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2024年3月の記事一覧

【ATⅠ】お茶日和! / An Ideal Day for A Cup of Tea?

 春休みが始まって早1週間。あれ? 春休み中だというのに教室から何だかにぎやかな声が聞こえてきます。突撃してみると、机をくっつけて何やら作業中の2年生でした。ATⅠの研究活動のために集まっているとのこと、各々の手にははさみが握られ、オリーブの葉を切っているようです。この葉っぱ、実は天草高校のご近所の「本渡南小の運動場」直送。実は、12月の台湾研修のときに、オリーブの実を分けていただいて以来のご縁です。今回も快く許可をいただけたとのこと、本当にありがたいことです。大事に使わせていただきます!

 さて、しばらくすると「オリーブ班」の班員たちは家庭科室に大移動。市立図書館から借りた資料を手に、「オリーブ茶」の製作に入るそうです。葉を洗ったり、熱湯で下処理をしたりと作業を進める一方、手の空いた生徒はオリーブの葉に含まれるポリフェノールを検出する方法について調べています。そう、ただの「調理実習」になってしまっては、探究活動にはなりません。「どんな数値を取りたいのか」「何と比較するのか」などなど考えながら研究を進めていくのが大事ですね! 本格的なカメラでしっかり記録も取りつつ、和やかに、かつ、てきぱきと作業を進める生徒のみなさんでした。

 3年生のATⅡでは、研究の成果を7月のARP探究成果発表会で発表したり、天草や世界に「提言」したりと、ATⅠから行ってきた研究の結果を分析し、まとめていく必要が出てきます。週1時間という限られた時間だからこそ、計画的に研究を進め、信頼できるデータを蓄積していきたいものですね。

 

 One day, during spring break, we heard some lively voices coming from a classroom.  With scissors in each hand, students were cutting olive leaves. These leaves were picked in the "playground" at Hondo Minami Elementary School, a neighbor of ours. In fact, another study group visited them for olives in December. We are very grateful that they kindly helped us again this time.  

   After cutting the leaves, the students of the "Olive Group" moved to the cooking room. With a book borrowed from the city library in hand, they were planning to make some olive tea. While some students were pre-treating the leaves with boiling water, some were researching how to detect polyphenol contained in the leaves. Yes, the students cannot just “cook”, they must “study” olives as well -  they must think about what kind of data to obtain, or what to compare the results with, and so on. But don’t worry, these students are smart enough to know what to do!

 In the third grade AT II, students will have to analyze and summarize the results of their research conducted since they were 2nd graders. They will need to present the results of their research at the ARP Research Results Presentation in July, and make "proposals" to–at first–the locals, then eventually to the world! With a limited time of one hour per week, students need to systematically carry out their research and accumulate reliable data. Good luck!

【SSH】ARP探究成果発表会 / ARP Inquiry Research Presentations

 本日、天草市民センターにてARP(Amakusa Research Process)探究成果発表会を実施しました。ステージでは台湾研修報告に始まり、研究発表としてはASⅠ(1年生)の代表6班とASⅡ(2年ASクラス)の代表4班に加え、アメリカ・モンタナ州にあるカーター郡立博物館の学芸員であるネイサン・キャロル博士の講演もありました。ASⅡの化石班の発表と学芸員講演は全て英語で行われ、生徒たちが英語でのプレゼンテーションに必死でついていこうとする姿、何とか英語で質問しようと奮闘する姿も見られました。

 体育館ではポスター発表を行いました。ASⅠの38班、ASⅡの8班、科学部の2班、卒業生の2名が前半・後半に分かれての研究発表を行いました。生徒たちは実験に用いた模型を見せたり、ジェスチャーを使ったりしながら、それぞれの研究について熱のこもった発表をしていました。

 2年ASクラスにとっては、今回の発表会は学校のSSH事業の中心として活躍する初舞台となりました。受付やステージ裏での運営、体育館での司会進行等、市民センターのあちこちで周りを見ながらきびきびと動いている姿はとても頼もしいものでした。ステージ発表は初めての生徒がほとんどでしたが、堂々とした発表の様子や分かりやすいスライドからは、今日の発表に向けてスライドに工夫を重ねたり、練習を繰り返してきたことが伺えました。

 1,2年生のみなさん、本日はお疲れさまでした。ご観覧いただいた来賓の皆様をはじめ、ご来場いただいた方々、オンラインで視聴いただいた皆様、本当にありがとうございました。生徒たちの探究はこれからも続きます。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

   

   Today, the ARP (Amakusa Research Process) Inquiry Results Presentation was held at the Amakusa Civic Center. We had eleven presentations on stage, including a guest lecture by Dr. Nathan Carroll at Carter County Museum in Montana. 

 In the gym, poster presentations were given by over 50 groups.  There were also two poster presentations by graduates, which attracted so many students.  The students gave enthusiastic presentations about their research, showing models used in their experiments and using gestures.

 For the students in AS class, this presentation was their debut as participants playing an active role. They were working so diligently in various areas of the Civic Center, such as at the reception desk, backstage, and in the gym as moderators, keeping a close eye on their surroundings. Although it was the first time for most of the students to give a presentation on stage, their magnificent presentations and easy-to-understand slides showed that they had been doing so much for today's presentation.

 Thank you to all the guests and visitors who came to see the event and to those who viewed it online. The students' exploration will continue in the future. Please stay with us!

<研究発表:ステージ>

<カーター郡立博物館の学芸員であるネイサン・キャロル博士の講演>

<研究発表:ポスター>

【ATⅠ】校内ポスター発表会 / Poster Presentation at School

 本日のATⅠでは、1年間の研究に関するポスター発表を実施しました。10月の中間発表会以来ということもあり、担当以外の先生方に向けて発表する機会はなかなかないこともあり、生徒たちは少々緊張した面持ちです。

 今回の発表は6分+質疑応答2分。生徒達は、これまでの実験や調査の結果について、ポスターを指し示したり、ジェスチャーを使ったりしながら、他の班に伝えようと頑張っていました。中には3分半ほどで発表が終わってしまう班もあり、その分長くなった質疑応答に一生懸命答えていました。核心をつく鋭い質問も多く出て、とても学びの多い発表会となりました。

Today, we had a poster presentation in ATⅠ. The students were a bit nervous because it has been a while since their last presentation in October.

 Each group had a 6-minute presentation and a 2-minute Q&A session afterwards. The students tried their best to tell others about the results of their experiments and investigations so far, pointing to their posters and using gestures. Some of the groups finished their presentations so quickly, which required them to have a longer Q&A time. There were many questions that got to the heart of the matter, and the presentations became very informative.

【ASⅠ】ARP探究成果発表会に向けての発表練習

いよいよ来週火曜日に迫ったARP探究成果発表会に向けて、発表練習が行われていました。

練習は作成したポスターを使って行いました。

本番さながらの練習となるよう、質疑応答まで行いました。

鋭い質問も出て、答えられないこともあり、良い練習となったようです。

本番も頑張ります。

<発表練習の様子>

<練習前の打合せ・準備の様子>

【科学部】熊本県水産研究報告及び普及事例合同報告会に参加しました

科学部の卒業生が「熊本県水産研究報告及び普及事例合同報告会」に参加しました。

この会は県の水産センターが実施し、水産に関連する研究報告が行われます。

普段聞けない貴重な内容も発表中にあり、大変勉強になりました。

参加した卒業生4名は水産に関連する大学に進学する予定です。

(卒業しているので、スーツ姿でやってきました。新鮮です。)

この経験を4月からの大学生活に生かして欲しいと思います。

水産研究センターの方々ありがとうございました。

 

【AS・AT】SSH特別講演会 / SSH Special Lecture

 本日、シンガポールの南洋理工大学(NTU)の佐藤裕崇教授をお招きして、SSH特別講演会を実施しました。佐藤教授は世界で初めて、昆虫とコンピュータを融合した「サイボーグ昆虫」を開発した方です。NTUの機会航空学科にて研究室を開かれ、災害現場で人命を救うために「サイボーグ昆虫」を応用されています。

 講演では、他で開発されている「飛行ロボット」と比較して「サイボーグ昆虫」にどのような利点があるかをはじめ、研究の経緯や内容について詳しくご紹介いただきました。壁に直面しても諦めず、様々な工夫や試行錯誤を重ねることの意義を、実体験を基に分かりやすくお話しいただきました。

 研究のお話に加えて、ご勤務されている南洋理工大学やシンガポールについてもご紹介いただきました。シンガポールの安全面や暮らしやすさに始まり、他国の災害時にも真っ先に救助に向かうほど「災害救助」が重視されていること、NTUの学生の学ぶ姿勢や、学生同士で刺激し合い、良い雰囲気で研究に打ち込んでいる姿などを伺い、シンガポールや海外の大学の様子が少し身近になった気がしました。また、英語を使えるようになることで自分の可能性を広げられること、必ずいる「批判する人」を気にすることはないということ、スーパースターではなく「Niche」を目指すことの意義などについてもお話しいただきました。

 長時間の講演でしたが、生徒たちはそれぞれの進路希望と重ねあわせ、メモをとりながら真剣な眼差しで講演を聴いていました。文系・理系問わず、探究活動を行っている全ての生徒の学びとなり、将来につながる貴重な100分となったのではないかと思います。佐藤先生、本当にありがとうございました。

   Today, we invited Professor Hirotaka Sato of Nanyang Technological University (NTU), Singapore, to deliver the SSH Special Lecture. Professor Sato is the world's first developer of "cyborg insects," a fusion of insects and computers, and has opened a laboratory at NTU, where he is applying "cyborg insects" to save lives at disaster sites.

 In his lecture, he explained in detail the background and content of his research, including the advantages of "cyborg insects" compared to some flying robots being developed elsewhere. Based on his own research experience, he told students the significance of not giving up when faced with obstacles, and of making various innovations and trial-and-error attempts.

 He also introduced us to Singapore and what NTU is like. He talked about how safe and comfortable it is to live there, and the importance the country places on disaster rescue, which he has devoted himself to. He also told us about the eagerness which NTU students have in learning.  After listening to him, we felt Singapore and the students’ lives to be more familiar. Later in his lecture, he said that the capability of English can expand our possibilities. He also told us not to worry about the "naysayers," who always complain or object to what we do. In his words, we can aim for a “niche" rather than becoming a superstar.

 Students were engaged in his unique and outstanding lecture, taking notes busily. It was an unforgettable 100 minutes for all students and us teachers, to learn and think about how to expand their own possibilities. 

【科学部】環境DNA分析、始めました

科学部ホタル班は、自分たちが考案した保護施設を利用した保護活動に取り組んでいます。

次年度から天草各地に保護施設を設置する予定ですが、その効果の検証も重要な研究活動の一つです。

そこで環境DNA分析を行うことにしました。

本日は分析用の試料を採水しました。

今後、採水した水からDNAが取り出せるか実験し、検証の材料としていきます。

忙しくて大変ですが、一生懸命やっている生徒の姿から保護に対する思いが伝わってきました。

【科学部】佐藤教授(南洋理工大学)とのディスカッション

シンガポールの南洋理工大学で昆虫サイボーグを活用した人命救助の研究をされておられる佐藤教授と科学部がディスカッションを行いました。

科学部の研究発表に対して、熱く指導していただきました。

生徒たちはまだまだ自分の研究が不十分なことに気づき、ディスカッション後には改善策を考えていました。

今後の研究に生かしてくれると思います。

佐藤先生、ご多用な中ありがとうございました。

【ASⅡ】超集中(?)の2時間 / Two weeks to go!

 今日はARP探究成果発表会前の最後の授業時間ということで、どの班も1秒も無駄にしないよう、必死に研究を進めたりデータをまとめたりしています。英語の発表を控えている「化石班」は、助っ人William先生とディスカッションしながら、英語の発表スライドと原稿を手直ししています。「魚糞」班は、加熱していない魚糞を肥料にして育てているアマモの瓶中の水のPHを計測しているところです(今日のPHは8.2とのこと。今後、アルカリ化が進んでアマモが枯れていくという予想)。「走り」班はドローンを手に、これから外に飛び出します!

  物理室にもうかがいしました。「テトラポッド」班は水槽を使って実験中です。青い装置は「力学台車」といい、バネの伸びで力を測り、計算で振れ幅(波の振幅)を求めるそうです。「ししおどし」班が制作中なのは「ししおどし3号(バネなしバージョン)」。ペットボトルの軌道を確認しながら、川での使用に耐えうるボディに仕上げていっています。両班とも楽しそうなこと!

 先生方もあちこちの班で、生徒たちの研究に対して愛のある「つっこみ」をしています。化石班では、「コロニーの判定を80%にした、その数字の根拠は?」との指摘。魚糞班では、「アルカリ化の原因を魚糞と特定する根拠は? アマモは、どの部分から、どのように枯れていく?」という問いかけ。「何となく」や「多分これくらい」のような「感覚」で研究を進めてしまうと、より説得力のある考察から遠ざかってしまいかねません。なぜこの方法で実験をするのか? 対照実験は必要ないのか? その結論に至る根拠はどこにあるのか? 他の可能性はないのか? 数値を集めようと必死になるあまり大切なことを見落としていないか、時に立ち止まって考えることも大事なのかもしれませんね。

 さぁ、3月になりました。ASⅡのみんなが主役の成果発表会まで約2週間。今週は高校入試期間となり、登校して研究を進めることが難しくなってきます。各班、工夫が必要そうですね! この2週間を最大限活用して発表会を成功させましょう!!

 

     

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

       

   

   

      Today is the last ASⅡ class period before the ARP presentation, and all the groups are working so hard to compile their research and data. The "Fossil Group," which is preparing to give a presentation in English, is discussing and editing their English presentation slides and manuscript with William-sensei. The "Fish Manure" group is measuring the PH of the water in the eelgrass jars.  They are growing eelgrass using unheated fish waste as fertilizer, and expecting that the water will become more alkalized and the eelgrass will die off in the future. The "Arm Swingers" are about to head outside, drone in hand!

  We also visited the physics room to see two groups. The "Tetrapod" group is doing experiments in a water tank. They’re using a blue cart which measures the force by the extension of the spring and calculates the amplitude of the swing (amplitude of the wave). The "Electromagnetic Induction" group is currently working on the "No.3 Shishi-Oshi (version without spring). While checking the trajectory of the PET bottles, they are working on a body that can withstand use in the river. Both groups seemed to be having fun!

 Teachers are also helping the students by asking some questions. In the fossil group, one teacher asked, "You gave 80% for the colony, but where is the proof?" The fish manure group was asked, "What is the basis for identifying fish feces as the cause of alkalinization? Which part of the eelgrass dies first and how?" 

    If we proceed with our research based on feelings without clear reasons or proof, we may be getting away from more convincing considerations. Why are we conducting the experiment in this way? Don’t we need some control experiments? What is the basis for reaching this conclusion? Are there any other possibilities? Even when we are in a rush, we may need to stop and think once in a while to see whether or not we have overlooked something important.

 It’s already March, and we are about two weeks away from the ARP presentation. Since there will be high school entrance examinations this week, it is hard for them to come to school to conduct their research. Let's make the most of these two weeks and make the presentation a success!