日誌

校長室からの便り

今、熊聾では・・・(その94)

 県教育委員会から予算をいただいている取組のひとつとして、本校では昨年度から小学部・中学部・高等部の児童生徒を対象に、永久歯の虫歯予防のためにフッ化物洗口を行っています。
 フッ化物洗口とは、フッ化物水溶液を用いてブクブクうがいを行い、歯のエナメル質表面にフッ化物を作用させて虫歯を予防する有効な方法です。
 本校では週1回、各学部学級で曜日と時間を決めてフッ化物洗口を実施しています。
 虫歯になってしまえば自然治癒することはありませんので、一生涯その影響は続きます。特に食生活の安定や生活・生命の質(Quality of Life;QOL)に大きな影響を与えます。大切な歯を80歳まで20本以上は残せるよう、「8020(ハチマルニイマル)」を目指しましょう!

 
令和2年9月17日        
熊本聾学校 校長 五瀬 浩  

今、熊聾では・・・(その93)

 小学3年生の国語科で「仕事の工夫、見つけたよ」という単元の学習を行っています。その学習の一環で、Mさん、Hさんが昼休みに私へのインタビューのため校長室を訪れてくれました。
 二人からは先ず、「校長先生は、どんな仕事をしているのですか?」という質問を受けたので、逆質問で「どんな仕事をしていると思う?」と返したところ、「みんなのことを考えて、プリントを作っていると思う。」という答えが返ってきました。なるほど…!いろんなプリント類が校長名で出されるので、私は校長室でせっせとプリントを作成していると思ったみたいです。「半分当たってるけど、半分はちょっと違うよ」と言って説明を加えたところでした。
 聾学校に校長として赴任して、子供たちからこのような質問を受けたことは今回が初めてでしたので、如何に分かりやすく子供たちに説明できるか、私も教材研究ができ、良い経験になりました。
 学習のまとめが来週あたりには廊下に貼りだされるらしいので、学習の成果を見に行く楽しみが増えました。
 

     令和2年9月16日        
       熊本聾学校 校長 五瀬 浩  

今、熊聾では・・・(その92)

 今年度本校に赴任された先生方を対象に、「新任者オリエンテーション」を実施しました。年間10数回にわたって行うものですが、今回は「ろう者の話に学ぶ」というテーマで幼稚部の野田先生からお話をいただきました。
 野田先生ご自身の生い立ちから現在に至るまでの略歴の中で、手話に対する思い、ろう者理解への願い、ろう教育の変遷や当時の想い等について生の声を聴くことができました。楽しいエピソードも交えながらお話しいただいたので、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
 コロナ禍の中での限られた時間での研修でしたが、充実した時間になりました。もっともっと野田先生のお話を聞きたい気持ちになりました。特に今回受講された先生方は、野田先生のPP(パワーポイント)資料にも目を通していただき、是非学びを深めていってください。
 さて、本校には野田先生を含め7人の聴障の教職員が在職しています。熊聾の子供たちのロールモデルとして、また聴者である教職員にとっても、ろうの先生方の存在意義はとても大きいものがあり、熊聾の財産でもあります。互いを尊重し合いながら、そしてそれぞれの良さを引き出しながら、子供たちの健やかな成長につながる教育を目指していきましょう。

 

令和2年9月15日        

熊本聾学校 校長 五瀬 浩   

今、熊聾では・・・(その91)

 全国高校生手話パフォーマンス甲子園本選出場については以前お知らせしたとおりですが、本選審査用のビデオ収録作業が終わりました。
 生徒たちのパフォーマンスの映りばえが少しでも良くなるようにと、背景が綺麗な共同教室内で撮影を行ったのですが、大観衆を前に演技するわけでもありませんので、部員たちは緊張することなく普段どおりの力が発揮できていたように思います。それにしても、手話落語部員たちの豊かな表情や所作には驚かされます。練習で培ってきた部分は当然あるのでしょうが、聴覚に障がいがあるが故に必然的に身についてきた彼らの観察力や表現力は簡単に真似できないほどの凄さがあります。
 さあ、このあとは9月27日の審査結果を待つのみです。
 皆で良い知らせがあることを祈りましょう!

令和2年9月14日        
熊本聾学校 校長 五瀬 浩  

今、熊聾では・・・(その90)

 県議会が開催される9月11日(金)から10月8日(木)までの間、県庁本館東側にある県議会棟1階に、本校の幼児児童生徒の作品や学校紹介のパネル等が展示されます。
 議会棟を訪れる方々に対して、熊本聾学校をPRできる貴重な機会と捉え、子供たちの輝く姿、聴覚障がい教育のセンター的役割を担って活動している様子等をアピールできればと考えています。
 県議会棟を訪ねることは滅多にないとは思いますが、お知り合いの方にもどうぞ宣伝していただければ幸いです。

 
     令和2年9月11日        
       熊本聾学校 校長 五瀬 浩