令和6年度

令和6年度 熊本西高等学校 2学期始業式「講話」

 皆さん、おはようございます。長い夏休みが終わり、いよいよ今日から2学期が始まりました。皆さんが、心身共に元気に登校し、各ホームルームに入り、2学期を迎えていることを願います。

 さて、40日間の夏休みはいかがでしたか。1学期の終業式の折、まずは、夏休みを、主体的・計画的に過ごしてください。このことが基本的ですよ、ということ。その上で、3つのことを伝えました。1点目は、学習面において、夏休みの機会を活用して、蓄え・補ってください、ということ。2点目が、「マナー・モラル・ルール」を守り、自制心を確実に持って行動してください、ということ。3点目が、「運動・食事・睡眠を習慣付ける」ことにより、健康づくりと体力づくりをしてください。そして、「奉仕活動」など、夏休みにしかできないことに、取り組んでください、ということを伝えました。皆さん、実践できましたか。

 西高生の中には、夏休みに、北部九州(福岡県・佐賀県・長崎県・大分県)での全国高校総体(インターハイ)や岐阜県での全国総文祭など、全国大会に熊本県の代表として出場し、日頃から練習や準備をして培った力を一所懸命に発揮した生徒がいました。全国高校総体(インターハイ)では、柔道競技大会の女子個人戦で、柔道部の3位入賞をはじめ、出場した各部活動の皆さんが大変健闘しました。また、全国高校総文祭では、小倉百人一首かるた部門で、競技カルタ部主将が、熊本県代表チームでの5位入賞をはじめ、エントリーした他部門の皆さんが、培った実力を発揮してくれました。全国大会の大舞台における西高生の活躍を大変嬉しく思います。全校生徒、先生方と共に褒め称えたいと思います。また、夏休みのゼミ等学習会で、進路目標に向けて勉強している人、体育館、グラウンド、校舎内などで、猛暑の中、部活動に励む人など、学校では、毎日多くの頑張っている姿を見ることができました。

 ゼミ等学習会や部活動も、取り組んでいることの成果がすぐに結果として表面化しないことがありますが、努力は努力した人を裏切ることはありません。止まってしまうことなく継続して、じっくりと力を蓄え、さらに自分の実力を伸ばしてください。

 いよいよ2学期が始まりました。1年生、4月に高校へ入学して戸惑いもあったことと思いますが、高校生活に慣れていく時期は終わりました。西高生として、積極果敢に学ぶべきを学び、習うべきを習い、高校生として着実に力を付けてください。2年生、西高の中堅学年としての立場からさらに進み、3年生から、西高の中核としてけん引役のバトンを受け取ったことと思います。学校全体をしっかりとリードする立場として、それぞれの力を発揮してください。3年生、高校総体・高校総文祭・高校野球夏の大会が1学期に終わりました。既に1学期後半から着手していることと思いますが、高校卒業後の進路希望を定めて、その進路の実現に向けて、また、高校の最終学年として、残り約半年となる高校生活の仕上げに向けて、見通しを立て、当面する一つ一つのことに全力を傾けてください。

 さて、今年は、「本校創立50周年の年」です。10月には記念行事が予定されています。本校は、今から50年前の昭和50年4月11日に第1回入学式を挙行しています。その年の高校入試では、熊本市内にある全ての高校普通科の中で、西高が最高の倍率となりました。募集定員の丁度2倍という倍率の中で、熊本西高校第1期生約200名(192名)が入学しました。開校当初は、現在の校舎はできておらず、熊本市出水の旧熊本農業高校跡(現在の熊本支援学校・湧心館高校がある場所)を仮校舎として、4月から7月まで西高生は高校生活を送っています。その後、夏休みも終わりに近い8月26日に、全校生徒が早朝より集合し、使用した仮校舎の大掃除とグラウンドの草取りや清掃作業を行っています。その日、午後4時から全員で校舎へのお別れ式を行い、翌日の8月27日、現在の熊本市西区の新校舎に全校生徒が集まって、学校の引っ越しの荷物を搬入し、整理・整頓を行っています。なお、本校の校訓「清・明・和」については、開校前から制定されており、建学の精神の象徴というべきものとされて、今日に至っています。このような創立当時のことが、本校の歴史の中に刻まれています。皆さんが学んでいる、そして皆さんの母校となる熊本西高校が、創立50周年という大きな節目の年であるということを念頭に置いて、日々励んでください。

 これから始まる2学期は、期間が長く様々な学校行事も計画されていることから、とても実りのある学期になると思います。他方では、長い2学期は、様々なことに直面し、何事もなく順調に進むことばかりではないでしょう。苦しかったり、辛かったりすることもあるでしょう。学習面、健康・体力面、心の涵養面において、西高で共に学ぶ周りの人と、お互いに支え合い、励まし合い、そして、高め合い、一つ一つを乗り越えて、成長していく2学期にしていきましょう。

 最後に、くれぐれも心身の健康と交通事故等、事故防止に十分留意して、これから始まる2学期を、皆さん一人一人が、元気に過ごし実り多い学期にしてください。皆さんの2学期における活躍と成長を期待して講話を終わります。

 

令和6年度 熊本西高等学校 1学期終業式「講話」

 皆さん、おはようございます。まずは、先程、表彰式を行いましたが、多くの人が日頃から励んでいる活動の成果を発揮して、優秀な成績を収めてくれました。改めて称えたいと思います。おめでとうございます。

 早いもので、1学期の終業式を迎えました。令和6年度も、1年間のおよそ3分の1を終えようとしています。1学期の日数は、土曜日・日曜日・祝日を入れて107日間を数えました。学校への出席すべき日数は71日間でした。皆さん、1年生として、2年生として、そして3年生として、授業、授業以外の学習活動、学校行事・生徒会活動・ホームルーム活動などの特別活動、また、部活動等を、まず、自分自身で振り返ってみてください。

 授業について、4月の始業式で2年生・3年生には、授業の姿勢に関する事をお願いしました。「知らない事」「分からない事」を、知ろうとしない姿勢や分かろうとしない姿勢は、授業の姿勢として恥ずべき事です。知ろうとし自分の知識とすること、分かろうとし自分が理解することを姿勢として持ち、学習に臨んでくださいと伝えました。皆さんできたでしょうか。

 学校行事について、5月開催の体育大会をはじめ、各学校行事における皆さん一人一人の取組みは、行事を終えた後、自分の役割はしっかり果たすことができたなど、充実感を持つことができましたでしょうか。部活動について、県高校総体、県高校総文祭、高校野球夏の県大会が終わりました。結果は嬉しい結果、悔しい結果であるにせよ、個人またはチームで設定した目標の達成に向けて、それまで積み上げてきた力を出し切ることはできたでしょうか。

 「授業」、「学校行事・生徒会活動」、「部活動」等において、自ら学ぶ、積極的にチャレンジするなど、主体的であったか。また、関係する人と互いに必要な言葉を掛け合い、コミュニケーションをとるなど、対話的であったか。さらに、学びを探り究めるというような深い学びであったか。などについて、その成果を含めて省みてください。一人でも多くの人が、「自分自身がやるべきことをしっかりと打ち込んできた1学期だった」という充実感や達成感を持って、今日の「終業式」を迎えていることを願っています。

 次に、「夏休みの過ごし方」についてです。1学期が終わり、いよいよ約40日間の夏休みが始まります。貴重な夏休みをどのように過ごすかは、学年によって課題は異なります。皆さん一人一人、夏休みの生活を、主体的・計画的に過ごしてください。まずはこれが、基本的なこととして必要です。その上で、3点伝えたいと思います。

 1点目は、学習面(、各種活動面)において、夏休みの機会を活用して、しっかりと補い、そして、蓄えておきましょう。勉強は、時間をかけて継続しないと、実力はなかなか付かないですね。『少年老い易く学成り難し』と言います。長期休業で最も長い夏休みの期間を、有効に使うことは、2学期からの学習等で、自分の実力をさらに伸ばすことに繋がります。3年生は、この夏休みに時間をかけて進路実現に向けて準備を着実に進めてください。この夏に実力を伸ばし蓄えておくことが、今後のより良い進路実現に繋がります。皆さん夏休みが終わる時、「夏休みにやるべき勉強をしっかりとやった。」という思いを持って、2学期を迎えるようにしてください。

 2点目が、夏休みは解放的になると思いますが、生活においてはくれぐれも「マナー・モラル・ルール」を、しっかりと守ることです。マナーの「マ」、モラルの「モ」、ルールの「ル」。「マ・モ・ル」という自制心を確実に持って責任ある行動をしてください。その上で、夏休みを充実させてください。しかし、もし万が一、避け難い事情等で、守ることができなかった場合や過ちを犯してしまった場合、まず、自分がその過ちを認め、それを改めることが、とるべき行動です。言い逃れをしたり、誤魔化したりすることが、くれぐれもないようにしてください。『過ちては(即ち)改むるに、憚ること勿れ』と言います。肝に銘じておいてください。

 3点目が、夏休みは、長期休業の中で最も長い期間の休みです。自分自身の健康づくりと体力づくりに取り組んでください。そのためには、休みの生活の中で、『適切な運動・食事・睡眠を習慣付ける』ことが必要です。自身の健康と体力に応じて、バランスの良い生活習慣を確立してください。その上で、「探究活動」や「奉仕活動」など、時間的に夏休みにしかできないことがあると思います。皆さんの備えている力とエネルギーを積極的に発揮してください。以上3点を皆さんに伝えておきます。

 最後に、自分自身の命を大切にする、他の人の命を大切にする、すなわち『命の尊さ』について、夏休みに入る前に、今一度、認識をしっかりと深めてください。そして、心の健康と交通事故をはじめとする事故防止に十分に留意してください。皆さん一人一人が、充実した今年の夏休みを送り、9月2日の2学期始業式には、さらに一歩成長した元気な姿で登校し、再会できることを期待して「講話」とします。

 

令和6年度 熊本西高等学校 入学式「 校長式辞 」

 校庭の草木や小鳥の鳴き声が春の訪れを告げている今日の佳き日に、多数の御来賓の皆様、そして保護者各位の御臨席を賜り、令和6年度熊本西高等学校入学式を、挙行できますことを心から感謝申し上げます。

 只今入学を許可しました、(283)名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。また、保護者の皆様、お子様の高等学校入学、誠におめでとうございます。在校生、教職員とともに新入生を心から歓迎いたします。

 新入生の皆さんは、今、入学の喜びと将来への限りない希望に、青春の胸を膨らませていることと思います。今の喜びを大切にして高校生活を送ってください。

 また、本日の喜びは、皆さん自らの努力の結果であることはもちろんですが、保護者の方々の深い愛情とお力添え、さらに、これまで皆さんの成長に関わられた多くの方々の御支援のお陰であります。感謝の心を持って高校生活を歩み出してください。

 さて、本校は昭和49年に創立され、「清、明、和」の校訓を掲げ教育活動を展開して、これまで多くの有為な人材を輩出してきており、今年で創立50周年を迎えます。

 現在本校は、普通科、普通科スポーツコース、サイエンス情報科を設置し、グローバルな視野と進取の精神をもち、社会の課題を解決し、地域に貢献できる人材の育成に取り組んでいます。

 このような中、新入生(283)名の本校への入学を歓迎するとともに、皆さんの高校生活における精進の積み重ねが、本校のさらなる活性化に結びつくと期待しております。

 さて、皆さんの高校生活の幕開けに際しまして、3つのことを希望いたします。

 第一が、「夢の実現に向けて、直向きに努力せよ」ということです。本校に入学したことは、新たなステージでのスタートとなります。皆さんが本校で、「何を学び」、「何を身に付け」、そして「何ができるようなったか」ということが重要です。

 高校生として、自ら何をすべきかを考え、自ら判断し、物事に積極的に挑戦するなど、努力を止めることなく継続することが求められます。本校での主体的な学びを通して、自分の将来の夢や目標を見据えて、その実現に向けて直向きに努力してください。

 第二が、「助け合い、励まし合いの心を持とう」ということです。私たちは自分自身のことに思いが傾き、周囲の人のことをつい疎かにしがちです。

 人が生活するうえで、互いに助け合い、そして励まし合うことが、家庭、学校、社会における人の生き方として大切であると思います。

 人を思いやることができて、共に伸びていく心豊かな高校生として、日々の生活を送り成長していってください。

 第三が、「逞しく生き抜く力を培おう」ということです。今日の社会は変化が激しく、常に新しい情報や技術の習得が求められています。皆さんが将来、社会に貢献していくためには、基礎・基本的な知識や技能、自ら考え・判断する力、学ぶ意欲はもとより、人生の中で直面するであろう様々な課題を解決する力、また、その解決に向けて発奮させる気力や体力を培うことが必要です。

 本校の授業、学校行事及び部活動等は、このような力を育てることを大きなねらいとしています。新入生の皆さん、本校の教育活動に積極的に励み、力を伸ばしてください。

 以上、3点を念頭に置いて、皆さん一人一人が自己実現をしっかりと図ることを切に希望します。そして、熊本西高校での一千有余日にわたる生活を充実した日々にして、成長を遂げてください。
 皆さんの入学を歓迎するとともに、これからの活躍を大いに期待して、式辞といたします。

令和6年4月8日
熊本県立熊本西高等学校 校長 平 江 公 一

令和6年度 熊本西高等学校 1学期始業式「 講話 」

 皆さん、おはようございます。
 春休みが終わり、いよいよ今日から令和6年度新学期が始まります。皆さん、新しい学年、学級(クラス)になり、新たな気持ちで今日を迎えていることと思います。
 本年度は、熊本西高校が創立50周年となります。秋には記念式典をはじめとする周年行事を実施する予定です。
創立50周年の節目となる年度において、大いに皆さんの力を発揮してください。

 2年生は1年生(後輩たち)を迎え、中堅学年として1年生(下級生)をリードする立場になります。年度の後半は、3年生からバトンを渡され、日々の授業はもとより、生徒会活動をはじめとする特別活動や、さらに部活動などで中心となって学校をリードしていく役割を担うことになります。このことを念頭に置いて頑張ってください。

 3年生は、最上級生として、学校を引っ張っていく大きな存在となります。しっかりとリーダーシップを発揮してください。そして、来年3月には、本校を卒業していくことになりますが、その前に進路選択、さらに進路実現という極めて大切な場面を迎えます。(夢の実現に向かい)胸を張って本校を卒業していくことができるように、これからの高校3年生の生活を充実させてください。

 さて、新年度の初めに当たり、これから始まる新学期の生活で参考にしてほしいことを、3つ伝えたいと思います。
 まず1点目が、「学びの姿勢」についてです。授業をはじめとする各種の学習活動を行っていく中で、知らないこと、わからないこと、或いは、問題を解けないこと、答えを導き出せないことなど、いくつも出てくるでしょう。その時点で、知らないこと、わからないこと、答えを導き出せないことは、決して恥ずべきことではありません。
 しかし、知らないこと、分からないこと、答えを導き出せないことを、知ろうとしないこと、分かろうとしないこと、答えを導き出そうとしないことは、これらは恥ずべきことと思います。
 従って、全ての授業において、知らないこと、わからないこと、答えを導き出せないことがあった時に、「よし、自分の知識となるようにしよう。自分がわかり、理解できるようにしよう。問いに対して答えを導き出せるようにしよう。」といった姿勢・態度を持って、自分自身の学びを、前進させてください。

 次に2点目が、「高校生として責任ある行動」をとるということです。
 先日、JRのある駅のホームで、電車を待っていました。私のすぐ近くでベンチに座って、ペットボトルの飲み物を飲んでいた高校生がいました。ところが、飲み終わったペットボトルをベンチの下に置いて、自分のバッグを持って立ち去りました。
 私は、高校生を呼び止めて、「おーい、君、ペットボトルを捨てていないぞ。」と伝えましたところ、しばらく沈黙した後、私が予想しない言葉が返ってきました。「いや、今から丁度捨てようとしていたんですよ」と。
「マナー・モラル・ルール」は、しっかりと守ることが必要です。しかし、もし万が一、守ることができなかった場合や過ちを犯してしまった場合、まず、自分がその過ちを認め、それを改めることがとるべき行動であり、その責任があります。言い逃れをしたり、誤魔化したりするようでは、ならないですね。
 『過ちては(即ち)改むるに、憚ること勿れ』と言います。肝に銘じておいてください。

 最後に3点目が、健康の保持増進と体力の向上についてです。健康と体力は命の源であり、活動の原動力です。健康の保持増進と体力の向上のためには、「食事、睡眠、運動」を、生活の中で生活を習慣づけることが必要です。そのことにより、睡眠時間の確保、食事による栄養摂取、自身の健康と体力に応じた適度な運動などを、バランスよく確保してください。
 新学期となった今、自分自身の生活を、ライフチェック(点検)して、自分の健康の保持増進と体力の向上を心がけて、活動の原動力を高めてください。

 「学びの姿勢」、「責任ある行動」、「健康と体力」の3点について話をしました。

 これから始まる新学期の学校生活の中で、3年生として、2年生として、皆さんは様々な事に直面するでしょう。楽しい場面もあれば、苦しい場面、悩む場面もあることと思います。
 そのような中でも、「学ぶ姿勢」を持ってしっかりと学び、「責任ある行動」をとり、「健康・体力」を増進し高めていきましょう。
 そして、西高創立50周年となる本年度において、皆さんの自己実現に向かって励んでください。

 最後に、くれぐれも交通事故をはじめ、事故防止など「命を大切にすること」、また「周りの人をしっかりと思いやること」を忘れることなく、今日から始まった新年度を、皆さん一人一人が明るく、元気に充実した1年間にしてください。
 皆さんの本年度の高校生活に大いに期待して、私からの講話を終わります。