校長室からの風(メッセージ)

校長室からの風(メッセージ)

槻木地区の高齢者の方との交流活動

槻木地区の高齢者の方との交流活動

~ 槻木「希望いきいき学校」 ~    

 昨年度から児童がいなくなり休校状態にある多良木町立槻木(つきぎ)小学校へ、8月30日(木)、3年生の福祉教養コースの生徒14人を引率して行きました。槻木小は多良木高校から南におよそ20㎞離れたところにあります。槻木は多良木町の南の端に当たり、地図で見るとこの地区だけが宮崎県域にぐいと入り込んでいます。槻木地区は住民が120人ほどで高齢化率は77%に達しています。槻木を訪ねるのは容易ではありません。県道143号を球磨盆地側から上り、曲がりくねった細い道を走行し、標高780mの槻木峠を越えなければなりません。ジャンボタクシー2台を貸切り向かいました。

 今年度、休校中の槻木小学校で毎月1回、地域の高齢者の方が集まって「希望いきいき学校」という社会教育プログラム活動が行われています。多良木町教育委員会からの依頼もあり、福祉教養コースの生徒たちはこの活動に参加するため赴きました。会場にはおよそ20人の方が私たちを待っておられ、歓迎してくださいました。

 午前10時にプログラム開始。最初に生徒たちがダンスを披露。次に介護予防体操を行いました。そして、身体を動かしながらのゲームに興じました。生徒も交じって二班に分かれ、初めに大きなバレーボール、次に小さい卓球のボールを後ろの人に振り向かずに頭の上で手渡ししてリレーするもので、笑い声が絶えませんでした。休憩をはさんで、後半は福祉教養コースでどんなことを学習してきたかを生徒が発表し、最後は生徒と高齢者の方で協力しながら小物づくり(ピンクッション)に取り組みました。針穴にさっと糸を通される高齢者の方の慣れた手つきに感嘆の声を上げる生徒もいました。

 午前11時15分にプログラム終了。皆さんと別れを惜しんだ後、小学校の傍らを流れる槻木川の中にある天然の河川プール(コンクリートで簡単な囲いのみ)に生徒たちは素足で入り、冷たい清流の感触に喜んでいました。日頃は静かな別天地の山里に、高校生の明るく元気な声が響き渡りました。多良木高校所在地より気温が3~4度は低く、秋の気配を感じました。

 閉校まで残り半年余りですが、最後まで地域と共に歩みたいと思います。