建設工学科ブログ
熊本スーパーハイスクール(KSH)多良木駅舎点字ブロック張替工事(その3)
熊本スーパーハイスクール(KSH)多良木駅舎点字ブロック張替工事
主催:ブレイルフレンドリープロジェクト
技術協力:味岡建設株式会社
実施校:熊本県立第二高等学校 美術部
熊本県立南稜高等学校 環境コース
熊本県立球磨工業高等学校 建設工学科
概要
令和2年7月豪雨で被災した多良木駅の点字ブロックについて、修復工事の費用をクラウドファンディングで募り、その返礼品として「点字ブロックアート」(第二高校美術部)を制作したり、寄付してくださった方のお名前(会社名)のプレートを制作し、駅舎に設置するというもの
建設工学科では、点字ブロック張替工事以外にも
クラウドファンディングで寄付していただいた方々のネームプレートを制作しています。
5月下旬にやっと手に入れたCNCルーター
CNCルーターとは?
木材やアクリル板に旋削加工やフライス削り、穴あけなど、様々な切削加工をコンピュータで自動的に行う機械・・・難しいですね
予算の都合で、約10万円の中国製を購入しましたが、
簡単な説明書が付属しているだけで
全く操作方法がわかりません
ホームページ、Youtubeを検索しまくり
時間だけが過ぎていき・・・・
CAD4種類、CAMソフト3種類、ルーター制御ソフト2種類
気づけば七月(笑)
これだけの時間をネットサーフィンに費やしたのは初めてです
夏休みを目前にして、なんとなく切削できるかもと油断していたら
みごと刃を折ってしまいました(笑)
努力は実るものです。
わからない点は多いですが
CAD、CAM、制御ソフトを絞り込み
何とか切削できるようになってきました。
これは折れた刃で試し切削したものなので
実際にはもっときれいな仕上がりになります。
現在9枚のプレートの切削まで終え
どのように仕上げるか検討中です
熊本スーパーハイスクール(KSH)多良木駅舎点字ブロック張替工事(その2)
熊本スーパーハイスクール(KSH)多良木駅舎点字ブロック張替工事
主催:ブレイルフレンドリープロジェクト
技術協力:味岡建設株式会社
実施校:熊本県立南稜高等学校 環境コース
熊本県立球磨工業高等学校 建設工学科
令和6年7月30日(火)張替工事二日目(当日の天候はまた晴れ35℃超)
10時に多良木駅に集合
本日は南稜高校と建設工学科のみでの作業となった
終日作業のため、改めて諸注意!
この日はさらに暑かったので、熱中症への対策も万全!
1時間半に上下1本とはいえ、結構列車は通過するのです
作業①マスキング
ペンキがはみ出してもよいように、点字ブロックの周囲をテープ(緑色)で養生してあげる
作業②点字ブロックを塗装
凸凹しているため、ムラなく仕上げるのは難しい
作業③点字シートを張る箇所にプライマーを塗布
プライマーとは、接着面の凹凸をなくしたりシートとの接着を強固にする魔法の薬
塗布した後は1時間程度乾燥させる(乾燥してもベタベタしてるよ)
作業④点字シートの接着
あらかじめ引いた線に合わせてシートを張り合わせていく
これが意外と難しい
作業⑤仕上げる
プラハンで軽くたたいて、接着面をなじませる
作業⑥養生テープをはがす
点字ブロックの塗装は完成です
点字シート完成です
(はみ出したプライマーが目立ちますが、そのうちきれいになります)
主催者のブレイルフレンドリープロジェクトの加藤さんから
感謝の言葉をいただきました。
技術指導にあたっていただきました味岡建設からも
全ての作業が安全に完了することができて良かったと感謝の言葉をいただきました。
酷暑の中、一人も具合が悪くなったり熱中症になったりと生徒はいませんでした
授業では、鉄道工事という言葉は習いはしますが
ホンモノの工事に緊張感をもって携われたことに感謝です。
また、味岡建設の皆様
御多忙の中
たくさんの職員の方に来ていただき
サポートしてくださって本当にありがとうございました。
熊本スーパーハイスクール(KSH)「多良木駅舎点字ブロック張替工事」(その1)
熊本スーパーハイスクール(KSH)多良木駅舎点字ブロック張替工事
主催:ブレイルフレンドリープロジェクト
技術協力:味岡建設株式会社
実施校:熊本県立第二高等学校 美術部
熊本県立南稜高等学校 環境コース
熊本県立球磨工業高等学校 建設工学科
概要
令和2年7月豪雨で被災した多良木駅の点字ブロックについて、修復工事の費用をクラウドファンディングで募り、その返礼品として「点字ブロックアート」(第二高校美術部)を制作したり、寄付してくださった方のお名前(会社名)のプレートを制作し、駅舎に設置するというもの
令和6年7月29日(月)張替工事初日(当日の天候は晴れ35℃超)
13時に多良木駅に集合
記念撮影、主催者挨拶後、味岡建設より鉄道工事に関する諸注意。
「列車が到着する際には一切の作業をやめ、見張り員の指示に従うこと!」
なお、点字ブロックの状態は次の通り
改札を通過して西側
点字ブロックで汚れが目立つ
改札を通過して東側
手前側が点字ブロック、奥側は点字シート
かなり汚れや破損が目立つ状態
作業①高圧洗浄機、デッキブラシによる水洗い、汚れ落とし
作業②点字ブロックがぐらついている箇所の撤去、張り直し
特殊なセメントを使って張りなおす作業
作業③点字シートの撤去
「点字ブロックアート」として再利用するため、慎重に取り外し、そのあとをグラインダーで均す
ビフォアー(左)アフター(右)
初日の作業はここまで
・・・・・続く
建設工学科3年「課題研究」
3年生には「課題研究」という授業があります。
3年生を6班に分け,それぞれの班でテーマを設定し,1年間取り組んでいくという授業です。今年の取り組み内容を一部紹介します。
①ドローンの活用
数年前にドローンを購入しましたが,その直後に法改正があり,活用できないでいました。昨年測量会社に相談したところ飛ばす方法があるということで,講習会等をしていただこうと思っています。
しばらく使用していなかったので,どういう状況か確認しましたが,8個あるバッテリーのうち,4つが使用できなくなっていました(充電ができない,本体が膨らんでいる)。
②多良木駅点字ブロック張替工事
今年一番のプロジェクトであり,各方面との調整や予算取りなどを行ってきました。やっと目星がついてきたのでご報告します。令和2年の災害で傷んだ多良木駅ホームの点字ブロックの張替工事を行うことが決まりました。クラウドファンディングで工事費用を募り,寄付してくださった方の名前入りのプレートを掲示することになっています。工事とネームプレート制作に,建設工学科が携わります。
下準備として,ネームプレートの材料や仕上げについて検討してきました。今後,
「防災教室」実験装置(地震編その1)
防災教室のために制作した実験装置の紹介
第3回目は「地震波」です。
「やってみて理解する」をコンセプトに
まずは調べ学習からはじめました。
Youtubeにいろいろな実験装置が紹介してあり
見よう見まねでちゃちゃっと製作しましたが
思うようにうまく作動しませんでした。
1号機の製作では ①板材を切断して ②横にくぎを打ちつけ
③等間隔に配置し
④百均で購入した洋裁用のゴムを取り付けて
⑤完成のはずでした。
⑤
これがYoutube動画のように波が全く伝わってくれません。
ばらばらにしてゴムの張り方を変えたり(2号機)
またバラバラにしてゴムの間隔を変えたり(3号機)
それでもうまく作動しません(振動が起こらない)。
問題点1:板が軽い? 問題点2:ゴムが固い?
悩んだ末に板の裏面に鉄板を取り付けることにしました。
高速切断機で幅4cm暑さ3mmの鉄板を切断し
小学生がけがをしないようにバリを取ります。これを板の裏面に接着しました。
ゴムの素材も見直し
弾力が一番あるのは輪ゴムでは?と思い使用することにしました。
4号機の完成です。動作は微妙ですが完成は近い?
吊り下げた輪ゴムの配置をさらに改良を加え
遂に完成することができました(5号機)。
地震波にはP波(縦波)とS波(横波)がありますが,そのどちらもうまく再現する装置になりました。
ただ一つだけ弱点があり
それは輪ゴムの耐久性です。
時間の経過ととも輪ゴムが伸び始めていきます。
そのため防災教室の直前に輪ゴムを張り替える作業が必要になりました。
つづく