校長室からの風(メッセージ)

2015年12月の記事一覧

2学期終業式の挨拶

 先週、スウェーデンの首都ストックホルムでノーベル賞の授賞式が行われ、大村智(さとし)氏が医学・生理学賞、梶田隆章(たかあき)氏が物理学賞を受賞されました。熱帯地域の感染症に効果のある薬品開発で大きな貢献をされた大村さんは、20代の頃、東京都立墨田工業高校定時制で理科の教師をされていました。定時制の工業高校ですから、多くの生徒は、昼間、地域の工場で働き、夕方から夜にかけて学校で勉強するのです。大村さんは、ある日、油で汚れた手で答案を書く生徒の姿を見て、心を激しく打たれ、「生徒はこんなに頑張っている。自分はもっと勉強しなければと思った」そうです。そして、定時制高校の教師を5年でやめ、大学院に入り直し、研究者の道を進まれました。ノーベル賞科学者誕生につながる出発点が、働きながら学ぶ定時制高校の生徒との出会いだったことになります。

 2学期の終業式に当たり、大村さんのこのエピソードを思い起こすのは、日頃から、私自身、生徒の皆さんの立ち居振る舞いに心動かされることが数多くあるからです。それは、私自身が直接見て、気づくこともあれば、保護者の方や地域の方々からお電話で、お手紙で、あるいはお話いただき、知ることもあります。

 皆さんが地域で挨拶することが、どれほど地域の方の気持ちを明るくしているか、恐らく皆さんの想像をはるかに超えていると思います。一例をあげます。この夏に御主人を亡くされた多良木町にお住まいのあるご婦人がおっしゃいました。「主人を亡くし心に大きな穴が空いたような毎日でしたが、朝夕に家の前を自転車で通る多良木高校生の元気な姿、そして時に私のような見ず知らずのおばあちゃんにも『おはようございます』『こんにちは』と掛けてくれる挨拶に気持ちが励まされ、私もしっかりしなくてはと思い直しました。」と。

 また、10月に行われた恵比須祭りの夜、祭りが終わり恵比須神社の周辺の出店も片付け始めた頃、ゴミが道路に散乱した状態を見て、多高生3年の男子生徒3人が自発的にゴミ拾いを始めました。翌朝、例年に比べて周辺の道路が綺麗なことに気づき、町で評判になり、私は幾人もの方から感謝の言葉をいただきました。11月の強歩会では私も最後尾をゆっくりと歩き通しましたが、皆さんが歩いた後にゴミ一つ落ちていませんでした。小さな包紙を誤って道に落とし、急いで拾う生徒の姿を見た時は、とても爽やかな気持ちになりました。

 年度当初から、生徒の皆さんに私たちは「多高プライド」を呼びかけてきました。自分に恥じない高校生活を送って欲しい、大人が、あるいは他の学校の生徒がみっともない行動をしても、自分だけは流されず善く生きようと思って欲しいのです。あなたの行いを誰かが見ています。いや、たとえ誰も見ていなくても自分は見ています。自分自身に誇りを持つと見苦しいことはできないはずです。そんなことをする自分を自分自身が許せない、という気持ちが起こるのではないでしょうか。

 2学期、自らの進路実現に正面から挑んだ3年生の姿には、まさに多高プライドを感じました。最初の挑戦が不調に終わった人は恐らく悔し涙を流したことでしょう。けれども、それを乗り越え、再び進路実現に挑む時、その人は人間的に大きく成長しています。多くの模擬面接を校長室で行いましたが、二度目の挑戦の人は一回目の時とは気迫が違いました。高校生ではなく青年になったなあと感じた瞬間です。また、難関の試験に合格した後も、変わらず早朝課外や放課後課外を受け続け、受験前と変わらぬ生活を持続している生徒の姿はとても頼もしく思います。進学、就職はゴールではなく、また新たな大事なスタートだということをその人はよくわかっているのでしょう。1,2年生の皆さん、3年生の後ろ姿から多くのことを学ぶことができます。できれば、進路について直接話しを聴いてください。部活動の先輩などから個人的に体験談を聴くことで、1、2年生の皆さんの気持ちに火が付くことを期待しています。

 結びになりますが、昨日の午後、正門に立派な門松が立ちました。保護者の方が朝から山に行って竹を切り出し、1日がかりで作業をされ立てられました。有り難いことです。門松は、新しい年の神様が天から降りてこられる目標(「依代(よりしろ)」と言いますが)となるものです。これで、私達の学校も新年を迎える準備が整ったわけです。

 明日から冬休みとなります。学期中とは異なり、長期休暇は生活のリズムが乱れがちです。今年の流行語とも言えるルーティン、即ち決められた行動手順を自分なりに定めて、冬休みが充実したものとなるよう期待します。そして、清々しい気持ちでお互い新年を迎えましょう。


クラスマッチ・駅伝大会

 12月16日(水)にクラスマッチ(男子バレーボール、女子ドッジボール)、翌日の17日(木)に校内駅伝大会を実施しました。17日午後の閉会式での校長講評を次に掲げます。

「男子バレーボールの部、3年1組、優勝おめでとう。個々の運動能力の高さを発揮し、ダイナミックなプレーを見せてくれました。クラスマッチに向けて朝の自主練習の成果が実を結びましたね。1年1組、準優勝おめでとう。見応えのある優勝戦でした。3年生相手に堂々と立ち向かい、ベストを尽くしたプレーは見事でした。

 女子ドッジボールの部、2年2組、優勝おめでとう。フットワーク軽く、お互い声を掛け合ってのチームワークの勝利でした。肩の強さを活かして、速いボールを投げ込む姿が印象に残りました。ドッジボールは私も小学校の頃に昼休みの遊びで夢中になったなあ、と懐かしい思いで観戦しましたが、改めて観て、スポーツとしても面白いと思いました。女子生徒は、不審者に迫られた時に逃げ足が早くなければなりません。先ず逃げること、そして俊敏に動く事が求められるドッジボールは、女子のクラスマッチに向いていると感じました。

 そして今日の駅伝大会です。1年1組、優勝おめでとう。襷をつないだ5人の懸命の走りは力強さがありました。優勝するぞという気迫が伝わってきました。圧巻の走りでした。長距離走は多くの人が苦手にするものだと思います。けれども、次の人が待っている、ゴールではみんなが待っていることが走る力となります。多くの声援に支えられ、参加者全員が完走してくれたことを頼もしく思います。

 さて、多良木高校では今回のクラスマッチや駅伝大会など体育的行事を多く行っています。それはなぜでしょうか? もちろん身体を動かす喜びを知り、生涯にわたってスポーツを愛好してほしいとの願いが第一ですが、もう一つ大きな目的があります。それは、生徒の皆さんの結びつきです。

 今回のクラスマッチの種目にはありませんでしたが、サッカーやバスケットボールで競り合ったボールがコートの外に出た場合、自分たちのボールの時、日本人はよくマイボールと主張します。しかし、マイボールは和製英語であり、欧米の選手はそんな言葉は使いません。彼らは何と言うのか? 「Ours(アワーズ)」と言います。ここでちょっと英語の勉強です。私は、私の、私を、私のもの I My Me Mine 中学校で学習しましたね。We Our Us Ours そう、Oursは私達のものです。常に私達、チームとして意識しプレーをしているのです。スポーツをとおし、一つのチームとして、クラスとして、学年として、学校全体としての結びつきが強くなって欲しいとの願いを私達は持っています。

 熊本市の高校1年生女子が人権啓発のための標語をつくり、今年の熊本市の最優秀賞に選ばれました。

 「世界中に高校生がいる 同じクラスになるなんて奇跡だよね」という標語です。奇跡の出会いがあって、今のクラス、学年、そして学校があるのです。

 昨日のクラスマッチ、そして今日の駅伝と、多高生の元気を大いに発揮してくれました。お互いの結びつきも強まったと思います。来年はさらに私達の学校、多良木高校が活力あるものになるという期待がふくらんだ二日間でした。

 皆さん、お疲れ様。講評を終わります。」


遅れてきた紅葉 ~ 校庭のイロハモミジ

遅れて来た紅葉 ~ 校庭のイロハモミジ

 今年は11月下旬まで球磨地方も温かい日が続いたためか、紅葉の美しさが今一つという声が聞かれました。紅葉の名所で知られる、あさぎり町の麓城跡(ふもとじょうあと)を11月末に訪ねましたが、やはり地元の方のお話では例年に比べると紅葉の華やかさが物足りないとの評でした。

 ところが、12月に入り寒波襲来。厳しい冷え込みに師走を実感していますが、それに合わせるかの如く、多良木高校校庭のイロハモミジ(イロハカエデとも呼ぶ)が一気に紅葉し、今が盛りの鮮やかです。日の光を浴びると、まるで光源のようにイロハモミジを中心に明るさ、派手さが際立ち、見る者を引きつけます。登下校や校庭の掃除担当の生徒達が、「わあ、きれい」と感嘆して駆け寄る姿が見られます。

 数学者の藤原正彦氏が、その著書において「論理力よりも情緒が大切」だと強調されていたことを思い出します。美しさやもののあわれ、懐かしさなどを感じ取る心の動きを養うことが教育では重要だと主張されています。本校の野球部は猛練習で有名ですが、夕日が燃える美しさで今沈まんとする時、齋藤監督は練習を止め、選手全員に夕日を見るように言われます。そして、「厳しい部活動をしているからこそ、こんな美しいものを見ることができるんだ」と生徒に語られます。選手達にとっては忘れられない夕日となることでしょう。

 気温は日に日に低くなっていますが、空気は澄み、四囲の山々の稜線は明らかで、清々しい気持ちとなります。2学期も12月18日(金)で終業式、今週末で区切りを迎えます。平和で恵まれた環境の学舎であることに感謝しつつ、気持ちを引き締めて1年の締めくくりに当たりたいと思います。



自分のルーティンを定めよう

自分のルーティン(Routine)を定めよう

 ラグビーのワールドカップにおいて、日本代表の五郎丸選手がゴールキックをする前のポーズが話題となりました。両手の人差し指を胸の前で合わせて拝むような姿勢は、どこかユーモラスで、「どんな意味があるのだろう?」と私も最初は不思議な気がしました。しかし、このポーズが、ゴールキックに向けて精神を集中するために必要な一連の動作の一つだと知られるようになりました。ラグビーの五郎丸選手に限らず、一流のスポーツ選手には、大事なプレイの際に決められた動作を持っており、毎回、手順どおりにそれを行う事で集中力を高めるものだそうです。

 このような一定のパターンの身体的な動き、一連の動作のことをルーティン(Routine)と呼びます。ルーティンの語源は「ルート(Route)」、即ち道、道筋のことと言われます(ルート219と言えば219号線のこと)。決められた道筋どおりに動作を行えば、余計な事を考えずに集中できるのです。技術的な練習に加え、自分なりのルーティンを定めることでメンタル面が強化され、五郎丸選手の場合はキックの精度、成功率が高まっていったと言われます。

 さて、このルーティンは日常生活でも重要です。例えば、慌ただしい朝、皆さんはどんな一連の動作を行って登校に至っていますか? ○時○分頃起床、洗顔、朝食、歯磨き、トイレ、身支度等を済ませて、○時○分頃には自宅を出るといった一連の動作が決まっていると思います。くま川鉄道の相良藩願成寺駅の朝6時25分発下り列車で通学しているある生徒は、毎朝5時に起床していると私に語ってくれました。「5時半では間に合わないの?」と私が尋ねると、「5時半では支度に余裕がないのです。5時に起きないとだめです。」と答えてくれました。毎朝5時起床は大変だと思いますが、この生徒なりのルーティンが確立されているのだと思います。

 12月18日(金)が多良木高校2学期終業式です。間もなく冬休みとなります。長期休暇となると生活のリズムが乱れがちです。日常生活とは異なる、長期休暇用の生活のルーティンを定めてください。そのことが、体調を崩さず、充実した休暇を送ることにつながると思います。


 

サイテク祭

サイテク祭2015

 「サイテク祭? さいてく?」。昨年度、多良木高校に赴任して、初めてこの言葉を聴いた時、意味がすぐにはわかりませんでした。サイテク祭とは、サイエンス(Science)・テクノロジー(Technology)のお祭りという意味で、多良木町をはじめ球磨郡の子ども達に科学技術の面白さを体験してもらう場として、多良木町青少年育成会議が主催されるものです。今年も、12月6日(日)に多良木町町民体育館にて開催されました。

 サイテク祭は、人吉球磨地域の県立学校6校をはじめ趣旨に賛同した大学(東海大学、崇城大学等)や企業等がそれぞれのブースを設け、理科の実験やものづくり体験ができると共に、ロボットやCG等の科学技術の紹介がなされています。これらを小学生が自由に回り、参加体験を行うのです。

 多良木高校は理科の職員3人とボランティアの生徒30人が参加し、スライム作りや紙飛行機作りなど小学校低学年向きの活動を繰り広げました。他の高校では、球磨工業高校の全国大会準優勝のロボットが注目の的となっていました。大学のブースはさすがにレベルが高く、タブレットで操作できるロボットや水中観測ロボット、高品質の画像撮影が可能なドローンなどが紹介されており、大人も夢中になる程でした。

 このサイテク祭は、地域の町で科学の面白さを子ども達に体験させるという、県内でも類を見ないユニークな催し物だと思います。当日、外は氷雨の寒々とした日曜日でしたが、会場の体育館内は子ども達の驚きや喜びの喚声が上がり、熱気に包まれていました。午前10時の開会から午後3時の閉会まで入場者は800人を超え、例年以上の賑わいを見せました。多良木高校としては、理科の体験ブースを出しただけでなく、会場全体の設営、撤収に野球部員が協力し、地域貢献を果たすことができたのではないかと思っています。

 今回参加した子ども達の中から、いつの日かノーベル賞を受賞するような科学者が育ってくれればと夢想したくなります。


 

「先ず逃げる事」、「避難第一」 ~火災避難訓練

12月4日(金)の4限目に本校で火災避難訓練を実施しました。上球磨消防組合消防本部から3人の消防士の方に来ていただき、御指導をお願いしました。化学室で火災が発生したとの想定で避難訓練と消火器を使った消火訓練を行いました。避難終了後の校長挨拶を次に掲げます。

 「先週あたりから急に寒くなりました。冬到来です。寒くなると火が恋しくなりますね。学校内でもエアコンによる暖房だけでなく、灯油ストーブを図書室事務室など数台出しています。皆さんの家でも様々な暖房器具を使っていることでしょう。しかし、冬は空気が乾燥し、住宅を構成している木材も乾燥するので、火災の危険性が高まります。従って、師走に入ったばかりのこの時期に学校として防火避難訓練を行った次第です。

 火災の増える大変御多用な中、今日は上球磨消防署から3人の消防士の方に防火訓練の御指導に来ていただいています。誠にありがとうございます。上球磨消防署は、多良木、あさぎり、湯前、水上の4か町村の住民の安全、安心を守り支えるという重い使命を担われ、日夜業務に取り組んでいらっしゃいます。そのことに深く敬意を表します。上球磨消防署のホームページに今朝アクセスしてみたのですが、朝8時段階で、今年の救急出動数が1469件と表示されていました。本校でも生徒の皆さんが大きな怪我、あるいは急に体調が悪くなった場合等、救急車を要請しますが、この数字を見て、消防署の皆さんの激務を知る思いです。

 さて、改めて申すまでもありませんが、火災は恐ろしいです。高温の炎、有毒ガスを含む煙に私達は対処できません。皆さん、消防士の方々の服装、身に付けておられる装備を見てください。日頃厳しい訓練を積まれ、そのうえ火災に対応した装備を身に付けたプロの消防士の方に任せるしかないのです。私達ができることは、先ず逃げる事、避難です。そして通報です。しかしながら、まだ火災には至っていない段階、例えばストーブの近くの雑誌が燃えているとか、その程度の火であれば、自ら消火器を使って初期消火ができるかもしれません。自分自身及び家族、まわりの人々を守るためにも、消火器やAEDを操作できる高校生になって欲しいと思います。

 これから、上球磨消防署の方から、今日の避難訓練についての講評をいただき、その後、消火訓練も予定されています。皆さん、緊張感をもって受けとめてください。以上で挨拶を終わります。」



高校野球監督35年

高校野球監督35年

 校長室で執務中の私は、歴代の校長先生方の肖像写真に見守られています。26人の先輩校長先生のまなざしを感じることで、襟を正し、緊張感を持って業務に取り組むことができます。その歴代校長先生の中の第25代校長である齋藤健二郎先生は、校長退職後に再び多良木高校野球部監督となられ、今年で6年目です。ほぼ毎日、野球場にお姿を見せられ、孫の世代の高校生の指導に当たられています。

 齋藤健二郎先生の高校野球監督通算35年を祝う会(「熊本県高野連35年永年表彰受賞記念祝賀会」)が11月29日(日)、人吉市で開催されました。出席者はおよそ270人という盛大なもので、齋藤監督の指導を受けてきた多くの元高校球児の方をはじめ多良木町関係者、親交のある方等が詰めかけ、会場は熱気あふれる雰囲気となりました。

 齋藤監督は、昭和49年に河浦高校に初任で赴かれ、軟式野球部監督を務め、翌年には県大会優勝に導かれました。そして多良木高校に転任されたのです。球磨郡上村(現あさぎり町)の御出身でもあり、郷土の学校の野球部監督として心血を注がれました。昭和60年の夏の大会では、後にプロ野球で活躍された野田浩司投手を擁しベスト4に進出し、大いに注目されました。多良木高校で10年指揮を執られた後、惜しまれながら新設の東稜高校に転勤され、早速野球部を創り、チームを土台から築いていかれました。そうして、平成2年から平成5年まで名門熊本工業高校野球部監督を務められ、3度の甲子園出場を果たされました。その後、もう一度東稜高校の監督を務められた後、管理職に専念され野球から離れておられたのですが、地域の熱い期待に応え、定年退職を機に多良木高校野球部監督を再度引き受けられたのです。

 齋藤監督の指導方針は「日常生活の中に高校野球の勝利はある」というものです。このことを若い頃から一貫して追求してこられました。その教育理念が素晴らしいチームをつくり、多くの選手を育て、今日に至るまで先生を熱烈に慕う元高校球児、元保護者の方々の存在につながっていると言えます。

 御年66歳、県内の高校野球監督では最年長ですが、「闘将」と呼ばれた若い頃の情熱はいささかも衰えはなく、時に自らノックバットをふるい、叱咤激励される姿はまさに百戦錬磨の将帥の姿です。「グラウンドから教室へ 教室から社会へ」と野球部のベンチには大きく記されています。齋藤監督の御指導のもと、野球をとおして生徒たちは大きく成長しています。学校にとってかけがえのない監督、教育者であり、畏敬の念を禁じ得ません。