤の空試験「蒸留水」以外は色の違いや濃淡はありますが反応が確認できました。
また、色の違いや濃淡によって、アミノ酸の含まれる量も推測することができました。
この「ニンヒドリン反応」は紙や木材に付着した指紋の検出にも用いられます。
また、ニンヒドリン反応を最初に報告したイギリスのルーエマンさんにちなんで、反応した時の紫系の色を『ルーエマンパープル』といいます。
開放講座(食品工業科)
11月12日(土)に食品工業科実習棟で開放講座が行われ「ロールケーキ」を作りました。
卵9個と砂糖を使用し、全卵を泡立てる共立て法で生地作って焼きます。共立て法は湯せんで温めるとより泡立ちがよく、もったりとした生地ができます。そして、篩った薄力粉を入れてゴムへらでさっくり混ぜて生地の完成です。
(ちなみに卵白だけを泡立てるのは別立て法といいます。この場合は冷やすとよりしっかりとしたメレンゲとなります。)
天板に流しいれ、きれいにならしたら200℃のオーブンで13分間焼きます。
焼きあがって冷却した生地に、泡立てた生クリームをのせて巻いていきます。みなさんとてもきれいに巻くことができました。そして箱に入れてお持ち帰りいただきました。
親子で参加された方もあり楽しんで作っていただきこちらも良き時間でした。
肉加工実習(食品工業科)
肉加工については「食品製造」の授業で主に3年生が学習する分野ですが、南園祭で販売するために10月上旬から3年生を中心に全学年で取り組みました。
肉の下処理や塩漬、乾燥、燻煙、ボイル、冷却、包装、殺菌、検品そしてラベルを貼って完成です。検査機関に完成した製品を提出して安全を確認して販売となります。
下処理から包装までベーコンとロースハムは10日間、ソーセージは7日間を要します。
ひとつひとつの工程を丁寧に、安全に行わなければならないので生徒も職員も必死でした。そして南園祭では多くの方にお買い求めいただきました。会計までの待ち時間も長く大変ご迷惑おかけしましたが、本当にありがとうございました。
これからも安心安全に取り組んでまいります。
熊本県教育情報システム
登録機関
〒861‐4105
熊本市南区元三町5-1-1
熊本県立熊本農業高等学校
Kumamoto Agricultural High School
TEL 096-357-8800
FAX 096-357-6699
URL http://sh.higo.ed.jp/kumanou/
管理責任者
校長 田畑淳一
運用担当者
情報広報部