校長ブログ

2023年8月の記事一覧

23/08/29(21)人吉・球磨の歴史と自然を楽しむ③

 8月24日・25日、球磨中央ニュースを中学校に届けに行きました。いつも丁寧に対応していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。ある中学校の先生からは、8月2日に実施した体験入学での本校生徒の対応についてお褒めの言葉をいただきました。うれしい限りです。
 山江中学校に行ったおり、中学校の近くに素敵な建物を見かけました。旧山江村役場庁舎を改装した建物でした。旧役場は昭和12(1937)年に建てられたそうで、その面影を今に伝えています。あいにくの天気でしたので休日に写真を撮りに行きました。写真を撮ったあと山江村役場に行ってみると観光案内板があったので、1時間くらいで歩いて見学できる文化財などを探してみました。役場から出て、山江歴史民俗資料館の横の道を5分ほど歩くと、高寺院(たかてらいん)があります。平安時代末期の創建とされ、貴重な仏像が残されているそうです。「丸岡公園2km」という案内板があったので歩いてみるとそこそこの坂道で、ハアハア言いながら公園を目指しました。人吉球磨一円が見渡せ、春は桜やツツジが美しいそうです。公園を下り、山田大王神社に寄りました。神社内にある説明文によると、本殿は室町時代に、拝殿は宝暦11(1761)年に建てられたそうで、「南日本の神社建築を知ることのできる数少ない建造物として貴重」とのことです(「熊本県の歴史散歩」より)。1時間ほどのウォーク、楽しい時間を過ごすことができました。

旧山江村役場庁舎
 ▲旧山江村役場庁舎
高寺院
 ▲高寺院
丸岡公園からの眺望
 ▲丸岡公園からの眺望
山田大王神社
 ▲山田大王神社

23/08/22(20)日曜日の朝の草刈り

 8月20日(日)に保護者の皆様と生徒による草刈りと、刈った草の運搬作業が行われました。10月に開催する球磨中央百貨店に向けた取組で、今まで1回だったものを、2回に増やしたいという育友会の提案で実現しました。百貨店への並々ならぬ意気込みが感じられます。

 当日は多くの保護者様と生徒のみなさんの参加があり、午前8時から1時間ほど行いました。全員汗だくになりながら懸命に作業に取り組まれ、本当にグランドがきれいになりました。感謝の気持ちでいっぱいです。それとともに保護者の皆様のご協力があっての学校であることを改めて実感しました。生徒の皆さんも本当にありがとうございました。黙々と作業に取り組む姿に感動しました! 球磨中央の生徒が頑張る姿は、私のエネルギー源です。ご参加いただきました保護者の皆様、生徒のみなさん、本当にお疲れ様でした。

  

23/08/17(19)朝歩き

 暑い夏です。気のせいでしょうか、この暑さで蝉の泣き声も勢いがなかったように感じました。新聞の折り込みには各市町村の夏祭りの案内、笑顔いっぱいの賑わい(にぎわい)に思いをはせました。

 さて、私は錦町に住んでいます。朝、窓を開けると風が通り抜け爽やか気持ちになります。私は歩くことが大好きで、特に朝歩くのが大好きです。まだ錦町に住んで5か月、目新しいことが多く、毎回どんな発見があるかワクワクします。歩いていると、かりんに咲く花や思わず吹き出してしまいそうな動きをする虫、美しいさえずりの鳥や刻々と変わる雲の動き、風に揺れる山や木々たちに出会います。普段何気なく見過ごしてしまう花や虫たちも、じっくりと観察し、写真を撮ると、ことのほかかわいく見えます。雲の動きや山々の姿を見ると壮大な自然に包まれているようです。そういえば一番びっくりしたのは、次々に湧き出てくる霧でした。何かと出会う喜びを求めて自然の中を歩けば、ほんのちょっぴりしかない私の感性も刺激されるみたいです。朝は特にそういう気がします。

カラスウリ

 ▲カラスウリ

錦町のある朝

 ▲錦町のある朝

クツワムシ

 ▲クツワムシ

マメハンミョウ

 ▲マメハンミョウ

23/08/10(18)「赤毛のアン」を読みました。

 「赤毛のアン」(モンゴメリ 村岡花子訳「赤毛のアン~グリン・ゲイブルのアン」新潮文庫)を読みました。勝手に児童書だと決めつけていましたが、とんでもない思い違いで、大人こそ読んだほうがよい本でした。実は秋満吉彦「名著の予知能力」(幻冬舎新書)で紹介されていて、私の中で「絶対「赤毛のアン」を読みなさい」という声が聞こえてきました。あらすじなどは省略します。不遇の身ながら、豊かな想像力や行動力で周囲を魅了するアン。当初アンを孤児院から引き取り、養育することに当惑していたマシューとマリラの兄妹でしたが 、一緒に暮らしていくうちにアンに愛情を精一杯注いでいきます。アン、マシュー、マリラの家であるグリーン・ゲイブルズがあるプリンス・エドワード島の美しさ。この本を読むと、人間は自然に生かされていることがよく分かります。

 さて、この本の中で心に残った文をあげてみます。

〇「…あたし、けさは絶望のどん底にはいないの。朝はそんなところにいられないわ。朝があるってほんとうにすばらしいことじゃない?」(※きっと朝はくる。前向きに一日を過ごそう!と思うフレーズです。)

〇「…グリーン・ゲイブルズにきてからずっとあたしは失敗ばかりしてきたけれど、一つするたびになにかしら自分のとてもわるい欠点がなおっていったのよ。」(※人間は失敗して成長するもの。アンを見ていると失敗が魅力に変身します。)

〇「彼女「(アンが通う学校の教師ミス・ステイシーのこと)は生徒たちに自分で考え、探究し、発見するように導き、古い、踏みならされた道から外へ進み出ていくように励ましたので…」(※「赤毛のアン」の初版は115年前です!)

〇「九月の夕暮れで、森のすきまというすきま、空地という空地には真紅の夕日の光があふれていた。…風は梢をわたっていたが、夕方、樅の木の間でかなでる風の音楽ほど美しいものはこの世にはない。」(※この本では自然の美しさが見事に描かれています。)

 読み始めたときまだ幼かったアン。読み終えたころには大きく成長し、私に勇気を与えてくれました。

図書館にもありますよ。