授業実践(探究/ICT)

授業実践(探究/ICT)

【数科学探究Ⅱ】理想の缶詰の形は?

7/16(水)の2限目の数科学探究Ⅱは、「理想の缶詰の形」というテーマの授業でした。

前回の授業で、円柱の容積が一定のとき、表面積が最も小さくなるのはどんなときか?という問題を数学的に考察しました。

数学Ⅲで学ぶ「微分法」を用いることで、横から見たときに正方形に見える形のときだと分かります。

そこで、今回の授業では、実際に缶詰を計測し、理想形からどれだけズレているかを計算してみました。

すると、数学的には無駄の多いデザインであるものがほとんどでした!

授業の最後には、何故無駄の多い形のものを使っているのか考察しました。

「大きく感じる」「食べやすい」「美味しくみえる」「並べやすい」等、様々な意見が上がりました。

  

 

【数学Ⅲ】研究授業を実施しました

6月17日(火)3限目に数学科大嶽先生の研究授業が行われました。

3年生の理系生徒が対象で、内容は数学Ⅲ微分法の応用で「関数の近似値」の学習でした。

 

熊本第二高校のスーパーティーチャーである友田先生を始め、多くの先生方の参観のもと授業が始まり、大嶽先生も生徒たちも少し緊張していました。

 

まず、y=eの x=0 における接線 y=x+1 は x=0 の近辺( x=0.1)では y=ex と同じような値をとることを確認しました。

しかし、x=0.5 ぐらい 0 から離れると、y=ex と y=x+1 には差が出てしまいます。

y=x+1 に変わって、もっと精度の高い y=ex の近似式を探し出すことが今回のミッションです。

 

難題に試行錯誤しながら取り組んでいます。

 

大嶽先生は、少しずつヒントを与えながら導いてくれます。

 

 

生徒の頑張りは、大嶽先生の指導を熱くします。

 

熱心に解き進める生徒が多数。互いに教え合いながら進めています。

 

1次近似式からスタートし、2次近似式、3次近似式、・・・と進み、最後はn次近似式までたどり着きました。

終盤には、「このnを無限大に飛ばしたくなるよねぇ」と、高度な発言も出ていました。

 

最後は、グラフを視覚的に確認。1次、2次、3次、・・・と増えていくとグラフが近づいていきます。

また、2次近似式を作り出す際に用いた第2次導関数でグラフの凹凸が調べられることの意味も分かり、生徒たちは「なるほど~」という言葉が聞こえてきそうな表情をしていました。

 

授業が終わり、4限目は友田先生と本校の数学科の先生で授業の振り返りを行いました。

友田先生からは授業の講評を頂き、今後に向けてのアドバイスも頂きました。

大嶽先生は、熱心に質問し、授業の改善に意欲的でした。

 

6月16日~20日公開授業週間に合わせて実施された今回の研究授業は、生徒たちにも、大嶽先生にも、参観した他の先生方にも多くの学びが得られるものとなりました。

この期間中には他にもいくつかの教科で研究授業を予定しています。研究授業でない授業も参観可能です。

「数科学探究Ⅱ」発表会を実施しました(3年AS・理1)

 本日の2時間目、学校設定科目である「数科学探究Ⅱ」レポートの発表会が行われました。これは、数学に関連することで自分が探究したいトピックをそれぞれ設定し、自分で調べたり実験・検証したりした結果をレポートにまとめ、それを小グループで発表するというものです。生徒たちは4名前後の小グループに分かれ、交代でそれぞれの探究内容を発表し、相互評価を行いました。

 授業前の休み時間にはやや緊張していた生徒もいましたが、始まってみるとアットホームな雰囲気で発表が進み、笑顔もよく見られました。発表者はジェスチャーなども交えながら分かりやすく説明する工夫をしており、質疑応答の時間には活発に質問も出ていました。3年間の探究活動で培ってきたプレゼンテーション力が、ここでも活かせていますね!


 下記は、本日発表されたレポートのタイトルの一部です。


 ・黄金比はなぜ芸術や自然に多く使われ存在しているのか

 ・ネットを越えたい! バレーボールのサーブの速度と角度

 ・グリコじゃんけんの最適戦略

 ・ドーナツのひみつ

 ・エントロピーと消費者行動

 ・石取りゲームの必勝法


 他にもユニークで面白そうなものがたくさんあり、全部の発表を聞いてみたい気持ちになりました。この1時間の発表会を通して、それぞれの生徒が日常生活や自分の興味関心に基づいて意欲的に探究活動に取り組んでいることが伺え、また、発表する側も聞く側も楽しそうに活動している姿が印象的でした。

【古典探究】あなたが清少納言だったら・・・。

本日、国語科「古典探究」の研究授業が行われました。

授業内容は、随筆『枕草子』の「「中納言参りたまひて」です。

授業では、前時までに学んだ文章内容を参考に、清少納言の心情を考察しました。

グループワーク後の意見発表では、様々な意見が出され、遠い昔の人であっても私たちと変わらぬ心情(心の動き)を持って日々を生活していたことを再確認(探究)しました。

昨年度より研究授業では、指導案を大きく印刷し、教員間の意見交換を集約する工夫を実践しています。

今回も活発に意見交換がなされていました。

【総合理科:物理分野】人の反応時間を測定しよう

総合理科の時間に、ペアになって何やら実験をしています。

一人が定規を落とし、一人がキャッチしています。

その後、キャッチまでに落ちた距離を定規から読み取っていました。

これは人の反応時間を測定する実験で、読み取った距離と物理の公式を使って人の反応時間(キャッチまでの時間)を計算していました。

中には相手の定規が短くて(なんと10cm!)キャッチできずに、教室の50cm定規を使用したペアもありました。

何気ない行動を、測定と物理の公式を使って探究する物理の醍醐味を、楽しく学ぶ授業となりました。

※「総合理科」とは天高オリジナルの科目で、物理・化学・生物・地学の基礎的な内容を学ぶ科目です。

School Promotion Video Project! Vol.3

 本日、学校紹介動画のクラス代表発表を行いました。この「動画制作」は、各クラスに割り振られたテーマに沿って5,6人のグループで学校紹介の動画を英語で製作するという、3学期のパフォーマンステスト代替という位置づけの活動です。今日は、先週行われた上映会後の投票の結果、「クラス代表」となったグループを、授業の冒頭で表彰しました。

 手作り「メダル」をALTのWilliam先生にかけてもらった生徒たちは、照れくさそうな表情ながら嬉しそうでもあり、中にはメダルをかけたまま1時間授業を受けていた生徒もいました!

  代表グループには、これから動画に字幕の訂正や音量の調整など、少々手直しをしてもらい、春休みには志願してくれたナレーターのナレーションを加えます。来年度のはじめには5クラス分合わせた「完成版」をリリース(?)できる予定です。各クラスの個性が詰まった動画、合わせると更にユニークなものになることでしょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 At the beginning of English classes today, we had a little award ceremony.  This is to acknowledge those who were chosen to be representatives for the promotion video making project in each class.  William-sensei gave each winner a “medal” (made with some sweets as you can see). Every winner looked a little shy but proud of the award. Some students even kept wearing their medals during the class!

   The winning groups need to do some editing on the video, and we will add narrations by volunteer students. In April, hopefully we can “release” the completed video, which means the all five videos together with some narrations to connect them. It will surely be a very unique and fascinating video! We can’t wait to watch it soon!

School Promotion Video Project! - Vol.2

 本日の英語コミュニケーションⅡでは、各クラスで制作した動画の上映会をしました。同じテーマに沿って制作したとは思えないくらい、どの動画も個性豊かなものに仕上がっています。表や図を使ったり、字幕を工夫したり、日頃の英語の授業や探究活動で培った「伝えようとする力」があらわれていました。そして、どの班も動画がおしゃれ&洗練されているのには驚かされます。さすが日頃からデジタル機器に親しんでいる高校生ですね!

 授業後のアンケートでは、「楽しかった」「班で協力できた」「英語を楽しんで使うことができた」という多くの肯定的な意見が寄せられました。また、聞き取りやすいナレーションや構成の工夫など、他の班の発表からも多くを学ぶことができたようです。ALTのWilliam先生も、それぞれの班が短時間で個性あふれる動画を作成したことに感銘を受けている様子でした。反面、字幕の英語の綴りが間違っていたり、ナレーションの音量や質に課題があるものもありました。これからの課題ですね。

 今回のプロジェクトを通して、生徒たちの輝く姿をたくさん見ることができました。「英語は苦手」という生徒が笑顔でナレーションを考えていたり、動画編集が上手な生徒が他の班にレクチャーしていたり。お互いの良さを認め合う、素敵なプロジェクトになりましたね! さて、クラス代表はどのグループになるでしょうか? 来週月曜の結果発表をお楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Today in English Communication II, we watched the finished promotion videos in class. Although all the videos in the class were created on the same theme, each came out very unique. Listening to other groups, students learned things like good use of charts and diagrams, or creative use of subtitles. We teachers were also surprised at how stylish and cool the videos were. The young are talented in using digital devices indeed!

 After watching the videos, students looked back on what they have learned through the project. Almost all wrote positive comments, such as  "It was fun," "We were able to cooperate as a group," and "I enjoyed using English.” William the ALT, was very impressed with how each group created a unique video in a short period of time. On the other hand, there are some problems in some videos; there were some subtitles spelled incorrectly, and some were hard to hear as the volume and quality of the narration needed improvement.

 Through this project, we were able to see the students shine. Students who are not confident in English were smiling while making narrations. Also, there were many other “video editing masters” who looked happy lecturing the others. It was a wonderful project in which we recognized each other's strengths! 

    Now, we’re sure our students are feeling relieved after completing the hard work. Well done, everyone! Please wait until Monday next week to see which group will be the class representative!

【総合理科】ミニ課題研究(地学分野)発表会

学校設定科目として昨年度から実施している「総合理科」では、ミニ課題研究を行います。

ミニ課題研究は物理・化学・生物・地学の4分野全てで行われており、学校周辺を流れる町山口川を共通の題材としています。

地学分野では、学校周辺の浸水ハザードマップから読み取れる浸水深の違いについて、その理由を考察しました。

本日は考察をまとめたレポートの発表会を行いました。

各自が考察を現地での写真や先行研究調査をもとにまとめたレポートを報告しました。

写真を対比させて説明したり、先行研究の内容を活用して考察を展開したりと、これまでの課題研究(天草サイエンスⅠ)での学びが生かされたものとなっていました。

本校では通常授業に探究の場面を設定する「天高版探究型授業」を実施しており、本授業は探究場面「C2:考察し結論を導く」を設定した授業となります。これは本校が育成を目指す5つの力の内「C:情報を処理する力」の育成につながるものです。

<発表の様子>

<町山口川での観察の様子>

英語コミュニケーションⅡ School Promotion Video Project!

 英語コミュニケーションⅡでは、今月、「学校紹介ビデオ制作」のプロジェクトを行っています。くじ引きで決定した各クラスのテーマに沿った学校紹介動画を英語で作り、海外の方に見ていただこうと頑張っているところです。

 各班のテーマは以下の通りです。

 2−1:授業

 2−2:部活動

 2−3:課外活動

 2−4:学校行事

 2−5:学校の施設

 いよいよ、提出締切は今週木&金になりました。写真は今日の授業の様子です。どのシーンを使うか、ナレーションをどうするか、色々と知恵を出し合っています。得意なイラストを活かしたり、かっこいい動画を用意したりと、どの班も工夫を凝らしている様子。静かな環境を求めて廊下や中庭、トイレで録音している班までいます!

 各班の動画が完成したら、クラス上映で各クラスの「ベスト動画」を選び、5クラス分を合わせて1つのプロモーションビデオを作ることになっています。さて、選ばれるのはどの班でしょうか。それぞれの個性溢れるビデオの完成を楽しみにしています!

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    In English Communication II class, students are working on the "School Promotion Video” project this month. They have been working hard to make a school introduction video in English for people overseas to watch. Each class is working on a different part of the video, and the themes of each group are as follows: 

   Class 1: Classes 

   Class 2: Club Activities

   Class 3: Extracurricular Activities

   Class 4: Events 

   Class 5: Facilities

   The submission deadline is this Thursday & Friday.  As you can see in the pictures above, the students are exchanging ideas on which scenes to use and how to narrate them. Some students even went outside to record - actually it was such a beautiful day and it was so relaxing in the courtyard!  All the groups seem to be enjoying themselves a lot. Once they’re done, the best video of each class will be chosen, and “the best five” will be combined to make the “School Promotional Video.” Now, which group will be chosen? We are looking forward to the completion of the video, each full of individuality! 

数科学探究Ⅰ「シャボン玉実験!?」 / Soap Bubble Experiment!?

 今日の数科学探究では実験を行うとのこと、とても面白そうだったので教室にお邪魔しました。何かの物体と液体が入ったバケツを手に授業を開始した先生。これから何が起こるのかと、みんな、わくわくした顔で教壇を見つめています(なんとALTのウィリアム先生まで見学にいらっしゃいました!)。

 チャイムが鳴り、満を持して(?)バケツから登場したのは正四面体や立方体のモデルの数々。ここで、先生からの発問です。「それぞれの図形にシャボン玉液をつけるとできる膜の形は、どうなるでしょうか?」なるほど、中に入っているのはシャボン玉液だったんですね!

 生徒たちは、周りと相談しつつ様々な予想をしています。意見が出尽くしたところで、「答え合わせ」! それぞれの図形をバケツに沈め、そっと取り出してみます。さて、膜はどこに張っているのでしょうか...? 

 今回は3つのモデルを使って同じように実験をしてみました。さて、ここで本題。どうしてこのような膜の張り方になるのでしょうか?? 生徒たちは顔を見合わせています。どうも、この理由を知るヒントの1つは、「安定」という言葉が鍵になりそうです。なお、正四面体の中の膜は「メタン」と同じ構造をしているとのことですが、これを読んでいるみなさん、この形に見覚えがありますか?

 しばらく考察を行った後、生徒たちは実際に膜の面積や角度を計算することになりました。中には化学の資料集を持ち出して情報を得ようとしている生徒もいます。予想した膜の張り方と、実際の膜の張り方では、何が違うのか? まさに「数学と化学の融合」の数科学探究。みんなが楽しみつつ、真剣に学習している様子が印象的でした。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  In today's “Math-science explorationⅠ” class, the teacher was going to use an interesting experimental tool, which looked very interesting. She started the class with some objects and a bucket of liquid in her hand. Everyone was staring at her with excited faces, wondering what was going to happen. 

   When the chime rang, models of tetrahedrons and cubes appeared from the bucket, with a question from the teacher: "What will the shape of the bubble-soap films be after dipping each shape in the liquid?" I see, it was the soap bubble solution she had in the bucket!

 The students consulted with their classmates and made various predictions. When all the opinions had been expressed, the teacher showed them the answer using the models and walked around the classroom so that everybody could see them. She tried the same experiment using three different models. 

   Now, here is the main question. Why are the films stretched like that? The students look at each other. Apparently, one of the clues to understanding the reason for this is "stability."  By the way, she explained that the film inside the tetrahedron has the same structure as "methane" (sound familiar?).  

   After a short discussion, the students were asked to actually calculate the area and angle of the films. Some students brought out their chemistry resource books to get some information. What is the difference between the predicted films and the actual ones? This is truly a "fusion of math and chemistry" class. It was impressive to see everyone having fun while learning seriously.