校長室からの風(メッセージ)

校長室からの風(メッセージ)

最後まで地域と共に ~ 地区の交流会、防災ヘリの離発着場

最後まで地域と共に ~ 地区の交流会、防災ヘリの離発着場 

 
 昨日、多良木町六区の公民館で高齢者の方々の集まり「いきいきサロン」が開かれました。毎年、9月の「いきいきサロン」には同じ区にある多良木高校にもご案内があります。木曜日の午前中ということで、既に進路が内定した生徒4人(男子3、女子1)、引率教諭と私の6人で参加しました。多良木中学校からも12人の生徒が参加し、およそ30人の高齢者の方々と約1時間半の和やかな交流のひと時を過ごすことができました。

 六区の区長の長田さんは多良木高校卒業生で御年80歳。しかし、いつも元気溌剌、陽気でいらして献身的にお世話に奔走されています。近年、地元六区の方々には学校をいつも支えていただき、感謝の言葉もありません。体育大会での一緒の競技、合同の防災訓練、そして郷土料理やグラウンドゴルフを通しての交流会などの行事はもちろんですが、日常において、生徒達を温かく見守ってくださっています。このことは生徒自身が一番わかっています。

 昨日の交流会で、4人の生徒達がそれぞれ感謝の言葉を地区の皆さんに述べました。どれも心のこもったもので、聞いていて生徒の人間的成長を私も実感しました。地域の方々の眼差しや声掛けが最後の学年の生徒達をどれだけ励まし育ててくれたことでしょう。

 閉校まで半年となりました。「地域に恩返しをしたい」と職員、生徒にはいつも呼び掛けています。できることは限られています。可能な限り、地域の行事や催し物に進路が内定した生徒を参加させたいと思っています。

 実は9月から、多良木高校は緊急時のドクターヘリや防災ヘリの臨時の離発着場の役割を担っています。近隣の上球磨消防署の改築工事のため、代替の場所を引き受けました。広いグラウンドを有し、生徒は少なく、放課後の部活動もなくなったため、体育の授業時など以外は原則受け入れることにしています。既に2度、ヘリの離発着が行われました。地域の防災拠点になることも県立高等学校の役割だと思います。そして、少しでも地域の方々への恩返しになればと願っています

       上)多良木町6区の高齢者の方との交流会(6区公民館)
       下)多良木高校グラウンドで離発着する防災ヘリコプター