校長室からの風(メッセージ)

校長室からの風(メッセージ)

新入生の皆さん、入学おめでとう。

 69人の新入生の皆さん、多良木高校入学おめでとう。
 4月8日(水)の入学式の式辞の一部を次に掲げ、改めて皆さんへの歓迎の気持ちを伝えます。
 

新入生六十九名の皆さんは全員が球磨郡、人吉市の中学校出身です。この球磨、人吉地域は、県内唯一の国宝である青井阿蘇神社をはじめ多くの文化財があることで知られ、豊かな歴史と文化を誇っています。中でも、上球磨地域には鎌倉、室町時代以来の神社仏閣、仏像が伝えられ、それらを結ぶ歴史回廊に多良木高校は囲まれています。本校から南におよそ三キロメートル離れた多良木町奥野の中山観音堂に安置されている観世音菩薩像は9世紀、平安時代前期に創られた古仏です。千年以上もの長い間、この地域の人々を見守り続けてきたことになります。そして、それは、先人達がこの仏様を大事に次の世代につないできた結果に他なりません。

幾世代もの先人達がこの球磨の地で懸命に生き、その命のリレーを受け継ぎ、今の新入生の皆さん達がいるのです。そして、この命のリレーはこれから未来に続いていくことでしょう。従って、現在に生きる皆さんは、過去とも未来ともつながっている存在なのです。命の不思議さ、有り難さを思わざるをえません。

いよいよ高校生活が始まります。今の初々しい気持ちが原点です。学校は学びをとおした人間成長の場であります。皆さん、一日一日を大切にしていきましょう。