SSHの授業
3年生 探究型クロスカリキュラム「生物×地学」
3年生 理系選択生物の授業を用いて、探究型クロス授業を行いました。
生命誕生から生命の進化について、地学的視点に立ち、生物とは違った切り口で内容を深めました。
本日のテーマ
27億年前に、酸素はどのようにして生成されたか?酸素があった証拠は?などの疑問について、あらかじめ動画を見た後に、調べたり話し合ったりしながらまとめていきました。難所では先生の解説も入りました。
「地学は証拠が大切」という先生の言葉を受けて、様々な現象の理由を考え、地球上に残された証拠を調べました。
最後に、生物の先生から「生物は、生き物がどう変わっていったかに着目するけれど、どうしてそう変わったのか、その理由は生物だけではわからない。なぜそう変化したのか、理由を考えるには地学の知識が必要」と、今回の授業の意義についてのお話がありました。
2年生理系生物 探究型クロスカリキュラム 生物×英語(環境問題インタビュー)
2年生理系、選択生物の環境問題について考える授業の中で、トリニダード・トバゴから来日しているALTのヤシャ先生に対して、英語でインタビューを行いました。各班、それぞれ調べている環境問題に関連する質問をヤシャ先生にインタビュー形式で行いました。
インタビューのやり取りは、全て録画し、後で内容を確認し、プレゼンに起こす作業を行っていきます。インタビューの中では、写真を見せながら説明したりとしっかり伝えようとする姿が見られました。
質問の例:生物 質問.pdf
SS国語探究「国語×化学」クロスカリキュラム①
11月14日(月)1年2組グローバル探究コース39名を対象に、国語×化学のクロスカリキュラムを実施しました。テーマは「どうすれば水俣病は止められたのか~科学・歴史を学ぶ意義~」です。
これまで主に社会科学的な視点から捉えてきた水俣病を、高校化学の視点で掘り下げていきました。
「水俣病にまつわる『科学・科学』を正しく理解しましょう」という言葉でスタートした授業、
水銀とはどういうもの? どんな種類がある?
毒性の強さと水に溶ける・溶けないの関係は?
当時チッソは何を原料にして、何を合成しようとしていたの?
メチル塩化水銀はどのようにして生じたの?
次々と出される問いかけに、懸命に答えを考えます。
亜鉛や銅を塩酸に溶かして観察をしました。
アセトアルデヒドの匂いを嗅いでみました。
最後に、水俣病はどうしたら防ぐことができたのか。どの段階で間違えたのかを化学の視点から振り返ってみました。
次回の国語探究も「国語×化学」のクロスカリキュラムです。
今日の授業をさらに掘り下げていきます。
「科学の甲子園」出場
11月13日(日)科学の甲子園熊本県出場校選考会に出場しました。
参加した2年生のメンバーです。
科学の甲子園では、6人1チームで理科、数学、情報の筆記競技と実技競技に挑みます。
文化祭と時期が重なり忙しい中、放課後の時間を使って直前まで筆記、実技の対策を頑張ってきました。
本番直前。校長先生、教頭先生も激励に来てくださいました。
試験は非公開で行われましたので、競技の様子はお伝え出来ませんが、実技競技で制作した「シャトルウィンドカー」の走行タイムは、3位まであと1秒足らずの22秒という大変良い結果でした。
参加した皆さん、お疲れさまでした。大健闘でした。
SS国語探究「水俣学連続講座⑤」
11月7日(金)、1年2組グローバル探究コース39名を対象に、第5回水俣学連続講座が実施されました。
講師は熊本学園大学水俣学研究センター長の 花田昌宣(まさのり) 様です。
9月よりスタートしたこの講座も本日で最終回。
今までの学びを振り返りながら、水俣病の課題を「企業・科学者」「市民・漁民」「患者/被害者・法」の観点から改めて掘り下げ、全体像を捉えていきました。
(生徒の感想)
5W1Hの観点で見直した時、分かっているつもりで分かっていなかったことに改めて気づきました。当時、伝染病でないことは感染経路がたどれないことからも明白であり、漁師の方々はチッソの排水が原因であることを海の異変から知っていました。チッソという大企業の、高い技術や知識を持っている人たちが引き起こした人災であることを改めて学びました。
今後は3月の発表会に向けて9つのテーマを設定し、グループ毎に学びを深めていきます。
SS国語探究「水俣学連続講座④」
10月25日(金)1-2組(グローバル探究コース)を対象に、第4回水俣学連続講座を実施しました。
講師は熊本日日新聞社編集局・地域報道本部社会の石貫謹也(いしぬき きんや)様です。
今回は報道機関の立場から、「記者の目線で捉えた水俣」について語っていただきました。
以下、生徒の感想です。
「私は水俣病について探究する前までは、何十年も国や県と闘っている方々が居て、今も苦しんでいる方々がいらっしゃることを知りませんでした。公害の負の部分は知っていましたが、その背後に、『豊かさを追い求める人間』がいたことには気づいていませんでした。今回は記者という立場からのお話を伺う中で、ネットや本で調べただけでは分からない、取材時に石貫さんが感じたこと・考えたことを知ることができ、とても貴重な体験でした。講義を受ける中で、水俣病を終わらせないよう伝え続けることが大切だという思いを強くしました。」
【科学の甲子園県予選】実技競技の対策
11月13日(日)に実施される「科学の甲子園」県予選に向けて、事前公開された実技競技の対策を考えました。
科学の甲子園は、6人一チームで、数学・理科・情報分野の筆記試験と、実際に「もの」を製作する実技競技に臨みます。
今年の実技競技の課題は「シャトルウィンドカー」の製作。
まずは「シャトルウィンドカー」について調べました。
部品が揃ったら、試作をしていきます。
SS国語探究「水俣学連続講座③」
10月21日(金)、グローバル探究コース(1年2組)を対象に、水俣学連続講座を実施しました。
講師は熊本学園大学水俣学研究センターの井上ゆかり先生です。
今回で3回目となる講座のテーマは「不知火海沿岸漁村の暮らしと水俣病」。
不知火海の海流の流れと被害の分布等、様々な科学的データを元に講義をしていただきました。
以下、生徒の感想です。
「今日の講話の中で印象に残ったのは『中立って何だろう?』という原田医師の言葉です。水俣病認定患者である岩本さんのお父さんが庭先でしゃがんで包丁で魚をさばく写真があります。その写真を見て、熊本県は『症候は認められないか、認められるとしても軽度であった。昭和48年の両親の写真でも起⽴時の姿勢に異常は認められない。
(略)したがって、原告の両親が認定患者であることから、直ちに原告がメチル⽔銀中毒症を発症するに⾜りるだけのメチル⽔銀暴露があったとはいえない』と告げたと聞き、衝撃を受けました」
この連続講座もあと2回です。次回は本校卒業生でもある、熊本日日新聞社の石貫様がご来校くださいます。
大学出前講座
10月19日(水)、SSHの活動の一環として、受講を希望した生徒に向けた大学出前講座を行いました。講師には九州工業大学の楢原先生をお招きし、情報工学が活用され駆使されている研究開発の世界、これから広がる機会情報工学分野の新しい可能性についてお話をいただきました。
講義テーマ「情報と機械が生み出す第4次産業革命の世界」
講師 九州工業大学 情報工学研究院 教授 楢原 弘之先生
グループディスカッションの様子です。
大学での研究活動の紹介を交えながら「機械と情報の世界動向」、「アクティブラーニングの意義」、「新しい世界を生み出す"3Dプリンター"の魅力」についてお話をいただきました。
謝辞の中で2年生の黒田さんが「ぼくたちが25年後の日本を明るくできるようにしていきたいです。」と述べ、楢原先生からは「25年後はみんなが引っ張って、より良い世界を作ってください。」と激励の言葉をいただきました。
クロスカリキュラム職員研修を実施しました。
本校では、教科横断型の授業「クロスカリキュラム」を実施しています。
クロスカリキュラムの更なる実践のため、10月12日に職員研修を行いました。
研修では、
〇クロスカリキュラムを行う意義
〇クロスカリキュラムを行う上での課題(職員アンケートの結果から)
〇先生方はどの科目と一緒に授業にしたいか
等について担当教諭から説明がありました。
スライド-実施したクロスカリキュラムの授業方式の説明
スライド-クロスカリキュラムを行う意義は?
スライド-実は、たくさんの科目の先生が、物理と一緒に授業をしたいと思っていました!
先生たちも日々勉強していきます。
YSPⅡ中間発表
10月6日(木)2年生の課題研究中間発表会が実施されました。
2年生は6つの分野に分かれて、個人で課題研究を進めています。
4月から取り組んできた課題研究、研究も深まりつつあるこの時期に、各分野の専門家を講師として招き、助言をいただきました。各分野代表生徒3名の発表を元にしながら、7名の先生方からデータの取り方や活用方法、分析方法について丁寧に教えていただきました。
① 科学分野 講師:崇城大学生物生命学部応用微生物工学科教授 長濱 一弘 様
東海大学文理融合学部人間情報工学科教授 村上 祐治 様
発表
池田杏鈴さん「牛糞の臭いは消すことができるのか」
山口颯太くん「温泉と風呂でのリラックス効果の違い」
部良本光明くん「廃棄された半導体の有害物質をなくして安全に廃棄する方法」
② 人文科学 講師:熊本大学文学部コミュニケーション情報学科現代文化資源コース 准教授 日髙 利泰 様
発表
中山雄真くん「日本に住んでいて英語の次に必要な言語は?」
池田莉穏奈さん「テーマパークの音楽の秘密」
石坂 翔さん「国ごとに異なるwebデザイン」
③ 教育・社会 講師:熊本大学大学院教育学研究科教授 田口 浩継 様
発表
井口琉歌さん「放射能の処理について」
黒田美海さん「人口流出を防ぐには」〜人々の考え・心理から対策を立てる〜
山下結子さん「LGBTの理解を深めるためにできること」
④ 医療・看護 講師:熊本保健科学大学看護学科助教 原口 真由美 様
発表
中田千鶴さん「男性看護師を増やすことにより将来予想される看護師不足を解消する」
古江文佳さん「赤ちゃんポストのこれからのあり方とは」
野見山汰人くん「放射線治療が普及するには」
⑤ 地域・防災 講師:熊本県立大学総合管理学部教授 上拂 耕生 様
発表
丸山明人くん「行政アプリでもっと便利に〜より地域に愛されるアプリにするために〜」
志垣伊王那さん「お米プロジェクト」〜地元の食材を生かした商品開発を目指して〜
大嶋恒希くん「ハザードマップの周知方法」
⑥ スポーツ健康科学 熊本保健科学大学保健科学部リハビリテーション学科理学療法学専攻 講師 本田 啓太 様
発表
小田凌大くん「山鹿市の魅力ある訪問介護をつくる」
社方貫路くん「ストレスとスポーツの関係性」
塩田紗恵さん「バスケットボールにおける効果的なウォーミングアップの方法」
【SS国語探究Ⅰ】水俣学連続講座②
10月7日(金)1年2組(グローバル探究コース)39名を対象に第2回「水俣学連続講座」が実施されました。
講師は胎児性水俣病患者で、現在語り部をされている永本賢二さまです。
永本さんの話される言葉はとても心に響くもので、生徒からは「症状を軽くするためのリハビリはどのようなことをされていますか?」「水俣病の呼称について、メチル水銀中毒症に変えるべき、という声もあるけれど、永本さん自身はどう思われますか?」など、様々な質問が出ました。
以下、生徒の感想です。
「胎児性水俣病は、お母さんのへその緒をとおし、メチル水銀が赤ちゃんの体内に入り、水俣病になって生まれた‥‥今までの学習の中で知識としては知っていました。講話の中で、幾度も“嫌だった”という言葉が出てきたことがとても印象に残りました。改めてこの水俣病は風化させてはいけないと思いました」
1年生理数探究「YSPⅠ」 中間報告会
10月5日(水)、本校体育館で第1学年理数探究「YSPⅠ」中間報告会を行いました。各クラスの中で代表に選ばれたグループが課題研究の経過報告を行いました。
講師には一般社団法人GlocalAcademy 代表理事の岡本尚也様をお招きし、質疑応答の中で研究の進め方や発表時の注意点についてアドバイスをいただきました。
1年1組代表 井上さん・片山さん・五嶋さん・佐藤さん・原口さん
「協応性を高める新手法の考案~運動機能向上に向けた目と身体の相関について~」
1年2組代表 大嶋さん・井上くん・宮本くん・三森さん
「熊本にいる外国人が地震時に安心できる町作り」
1年3組代表 有働くん・坂口さん・嶋田さん
「未来の川を守るために~マイクロプラスチックと環境汚染~」
1年4組代表 中川さん・宮川くん・瀬戸さん
「山鹿市のフードロスの削減について~企業・自治体の取り組み~」
1年5組代表 井上さん・北岡さん・猿渡さん
「山鹿市の空き家対策」
岡本先生による講評の中で、「自分がこれだという面白いものを見つけ、どうやったらそれが出来るのかを考えたら、人間の能力は伸びる」とお話になられました。
【SS国語探究Ⅰ】水俣学連続講義①
9月30日(金)
1年2組グローバル探究コース(39名)を対象に、水俣学連続講義の第1回目を実施しました。
講師は 熊本学園大学特命教授 水俣学研究センターの高峰 武 先生です。
事前に高峰先生の著書『水俣病を知っていますか』についてレポートを提出し、そちらを元に講義をしていただきました。
以下、生徒の感想です。
私達はこれまで、水俣病の長い歴史と、その歴史の中で多くの人が傷つきながらもこの問題に向き合ってきたことを学んできました。水俣病の歴史は決して風化されませんが、歳月が経つにつれ、私達の世代の中には「過去の出来事」という捉え方が強まっていると思います。
私は今日の講義で水俣病についての自分の考えを持つことが大切であることを学びました。自分の考えを持つことで、未来に繋がっていきます。これからもっと水俣について調べ、理解することで自分の考えは形成されていきます。多面的に物事を見る姿勢を、水俣病に限らず、日常生活の中でも持とうと思います。
【SS数学探究Ⅱ】データサイエンス講義
9月26日(月)
2年2組グローバル探究コース(39名)を対象に、データサイエンス講義「財政教育プログラム」を実施しました。
講師は 財務省九州財務局財務広報相談室広報相談第一係長 右田 智也 様 です。
身近な「公共サービス」や「公共施設」などの予算案を行政担当者になったつもりで編成し、意見を出し合い、グループごとに発表、質疑応答を行いました。
ビックデータの活用法を学ぶとともに行政について考える機会になりました。
以下、生徒の感想です。
・日本の歳入、歳出、何に使ってるか、どうやって稼いでいるのかがわかり、勉強になりました。
・今までり前り前に過ごしてきたけど、財務大臣はじめ、様々な人達が色々なことを考慮しながら予算を立てていて難しいことだなと思いました。そして、グループ内でも意見が分かれたので、国民全員が納得できるような予算の作成はなかなかできないと実感しました。
・歳出歳入の割合を通して国の考え方を自分なりに考えることができ、国の財政を知り、理解することができました。
・日本の借金の深刻さがわかりました。日本の財政が、世界的に見て、負担とサービスのバランスが良くないものだとわかり、今後の日本について考える機会となりました。
【SS国語探究】水銀フリー講座
9月16日(金)
グローバル探究コース1年生が熊本県環境生活部環境政策課が実施している「水銀フリー出前講座」を受講しました。講師は国連環境計画国際技術センターの本多俊一様です。
講話を通して現在直面している地球規模の課題と水俣病との関連について学び、視野を広げました。
以下、生徒の感想です。
「目先の豊かさより長期的な結果を考えて動く」この言葉が心に残っています。水俣病も、チッソが汚染水を処理するための1億を削らなければ、その後の埋め立て工事や様々な補償にかかる4000億円を失わず、人々も、また美しい自然も損なわれることはありませんでした。原子力発電やプラスチックの問題もそうです。そう考えると、他人事ではないと思いました。
また、完全な水銀フリーは難しいものの、環境に優しいことを一つでも毎日行えば、少しずつ小さくても変わることを学びました。
水俣病を学ぶことは、世界の仕組みや環境問題を知ることにつながるので、グローバルに考える大切さを改めて知ることができたと思います。
私達は今、水俣学習のプレゼンづくりを行っていますが、熊本と国の関係だけでなく、世界に目を向けて、作成していきます。」
菊鹿中学校「プレゼン講座」
R4.9.14(水)
山鹿市立菊鹿中学校の1年生に向けて、本校職員の冨田教諭が「プレゼン講座」を行いました。
当日はスライド作成のポイントをお伝えしました。また、本校2年生3名が中学生のために「発表の仕方」の動画を作成してくれました。
菊鹿中学校の1年生は、作成したスライドを、10月8日(土)の文化祭で発表するそうです。素敵な発表になるよう、応援しております。
熊大ワクワク研究室訪問参加
熊本大学薬学部を訪問し、 和田 美貴代 特任准教授、薬用植物園技術主任の渡邊 将人様に個人研究についてのご助言をいただきました。
参加した生徒の感想
「自分の行っている研究への現実性や、スムーズに研究を進める方法などのアドバイスをいただき、これからの研究の方向性を決めることができました。とてもいい経験になりました。」2年耕さん
「アドバイスをいただき、テーマを少し変えてみようと思いました。学ぶことが多く、とてもいい時間になりました。」2年廣﨑さん
今後どのような研究になっていくのか、非常に楽しみです。和田 美貴代様、渡邊 将人様ありがとうございました。
【SSH】水俣フィールドワーク②
8月2日(金)「SS国語探究Ⅰ」の授業の一環として、1年2組25名が水俣にフィールドワークに行きました。その報告の後半です。
【班別フィールドワーク】13:30~14:30
午後は3つの班に分かれ、研修を行いました。
①「水俣病事件の科学的及び社会科学的検証」
講師:熊本県環境センター館長 篠原亮太さま
水俣病がチッソ工場の排水で汚染された魚介類を食べることで起きた、食物連鎖による重金属中毒であることはよく知られています。
篠原さんの講話では、メチル水銀生成反応やなぜ、人の身体に取り込まれたのかを、化学式等を用いて分かりやすく説明されました。
また、問題が拡大した背景に潜む、経済問題、貧困問題、都市と地方の格差問題、法の問題等、水俣病を考える上でのさまざまな視座を教えていただきました。
②「患者さんの暮らしと今も続く水俣病裁判」
講師:谷 由布さま 特別ゲスト:坂本しのぶさま
ヘルパーとして長年、患者さんたちの暮らしを支える谷さんと、胎児性水俣病患者である坂本さんのお話を伺いました。
生徒の感想より
「患者さんの何気ない生活が一瞬にして全く異なるものとなってしまったこと、症状や暮らしは患者さんによって違うこと、また、それぞれの方々の心情を知ることができて本当に良かったです」
「小・中学校の学習と比べて、水俣病の裏側まで学べました。今の水俣にもまだ課題は山積していて、水銀のことや裁判のことなど、大変だと思います。水俣に対する差別や、水俣病に対する差別也偏見をなくすためにも、まずはしっかり学んで、水俣・そして日本がより安心して暮らせるようにすべきだと思います。坂本しのぶさんが言われた“色々なことに対して自分も関係あると思って考える”ことをしていこうと思います」
③「水俣のお茶農家として」
講師:桜野園 松本 和也様
松本さんは水俣市で和紅茶を生産されています。ここで育てられているお茶は和紅茶の他、緑茶、ほうじ茶など現在6種類。1990年よりすベてのお茶を無農薬・無化学肥料で栽培しており、2005年からは肥料・農薬を一切使わない自然栽培にも取り組まれています。
【水俣病関連地フィールドワーク】14:30~15:30
最後に、吉永さんの案内の元、水俣病関連地を訪問しました。
①茂道
②坪谷(つぼたに・つぼだん)
1956年5月1日、一番最初の水俣病患者がこの小さな美しい岬から出ました。田中実子さんもその一人です。
現在、実子さんは24時間の介護を受けながら生活しています。
魚が豊富だった水俣の海も、現在は最盛期の10分の1くらいだそうです。原因の1つは護岸工事。自然に人が手を加えることで住めなくなった生物たちがいます。
生徒の感想より
「写真では白黒の風景しか見れないので、リアルの、色のついた鮮やかな実物とはとても同じ世界とは思えませんでした。それと同時に、白黒の写真の中で起こっていたことは、この現実の世界で起こっていたことだったんだと、当たり前のことを自覚させられました」
③百間(ひゃっけん)排水口
水俣病の”爆心地”とも言われる場所です。流された水銀量は最大450トン程度といわれています。
このフィールドワークは9月はじめに報告会を行う予定です。
9月16日には水銀フリー講座、
また9月30日からは熊本学園大学水俣学研究センターの先生方をお招きして5回の連続講座を実施します。
一つの問題を1年間かけて深く掘り下げることで、問題の多面性に気づくとともに、課題を粘り強く考える力を身につけていきます。
令和4年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会
今回、みらい創造科グローバル探究コース2年の3名が「バイオプラスチックの合成」というタイトルで全国のスーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会に参加してきました。
同じ高校生や大学の先生方にポスターセッションでしっかりと自分達の研究を発表することができていました。
また、様々な研究を見聞きすることで多くの刺激とやる気を得ることができたようです。
〔生徒感想〕
このような大きな場で、ポスターを作り、研究を発表することは初めてでしたが、人前で話すことや、質疑応答などでの対応力が身についたと思います。
発表では
「なぜ固くなるのか」「水質によって分解速度が変わるのか」「カゼインが多ければ多いほどいいのか」「柿渋溶液に含まれる柿渋の濃度は?」「カゼインプラスチックの分子構造は?」「プラスチックを薄くしても強度は変わらないのか?」
など科学的な質問を沢山受けました。
今後はそこをもっときちんと理解をするとともに、グラフなどでわかりやすく伝える方法や、実験などを行って証明できるようになりたいです。