SSHの授業
【SSH】水俣フィールドワーク報告①
8月2日(火)1年2組25名「SS国語探究」の授業の一環として、水俣フィールドワークを行いました。
【エコパーク水俣・親水護岸】10:00
案内人:吉永利夫様のお話。背景にあるのは美しい海と恋路島。この海にはかつて仕切り網が設けられていました。総額485億をかけて作られたこの埋め立て地の下には水銀に汚染されたヘドロと共に、ドラム缶3000個分の魚たちが眠っています。
【水俣病慰霊の碑】
沖縄の碑と違い、この碑にはなくなった方々の名前が記されていません。
また人だけでなく、魚や猫たちも亡くなっています。失われた数多くの命に黙祷を捧げました。
【語り部講話:川本愛一郎さま】10:30-11:30
川本さんのお父様、川本輝夫さんは、映画「MINAMATA」でチッソとの交渉や裁判で活躍するヤマザキのモデルとなった人です。輝夫さんは当時、沈黙を強いられていた滞在患者の家を訪ねて声を拾い上げ、水俣病患者救済の運動の先頭に立ってきました。
〔生徒の感想より〕
「川本さんのお父さんがチッソ工場に座り込んでまで話を聞いてもらおうとしたのに、話を聞くどころか、川本さんのお父さんを殴って蹴って、たくさんの怪我を負わせました。チッソや国や県は(水銀流出を)放置していたとばかり思っていたけど、まさか暴行まで加えているとは思わなくて、本当に驚いたし、聞いてて胸が痛かったです。資料館で埋め立て地の話や今も水俣病で苦しんでいる人たちがいる話を聞いて、水俣病の問題はまだ続いているんだなと痛感しました」
【水俣病資料館見学】11:30ー12:20
資料館は入り口から順に、水俣の歴史を追うことができるように展示がされています。
水俣病裁判の複雑な問題、埋め立て地の下に眠る水銀を今後どのように処置していくべきか、
改めて考えさせられました。
〔生徒の感想より〕
「これからもまだまだ課題があること、政治の対応が(東京と地方で)目に見えて違うことにびっくりした。たくさんの人、時間、お金が費やされて今の水俣があると感じた。”ここで終わり”ではなく、これから自分ができることを考えて行動しようと思った」
午後は3つの班に分かれてのフィールドワークを行いました。 こちらの模様はまた後日UPします。
第Ⅰ期・第3回運営指導委員会を開催しました
7月29日(金)、本校セミナーハウスで令和4年度(2022年度)第Ⅰ期・第3回運営指導委員会を行いました。運営指導委員会は、運営指導委員の皆様に、本校SSH活動についてのご意見、ご助言を賜り、SSH活動の充実をはかるものです。
今回は、7名の運営指導委員の方にご出席いただき、様々な視点からのご意見を伺うことができました。
1 指定校校長挨拶
挨拶とともに、委員会の趣旨、内容についての説明がありました。
2 鹿本高校からの報告・説明
司会 東京大学先端科学技術研究センター 教授 神崎 亮平 様
(1)課題研究活動報告
「バイオプラスチックの合成」 2年 安部さん、松原さん、豊後さん
8月3日のSSH生徒研究発表会(神戸市)でポスター発表する課題研究の報告を行いました。
地元の特産品の来民うちわに使用されている柿渋を用いたバイオプラスチックの研究です。
運営指導委員の方から、たくさんの質問、助言を頂きました。
本番前に自分たちの研究を振り返ることができました。
(2)鹿本高校SSH事業概要説明
3 意見交換
本校SSHの取組について、運営指導委員の方から貴重なご意見を頂きました。
頂いたご意見をSSH活動の評価、改善に生かして、より充実した内容にしていきます。
ありがとうございました。
「鹿本タワー」耐震実験コンテスト!
鹿本STEAM(B 班)の授業では、「建築科学」をテーマにし、全10時間で「鹿高タワー(展望台)」の模型を製作しました。生徒たちは班ごとに耐震構造を取り入れた「鹿高タワー」をA4サイズのコピー用紙で製作し、先日、その完成した模型の耐震コンテストを行いました。「鹿高タワー」の上部に取り付けた紙コップに乾電池を入れて揺らし、どの班の鹿高タワーが最も振動に長く耐えることができるかのコンテストを行いました。生徒たちは、薄いコピー用紙でも耐震構造を考えて組み立てれば、振動に強い構造体を作ることが可能であることを学びました。
令和4年度 SSH講演会
「自然と共存する科学技術を求めて ー科学技術の面白さ・これからの科学技術・SDG'sと感性ー」
講師 東京大学先端科学技術研究センター教授 神崎 亮平(かんざき りょうへい) 氏
5月26日(木)、令和4年度SSH講演会が山鹿市民交流センター文化ホールで開催されました。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2年生のみが会場で、1,3年生は学校で動画配信での聴講となりました。
講師の神崎先生は、
モデル生物であるカイコガの感覚・脳・行動に関する神経行動学研究は、スーパーコンピュータ「京」や「富岳」に昆虫の脳を再現して理解する研究など、生物の知能を活用した自然にやさしい新しいモノづくり研究に従事されています。
本講演では、我々人間と昆虫の見えている世界の違いについてお話いただいたり、高校生へ向けた夢を実現するための熱いメッセージをいただいたりしました。今回の講演で、生徒たちは自分の価値観や進路選択の幅が広がったことではないかと思います。今後の鹿本高校の進めるSSHの研究の、大きな励みとなりました。
2学年課題研究(バイオプラスチックの作成)
昨年度から行っているバイオプラスチックの作成を今年度も引き続き取り組んでいます。朝早くから実験の下準備をしていました。今年度は耐久実験と分解実験に取り組み、どのような製品に向くのか、廃棄した際の自然に返る期間を研究できたらと思っています。
※体操服で作業をしているのは柿渋により制服が汚れるのを避けるためです。
(記事:生物担当教員)