校長室からの風(メッセージ)

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多高プライド ~ 誰も見ていなくても

多高プライド ~ 誰も見ていなくても

                            

 10月20日(火)から21日(水)にかけ多良木町の恵比須神社秋季例大祭が開かれ、神社周辺には露天商が並び、多くの人出で賑わいました。二日目の夜9時頃、お祭りも終わって露天商の店仕舞いが始まりました。神社境内や周囲の道にはゴミが散乱していました。その時、多良木高校3年生男子の3人が自発的にゴミを拾い集め始めました。「このままの状態ではいけない、自分たちでやろう」と思ったそうです。その行為を見ておられた方が、翌朝、学校と町役場へ称賛の電話を掛けてこられました。

 また、体育部活動の生徒たちの登下校の挨拶について、よくお褒めの言葉が寄せられます。先日は、あさぎり町上にお住まいの方から、「毎夕、部活動帰りの自転車に乗った多良木高校生が気持ちの良い挨拶をしてくれます。」とお電話がありました。校内や学校周辺ではなく、遠く離れた所でも挨拶ができていることを頼もしく思います。

 多高生の皆さんが思っている以上に、地域の方々は皆さんの元気な挨拶を喜ばれます。多良木町の高齢の女性の方が、「野球場の脇の道を歩いていると、生徒さんが、こんちは!と言ってくれます。こんなばばさんにまで挨拶してくれて、うれしゅうて。」と感激して私におっしゃったことがあります。

 年度当初から、生徒の皆さんに私たち職員は「多高プライド」を呼びかけてきました。自分に恥じない高校生活を送って欲しい、大人が、あるいは他の学校の生徒がみっともない行動をしても、自分だけは流されず善く生きようと思って欲しいのです。くまがわ鉄道やバスを利用する時、「これは公共のもの、皆のものであるから、私のもの以上に大切にしなくてはいけない」と思って欲しいのです。

 あなたの行いを誰かが見ています。いや、たとえ誰も見ていなくても自分自身に誇りを持つと見苦しいことはできないはずです。そんなことをする自分を自分自身が許せない、という気持ちになってくれることを期待します。今年の文化祭のテーマは「一生多高生」でした。卒業しても、閉校となっても、多良木高校生としての誇りを一生持ち続けたいという皆さんの思いを信じています。