2015年10月の記事一覧
中学三年生の皆さんへ
中学三年生の皆さんへ
球磨・人吉の五高校校長会(人吉、球磨工、球磨商、南稜、多良木)は、この地域の中学校二、三年生保護者の方々を対象に、高校合同説明会を10月7日(水)に人吉高校(下球磨地区)、8日に南稜高校(中球磨地区)、そして13日(火)に多良木高校(上球磨地区)で開きました。
私たちの共通の願いは、この地域の中学生の皆さんに「遠くの私学より、近くの県立」という気持ちを持って欲しいということです。球磨・人吉地域には、普通高校はじめ、工業、商業、農業の専門高校、そして多良木高校の体育コース・福祉教養コースと多様な学科やコースがあります。そして、寮や下宿で単身生活をすることと、高校まで保護者のもと安定した生活を送ることとを比較してみてください。さらに、通学の時間、費用のことも考えてください。今春、日本遺産にも認定された平和で豊かな球磨・人吉地域で高校生活を送り、友情を育て、地域の人々と交流し、故郷を愛する心を培い、大人へと自立していく力を養いましょう。
現在の中学三年生の皆さんまで多良木高校に入学できます。来年度の入学生が90有余年の歴史を持つ多良木高校の期待と注目のアンカーとなります。多高に入学できる最後のチャンスが皆さんにはある、と思ってください。学習とスポーツの恵まれた環境の中、約200人の生徒たちが地域の方々に愛され、キラリ輝く多高生として誇りを持って生活しています。
多良木高校は三つの約束をします。
一 平和の校訓のもと生徒一人ひとりがのびのびと生活できます。
二 広い敷地と充実の施設の中で自分の可能性を追求できます。
三 地域に開かれた学校として活発な交流と感動体験ができます。
皆さんの入学を地域の方々と共に待っています。
(多良木高校での保護者説明会)
高校生防犯ボランティア隊「若球磨パトローラーズ」発足
10月9日(金)、多良木警察署にて、高校生防犯ボランティア隊「若球磨パトローラーズ」が発足しました。南稜高校と多良木高校の生徒会役員を中心に結成され、隊長は多良木高校生徒会長の東尚輝君です。発足式での校長挨拶を次に掲げます。
「日頃から、上田署長様をはじめ多良木警察署の皆様方には、高校生の交通安全指導、薬物乱用防止、非行防止等、多くの面にわたって、御指導、御支援を戴いていることに深く感謝申し上げます。学校のみならず、私たち地域に住む者が、安全、安心な生活をしていくうえで、警察の皆さんほど頼りになる存在はありません。しかし、私たちは警察の皆さんに頼るだけ、依存するだけになっているのではないかと反省することがあります。
やはり、私たちが住む町、地域は私たち自身でつくっていくという意識が必要だと思います。今回の高校生防犯ボランティア隊「若球磨パトローラーズ」の発足は、安全・安心のまちづくりに高校生も積極的に参加することになるという点で画期的だと思います。
さて、先月の秋のお彼岸、伝統の相良三十三観音一斉開帳がおこなわれ、私もこの上球磨の観音堂を二日間巡りました。まことに平和な仏の里だと実感しました。この平和な上球磨の地を守り、未来に引き継いでいくためにも、高校生の時から自分の故郷を愛する気持ちを育てていきたいと願っています。
生徒の皆さん、ボランティアの基本は「できる人が、できる時に、できることをすること」と言われます。皆さんは南稜高校と多良木高校の生徒会役員で、高い意識を持ち、「できる人」達です。皆さんの行動は、地域に元気を発信することになると期待します。
結びになりますが、今後とも多良木警察署の皆様をはじめ、御来賓の方々には高校生を見守って戴き、何かお気づきのことがありましたら、遠慮無く学校へお知らせ戴きたいと思います。地域の皆様と共に、次代を担う人材を育てていく所存です。どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。」
舞花さんのライブ
舞花さんのライブ
生徒の皆さんに本物の音楽ライブを体験させたいとの思いから、今年の文化祭「木綿葉(ゆうば)フェスタ」では特別企画が実現しました。スペシャルゲストとして出演してくださったのは、熊本市出身の若手シンガーソングライターの舞花(まいか)さん。映画の主題歌や銀行のCMソング等で人気、知名度と急上昇中で、声量豊かで伸びのある歌唱力に本校の音楽の教師が魅了され、無理を承知で文化祭への御出演をお願いしました。「高校の文化祭? 楽しみです。熊本の高校生が喜んでくれるなら」と舞花さんはボランティア精神で引き受けてくださり、困難と考えていた私たちは喜びを通り越して驚きの思いに包まれました。
多良木高校文化祭「木綿葉フェスタ」2日目(10月3日)は終日一般公開です。そのフィナーレの午後2時から、第一体育館ステージで舞花さんの特別ライブが始まりました。一曲一曲、観客の心を揺さぶるよう、情熱を込めて歌い上げられます。そして歌の合間に、生徒と気さくに対話をされ、歌手になる夢を中学、高校の時から持っていたこと、夢を追いかける気持ちが大切だということ、さらに自己鍛錬の場として路上ライブを重ね、歌唱力を養ったことなどを率直に語られました。念願のプロの歌手となった舞花さんですが、さらに無限の可能性を信じ、自らの力で未来を拓いていこうというエネルギーに満ちあふれていて、自信と希望で輝いていました。
ライブは、舞花さんを中心に生徒はじめ観衆全員が一体となり、最後は舞花さんのヒット曲「心」を合唱し、感激と興奮のエンディングを迎えました。輝いているプロの姿を身近に感じることは、高校生にとって大きな意義があると思います。自分もあんな輝く大人になろう、と一人一人が思ってほしいと願いました。
ステージから降りられ、普段着に変わられた舞花さんは、とても自然体で自らを飾ることのない優しい女性でした。見送る私たち職員、生徒に対し、車の中から手を振り続けてくれました。本校文化祭でのライブの後に舞花さんのオフィシャルサイトに掲載されたブログの一節を紹介します。
「みんな、とっても素直で、まっすぐな心を持っていて、暖かく迎えてくれて、礼儀正しくて、本当に素晴らしくて、可愛くて可愛くてしょうがないです。」
舞花さん、多高生は全員ファンになりました。応援します。
多良木高校文化祭「木綿葉フェスタ」開幕
「平成27年度多良木高校文化祭「木綿葉フェスタ」を盛大に開催できますことを生徒の皆さんと共に喜びたいと思います。テーマは「一生多高生 ~思いをつなぐ木綿葉祭(フェスタ)」です。卒業しても一生多高生としての誇りを持ち続けようという皆さんの思いが込められた素晴らしいテーマだと思います。
この文化祭に向け、1学期、新生徒会発足と同時に、生徒会の皆さんは企画、準備に着手しました。そして、文化部、クラスと取り掛かりましたが、ボランティア部の手話ビデオの撮影が最も早かったのではないでしょうか。校長室に撮影に来てくれたボランティア部の皆さんに「10月の文化祭を目指して、こんなに早くから撮影を始めるんだね」と声を掛けた記憶があります。
期間の長い短いはありますが、文化祭に向けて、皆さんは生徒会、文化部、クラス、そして有志で準備に取り組んで来ました。皆で協力して何かを創り上げることの面白さと難しさの両方を学んだと思います。日本の伝統工芸を表す表現に「手仕事」という良い言葉があります。一つ一つ丹誠込めて丁寧にものを作ることを表します。できあがった作品も文化ですが、取り組む姿勢や製作の過程(プロセス)もまた文化と言えるでしょう。展示作品、映像作品、そしてステージ発表のいずれも、皆さんが労力と時間、即ち手間ひまをかけ、協力して創り上げてきたものです。鑑賞する時も、そのプロセスに思いをめぐらし、丁寧に観たいと思います。
さて、木綿葉フェスタは多くの方の御支援、御協力があって成り立っていることを知っていて欲しいと思います。作業学習の成果物を展示してくださる球磨支援学校、書道・絵画作品を出品された近隣の中学校、そして同窓会の先輩の方々。バザーで盛り上げてくださる保護者の皆様。多良木町の活性化に取り組んでおられるNPO法人アイタルの皆さんも今年度初めて展示、ステージ双方で協力していただきます。さらに、生徒会特別企画の音楽ライブに御出演いただくシンガーソングライターの舞花さん。熊本県出身の舞花さんは、後輩の熊本の高校生が喜んでくれるならと交通費だけのノーギャラという破格の条件で来て戴くことになりました。感謝の言葉もありません。
多良木高校は地域に開かれた学校です。明日はきっと中学生はじめ多くのお客様が来校されることでしょう。どうか、皆さんの明るい笑顔で迎えてください。結びになりますが、木綿葉フェスタによって多良木高校の元気を広く地域に発信できることを願い、開会の挨拶とします。」
(書道部の発表)
登録機関
管理責任者
校長 粟谷 雅之
運用担当者
本田 朋丈
有薗 真澄