学校生活

カテゴリ:建築科

【建築科】鉄筋コンクリート構造・高層新築工事 現場見学

 「教室で学んだ知識は、本当の現場でどう活きているんだろう?」 そんな疑問と期待を胸に、11月11日(火)の午後、建築科の1・2年生が熊本県人吉市で建設中の鉄筋コンクリート造マンションの新築工事現場を見学しました。

 今回、私たちを温かく迎え入れてくださったのは、工事を担当されている株式会社久保工務店様と宮原建設株式会社様(久保・宮原JVアメイズ人吉作業所)です。

教室を飛び出し、いざ「本物の現場」へ!

 生徒たちは、まず工事用のエレベーターに乗り込み、一気に最上階の屋上へ。初めて乗る現場のエレベーターに、生徒たちの表情は好奇心と緊張感でいっぱいです。まさに「ドキドキ体験」!屋上に降り立つと、そこには息をのむような光景が広がっていました。最上階は建物の骨組みとなる「躯体(くたい)工事」が終わったばかり。そこから階下へ移動しながら、内装を仕上げていく「仕上げ工事」まで、建物がゼロから完成していく流れのほぼ全てを見学するという、非常に貴重な体験をさせていただきました。

教科書が「現実」になる瞬間

 この体験は、生徒たちの学習段階に完璧にリンクしていました。1年生は、ちょうど授業で「鉄筋コンクリート(RC)造」を学び始めたばかり。教科書で見た図面や写真が、目の前で巨大な構造物として組み上がっている様子に、「おおっ!」と声を上げながら見入っていました。2年生は、来年度の国家資格「施工管理技士補」の試験を目指しています。建物の品質や安全がどう管理されているか、プロの技術を間近で見ながら、より専門的な視点で学びを深めていました。

プロから学ぶ「生きた知識」

 見学中、現場所長様が工事の概要を丁寧に説明してくださいました。生徒から「この大きな建物の工事期間はどれくらいですか?」という質問が出ると、所長様は一つひとつの手順を挙げながら、工期について詳しく教えてくださいました。現場の張り詰めた緊張感、圧倒的なスケールの大きさ、そして何よりも安全を第一に考えるプロの姿勢。そのすべてが、教室での学習だけでは決して得られない「生きた学び」となりました。最後に、両企業の皆様から生徒たちへ、「未来の技術者」としての心構えなど、温かい激励のメッセージをいただきました。

 水俣高校建築科は、このように多くの企業の皆様に支えられ、教室を飛び出して「本物」に触れる実践的な学びの場を数多く提供しています。中学生の皆さん、教科書の世界を飛び出して、私たちと一緒に未来を創る「本物の技術」を学びませんか?

 お忙しい中、未来の技術者の卵たちのために、かけがえのない学習の場を提供してくださいました株式会社久保工務店様、宮原建設株式会社様、そして現場スタッフの皆様に、心より感謝申し上げます。

過去の建築科の記事はこちら

【建築科】予想外の結果も!? 建築科2年生が「デジタル騒音計」で校外実習!

 建築2年生が、専門的な学びを深める「騒音実験実習」を行いました。 「建築」と「音」。一見、結びつかないように思えますが、快適な建物をつくるためには「音」のコントロールが欠かせない、重要な要素です。
専門機材を手に、いざ校外へ!
 今回のミッションは、専門機材である「デジタル騒音計」を使い、学校周辺の騒音レベルを測定すること。 生徒たちは2つの班に分かれ、学校の外へ出発! 測定場所は、「正門側五差路道路」と、「裏門側前面道路」の2カ所です。「決めた時間ごとに測定、計50回行い、平均値を出す」 担当教師の指示のもと、規定を守りながら、正確なデータを集めていきます。
驚きの測定結果! 静かなのはどっち?
 さて、皆さんはどちらが「うるさい」と思いますか?多くの生徒が「車の通りが多い正門側」と予想していましたが…。 測定結果は、なんと「裏門側道路」のほうが騒音が大きいという意外なものに!なぜか? 裏門側は教室棟から離れていますが、交通量の多い産業団地に近いため、大型車が通る音などが影響していることが分かりました。 一方で、国道から少し中に入った住宅街にある水俣高校は、騒音源(裏門側の道路)から教室棟まで距離があり、水俣高校が学習環境としては非常に静かで恵まれていることも、データで再確認できました。
中学生の皆さんへ
 水俣高校建築科では、設計図を描いたり、木工で作品を作ったりするだけではありません。 「どうすれば人は快適に過ごせるのか?」 「静かな家、集中できる教室を作るには?」 このように、「住環境」を科学的に分析し、より良い空間をデザインするための「実践的な学び」がたくさんあります。「ものづくりが好きだ」「専門的な技術を学びたい」 そんなキミも、水俣高校建築科で、一足先に「プロの道具」と「未来の技術」に触れてみませんか?

過去の建築科の記事はこちら

【建築科】【DXP】令和2年熊本豪雨災害からの復興をDXで支える! ICT現場見学会

 11月11日(火)、建築科の1・2年生は、熊本県球磨郡球磨村の球磨川田頭地区で行われている「令和2年度熊本豪雨災害復旧DX現場見学会」に参加しました。この見学会は、三和建設株式会社様、株式会社KAWATSU様のご協力のもと、建設DX(デジタルトランスフォーメーション)が災害復旧の最前線でどのように活用されているかを学ぶことを目的に実施されました。

災害の現実と復興を支える建設業の力

 生徒たちが小学5・6年生だった頃に発生した令和2年熊本豪雨災害。今回の見学では、まず被災地の現状を目の当たりにし、災害の恐ろしさを再認識しました。同時に、氾濫した球磨川の護岸工事(アンカータフストーン工法など)が、地域住民の生命や財産を守るためにいかに重要であるかを学びました。そして、この大規模な復旧・復興工事を、最先端の「建設DX」技術が力強く支えていることを実感しました。

最先端のICT技術を現場で体感!

 現場では、これまで授業(7月のドローン測量、10月のICT施工講義)でお世話になっている株式会社KAWATSU様、そして技術顧問の条谷様(建設系YouTuber「ジョウ所長」ジョウ所長の土木技術者サポートチャンネル)から、DXの目的や具体的な活用技術について詳しい説明を受けました。生徒たちは、教科書だけでは学べない以下の技術を体験しました。

・ICT重機の操作体験: 3次元データを活用し、高精度な施工を可能にする重機の操作を間近で見学・体験。

・AR(拡張現実)体験: タブレット端末を通して、現実の風景に設計図や完成イメージを重ね合わせる技術を体験。

・3次元データの活用: ドローン測量などで取得した3次元データが、設計から施工、管理まで一貫して活用されていることを確認。

学びの深化と未来への決意

 学校での座学や実習で学んできた点群データやICTの知識が、実際の広大な復旧現場でどのように活かされているかを目の当たりにし、生徒たちにとってこれ以上ない貴重な経験となりました。

「学校では体験できない最先端の現場に圧倒された」「復興のために最新技術を駆使する建設業の魅力と使命感を強く感じた」といった声が聞かれ、建設分野への興味・関心を一層深めるとともに、自らの学びが社会貢献に直結することを強く実感できたようです。

 水俣高校建築科は、今後もこうした産学官連携の実践的な学びを通して、未来の建設業界を担う技術者の育成に努めてまいります。ご協力いただいた三和建設株式会社様、株式会社KAWATSU様、条谷様、関係者の皆様、誠にありがとうございました。

過去の建築科の記事はこちら

【建築科】【WCP】感動のフィナーレ!塩釜神社復興プロジェクト、ついに建具完成!

 建築3年生が「Wood Connect Project(WCP)」として取り組んできた「塩釜神社復興プロジェクト」が、本日、ついに感動のクライマックスを迎えました。全4回にわたる「ものづくりマイスター」による最後の実技指導が行われ、生徒たちが伐採体験、設計から製作まで心血を注いできた観音開きの建具が、見事完成しました。

最後の試練は「手加工」での仕上げ

 最終回となる第4回目。プロジェクトの集大成として、生徒たちは建具の最も象徴的な部分である「盛り塩」をイメージした部材の加工に挑みました。これまでの指導で、機械の正確さと効率、そして手加工の難しさと尊さの両方を学んできた生徒たち。この最後の仕上げに、あえて機械を使わず、「手加工」で挑むことを選びました。マイスターの方々が見守る中、これまで学んだ全ての技術を指先に込めて木材と向き合う姿は、初回にプロの「神業」に驚いていた頃とは比べものにならないほど、自信に満ちた「職人」の顔つきでした。そして、見事に寸分の狂いもない美しい部材を完成させ、マイスターへ学びの成果を披露しました。

マイスターから生徒へ、受け継がれる想い

 すべての作業を終えた後、マイスターの皆様から生徒たちへ、技術指導の総括と温かい激励のメッセージが贈られました。技術だけでなく、ものづくりに向き合う姿勢や心の在り方を教えてくださった師からの言葉に、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。それに応え、生徒たちも一人ひとりが、このプロジェクトで得た学びや想いを語りました。

「マイスターの指導で、自分の建築技術が格段に向上しました。」 「復興という形で地域貢献できたことが誇りです。」 「ここで得た達成感と自信を胸に、社会に出てからも建築の仕事に励みたいです。」技術の習得、地域貢献への実感、そして未来への決意。生徒たちの力強い言葉は、このプロジェクトが彼らにとって、いかに大きな成長の糧となったかを物語っていました。

想いを乗せて、塩釜神社へ

 完成したこの「世界に一つだけ」の建具は、今後、塩釜神社が改修された後に、御本尊を祀る大切な場所に取り付けられる予定です。生徒たちの技術と、復興への願いが込められた建具が、神社の新たな歴史の一部となります。

 水俣高校建築科では、机上の学びだけでは得られない「本物」の経験を通じて、技術と心を兼ね備えた未来の建築人を育てています。ものづくりに情熱を燃やしたい中学生の皆さん、私たちと一緒に、歴史に残る仕事をしませんか。

保護者のための水俣高校ガイダンス

過去の建築科の記事はこちら

【建築科】匠の技が、水俣高校の玄関に彩りを添える!〜地域と未来を繋ぐ、建築科の「ものづくり」〜

 先日、水俣の自然と再生をテーマにした世界的な祭典「テッラマードレ・ジャパン 2025 in 水俣」が開催されました。このイベントで大活躍したのが、建築2年生が総力を挙げて製作した木製畳ベンチ(和紅茶用上がり台)です。

 地元企業様から提供いただいた木材、八代産イグサ、地元の畳店さんの技術、そして水俣高校生の確かな技術が一つに。まさに地域全体の「おもてなしの心」が形になっています。寸分の狂いもない正確な加工と組み立ては、生徒たちが日々磨く「大工技能士」レベルの専門技術の証。プロとしての誇りが試される工程を経て、見事な仕上がりとなりました。イベント後、この地域への想いが詰まったベンチを、より多くの皆さまに利用してもらいたいという生徒たちの願いから、本校の正面玄関に設置されました。

 ご来校の際は、ぜひこの温かい畳ベンチに座ってみてください。 生徒たちの熱意と、地域のものづくりへの情熱を肌で感じていただけるはずです。

建築科は、未来を築く「技術」と「心」を学ぶ場所!

 水俣高校建築科では、単に技術を学ぶだけでなく、地域社会と連携した実践的な「ものづくり」を通じて、社会で活躍するための「確かな専門技術」と、人とのつながりを大切にする「人間力」を同時に育んでいます。進路選択で迷われている保護者の皆様、11月12日(水)18:30から本校で開催される保護者のための水俣高校ガイダンスへご参加ください。

保護者のための水俣高校ガイダンス

過去の建築科の記事はこちら

【建築科】上がり台、ついに完成!畳が入り「おもてなしの心」が形に

 「テッラマードレ・ジャパン 2025 in 水俣」を彩る重要なアイテム、和紅茶用上がり台の製作が、ついに完成を迎えました。製作を担ってきた水俣高校建築2年生たちの熱意と技術が結実し、本日、座面に八代産イグサを使用した専用の畳がはめ込まれました。

素晴らしい出来栄えに生徒も満足!

 畳がぴったりと収まり、一つの美しい姿を現すと、製作に携わった「大工技能士」の資格を持つ生徒たちから大きな歓声が上がりました。

 製作過程では、地元企業様からのご提供いただいた木材を「超仕上げ鉋盤(かんなばん)」で鏡のように滑らかに仕上げ、のこぎりや鑿(のみ)といった手道具を駆使して、寸分の狂いもない正確な加工と組み立てに情熱を注いできました。特に、座面に畳をはめ込むための「精度を極めた組み立て作業」は、プロとしての誇りが試される工程でした。

 完成した上がり台に生徒たちが早速座ってみると、その素晴らしい出来栄えと、畳の温かい肌触りに心から満足した様子でした。

 この上がり台は、地元企業様からの木材・合板の提供、八代のイグサ、地元の畳店による製作、そして高校生の確かな技術という、地域全体の力が集結して生まれる「おもてなしの心」の結晶です。

 イベントのご案内

 生徒たちの技と想いが詰まったこの上がり台は、イベントでお披露目されます。高校生たちの情熱と地元連携の「ものづくり」をぜひご体感ください。

 テッラマードレ・ジャパン 2025 in 水俣

日時: 令和7年11月1日(土)・2日(日)

会場: 11月2日(日)はエコパーク水俣にて開催される「スローフードマーケット」と「九州和紅茶サミット in みなまた」にて使用されます。

概要: 食と農を通じて持続可能な未来を考える世界的な祭典。水俣の豊かな自然と再生への強い想いが詰まったイベントです。会場で皆様をお迎えする上がり台にも、ぜひご注目ください。

 また、11月12日(水)18:30から本校で開催される保護者のための水俣高校ガイダンスへご参加ください。

過去の建築科の記事はこちら

【建築科】【DXP】未来の建設技術「DX」を最前線で学ぶ!

 建築科では、次世代の建設業界をリードする「建設DX(デジタルトランスフォーメーション)」を、企業・行政と連携した実践的な教育で提供しています。最先端の技術を、産学官連携で実現!本日、建築2年生を対象に、企業や行政機関とタッグを組んだ特別な授業を実施しました。高校にいながら、プロの技術者や行政の視点を学べる、この実践的な学びこそが水俣高校建築科の最大の魅力です。

・参加機関

株式会社KAWATSU様及び技術顧問条谷様(ジョウ所長https://www.youtube.com/@dobokusuppurt_johyo7

芦北振興局土木部の職員の方々

建設業協会芦北支部

・未来の建設現場を体感!デジタル技術の力を実感

1. 講義:業界の未来を知る
講師の条谷様からは、建設業界が直面する人手不足の解消や生産性向上に不可欠な「ICT施工(情報通信技術を活用した施工)」の原理を学びました。
未来へのメッセージ: 「若い柔軟な力と、3次元設計データを活用するスキルが、これからの建設を担うカギになる」業界の進化は非常に速いからこそ、高校生のうちから最先端の知識に触れることが、未来を切り開きます。


2. 実習:最新技術で作業効率を大幅アップ!
屋外実習では、株式会社KAWATSUの技術者の方々から従来の測量と最新のデジタル測量を比較体験!生徒は最新技術を使えば、作業が大幅に効率化され、ヒューマンエラーも防止できることを肌で感じました。
教科書だけでは学べない「現場のリアル」を、水俣高校建築科では大切にしています。

3.まとめ:建築科で「社会で求められる力」を身につける!
 生徒からの「今からできること」について具体的な質問に対して、「多角的な視点を持ち、積極的にICTを活用すること。それが社会で求められる力になる」と熱いメッセージを頂きました。
 今回の学びは、11月11日に予定されているICT建機を使った現場見学へと繋がります。座学と実体験を結びつけながら、水俣高校の生徒たちは未来の建設技術者として成長しています。

 「好き」を「将来性のある仕事」にしませんか。 水俣高校建築科で、未来のまちづくりを担う専門的かつ実践的なスキルを一緒に身につけましょう。
ぜひ、11月12日(水)18:30から本校で開催される保護者のための水俣高校ガイダンスへご参加ください。

過去の建築科の記事はこちら

【建築科】【DXP】「建設DX推進プロジェクト講義」で学ぶ、建設業の「今」と「未来」

 建築科では、地域社会の安全と発展を担う、未来志向の専門教育を展開しています。
本日、建築科1・2年生を対象に、熊本県建設業協会芦北支部にご協力いただき、社会の変化に対応する最新の学びとして「建設DX推進プロジェクト講義」を開催しました。

1. 「地域を守る」役割と将来性
 講義ではまず、坂田建設の坂田様より、「建設業の役割と地域の防災・減災」について熱いメッセージをいただきました。多様な職種(仕事)をサッカーのポジションに例えて解説され、生徒にも身近なイメージで建設業の全体像が伝わりました。
世界における国土面積は0.3%という小さな日本で、大規模地震が20%も発生する日本の災害リスクを踏まえ、地域の安全・安心を支える建設業の重要性を強調され、「地域社会への貢献」という、やりがいと使命感を持てる仕事である点を深く掘り下げていただきました。

2. 進化する建設業!最先端技術「建設DX」を学ぶ
 次に、株式会社松下組の杉本様から、「ICT施工と建設DX(デジタルトランスフォーメーション)」についての講義がありました。
「見える・つながる・まちがえない」をキーワードに、ドローンやAIなどのデジタル技術を建設現場でどのように活用し、安全と効率を向上させているかを具体的に学びました。最新技術が進む中でも、安全・品質・信頼を担保するのは「人間」であり、ICTと人間の得意分野が組み合わさることで初めて「社会を支える力」になるという、技術と人間性の両立の重要性を生徒たちは強く意識しました。

3.「ものづくり」の魅力とキャリア形成
 さらに、株式会社松下組の池﨑様から、アスファルト舗装の技術においては、再生材を約75%使用するなど、環境に配慮した技術についても触れ、進化し続ける建設技術の奥深さを知る機会となりました。現場監督の仕事の面白さや、一つとして同じものがない「一品製作」の工程管理など、「手に職をつける」ことの醍醐味を具体的に知ることができました。

保護者の皆様へ
 本講義は、生徒たちが建設業の「今」を知り、「未来の可能性」を感じる貴重な機会となりました。地域社会に貢献し、安定した将来を目指せる専門スキルを身につけたいとお考えでしたら、ぜひ水俣高校 建築科をご検討ください。11月12日(水)18:30から本校で開催される保護者のための水俣高校ガイダンスへご参加ください。

過去の建築科の記事はこちら

 

【建築科】【DXP】未来を拓く建設DX教育の実践

 水俣高校建築科では、従来の建築知識に加え、デジタル技術(DX)を核とした建設エンジニア育成に注力しています。劇的に進化する建設業界において、卒業後すぐに最先端の現場で活躍できる力を高校段階から習得できる点が、本学科の強みです。

2年生が習得する「3次元設計」と「ICT技術」
 先日、建築2年生対象に、職員によるDX(デジタルトランスフォーメーション)授業を実施し、昨年度の基礎学習を土台に専門性の深化を図りました。ICT建機を動かす「3次元設計データ」の理解 現場の効率化・省人化を実現するICT建機(情報通信技術を活用した建設機械)は、3次元設計データを活用することで、正確かつ無駄のない作業を実現します。生徒は、このデータが工事の省力化・省人化の鍵であることを理解し、デジタル設計図面を作成するための基本(線形要素を用いたデータ作成要領など)を学びました。さらに、地形解析の基礎となる「三次元座標」と「TINデータ」 建設・測量において不可欠な、現場の地形を正確にデジタル化する技術を学びました。
・三次元座標:現場データを平面座標に変換し、設計に活用する基礎技術。
・TIN(不規則三角形網)データ:地形の起伏をデジタル空間で正確に表現する、測量・設計分野のプロフェッショナルが用いるデータ構造。
生徒たちは、これらの知識を携え、来週予定されている株式会社KAWATSU様および技術顧問である条谷様(建設系YouTuber「ジョウ所長」)による外部講師招聘授業に臨みます。プロフェッショナルから最先端の建設技術を直接学ぶことで、学習意欲を高め、具体的なキャリアビジョンを形成します。

求めるのは「未来を築くエンジニア」
 水俣高校建築科は、「デジタル技術」と「建築知識」を融合させ、安全で豊かな街づくりに貢献できる「未来の建設エンジニア」を育成しています。ドローン測量や3次元設計といった最先端技術を高校のうちから体験できる環境は、生徒の将来の可能性を大きく広げます。「社会で求められる専門技術を身につけたい」中学生の皆様、ぜひ本学科でDX時代を牽引する一歩を踏み出してください。

 11月12日(水)18:30から本校で開催される保護者のための水俣高校ガイダンスへご参加ください。

保護者のための水俣高校ガイダンス

過去の建築科の記事はこちら

【建築科】和紅茶用上がり台、精度を追求し組み立てへ

 前回の作業に引き続き、「テッラマードレ・ジャパン 2025 in 水俣」を彩る和紅茶用上がり台の製作は、次の重要な段階へと進みました。木材の切断・表面加工を終え、いよいよ組み立て作業が本格化しています。

精度を極める組み立て作業
 「大工技能士」の資格を持つ建築2年生たちは、提供企業様と大会への熱い想いを胸に、直角を強く意識しながら加工を進め、組み立てに取り掛かっています。特にこの上がり台の組み立てにおいては、精度が極めて重要となります。その理由として、この上がり台の座面には、八代の農家さんより提供いただいたイグサを使用し、地元の畳店がこの上がりに専用の畳を製作してはめ込む予定だからです。わずかな寸法の狂いが畳の納まりに影響し、美しい仕上がりを損なってしまいます。生徒たちは、畳の肌触りやぬくもりを最大限に感じてもらい、イベントに貢献したいという思いから、プロの技術者としての誇りを持って、一つ一つの接合部の直角と寸法を厳しくチェックしながら、慎重に作業を進めています。

地元連携で実現する「おもてなし」の心
 この上がり台は、地元企業様からの木材や合板の提供、八代のイグサ、地元の畳店による製作という、地域全体の力が集結して生まれる「おもてなしの心」の結晶です。生徒たちは、完成品が和紅茶を楽しむ方々に安心感と心地よさを提供できるよう、責任をもって、丁寧に作業を進めています。

 水俣の豊かな自然と再生への強い想いが詰まった「テッラマードレ・ジャパン 2025 in 水俣」の成功に向け、上がり台は順調にその姿を現し始めています。完成まで、引き続き情熱を注いでいきます。

 ぜひ、11月12日(水)18:30から本校で開催される保護者のための水俣高校ガイダンスへご参加ください。

保護者のためのガイダンス

過去の建築科の記事はこちら