令和6年度

令和6年度 熊本西高等学校 入学式「 校長式辞 」

 校庭の草木や小鳥の鳴き声が春の訪れを告げている今日の佳き日に、多数の御来賓の皆様、そして保護者各位の御臨席を賜り、令和6年度熊本西高等学校入学式を、挙行できますことを心から感謝申し上げます。

 只今入学を許可しました、(283)名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。また、保護者の皆様、お子様の高等学校入学、誠におめでとうございます。在校生、教職員とともに新入生を心から歓迎いたします。

 新入生の皆さんは、今、入学の喜びと将来への限りない希望に、青春の胸を膨らませていることと思います。今の喜びを大切にして高校生活を送ってください。

 また、本日の喜びは、皆さん自らの努力の結果であることはもちろんですが、保護者の方々の深い愛情とお力添え、さらに、これまで皆さんの成長に関わられた多くの方々の御支援のお陰であります。感謝の心を持って高校生活を歩み出してください。

 さて、本校は昭和49年に創立され、「清、明、和」の校訓を掲げ教育活動を展開して、これまで多くの有為な人材を輩出してきており、今年で創立50周年を迎えます。

 現在本校は、普通科、普通科スポーツコース、サイエンス情報科を設置し、グローバルな視野と進取の精神をもち、社会の課題を解決し、地域に貢献できる人材の育成に取り組んでいます。

 このような中、新入生(283)名の本校への入学を歓迎するとともに、皆さんの高校生活における精進の積み重ねが、本校のさらなる活性化に結びつくと期待しております。

 さて、皆さんの高校生活の幕開けに際しまして、3つのことを希望いたします。

 第一が、「夢の実現に向けて、直向きに努力せよ」ということです。本校に入学したことは、新たなステージでのスタートとなります。皆さんが本校で、「何を学び」、「何を身に付け」、そして「何ができるようなったか」ということが重要です。

 高校生として、自ら何をすべきかを考え、自ら判断し、物事に積極的に挑戦するなど、努力を止めることなく継続することが求められます。本校での主体的な学びを通して、自分の将来の夢や目標を見据えて、その実現に向けて直向きに努力してください。

 第二が、「助け合い、励まし合いの心を持とう」ということです。私たちは自分自身のことに思いが傾き、周囲の人のことをつい疎かにしがちです。

 人が生活するうえで、互いに助け合い、そして励まし合うことが、家庭、学校、社会における人の生き方として大切であると思います。

 人を思いやることができて、共に伸びていく心豊かな高校生として、日々の生活を送り成長していってください。

 第三が、「逞しく生き抜く力を培おう」ということです。今日の社会は変化が激しく、常に新しい情報や技術の習得が求められています。皆さんが将来、社会に貢献していくためには、基礎・基本的な知識や技能、自ら考え・判断する力、学ぶ意欲はもとより、人生の中で直面するであろう様々な課題を解決する力、また、その解決に向けて発奮させる気力や体力を培うことが必要です。

 本校の授業、学校行事及び部活動等は、このような力を育てることを大きなねらいとしています。新入生の皆さん、本校の教育活動に積極的に励み、力を伸ばしてください。

 以上、3点を念頭に置いて、皆さん一人一人が自己実現をしっかりと図ることを切に希望します。そして、熊本西高校での一千有余日にわたる生活を充実した日々にして、成長を遂げてください。
 皆さんの入学を歓迎するとともに、これからの活躍を大いに期待して、式辞といたします。

令和6年4月8日
熊本県立熊本西高等学校 校長 平 江 公 一

令和6年度 熊本西高等学校 1学期始業式「 講話 」

 皆さん、おはようございます。
 春休みが終わり、いよいよ今日から令和6年度新学期が始まります。皆さん、新しい学年、学級(クラス)になり、新たな気持ちで今日を迎えていることと思います。
 本年度は、熊本西高校が創立50周年となります。秋には記念式典をはじめとする周年行事を実施する予定です。
創立50周年の節目となる年度において、大いに皆さんの力を発揮してください。

 2年生は1年生(後輩たち)を迎え、中堅学年として1年生(下級生)をリードする立場になります。年度の後半は、3年生からバトンを渡され、日々の授業はもとより、生徒会活動をはじめとする特別活動や、さらに部活動などで中心となって学校をリードしていく役割を担うことになります。このことを念頭に置いて頑張ってください。

 3年生は、最上級生として、学校を引っ張っていく大きな存在となります。しっかりとリーダーシップを発揮してください。そして、来年3月には、本校を卒業していくことになりますが、その前に進路選択、さらに進路実現という極めて大切な場面を迎えます。(夢の実現に向かい)胸を張って本校を卒業していくことができるように、これからの高校3年生の生活を充実させてください。

 さて、新年度の初めに当たり、これから始まる新学期の生活で参考にしてほしいことを、3つ伝えたいと思います。
 まず1点目が、「学びの姿勢」についてです。授業をはじめとする各種の学習活動を行っていく中で、知らないこと、わからないこと、或いは、問題を解けないこと、答えを導き出せないことなど、いくつも出てくるでしょう。その時点で、知らないこと、わからないこと、答えを導き出せないことは、決して恥ずべきことではありません。
 しかし、知らないこと、分からないこと、答えを導き出せないことを、知ろうとしないこと、分かろうとしないこと、答えを導き出そうとしないことは、これらは恥ずべきことと思います。
 従って、全ての授業において、知らないこと、わからないこと、答えを導き出せないことがあった時に、「よし、自分の知識となるようにしよう。自分がわかり、理解できるようにしよう。問いに対して答えを導き出せるようにしよう。」といった姿勢・態度を持って、自分自身の学びを、前進させてください。

 次に2点目が、「高校生として責任ある行動」をとるということです。
 先日、JRのある駅のホームで、電車を待っていました。私のすぐ近くでベンチに座って、ペットボトルの飲み物を飲んでいた高校生がいました。ところが、飲み終わったペットボトルをベンチの下に置いて、自分のバッグを持って立ち去りました。
 私は、高校生を呼び止めて、「おーい、君、ペットボトルを捨てていないぞ。」と伝えましたところ、しばらく沈黙した後、私が予想しない言葉が返ってきました。「いや、今から丁度捨てようとしていたんですよ」と。
「マナー・モラル・ルール」は、しっかりと守ることが必要です。しかし、もし万が一、守ることができなかった場合や過ちを犯してしまった場合、まず、自分がその過ちを認め、それを改めることがとるべき行動であり、その責任があります。言い逃れをしたり、誤魔化したりするようでは、ならないですね。
 『過ちては(即ち)改むるに、憚ること勿れ』と言います。肝に銘じておいてください。

 最後に3点目が、健康の保持増進と体力の向上についてです。健康と体力は命の源であり、活動の原動力です。健康の保持増進と体力の向上のためには、「食事、睡眠、運動」を、生活の中で生活を習慣づけることが必要です。そのことにより、睡眠時間の確保、食事による栄養摂取、自身の健康と体力に応じた適度な運動などを、バランスよく確保してください。
 新学期となった今、自分自身の生活を、ライフチェック(点検)して、自分の健康の保持増進と体力の向上を心がけて、活動の原動力を高めてください。

 「学びの姿勢」、「責任ある行動」、「健康と体力」の3点について話をしました。

 これから始まる新学期の学校生活の中で、3年生として、2年生として、皆さんは様々な事に直面するでしょう。楽しい場面もあれば、苦しい場面、悩む場面もあることと思います。
 そのような中でも、「学ぶ姿勢」を持ってしっかりと学び、「責任ある行動」をとり、「健康・体力」を増進し高めていきましょう。
 そして、西高創立50周年となる本年度において、皆さんの自己実現に向かって励んでください。

 最後に、くれぐれも交通事故をはじめ、事故防止など「命を大切にすること」、また「周りの人をしっかりと思いやること」を忘れることなく、今日から始まった新年度を、皆さん一人一人が明るく、元気に充実した1年間にしてください。
 皆さんの本年度の高校生活に大いに期待して、私からの講話を終わります。