校長室からの風(メッセージ)
ともに汗を流して ~ 夏の除草作業
ともに汗を流して ~ 夏の除草作業
気温35度の猛暑日が連日続いている今日この頃ですが、7月25日(火)の朝、保護者の方々のご協力も得て校内の除草作業に取り組みました。本校は300m陸上競技トラック、野球場等とスポーツ施設が充実していることもあり、学校敷地は6万5千㎡を超えています。在籍生徒数が現在は2学年136人であり、普段の清掃活動でも校庭やグラウンド等には手が回りません。夏季休業に入り、夏草がさらに生い茂ってきたため、除草作業を実施しました。
当日朝7時に、保護者有志の方、体育系部活動員をはじめ生徒有志、そして教職員とおよそ百人が集まり、約1時間、除草作業を行いました。少しでも涼しい時間帯にと計画したのですが、無情にも7時を過ぎると夏の太陽の日差しは容赦なく、身体から汗がとめどなく流れ出ます。保護者の中には出勤前にご協力いただき、作業が終わると急いで職場に向かわれる方も少なくありませんでした。そのような保護者の姿はきっと生徒たちの気持ちを揺さぶったものと思います。
草を抜きながら生徒たちと、「雑草のたくましさについて」や「自宅で草取りをするか」など様々な会話をしました。日本の学校において、掃除の時間は特別な教育的意義があると思います。今でも掃除機などの便利な道具はあまり使わず、雑巾、箒、モップ等のアナログな用具で地道に取り組みます。除草剤も原則使わず、手作業で草を抜くのが学校の掃除風景です。生活する場所を清潔に整えることは人として当然の作法であり、生活の基本であるという考えが日本人にはあると思います。掃除の時間はそのことを児童、生徒たちに体得させる大事な教育の場なのです。
欧米から赴任してくるALTやアジアの教育関係の訪問者が、日本の学校のユニークな点として「児童生徒と一緒に教職員が掃除をすること」を挙げますが、私たちからすると、一緒に掃除をしないことの方が奇異に思えます。ともに汗を流して草を抜き、少しでも自分たちの学校を整えていこうという意識の連帯こそが、教育だと考えるのです。
登録機関
管理責任者
校長 粟谷 雅之
運用担当者
本田 朋丈
有薗 真澄