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SSHの授業

【SS国語探究】水銀フリー講座

9月16日(金)

グローバル探究コース1年生が熊本県環境生活部環境政策課が実施している「水銀フリー出前講座」を受講しました。講師は国連環境計画国際技術センターの本多俊一様です。

講話を通して現在直面している地球規模の課題と水俣病との関連について学び、視野を広げました。

以下、生徒の感想です。 

「目先の豊かさより長期的な結果を考えて動く」この言葉が心に残っています。水俣病も、チッソが汚染水を処理するための1億を削らなければ、その後の埋め立て工事や様々な補償にかかる4000億円を失わず、人々も、また美しい自然も損なわれることはありませんでした。原子力発電やプラスチックの問題もそうです。そう考えると、他人事ではないと思いました。

 また、完全な水銀フリーは難しいものの、環境に優しいことを一つでも毎日行えば、少しずつ小さくても変わることを学びました。

 水俣病を学ぶことは、世界の仕組みや環境問題を知ることにつながるので、グローバルに考える大切さを改めて知ることができたと思います。

 私達は今、水俣学習のプレゼンづくりを行っていますが、熊本と国の関係だけでなく、世界に目を向けて、作成していきます。」

 

菊鹿中学校「プレゼン講座」

R4.9.14(水)

山鹿市立菊鹿中学校の1年生に向けて、本校職員の冨田教諭が「プレゼン講座」を行いました。

 当日はスライド作成のポイントをお伝えしました。また、本校2年生3名が中学生のために「発表の仕方」の動画を作成してくれました。

菊鹿中学校の1年生は、作成したスライドを、10月8日(土)の文化祭で発表するそうです。素敵な発表になるよう、応援しております。

熊大ワクワク研究室訪問参加

熊本大学薬学部を訪問し、 和田 美貴代 特任准教授、薬用植物園技術主任の渡邊 将人様に個人研究についてのご助言をいただきました。

 


参加した生徒の感想

「自分の行っている研究への現実性や、スムーズに研究を進める方法などのアドバイスをいただき、これからの研究の方向性を決めることができました。とてもいい経験になりました。」2年耕さん

「アドバイスをいただき、テーマを少し変えてみようと思いました。学ぶことが多く、とてもいい時間になりました。」2年廣﨑さん

今後どのような研究になっていくのか、非常に楽しみです。和田 美貴代様、渡邊 将人様ありがとうございました。

 


 

【SSH】水俣フィールドワーク②

8月2日(金)「SS国語探究Ⅰ」の授業の一環として、1年2組25名が水俣にフィールドワークに行きました。その報告の後半です。

【班別フィールドワーク】13:30~14:30 

午後は3つの班に分かれ、研修を行いました。

①「水俣病事件の科学的及び社会科学的検証」

講師:熊本県環境センター館長 篠原亮太さま

水俣病がチッソ工場の排水で汚染された魚介類を食べることで起きた、食物連鎖による重金属中毒であることはよく知られています。

篠原さんの講話では、メチル水銀生成反応やなぜ、人の身体に取り込まれたのかを、化学式等を用いて分かりやすく説明されました。

また、問題が拡大した背景に潜む、経済問題、貧困問題、都市と地方の格差問題、法の問題等、水俣病を考える上でのさまざまな視座を教えていただきました。

班別研修1

②「患者さんの暮らしと今も続く水俣病裁判」

講師:谷 由布さま 特別ゲスト:坂本しのぶさま

ヘルパーとして長年、患者さんたちの暮らしを支える谷さんと、胎児性水俣病患者である坂本さんのお話を伺いました。

生徒の感想より

「患者さんの何気ない生活が一瞬にして全く異なるものとなってしまったこと、症状や暮らしは患者さんによって違うこと、また、それぞれの方々の心情を知ることができて本当に良かったです」

「小・中学校の学習と比べて、水俣病の裏側まで学べました。今の水俣にもまだ課題は山積していて、水銀のことや裁判のことなど、大変だと思います。水俣に対する差別や、水俣病に対する差別也偏見をなくすためにも、まずはしっかり学んで、水俣・そして日本がより安心して暮らせるようにすべきだと思います。坂本しのぶさんが言われた“色々なことに対して自分も関係あると思って考える”ことをしていこうと思います」

 

 

③「水俣のお茶農家として」

講師:桜野園 松本 和也様

松本さんは水俣市で和紅茶を生産されています。ここで育てられているお茶は和紅茶の他、緑茶、ほうじ茶など現在6種類。1990年よりすベてのお茶を無農薬・無化学肥料で栽培しており、2005年からは肥料・農薬を一切使わない自然栽培にも取り組まれています。

 

【水俣病関連地フィールドワーク】14:30~15:30

最後に、吉永さんの案内の元、水俣病関連地を訪問しました。

①茂道

②坪谷(つぼたに・つぼだん)

1956年5月1日、一番最初の水俣病患者がこの小さな美しい岬から出ました。田中実子さんもその一人です。

現在、実子さんは24時間の介護を受けながら生活しています。

魚が豊富だった水俣の海も、現在は最盛期の10分の1くらいだそうです。原因の1つは護岸工事。自然に人が手を加えることで住めなくなった生物たちがいます。

生徒の感想より

「写真では白黒の風景しか見れないので、リアルの、色のついた鮮やかな実物とはとても同じ世界とは思えませんでした。それと同時に、白黒の写真の中で起こっていたことは、この現実の世界で起こっていたことだったんだと、当たり前のことを自覚させられました」

坪谷

 

③百間(ひゃっけん)排水口

水俣病の”爆心地”とも言われる場所です。流された水銀量は最大450トン程度といわれています。

このフィールドワークは9月はじめに報告会を行う予定です。

9月16日には水銀フリー講座、

また9月30日からは熊本学園大学水俣学研究センターの先生方をお招きして5回の連続講座を実施します。

一つの問題を1年間かけて深く掘り下げることで、問題の多面性に気づくとともに、課題を粘り強く考える力を身につけていきます。

令和4年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会

今回、みらい創造科グローバル探究コース2年の3名が「バイオプラスチックの合成」というタイトルで全国のスーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会に参加してきました。

同じ高校生や大学の先生方にポスターセッションでしっかりと自分達の研究を発表することができていました。

また、様々な研究を見聞きすることで多くの刺激とやる気を得ることができたようです。

〔生徒感想〕

このような大きな場で、ポスターを作り、研究を発表することは初めてでしたが、人前で話すことや、質疑応答などでの対応力が身についたと思います。

発表では

「なぜ固くなるのか」「水質によって分解速度が変わるのか」「カゼインが多ければ多いほどいいのか」「柿渋溶液に含まれる柿渋の濃度は?」「カゼインプラスチックの分子構造は?」「プラスチックを薄くしても強度は変わらないのか?」

など科学的な質問を沢山受けました。

今後はそこをもっときちんと理解をするとともに、グラフなどでわかりやすく伝える方法や、実験などを行って証明できるようになりたいです。