校長ブログ

2023年11月の記事一覧

23/11/27(35)方言についての記事を読んで

 11月21日(火)付けの熊本日日新聞に方言についての記事が掲載されていました。九州はほかの地域と比べて方言に対する好感度が高く、なかでも熊本県はその傾向が強いそうです。後世に残したい熊本弁として「あとぜき」「ばってん」「むぞらしか」「むしゃんよか」などがあげてあり、確かに自分の身近にある言葉だと思いました。
私が育った所は、熊本県の中でも言葉が荒いほうだと思います。一人称「私」は「おら(うち)」、二人称「あなた」は「わら」、二人称複数形「あなたたち」は「わっどん」、三人称「彼・彼女」は「あら」、三人称複数形「彼ら・彼女ら」は「あったち」。知らない地域の人たちが聞くと、私たちの日常会話はけんかしているように聞こえたとのこと。
 1年間東京で勤務していたとき、周囲の職員からは「松下さんは方言がありませんね」とよく言われていました。特に意識していたわけではありませんが、知らないうちに職場に適応していたのかもしれません。しかし、熊本に帰ってからすぐに方言丸出しになりました。
 人吉・球磨に住むようになり、人吉・球磨の方々の言葉の穏やかさに心和む毎日です。どの言葉が人吉・球磨特有の方言なのかはまだ分かりませんが、柔らかいイントネーションこそが人吉・球磨の方言の特徴なのかもしれません。記事にもありましたが、九州の方言には古い京ことばが残されています。言葉は時代とともに変わっていくものですが、私はこれからも心が温まるような方言を使っていきたいと思います。話は変わりますが、国語の研究授業で、生徒たちが今時の言葉の意味を調べ、その文例も考えて発表し、とても勉強になりました。詳しくは11月16日に本校ホームページに掲載された記事をご覧ください。

  

※写真はある秋の日の錦町一武。この穏やかな光景も人吉・球磨の素敵なイントネーションにつながっているのかもしれません。