校長ブログ

2023年6月の記事一覧

23/06/27(11) 人吉・球磨の歴史と自然を楽しむ②

 先日、できあがったばかりの学校案内パンフレットや本校紹介DVDを中学校にお持ちしました。急にお邪魔したのにもかかわらず、中学校の先生方に丁寧に対応していただきました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。いつかの校長ブログでも書きましたが、人吉・球磨の方の暖かさをあらためて感じた次第です。
 また、中学校と中学校の途中も、澄み切った青空、美しい緑、そして清流に心が洗われ、清々しい気持ちであふれました。今回は休憩で停車した道沿いで出会った人吉・球磨の歴史と自然です。青蓮寺阿弥陀堂(多良木町黒肥地)は国指定重要文化財で、敷地内にある看板には「1295年に創建され、室町時代中頃に再建された」と書かれてあります。川辺川を左に見ながら国道445号線を走ると、ねむの木が美しくその花を咲かせていました。五木村の子守唄公園にあるかやぶき屋根の古民家は紫陽花がとてもお似合いでした。五木の子守唄と天草市天草町の福連木(ふくれぎ)の子守唄との間には共通したところがあると言われています。150kmは離れているでしょうか? 不思議ですね。
 今度は休日にゆっくりと人吉・球磨の地を巡りたいと思います。

青蓮寺阿弥陀堂 川辺川とねむの木 子守唄講演のかやぶき民家

23/06/21(10) 松下失敗帳

 先日、ある職員と話していると、その職員が「生徒にはいろいろなことに挑戦してもらい。そして失敗の経験を大切にしてもらいたい。」と言いました。私もまったく同感です。確かに失敗はしたくはないのですが、失敗しないことはないですし、私もこれまでどれだけ恥ずかしく情けない思いをしたことか。もともとそそっかしくて、せっかちで、あわてものの私は、物事をよく考えなかったり、人の話を最後まで聞かずに行動したりするものですから、仕事の日にちを間違えたり、担当者ではない人にとんちんかんな話をしたりすることがよくあります。
 ある日、上司から「明日の10時からの会議で、資料を20部を用意しておいて。」と言われた私は、急ぎの用事があったため、ろくに確認もせずに部屋を出てしました。あとで「あれ、何の会議だっけ? 場所は? 資料はどの資料?」頭の中が「?」でいっぱいになりました。急いで上司に確認しにいくと、すでに出張に出かけたあとでした。上司のスケジュールすら知らなかったのです。当時は携帯電話がそれほど普及していない時代で、なかなか上司と連絡がとれず、かなり冷や汗をかきました。
 40歳半ばが過ぎたころ、さすがにこれではダメだろうと思い、2014年(平成26年)から「失敗帳」を作ることにしました。その名のとおり、自分が失敗したことを記録するノートです。いざ、失敗帳に書き始めると、これがなかなかつらく、恥ずかしい作業であることが分かりました。読み返すと、よくこれだけ失敗しているものだと、我ながらあきれてしまいます。ただ、それなりに工夫しているのは、失敗の事実だけでなく、原因と対策をしっかり書いているところ(…にもかかわらず、失敗がなかなか減らないのはなぜ?)。失敗としっかり向き合うと、自分の足りていないところがよくわかり、次はうまくいくように努力します。でも、また失敗します。こうした積み重ねが架け橋となって、私たちを成功へと導いてくれるのでしょうね。
 最近の「失敗帳」の記録の日付は2022年10月27日(木)。今日まで8か月、失敗の記録がありません。これは成長したからなのでしょうか、それとも失敗しているのに失敗と気づいていないからなのでしょうか…。


出張先でネジバナがたくさん咲いていました。花言葉は「思慕」

自宅の周りを散歩しているとたくさんの野イチゴを見かけました。

 ネジバナ のいちご

23/06/12(9) 日記

 日記をつけています。2009年から始めたので、15年目になりました。内容は、その日の出来事(自分のことや社会のこと)、天気、体重、食事の内容、運動量などです。書くきっかけとなったのは1年間の東京勤務が決まったことでした。見知らぬ土地やで職場で色々な経験をするだろうから記録しておこうと思ったのです。(なお、この年の日記の内容はほぼ仕事ができない自分へのいら立ちです。)
 日記を書いてみると、何にもなかったと思った1日にも、実は色々な出来事があったことが分かり、その1日がとても愛おしくなります。記録として残りますから、読み返すことができて、特に楽しかった日は、その思いを何回も味わうことができます。逆につらいことや悩みも文章で書いてみると、スッキリすることがあります。昔の日記を読むと、その時はつらいと思ったり、悩んだりしていたこともきちんと解決していて、きっと今の悩みもこうやって消えていくのかなって、少しだけ安心します。大事な人とケンカしたときの日記を読むと、何でこんなことでケンカしたんだろうと恥ずかしくなり、次はしないようにと心がけます。丁寧に文字を書いている日もあれば、なんて書いているのか分からない日もあります。その時の心の様子が分かって、自分のことながら面白いです。日記をつけることは、今日の自分や過去の自分と対話しながら、明日や未来のことについて考える作業なのかもしれません。

 ※日記帳の色は青→赤→黄のローテンション。信号をイメージしています。(心の信号)
 ※校長ブログ⑥で紹介した紫陽花。梅雨の雨に濡れています。

 

23/06/06(8) 球磨中央高校のこと

 

 6月2日(金)、パークドームで行われた高校総体の開会式に参加しました。午後からは熊本県立劇場で、高校総文祭の作品を鑑賞しました。金曜日から土曜日にかけて試合が行われている会場に行きました。どの会場も高校生の一所懸命さで満ちあふれていて、改めて「日常の大切さ」を感じました。

 さて、最近なかなか学校にいることができていません。「楽しく授業に参加しているかな?」「クラスメートと楽しく過ごしているかな?」「病気・ケガはないかな?」「事故にあっていないかな?」、生徒の皆さんのことが気になります。だから、時間があるときは、球磨中央高校のHPを必ず見ています。日頃の学校生活が次々と更新・掲載されていて、一緒に学校で過ごしている気持ちになれます。
 「五月晴れに若人躍動」(5月2日)、「商品開発で大切なことは」(5月15日)、「フレーバーティー開発中」(5月27日)、「球磨中央高校が団体3位」(6月2日)、「目指したい分野決めて」(6月5日) この5つの「 」は、『人吉新聞』に掲載された球磨中央高校の記事の見出しです。球磨中央高校のことを地域の方に知っていただけることは本当に嬉しいし、生徒の皆さんの活躍は私の誇りです。出張が終わって人吉球磨に帰ってくると心がほっとします。学校で生徒の皆さんと逢うと心が笑顔になります。生徒の皆さんの存在と活躍が、今の私の支えです。「早く学校に帰りたい」、そう思える球磨中央高校。その職員でよかった。

総体開会式 熱戦開始 

         ▲錦町一武の青空

23/06/01(7) 「きょういく」と5月31日の教え子

 いよいよ梅雨入り、学校に行くとき、帰るとき、十分に気を付けてくださいね。大雨にも備えましょう。

 さて、私は読書ノートを作っています。読んだ本や記事などで感動したり、気付かされたりした文章を記録したものです。そのなかにこのような文章がありました。ある講演会での言葉です。
 「矯育」「脅育」「恐育」「狭育」「凶育」、いずれも「きょういく」と読みます。先生方はこうした「きょういく」をしていませんか? そうではなく、「共育」「協育」「驚育」「響育」「鏡育」の「きょういく」を実践してください。」
 自分なりに考えてみました。教師にとっての「正常」とするために、子供を矯正(きょうせい/欠点や悪習などを正常な状態にすること)していませんか? 本当にそれは子供の欠点ですか? 力で脅したり恐れさせたりして子供たちを従わせるような行動をしていませんか? 狭い視野で子供に接し、それが子供の未来にとって凶(=わざわい)になることにはなりませんか? 私たち教員にとって、常に気を付けなければならない「きょういく」です。
私たちは、子供たちと共に、協働・協力しながら、あっと驚いたり、心に響いたりするような活動を行い、そして鏡を見るように一日一日を振り返り、次に生かす。私たち教員にとって、常に意識しなければならない「きょういく」です。

 私は、教師として大した授業をしてきたわけではありませんし、優れた担任でもありませんでした。卒業式のときには、子供たちに、「君たちが卒業し、再会したときに胸を張っていられる人生を送ります。」と約束してきました。5月31日、県庁から出前授業に来られましたが、説明をされた方は、私が初めて3年生を担任したときの教え子です。思わぬ再会でした。当日は出張のため、授業する姿を見ることはできませんでしたが、25日の打ち合わせの時の熱心な説明を聞いて、「本当に成長されたなあ」と、嬉しさが込み上げてきました。
 そして、私も教え子に向き合って話すことができました。教え子との約束、ちょっとは達成できているようです。

 ※写真は、初めて教師として教壇に立った高校がある地域の公園に咲く菖蒲(しょうぶ)です。