あまたか最新情報

天高日記

思春期保健教育講演会

 本日のLHRでは、「健やかに生命をつなぐために」と題して、天草高校のご出身でもある産婦人科医である片渕美和子先生にご講話をいただきました。

 先生が産婦人科医を目指した理由の1つは、生命が誕生する場であり、病院で「おめでとう」と言えるのが産婦人科であることだと伺いました。また、性犯罪のニュースに心を痛め、性被害の加害者も被害者も出さないようにしなければ、という思いで産婦人科医になられたそうです。以来、長きにわたって産婦人科や大学などの第一線で活躍されています。

 お話のなかで、日本において、女性10歳〜20歳まで、男性10歳〜40歳までの死亡原因は「自殺」であるというデータもお示しいただきました。動物や赤ちゃんは「生きよう」という意志が強く決して自らを殺そうとすることはないが、生きようとしていても誰かに殺されてしまうことがあります。一方で、データが示すように、現代では多くの人が自殺を選ぶ世の中となっており、戦争となれば人を殺すことが名誉となりさえします。生命の大切さについてもう一度考えてほしい。自分が産まれてきたことは大きな意味があり、産まれたということは、ここにいていいのだ。生きていかなければいけないんだ、と、天高生に向けて力強いメッセージをいただきました。

 本日、先生には妊娠の仕組みや中絶について、性自認について、性感染症についてなど、様々なことを教えていただきましたが、講演を通して「自分の体について知り、健康管理をしっかりして、自分も周囲の人も大切にして人生を豊かに生きていってほしい」という思いを受けとったように感じました。これからも、天高生一人ひとりが生命を大事にして、実り豊かな人生を笑顔で歩んでいってくれることを願っています。