SSHの授業
SS国語探究「国語×化学」クロスカリキュラム①
11月14日(月)1年2組グローバル探究コース39名を対象に、国語×化学のクロスカリキュラムを実施しました。テーマは「どうすれば水俣病は止められたのか~科学・歴史を学ぶ意義~」です。
これまで主に社会科学的な視点から捉えてきた水俣病を、高校化学の視点で掘り下げていきました。
「水俣病にまつわる『科学・科学』を正しく理解しましょう」という言葉でスタートした授業、
水銀とはどういうもの? どんな種類がある?
毒性の強さと水に溶ける・溶けないの関係は?
当時チッソは何を原料にして、何を合成しようとしていたの?
メチル塩化水銀はどのようにして生じたの?
次々と出される問いかけに、懸命に答えを考えます。
亜鉛や銅を塩酸に溶かして観察をしました。
アセトアルデヒドの匂いを嗅いでみました。
最後に、水俣病はどうしたら防ぐことができたのか。どの段階で間違えたのかを化学の視点から振り返ってみました。
次回の国語探究も「国語×化学」のクロスカリキュラムです。
今日の授業をさらに掘り下げていきます。
「科学の甲子園」出場
11月13日(日)科学の甲子園熊本県出場校選考会に出場しました。
参加した2年生のメンバーです。
科学の甲子園では、6人1チームで理科、数学、情報の筆記競技と実技競技に挑みます。
文化祭と時期が重なり忙しい中、放課後の時間を使って直前まで筆記、実技の対策を頑張ってきました。
本番直前。校長先生、教頭先生も激励に来てくださいました。
試験は非公開で行われましたので、競技の様子はお伝え出来ませんが、実技競技で制作した「シャトルウィンドカー」の走行タイムは、3位まであと1秒足らずの22秒という大変良い結果でした。
参加した皆さん、お疲れさまでした。大健闘でした。
SS国語探究「水俣学連続講座⑤」
11月7日(金)、1年2組グローバル探究コース39名を対象に、第5回水俣学連続講座が実施されました。
講師は熊本学園大学水俣学研究センター長の 花田昌宣(まさのり) 様です。
9月よりスタートしたこの講座も本日で最終回。
今までの学びを振り返りながら、水俣病の課題を「企業・科学者」「市民・漁民」「患者/被害者・法」の観点から改めて掘り下げ、全体像を捉えていきました。
(生徒の感想)
5W1Hの観点で見直した時、分かっているつもりで分かっていなかったことに改めて気づきました。当時、伝染病でないことは感染経路がたどれないことからも明白であり、漁師の方々はチッソの排水が原因であることを海の異変から知っていました。チッソという大企業の、高い技術や知識を持っている人たちが引き起こした人災であることを改めて学びました。
今後は3月の発表会に向けて9つのテーマを設定し、グループ毎に学びを深めていきます。
SS国語探究「水俣学連続講座④」
10月25日(金)1-2組(グローバル探究コース)を対象に、第4回水俣学連続講座を実施しました。
講師は熊本日日新聞社編集局・地域報道本部社会の石貫謹也(いしぬき きんや)様です。
今回は報道機関の立場から、「記者の目線で捉えた水俣」について語っていただきました。
以下、生徒の感想です。
「私は水俣病について探究する前までは、何十年も国や県と闘っている方々が居て、今も苦しんでいる方々がいらっしゃることを知りませんでした。公害の負の部分は知っていましたが、その背後に、『豊かさを追い求める人間』がいたことには気づいていませんでした。今回は記者という立場からのお話を伺う中で、ネットや本で調べただけでは分からない、取材時に石貫さんが感じたこと・考えたことを知ることができ、とても貴重な体験でした。講義を受ける中で、水俣病を終わらせないよう伝え続けることが大切だという思いを強くしました。」
【科学の甲子園県予選】実技競技の対策
11月13日(日)に実施される「科学の甲子園」県予選に向けて、事前公開された実技競技の対策を考えました。
科学の甲子園は、6人一チームで、数学・理科・情報分野の筆記試験と、実際に「もの」を製作する実技競技に臨みます。
今年の実技競技の課題は「シャトルウィンドカー」の製作。
まずは「シャトルウィンドカー」について調べました。
部品が揃ったら、試作をしていきます。
SS国語探究「水俣学連続講座③」
10月21日(金)、グローバル探究コース(1年2組)を対象に、水俣学連続講座を実施しました。
講師は熊本学園大学水俣学研究センターの井上ゆかり先生です。
今回で3回目となる講座のテーマは「不知火海沿岸漁村の暮らしと水俣病」。
不知火海の海流の流れと被害の分布等、様々な科学的データを元に講義をしていただきました。
以下、生徒の感想です。
「今日の講話の中で印象に残ったのは『中立って何だろう?』という原田医師の言葉です。水俣病認定患者である岩本さんのお父さんが庭先でしゃがんで包丁で魚をさばく写真があります。その写真を見て、熊本県は『症候は認められないか、認められるとしても軽度であった。昭和48年の両親の写真でも起⽴時の姿勢に異常は認められない。
(略)したがって、原告の両親が認定患者であることから、直ちに原告がメチル⽔銀中毒症を発症するに⾜りるだけのメチル⽔銀暴露があったとはいえない』と告げたと聞き、衝撃を受けました」
この連続講座もあと2回です。次回は本校卒業生でもある、熊本日日新聞社の石貫様がご来校くださいます。
大学出前講座
10月19日(水)、SSHの活動の一環として、受講を希望した生徒に向けた大学出前講座を行いました。講師には九州工業大学の楢原先生をお招きし、情報工学が活用され駆使されている研究開発の世界、これから広がる機会情報工学分野の新しい可能性についてお話をいただきました。
講義テーマ「情報と機械が生み出す第4次産業革命の世界」
講師 九州工業大学 情報工学研究院 教授 楢原 弘之先生
グループディスカッションの様子です。
大学での研究活動の紹介を交えながら「機械と情報の世界動向」、「アクティブラーニングの意義」、「新しい世界を生み出す"3Dプリンター"の魅力」についてお話をいただきました。
謝辞の中で2年生の黒田さんが「ぼくたちが25年後の日本を明るくできるようにしていきたいです。」と述べ、楢原先生からは「25年後はみんなが引っ張って、より良い世界を作ってください。」と激励の言葉をいただきました。
クロスカリキュラム職員研修を実施しました。
本校では、教科横断型の授業「クロスカリキュラム」を実施しています。
クロスカリキュラムの更なる実践のため、10月12日に職員研修を行いました。
研修では、
〇クロスカリキュラムを行う意義
〇クロスカリキュラムを行う上での課題(職員アンケートの結果から)
〇先生方はどの科目と一緒に授業にしたいか
等について担当教諭から説明がありました。
スライド-実施したクロスカリキュラムの授業方式の説明
スライド-クロスカリキュラムを行う意義は?
スライド-実は、たくさんの科目の先生が、物理と一緒に授業をしたいと思っていました!
先生たちも日々勉強していきます。
YSPⅡ中間発表
10月6日(木)2年生の課題研究中間発表会が実施されました。
2年生は6つの分野に分かれて、個人で課題研究を進めています。
4月から取り組んできた課題研究、研究も深まりつつあるこの時期に、各分野の専門家を講師として招き、助言をいただきました。各分野代表生徒3名の発表を元にしながら、7名の先生方からデータの取り方や活用方法、分析方法について丁寧に教えていただきました。
① 科学分野 講師:崇城大学生物生命学部応用微生物工学科教授 長濱 一弘 様
東海大学文理融合学部人間情報工学科教授 村上 祐治 様
発表
池田杏鈴さん「牛糞の臭いは消すことができるのか」
山口颯太くん「温泉と風呂でのリラックス効果の違い」
部良本光明くん「廃棄された半導体の有害物質をなくして安全に廃棄する方法」
② 人文科学 講師:熊本大学文学部コミュニケーション情報学科現代文化資源コース 准教授 日髙 利泰 様
発表
中山雄真くん「日本に住んでいて英語の次に必要な言語は?」
池田莉穏奈さん「テーマパークの音楽の秘密」
石坂 翔さん「国ごとに異なるwebデザイン」
③ 教育・社会 講師:熊本大学大学院教育学研究科教授 田口 浩継 様
発表
井口琉歌さん「放射能の処理について」
黒田美海さん「人口流出を防ぐには」〜人々の考え・心理から対策を立てる〜
山下結子さん「LGBTの理解を深めるためにできること」
④ 医療・看護 講師:熊本保健科学大学看護学科助教 原口 真由美 様
発表
中田千鶴さん「男性看護師を増やすことにより将来予想される看護師不足を解消する」
古江文佳さん「赤ちゃんポストのこれからのあり方とは」
野見山汰人くん「放射線治療が普及するには」
⑤ 地域・防災 講師:熊本県立大学総合管理学部教授 上拂 耕生 様
発表
丸山明人くん「行政アプリでもっと便利に〜より地域に愛されるアプリにするために〜」
志垣伊王那さん「お米プロジェクト」〜地元の食材を生かした商品開発を目指して〜
大嶋恒希くん「ハザードマップの周知方法」
⑥ スポーツ健康科学 熊本保健科学大学保健科学部リハビリテーション学科理学療法学専攻 講師 本田 啓太 様
発表
小田凌大くん「山鹿市の魅力ある訪問介護をつくる」
社方貫路くん「ストレスとスポーツの関係性」
塩田紗恵さん「バスケットボールにおける効果的なウォーミングアップの方法」
【SS国語探究Ⅰ】水俣学連続講座②
10月7日(金)1年2組(グローバル探究コース)39名を対象に第2回「水俣学連続講座」が実施されました。
講師は胎児性水俣病患者で、現在語り部をされている永本賢二さまです。
永本さんの話される言葉はとても心に響くもので、生徒からは「症状を軽くするためのリハビリはどのようなことをされていますか?」「水俣病の呼称について、メチル水銀中毒症に変えるべき、という声もあるけれど、永本さん自身はどう思われますか?」など、様々な質問が出ました。
以下、生徒の感想です。
「胎児性水俣病は、お母さんのへその緒をとおし、メチル水銀が赤ちゃんの体内に入り、水俣病になって生まれた‥‥今までの学習の中で知識としては知っていました。講話の中で、幾度も“嫌だった”という言葉が出てきたことがとても印象に残りました。改めてこの水俣病は風化させてはいけないと思いました」