校長室からの風(メッセージ)

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英語の公開授業

英語の公開授業

  「国際会議において有能な議長とはどういう者か。それは、インド人を黙らせ、日本人をしゃべらせる議長である。」というジョークがあるそうです。国際会議に出席した経験がない私には真偽のほどはわかりませんが、日本人が自ら意見を述べたがらない特性を示す卓抜なジョークだと思います。社会が急速にグローバル化する中で、異国人とのコミュニケーション能力は益々重要になってきています。しかし、なぜ日本人は積極的にコミュニケーションができないのか? その最大の要因はやはり語学力にあると云われます。国際会議のみならず、異国人との交流には世界共通語となっている英語が必要です。ところが、一般の日本人の英語力は実践的ではなく、日常会話も難しい状況です。

  しかし、近年、学校の英語教育は変化してきています。旧来の文法重視の「読み書き」学習から、「読む、書く、聴く、話す」の4領域のバランスを大切にして、コミュニケーション能力を養う学習にシフトしてきています。また、2020年から完全実施される新学習指導要領では、小学校5・6年で「英語科」の導入が決まり、現在実施されている外国語活動が小学校3・4年へと移ります。

  小学校の「英語科」設置だけが注目されていますが、大事なことは、小学校、中学校、そして高等学校でどの程度まで英語力を伸ばしていくかだと思います。3月6日(月)の6時限目に、多良木高校1年2組において中村教諭による英語の公開授業を行いました。今年度、英語科は授業改革に取り組んでおり、中村教諭はタブレットを操作してスクリーンに文字や写真等を効果的に表示して、生徒を引き付けると共に、生徒同士でペアになって学習活動をさせるなど生徒の主体的な学習活動を導きました。

  公開授業には、多良木中学校の英語の先生2人をはじめ多良木町教育委員会からも数多く参観に来ていただき、授業後の意見交換会も意義あるものとなりました。次年度からは、多良木町の三つの小学校の先生方も入り、小・中・高が連携して公開授業を行うことになりそうです。多良木高校生が、将来は国際会議で自分の考えを堂々と述べることができることを目標にしています。


                   英語の公開授業(1年2組)