2023年5月の記事一覧
【数科学探究】なるべく安価に栄養バランスを整えるには?
数科学探究Ⅰの様子です。
「数科学探究」とは天草高校オリジナルの授業で、数学で習ったことを活用し、日常の諸問題を解決する授業です。
本日の授業では線形計画法を活用して「安く日々の食生活の栄養バランスを整える」をテーマに行われました。
具体的には、各自が自身の食生活から摂取した栄養素を算出し、不足している栄養素をサプリメントで補うために必要な金額の最小値を計算していました。
この計算のために線形計画法を活用していました。
生徒たちは自分で作った問題を解き、グラフを書いて、最小値を導きだしていました。
数学の技能向上だけでなく、日々の食生活の見直しにもつながっていました。
本授業での開発教材は以下のURLよりダウンロードできます。
https://sh.higo.ed.jp/amakusa/wysiwyg/file/download/1/4195
【ATⅠ】はじめてのATⅠ- 教育実習生にインタビュー/ An interview about ATⅠ
本日のATⅠの講義を受けて、先週から本校で教育実習中である
天草高校OGの野本先生(熊本大学文学部4年)に授業の感想をうかがってみました。
Q1 天草探究(AT)の授業を見学されての印象を教えてください。
私の在学時にはASのみで、天草探究の授業はまだありませんでした。
高校生の時に自分たちが住んでいる地域の課題を知り、その課題を解決するために
市や天草の大人がどんな奮闘をしているかを聞けることは貴重であり、
いつか天草に戻ってきたいという気持ちの「芽」を育てる機会にもなっていると思いました。
Q2 今回の天草探究では、持続可能な天草を目指して企業も地元もwin-winになることを目指した取組を見てきました。特に心に残ったものはありますか。
天草酒造の取組です。
天草の芋焼酎というのはまだあまり知られていないと思うのですが、
材料も「天草産」にこだわっていらっしゃることがいいなと思いました。
実は、ケーブルテレビの番組に天草酒造の方が出演され、天草在住の
他の起業家の方々と地域の魅力紹介をされているのを観たことがあるんです。
本業でも、本業以外でも天草を盛り上げようと奮闘されている姿がとても印象に残っています。
Q3 「かっこいい大人」ということが先週の田辺市、今週の天草市の事例でキーワードになっていましたが、
先生は、どんな「かっこいい大人」になりたいですか。
私には高校の国語教師として、将来天草に帰ってきたいという夢があります。
天草出身として、天草の魅力を生徒に伝えていけたらと思っています。
私も、国語の魅力や楽しさを自分の言葉で伝えられる「かっこいい大人」になって、
生徒に希望を持って学んでもらえるように頑張りたいです。
Q4 最後に、「持続可能な天草」を担う後輩にメッセージをお願いします。
天草という自然豊かな地で、勉強や探究活動に思う存分打ち込める、というのは、
みなさんにとって貴重な時間だと思います。私自身、天草を離れてみて、
天草で先生方や地域の人に温かく見守られ、気にかけていただいていたんだと実感するようになりました。
天草を離れても、天草高校で学んだことや感じたことを将来の糧にできるように、
学校生活を楽しんでください。
応援しています!
Here is an interview with Ms. Nomoto, a teacher trainee (Amataka graduate),
who now studies in Dept. Literature, Kumamoto University.
Q1 Could you tell us your impression of the AT (Amakusa Inquiry Study) class?
When I was a student here, we only had the AS classes, so I never had a class like this. I think it’s a good opportunity to learn about regional problems while in high school, and what local governments and many people are doing to solve them. This AT class can also help students grow a stronger attachment to their hometown.
Q2 We have seen some of the projects which aim for a win-win situation both for the region and local companies.
Which project most attracted you?
A project by Amakusa Shuzo, or Amakusa brewery. Sweet-potato shochu made in Amakusa is not as well known as those in Kagoshima, but they have been trying their best to make the shochu unique, using only sweet potatoes grown here. Actually, I have seen a person from Amakusa Shuzo on TV, where he was introducing some local spots to us. Knowing that they work for Amakusa, both in or outside their company, I feel their enthusiasm as “cool adults.”
Q3 As you know, the word “cool adults” has been used as a keyword in this lecture.
What kind of “cool adult” do you want to be in the future?
I have a dream to be a high school Japanese teacher, and come back to Amakusa as a teacher one day. I’m hoping to tell how fascinating our islands are to my future students. I’d also like to be a “cool adult” who can tell them the attractiveness of Japanese as a subject, and to encourage them to keep learning with hope for their future.
Q4 Do you have any messages for students who will play the principal role in “sustainable Amakusa” in the future?
I believe that the time you are spending now is so precious, devoting yourself to your study or anything that interests you, surrounded by a rich natural environment. As for me, after graduating and moving away, I started to realize that we students had been watched with warm eyes and cared about by people on the islands. It doesn’t happen in bigger cities, and I think it’s something special and unique to Amakusa.
Someday you may leave the islands. Please enjoy yourself every single day and do your best. I think what you are doing now will be food for your future. Keep it up!
【ATⅠ】「かっこいい大人」たちと共に築く持続可能な天草/ Recreating sustaibale Amakusa with “cool adults” around us 本編
本日講義をしてくださるのは河浦町出身の嶋﨑健介様です。中学校卒業後、陸上自衛隊や保育園勤務、飲食業、酪農などを経験された後、現在天草市役所に勤務されているという、とてもユニークな経歴の持ち主です。
産業と人口の相関関係を表すグラフなどの説明があった後、今日のメインである「天草のかっこいい大人」達の紹介がありました。福岡からUターンして、食を通じた地域の子育て支援活動をされている方や、東京で修行した後、高齢者の自宅を訪問する美容室をされている方など。生徒達はグループディスカッションで、印象に残った「かっこいい大人」について意見を交わし合っていました。自分の技術や得意なことを活かし、課題解決に向けて実際にアクションを起こしている大人たちの楽しそうな姿は、生徒達によい刺激になったようです。
私たち大人は、天高生が口を揃えてこう言うのを知っています。「天草には何もない。」
高校生の今はピンとこないかもしれませんが、いつの日か、天草への愛を熱く語る大人たちの言葉がみんなに刺さる日が来ることでしょう。
「今年の夏は、天草のかっこいい大人に会いにいこう!」
「天草はこれからどんどん面白くなります!」
「人から面白さを与えられるのを待つのではなく、自分で面白くしていこう!」
嶋﨑様、それから熊本大学の先生方、市役所職員のみなさま、全4回の講義、本当にありがとうございました。
これからの探究活動、がんばります!
Today’s lecturer is Mr. Shimasaki from Amakusa City Hall. He has a unique background: working in Japan’s Self-Defence force, at a nursery school, a restaurant, and dairy farming, before finally deciding to work for Amakusa.
After he explained what population decline could result in, he introduced us to some of the “cool adults in Amakusa.” He talked about a person who opened a dining bar which supports families with children. He also talked about another person who visits elderly people’s homes as a skilled hairdresser. Many adults in Amakusa are using their skills in order to meet regional challenges. Above all, they seem to enjoy themselves working for others and their hometown!
We adults hear many students say: “we have nothing here.” Since Mr. Shimasaki once left Amakusa, his words carry some weight to us. Although many students still don't fully get it now, his words, and words of “cool adults,“ shall win their hearts and minds some day.
“Why don’t you go meet cool adults this summer?”
“Amakusa WILL get more and more interesting. Don’t miss it!”
“Don’t wait for fun given by someone else, go find some yourself!”
Our sincere gratitude to Mr. Shimasaki, as well as to the Professors and staff members from Kumamoto University and Amakusa City for these lectures. We will do our best in our research!
【ASⅠ】天草学連続講義⑤ 天草で起業!
5月30日(火)6限目は、5回目の天草学連続講義でした。
今回は、株式会社クリエーションWEB PLANNING の深川様を講師として、
天草の身近な課題を起業によって解決する考え方を学びました。
生徒たちは、発想を変えることで「できない」が「できる」に変わる実例を目の当たりにし、
大いに刺激を受けたようでした。
【ATⅡ】C1の仮評価へ向けて
本日のATⅡでは、アンケート結果の分析や追加実験、担当者とのディスカッションなどを行い、研究を進めていました。
次回のATⅡでは、C1(数値データを処理する)の本評価が予定されており、調査や実験により得られたデータを考察し、文章だけでなくグラフや表でわかりやすく表示することが求められます。
1つのデータからでも読み取れるとこは複数あります。単なる予想ではなく、先行研究などで明らかになっている事実を論理立てて考察するために、班員や担当者との協議が進められています。
【科学部】天草市長を表敬訪問しました
ホタル班の2人が、「つくばScienceEdge2023」での創意指向賞受賞の報告のため、馬場市長を表敬訪問しました。
訪問では、学校長からの概要説明の後、ホタル班の2人が研究発表を行いました。
同席していただいた石井教育長も交えた発表後の懇談では、馬場市長から天草高校科学部は代々の部員が研究手法や成果を後輩に引き継いでいることが素晴らしいとのお言葉をいただきました。
また、前回のシンガポール大会への出場にも話が及び、今年7月の大会でも頑張って欲しいとの激励のお言葉をいただきました。
来月には市庁舎壁面に受賞を報告する懸垂幕も設置されます。
これも励みにシンガポール大会では頑張っていきたいと思います。
【ASⅢ】三学会合同発表会2023へ参加しました
5月27日(土)に、熊本大学で三学会合同発表会2023が開催され、生物分野の研究をしているASⅢ3班と科学部2班が参加しました。
この発表会は、日本動物学会九州支部、九州沖縄植物学会、日本生態学会九州地区会の3学会が合同で開催しているもので、高校生のポスター発表に加えて、大学生や大学院生の発表も多数出展されていました。
2時間のポスターセッションの中で、分かりやすい発表の仕方を学んだり、大学生や大学教授の方々から多くの助言をいただいたりして、今後の研究でやるべきことが明確になったようです。
貴重なアドバイス、ありがとうございました。
【ASⅢ】協力して研究を進めています / Working as a team
ASⅢでは、各グループの研究を進めています。「電磁誘導班」は、公式を活用したり川の流れを観察しながら、今後の研究の方向性を練り直していました。「アマモ班」は研究を進めながら、地学室でアマモを植えたり、水槽を掃除したりしています。光合成を妨げないために清掃が欠かせないとのこと、研究は毎日のコツコツの積み重ねですね。
5月27日には科学部とASⅢの生徒が熊本大学で実施される三学会合同熊本大会(日本動物学会九州支部会・九州沖縄植物学会・日本生態学会九州地区会)でのポスター発表に参加します。コロナ禍も収束に向かいつつある今年度は、校外での活躍の場も増える見込みです。それぞれの研究の成果が発揮できますように。
Students in ASⅢ have been carrying their studies forward working as a team. A group studying electromagnetic induction was discussing using physics formulas and observing the streamflow from the window. They were rethinking the hypothesis and determining the direction of their study. Meanwhile, students studying on producing bioethanol from eelgrass, were planting more eelgrasses and cleaning the water tanks they use. They say they have to clean the tank every day, to keep the eelgrass photosynthesized properly. Their daily efforts will surely prove the saying “Continuity is the father of success.” some day.
This Saturday some students of the Science Club and ASⅢ students will participate in an academic conference at Kumamoto University. They will be joining poster presentations representing our school. As COVID-19 disaster has been settling down gradually, students are expecting to have more chances for presentations. We hope they can do their best!
【ASⅡ】バイオエタノール班にインタビュー / An interview with a group producing Bioethanol
今週も、他校のプレゼンテーションを視聴することからASⅡの授業が始まりました。生徒たちは毎週プレゼンテーションを視聴しますが、それには毎週異なった意図があります。例えば、今回の茶粕などを使った水素の発生に関するプレゼンテーションは、「目に見えないものをどのように数値化するか」ということが視聴のポイントでした。視聴後、生徒はグループに分かれ、今後の研究の方向性や内容についての計画を練りました。
今日のASには崇城大学の田丸先生もおいでいただきました。定期的に研究の様子を見ていただき、生徒に寄り添って助言をしてくださる頼もしい先生です。様々な分野での専門家の力をお借りしながら、徐々に研究がスタートしつつあります。
さて、今回は「バイオエタノール班」の2人に、研究内容について聞いてみました。有害物質を出さずにプラスチックの材料である「エチレン」を生成することを将来的な視野に入れ、天草で穫れる作物からのバイオエタノール生成を計画しているグループです。
Q どんな作物を使ってバイオエタノールを生成する予定ですか。
A 現時点では、サトウキビを原料として考えています。天草で栽培されていることと、廃棄する部分が多いのも理由です。
Q ほかの材料も考えていますか。
A サトウキビは穫れる期間があまり長くないので、麦芽や米、ぶどうやじゃがいもなども候補には入っています。
Q 先生方などから受けた助言があれば、教えてください。
A 3年生の先輩がアマモからバイオエタノールを生成する研究をされているので、よくお話を伺ったり、相談したりしています。今日、化学の先生から研究の新規性をもう少し考えることと、初めから多くの原料を試すのではなく、1つの原料でポイントを絞って研究するという助言をいただいたので、もう少しグループで話し合ってみたいと思います。
Today's AS class started with a presentation as usual. Although students watch a presentation every week, each presentation has a teacher's particular intention. Today they watched a presentation about producing hydrogen by using tea leaves. Students were expected to learn how to visualize what we cannot actually see with our eyes (in this case, hydrogen). After discussing the presentation, students formed 11 groups and planned how they will proceed with their research this year.
Here is an interview with students who study the production of bioethanol. They are to produce bioethanol from crops harvested in Amakusa, aiming for the future production of ethylene, without making noxious chemicals.
Interviewer (I): Which crops do you have in mind to use for your study?
Students(S): We’re thinking of sugar canes because they are grown here, and we hear much of their stems are not being used and are thrown away.
I: Do you have any other crops in mind too?
S: Yes, since sugar canes are seasonal crops, we might also consider some other local crops such as malt, rice, grapes, or potatoes too.
I: Have you received any useful advice from others?
S: There is a 3rd-grader’s group studying “production of bioethanol from eelgrass, so we talk to them and ask for advice now and then. Still, one teacher pointed out we needed to have novelty in our research, so we need to discuss it more.
【科学部】1年生部員も頑張っています。
入部して1ヵ月ほど過ぎた1年生ですが、部活動にも慣れ、各自の研究を頑張っています。
今日はその様子の一部をお伝えします。
<サンゴ班> サンゴの生態調査と保全を研究しています。
<化石班> 御所浦島の生痕化石を研究しています。
<赤潮班> 赤潮による被害の軽減を目指して研究しています。
<ホタル班> 天草のホタルの遺伝的変異を研究しています。
<アマモ班> 魚糞を活用したアマモ肥料の開発を研究しています。