美術科アーカイブ

美術科ブログ(~平成30年度)

1年生静物講評会

 タイヤや土の入った袋を積み上げたモチーフのデッサン、2週間で2枚と、これまでの倍以上のスピードで制作しました。
 大きく、早く、目の前の対象の本質をつかむトレーニングの成果は出たでしょうか?

 今回対話型鑑賞の取り組みの工夫として、前に発言した人の内容について次に発言する人がコメントし、自分の考えを話すという順序にしました。

 このような活動を繰り返しているためか、自分がどこにつまづいているのか、どこまではうまくできているのか、言語化するのに慣れてきたように思います。意見交換も論理的で、相手への配慮もある、いい集団に成長しました。



生徒の感想より
「今回タイヤと袋という二つの課題で学んだことは、まず、ただ見たまま描くだけではつまらないなと思いました。もっと与えられたモチーフの特徴、手触り、硬さなどモチーフのことをよく知ったうえで描くことで表現が広がり、モチーフごとの差をつけることができるので全体感が増すのではないかと思いました。そして、モチーフの中で最も重さがかかっている部分に軸があるんだと理解することで、より形をとりやすくなり、モチーフの存在感が出てくるんだと思いました。」

 この課題は2月の人物デッサンにつなげ、理学療法の先生から「身体の構造を理解し、それをデッサンとして視覚的に表現する」レクチャーを受けます。こちらも楽しみです。

静物画★1年生と2年生

 3学期最初の課題は1年生も2年生も静物画です。
 2年生は「より作家性を高めるデッサンにすること」という指令の元、様々なモチーフを集め、構成しています。





1年生のテーマは「ごっついモチーフ」です。対象の本質をとらえること、構造感、量感、質感を表現することが目標です。






建築家光嶋裕介さんとの合作

 昨年10月に建築家光嶋裕介さんの講演とワークショップがありました。
 ワークショップでは12センチ×12センチの正方形の紙に右から任意の風景を描いていきます。そして、左端は3センチくらい開けておきます。そして、隣の人と紙をくっつけて、隣の右端の絵に合わせて左端を埋めます。すると一枚のながーい絵になります。理数科、2年生普通科文系も行ったのですが枚数が多すぎるので、美術科を紹介します。(理数科は例えば「地下にトンネルを掘る」など、法則を共有すると一致団結するんだなとわかりました。)
 システムの関係上、頭を横にしてみてくださいね。





















一つだけレベルが違う作品が光嶋さんです。
いつか全校生徒でこのワークショップをできたらいいなと思ってます。

新春デッサンコンクール

 12月23日のクリスマスデッサンコンクールに続いて、1・2年生合同で、1月5日「新春デッサンコンクール」を行いました。





 今年もよろしくお願いします。

美術科デッサン講習会

 12月25日から28日は冬季課外。美術科はその午後に、1・2年有志でデッサン講習会を開催しています。2年生の企画運営ですが、授業とほとんど変わらない人数、そしてそれ以上の熱量です。

 冬休みだからこそ、思い切りデッサンできて幸せですね。運動部が毎日トレーニングをするように、美術を志す美術科の生徒たちも毎日頑張っています。
 年末年始はしっかり休んで、楽しんで、心も体もエネルギーを満タンにして、新学期を迎えてくださいね。

この人だかりは・・・


2年生デッサン講評会でした。

どうしたら作品がもっと良くなるか、ディスカッションしていました。

充実しつつも、とても楽しそうでしたよ。

第1回全九州総合文化祭沖縄大会

 平成29年12月15日から17日まで、沖縄で開催された第1回全九州総合文化祭に行ってきました。第二高校からは二人が参加しました。

 会場の沖縄県立博物館・美術館。

 生徒交流会、九州各県から約80人の生徒が参加しています。

 グループで作品鑑賞を行います。

 自分の作品について説明します。また、初対面ですが質問もたくさん出たようです。

 初日の夜は夕食交流会が行われ、和気藹々とした雰囲気で各県の紹介やテーブルでの会話を楽しみました。

 二日目交流会は島草履の制作です。並べるとデザインがつながるのがポイントです。

 沖縄には沖縄県立美術大学もあり、キャンパスも沖縄の空気を感じました。

 九州各県の美術部生徒たちの交流が密に深まった全九州総合文化祭でした。この経験を大いに活かし、また、後輩たちに繋げていってほしいと思います。

油彩画 振り返り

1年生2枚目の油彩は技法研究です。
前回コラージュデッサンしたモチーフを油彩で描写します。
グリザイユという白黒で明暗の調子だけの画面をつくり、固有色を重ねます。そうすると、立体的な絵になります。


次に、逆に色面で下地をつくり、それを活かし描写します。印象派の技法をイメージしています。


 このことによって、二次元で表現する空間とは何かを意識できるようになりました。




 お互いへの批評も冷静かつ論理的になりました。「二つの方法では空気感が全く異なり、ものの距離感にも特徴が見られた。ものとものとの間の色のつながりは美しいと感じた」など、1学期とは感じることも重さが変わりました。
 また、段取りなど気にする意見も多くありました。指導者としてももっと工夫が必要な教材でしたが、まずはやってみる。やってみて考えることの大切さも感じました。

美術科の秋

あと数日で散ってしまいます。
2年生の修学旅行が終わる頃には美棟の風景も本格的な冬になります。

薔薇と交代で、毎年美しい花を咲かせてくれます。

紙立体2

 最近、たくさんの方に「びとろぐ」を見ていただいているように思います。ありがとうございます。
 前回アップした紙立体の帽子、力作ぞろいでしたので、写真を紹介します。
 ここでの狙いはスモールステップではなく、大きな課題に対し、自分たちで解決方法を考え、必要な知識・情報を集めるトレーニングをすることです。ASのテーマ研究と学習の方向性は同じです。美術科では、知識や技能を重ねることと、自分で学ぶ能力を身に付けること、この二つを両輪として捉え、指導しています。

やはり、最初は動物から・・・

ヘッドドレス的な作品にも秀逸なものが多くありました。エリザベス女王の帽子のデザインを手がけられている方も日本人ですね。

物語を感じます。ブラウスの素材感もちょうどいいです。このような、プレゼンに対する細やかな配慮、クリエイターとして大事にしてほしいです。

左右非対称の作品。切り紙を応用して、立体をつくります。立体制作へのアプローチも構造的なものから、折り紙の応用まで、さまざま。美術科は40人がそれぞれの学びをして、切磋琢磨しています。

 民族衣装の応用です。女子の作品はどれも花嫁衣装に見えてしまい、写真を撮っていて勝手にしんみりしたことでした。
 どんどん作品を紹介したいと思います。