校長室からの風(メッセージ)
未来へ ~ 3学期始業式の校長挨拶
「平成31年、西暦2019年が始まりました。時代は転換期を迎えています。
4月30日に天皇陛下は譲位され、30年続いた平成の世は終わります。翌5月1日に新しい元号に改元され、皇太子殿下が新天皇として即位されます。明治維新以来、天皇陛下が亡くなられること(崩御と言いますが)、これをもって元号が変わっていたため、天皇陛下が譲位され上皇となられるのは江戸時代後期以来、実に200年ぶりのことです。
そして、私たちの多良木高校は3月2日に閉校式を迎えます。前日に卒業式を終えた皆さんは、この閉校式において本校最終学年、アンカーとしての最後の使命を果たし、ゴールテープを切ることになるでしょう。
さて、皆さんの2学年上の先輩たちが新成人となり、1月4日の午後、本校で「成人の集い」を開き、40人を超える参加者がありました。高校を卒業し、就職して働いている人、進学して学び続けている人と進路はそれぞれですが、社会という広い世界を旅して、久しぶりに母校に帰ってきてくれた新成人の皆さんは頼もしく見えました。当時の担任の境先生、本田先生も駆け付けられ、時間が2年前に遡ったような懐かしく温かい再会の場となりました。
けれども、その時、皆さん達が新成人となる日のことを私は想像し、切ない気持ちになりました。2年後に多良木高校はありません。皆さんをはじめ全ての同窓生にとって帰る母校はなくなります。最後の校長として、そのことを大変申し訳なく、無念に思います。
しかし、皆さんには未来があります。多良木高校のゴールは3月ですが、そのゴールの先に皆さんの未来は広がっています。未来へ向かってください。多良木高校はやがて記憶の中の風景となるでしょう。けれども、皆さんの心にその記憶をいつまでもとどめていて欲しいと思います。
残り少ない高校生活を大切に過ごし、多良木高校生としての日々を心に焼き付けてほしいと願い、3学期始業式の挨拶とします。」
3学期始業式での生徒表彰
登録機関
管理責任者
校長 粟谷 雅之
運用担当者
本田 朋丈
有薗 真澄