徒然雑記帖

徒然雑記帖

総アクセス数969696 → 100万の前に一息

土の中で冬ごもりしていた虫たちが地面に這い出てくる日とされる24節気の一つ啓蟄(けいちつ)、今年は3月6日だったようです。それから一週間が過ぎ、あの厳しい寒さが嘘のように暖かい毎日が続いています。生徒の皆さん、いかがお過ごしでしょうか。高校入試関係で家庭学習の日が頻繁にあっていましたので、寝ぼけた虫たちのように調子が狂っている人もいるかもしれません?

昨日は合格発表がありました。昨年、一昨年、ドキドキして過ごしたこの時期を思い出してみるのもしみじみとしていいものかもしれません。

さて、969696とは、昨日3月14日8時12分現在の本校のHPの総アクセス件数です。

 

このような綺麗な数字を見ると、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみたくなり、昨日の日付の314を作ることに挑戦していました。

(969-6)÷√9-6=315        惜しい、もう一歩

96×(9-6)+9+6!!!=315     あれ~

9!÷6!÷9×6-(9+6!!!!)=315 どうしたんだろう?

  

【注】 中学生の皆さんへ。

”!”は「階乗」または「ファクトリアル」と読みます。例えば6!なら、6×5×4×3×2×1を計算して720になります。”!”が2つ以上つく「多重階乗」については、高校の学習範囲を超えてしまいます。しかし、そんなに難しくはないので、興味ある方は10月22日の記事「祝 総アクセス数800000件達成」をご覧ください。校長室>徒然雑記帳から入ることができます。

ちなみに6!!!は2つ飛ばしの階乗ですから6×3で18です。また、6!!!!は3つ飛ばしの階乗ですから6×2で12になります。


  ということで、お昼ご飯を食べながら20分ほど格闘しましたが、どうしても式を完成させることができませんでした。持ち帰って今度は晩酌をしながら楽しみました。でも、近い数字にはなりますが314はとうとうできず、give upしました。この記事をアップし始めてから初めてで残念です。もし、生徒の皆さんで314になる式を作れた人がいたら教えてください。

ところで、969696というのは、間もなく到達するであろう1000000100万)の前に敢えて取り上げて、その数字の性質を考察しておくべき数字だと思います。

そこで、その面白さを実感するクイズを作問してみました。問題はわずか3問、○×クイズです。下の「正解と解説」を見る前にちょっとでも考えてもらえれば嬉しいです。

① 969696と紙に書いて180度回転させた後、その数字を裏側から見ると696969になる。

② 696969÷96969669÷96の計算結果は同じである。

③ 961, 2, 3, 4, 6, 8, 12, 16, 24, 32, 48, 9612個の約数があり、69の約数(1, 3, 23, 69)4個のちょうど3倍の約数をもっている。従って、969696の約数の個数も696969の約数の個数の3倍である。


① 正解と解説

 × 180度回転させても同じ数字になります。それを裏側から見ると、次のように見えるはずです。→   

実際に紙に数字を書いてやってみてください。

それにしても、数字の「6」と「9」、よく似てますよね。昔、担任をしているときに、くじで席替えをしていた際、二つの区別がつくように6には「」のようにアンダーバーを引いていたのを思い出しました。

十進法のそれぞれの数字がいつ頃発明されたのかよく知りませんが、今改めて疑問に思ったのは、「なぜひっくり返したら同じみたいな記号にしてしまったのか」ということです。0と1から9まで、順番に見ていっても、こんなに似ている記号を使った数字はありません。なぜこういうことになったのか、数学史を紐解くと面白いかもしれません。


② 正解と解説

 69696969×1000069×10069

       =69×(100001001

       =69×10101

96969696×1000096×10096

       =96×(100001001

       =96×10101

従って、696969÷969696=(69×10101)÷(96×10101
               
69÷96

                =0.71875

③ 正解と解説

 969696を素因数分解すると2×3×7×13×37ですから、その約数の個数を指数に1ずつ足して積を求めると、6×3×2×2×2144

一方、696969を素因数分解すると32×7×13×23×37ですから、その約数の個数は3×2×2×2×248

従って、144÷48=3で3倍になります。

しかし、実際にこんな面倒な素因数分解をするまでもなく、②の解説の本質的な意味が分かれば、○になることは自明ですよね! 


  いかがでしたか?工業高校に学ぶ生徒の皆さん方にとって、数学は大事な科目になります。というより、数字とはこの先、縁が切れないはずですし、まずは近い将来の関門である入社試験で課されるSPIの非言語問題を、快刀乱麻を断つがごとくやっつけていかなければなりません。そんな皆さん方に、数字を見る目や数的処理のセンスが高まるようにとの願いを込めて作問してみました。

最後に、言語系のクイズも2問。

④ 百人一首の69番と96番の両歌で、共通して想起される事物は次のどれか。

ア:花  イ:鳥  ウ:風  エ:月  

⑤ 「6」と「9」のように紛らわしい日本語の平仮名を一組挙げよ。


④ 正解と解説

69番 【能因法師】

嵐吹く 三室(みむろ)の山の もみぢ葉は

     龍田(たつた)の川の 錦なりけり


(現代語訳)山風が吹いている三室山(みむろやま)の紅葉(が吹き散らされて)で、竜田川の水面は錦のように絢爛たる美しさだ。

      

96番 【入道前太政大臣 藤原公経(きんつね)】

花さそふ 嵐の庭の 雪ならで

     ふりゆくものは 我が身なりけり


(現代語訳)桜の花を誘って吹き散らす嵐の日の庭は、桜の花びらがまるで雪のように降っているが、実は老いさらばえて古(ふ)りゆくのは、私自身なのだなあ。


                生徒の皆さんは、百人一首をどのように覚えていますか?

語呂合わせ(例:うかりける…はげしかれとは → うっかりはげ、なげけとて…かこちがおなる → 嘆け過去)や決まり字で覚えている人がほとんどだと思いますが、詠者や歌番号で覚えている人も数は少ないですがいるはずです。

この問題は歌番号で覚えている人じゃないと難しかったかもしれません。中には、「これやこの ゆくもかえるもわかれてはしるもしらぬもあふさかのせき」→「百首の中で唯一濁点が一個もない歌」のように、特徴を捉えて覚えている人もいるかもしれませんね?

       

⑤ 正解と解説

平仮名の「さ」と「ち」

左右対称というのでしょうか、改めて見るとよく似ていると思いませんか?

英語のアルファベットの「p」と「q」*もそうですよね。

  pとqで思い出しました。一昨年の京都大学の入試で数学の問題の中で「2つの素数pとqで、p+q の計算結果が素数になる組み合わせを全て求めよ」という、ハッと虚を突くような問題が出題(理系・第2問・配点30点)されていました。

式が簡単で美しい対称形ですが難問です。でも、一組なら中学生の皆さんでもすぐに見つけられるはずですし、その一組を答案に書くだけで部分点はもらえるはずです。難しいのは、「全て」というのをどのように証明するかです。

いつか機会があればこのサイトで取り上げるかもしれませんが、果たして何組あるのか、素数が好きな人は知的に格闘してみてください。

今日は、96が3回繰り返された969696をもとに、96と69まで話を発展させました。

実は96は熊本市出身の私にとっては、電話の市外局番096-***-****で何十年もお世話になっているわけで、とても身近な数字だと思っていました。

また、それをひっくり返した69ですが、つい先日来賓として出席した人吉第二中学校の卒業式では、体育館前方に「第69回卒業証書授与式」と看板が下がっていて、「69回目を数えるということは、昭和何年に開校したんだろう?」と指を折りましたので記憶に新しい数字です。

そういえば、2週間前の日曜日、熊本駅の前を歩いていたら、突然署名を求められました。何だろうと説明を聞いていたら「憲法改正に関する『反対』の署名」でした。

日本国憲法で憲法改正について定めた条文は第96条です。そして、自衛隊の役割を明文で書き込むための憲法改正を目指しているのが安倍内閣です。その安倍内閣、今も続く長期政権の源流となる第2次安倍内閣が発足したのが安倍氏を第96代内閣総理大臣として任命された平成24年12月26日でした。この「96」の偶然の一致は何だろうと、つい思ってしまいます。

【校長】


 

円周率の中の「31415926535」

いつも本校のHPにお越しいただきありがとうございます。今日3月14日は、ホワイトデー?

「俺にはホワイトデーなんてかんけーねーんだよ!」って言っている人もいるかも。そんな硬派の君には「円周率の日」1がお似合いなのかも?

世の中における円周率の役割を考え、円周率が存在しない世界について思いを巡らそうと、多くの国でこの日を円周率の日と定めているようです。

 

ところで、円周率については昨年10月2日のこのサイトの脚注でも取り上げたことがありましたが、改めてその定義、大丈夫ですか?

円の直径の長さと円周の長さの比(比率)ですよね。円の大きさ(円の直径)によらず、(円周の長さ)÷(円の直径の長さ)=一定(約3.14) であり、これをπ*2と表します。

 

とても奥が深い円周率、紀元前から現在まで世界中の人たちが色々な形で研究をしていて、今なお進化し続け、コンピュータを使用した計算では、10兆桁を超えて計算されているようです。手元にある教科書のコラムには、「円周率の値は1961年に10万桁、 1973年に100万桁、 1983年に1000万桁、1987年に1億桁、 1989年に10億桁、1997年に100億桁、1999年に1000億桁、2002年に1兆桁、そしてとうとう2014年に13兆桁まで計算されるに至った」とありました。

 

このように、無理数(小数点以下で同じ繰り返しをしない数)である円周率、皆さんは小数点以下何桁まで記憶していますか?

義務教育の段階では「3.14」と教わったので、2桁だけの人がほとんどだと思いますが、数学が少しでも好きな人ならば「3.14159」とキリのいい5桁まで覚えている人もいることでしょう。

3.14159265 35897932 38462643383279 5028841971・・・

を「産医師異国に向こう 産後厄なく産婦宮代に虫散々闇に鳴く これに母養育ない」という有名な語呂合わせで覚えている人は40桁まで大丈夫でしょう。

あるサイトには、小学生でも100桁位まで覚えられる語呂合わせが紹介され、どうしてこんなに円周率が人気なんだろう?と不思議ですが、これを覚えるギネス記録もあるようで、何と10万桁を超える記録が認定されているようです。

永遠に続く円周率になぞらえて、3月14日に入籍する人が多い(夫婦のどちらかが数学マニア?)と今朝のラジオで報じていました。そういえば、本校の先生の中にも車のナンバーが「・314」の先生がいらっしゃいます。希望ナンバー制度で取得されたのでしょうか、それとも偶然でしょうか?

 

このように、延々と割り切れずに小数点以下に数字が続いていく円周率ですが、その小数点以下2,000,000,00020億)桁までに、任意の数字の羅列があるかどうかを調べるアメリカの研究者のサイトあります。(そのサイト、リンクを張ることが許可されているのか不明ですのでURLの紹介は控えておきます)

Irrational Numbers Search Engine というキーワードを copy paste して検索をかけてみてください。すぐにヒットするはずです。ちなみに、Irrational Numbers(イラショナル ナンバーズ)とは「無理数」のことです。

 

20億桁までと限りはありますが、任意の数字列を入力すると、それが何桁目に現れるかを検索してもらえるので、結構楽しい暇つぶしができます。

試しに、今日2018年3月14日である「20180314」の8桁の数字の並びがあるかどうか確認してみました。

次のように表示され、小数点以下第2143万2395桁目3にあることが分かります。検索に要した時間はわずか0.1575秒です。

 

The numeric string 20180314 appears at the 21,432,395th decimal digit of Pi.

12528181760351422658201803148862764626677917154

                             ^ <-- 21,432,395th digit

Search time was 0.1575 seconds.

 

「これは面白い!」と、自分の誕生日や気になる数字を次々に調べてみました。色々試した限り、8桁までは任意の数字の並びが全て存在するようです。ワクワクしてきました。

そこで、20億桁までに円周率の数字の最初の並びである「31415926535・・・」がどこまで存在するのか調べてみました。以下、:「存在した」、×:「存在しない」の意味です。参考までに検索時間も示しました。

 

8桁(31415926)→50366472桁目:0.39秒)

9桁(314159265)→1660042751桁目:12.78秒)

10桁(3141592653)→×15.75秒)

11桁(31415926535)→×20.28秒)

 

ということで、円周率の数字の最初の並びは9桁まで存在するようです。

ちなみに、「123456789」という9桁の数字の列があるかどうか試したところ、次のように表示され、小数点以下第5億2355万1502桁目に最初の並びがあることが分かりました。

 

The numeric string 123456789 appears at the 523,551,502nd decimal digit of Pi.

7260489917323889207212345678922486448188070486

                             ^ <-- 523,551,502nd digit

Search time was 4.0000 seconds.

 

ドキドキしながら、2進数っぽい数字などヘンな数を色々と試してみました。

000000000 →(0が9連続)×

00000000  →(0が8連続)17233850桁目

010101010 →(0,1が9つ交互)×

01010101  →(0,1が8つ交互)1621470桁目

111110000 →(十進数では496)6926655桁目

123454321 →(回文数9桁)1774483,587桁目

 

先ほども書いたように、任意の数字の並びが8桁までなら存在するようですが、9桁になると存在しないケースもあるようです。

このプログラムでは制限が20億桁ですが、もっと桁数が広がり、現在分かっているという10兆桁当たりまで検索できるようになれば、10桁、11桁・・・と、任意の数字の並びが存在する可能性も広がるような気がします。

 

最後に・・・、私が愛用しているマグカップは、周囲に円周率が小数点以下1545桁目まで印刷され、「π」の文字がデザイン的に浮き上がっている優れものです。今日3月14日の「314」があるかどうか、検索ソフトに頼ることなくコーヒーを飲みながら目を凝らして探してみましたが、見つけることができませんでした。そこで検索ソフトにかけてみたら、最初に現れるのは「2120桁目」でした。惜しかったです。

【校長】

 

 

1 今日3月14日は、日本パイ協会が円周率のπにちなんで「パイの日」、日本数学検定協会はこの日を「数学の日」と定めています。

円周率で思い出しました。「アメリカの人口は円周率」という新聞の見出しを見たことをです。今、改めて検索したところ、平成24年(2012年)8月14日のことでした。このことを報じた記事には、「アメリカの人口が、3億1415万9265人になりました」とあり、アメリカ国勢調査局が有頂天になって喜んでいるとありました。「なるほど!これでアメリカの人口は忘れない」と当時、嬉しくなったことを覚えています。

なお、今日はE=mcの方程式で有名なアインシュタインの誕生日でもあるそうです。

 

2 ギリシャ語で周を表す περιμετρoζ の頭文字らしいです。アルファベットに置き換えると、periphereia になるそうで、英語読みなら「ペリフェレィア」に近いのでしょうが、ギリシャ語ではどう発音するのでしょうか?興味津々です。

なお、昨年10月2日のサイト(校長室より>徒然雑記帖 から入ることができます)で、「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」という東京大学の平成15年度の理系の入試問題を話題にしました。その際に、「余弦定理(本校では1年生の終わりに数学Ⅰで学習します)を習っていないと難しいので、中学生には無理かもしれません?」とか書いていましたが、何と、中学校で学習する数学の範囲で証明をしている動画を最近YouTubeで見て、なるほどそういう解法があるのか・・・と大変驚きました。

 

3  このサイトには、次に表れる桁数も表示してくれる機能があり、次は135038451桁目、その次は135925787桁目、さらにその次は210346676桁目と20億桁までに19回表れることが分かります。平均して1億桁に1回出現といったところでしょうか。

また、このサイトでは、e(ネイピア数)、√2(2の平方根)、Φ(黄金率ファイ)と、他の数学的に永遠と小数点以下が続いていく数字からも、任意の数字の羅列が、何桁目にあるかどうかを検索することができます。

心に残る◯◯◯でした!

無事に○○○が終わりました。最後のHRも終わり、何人かの生徒が挨拶や写真に一緒に収まってほしいと校長室に来るなど、玄関前の喧噪は1時間以上も続きました。

それもやっと収まり、ホッとしてHPを開いたら午後1時47分現在の総アクセス数は、958116でした。

数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみたくなりました。

9×5-8-1+1-6=31  → 今日3月1日は○○○

√9×58+1+1+6=182 → ○○○で182人が巣立ちました。

 モチロン、○○○に入る3文字は「卒業式」です。

卒業式については、その様子を報じるブログがアップされているようですので、式後の最後のHRの様子を報告します。

各クラスで担任から生徒へ卒業証書が手渡され、生徒一人一人、高校生活の思い出や決意等を語っていました。子どもからの感謝の言葉で涙ぐむ親や、3年間の友達とのエピソードで笑いが湧き起こるクラスもありました。

 全クラスとも、とても和やかな最後のHRでした。


  

  


  


  来週早々アルバイトの形で職場に入るために、明日上京する人もいるなど、一旦卒業するとみな様々な事情を抱えてきます。明日また集まろうと集合をかけても誰かが欠けるものです。その意味で今日がクラス全員揃える最後の日でした。今日という日を目一杯楽しんでください。

最後にこのことも。式終了後、野球、バレーボール、空手、陸上(投擲)の生徒たちが直ちに後片付けをしてくれました。ありがとうございました。 

            【校長】

梅と月がいい感じです

今日は午後、ハローワークのコーディネートのもと、地元企業5社をお招きし、「親と子が地域と産業を学ぶ企業説明会」を開催します。本校としては初めての企画になりますが、あいにく高体連70周年記念式典と重なってしまい、学校の責任者として様子を見届けることができないのがとても残念です。

生徒たちの目が地元企業に向くきっかけになればと願っているところです。

 

さて、昨日2月22日はニャンニャンニャンということで「ネコの日」だったらしく、動物愛護団体が様々なイベントを行ったとニュースで報じていました。それを聞きながら、111、222とぞろ目になるのは1月11日と2月22日だけであり、333以降は存在しないわけで、ネコにこじつけるのも面白いと思いましたが、222という数字にもっと関心を持たないといけないと思ったところでした。

 

222を題材にした数学の問題を検索してみたら・・・、ありました!

東京にある某ミッション系私立中学校の平成4年の入試問題に「222の約数は【       】である。」という穴埋め問題が出題されていました。

勿論、222を素因数分解すると、222=2×3×37 ですから、

答えは1,2,3,6,37,74,111,222 になります。

小学生を対象とした中学入試ではちょっと難しいのかな・・・と思いました。

 

話は変わりますが、三寒四温を繰り返して春に向かっていることを実感します。今日はとりわけ日中の日差しが温かく感じます。今朝、通勤途中の道沿いのあるお宅の庭の梅が3分咲きで、思わず写真に収めました。梅の間にうっすら白く見える月はとても趣があるわけですが、梅と月というと、私は条件反射のように平安時代の歌人在原業平(ありわらのなりひら)の和歌を思い出します。

 

月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ 

わが身ひとつは 元の身にして

 

というものです。あの月は昔と変わったのだろうか。この梅の咲く春の景色は昔と変わっているのだろうか。いや、どちらもあなたと一緒に見上げた美しい月であるし、かぐわしい香りを楽しんだ梅の花である。しかし、あなたがいなくなり一人ぼっちになってしまった今、私の周りのものは何もかも変わってしまった気がする。私だけは元とのままで変わらないのに・・・と、世の無常と手が届かない所に行ってしまった恋人に思いを馳せ嘆いている歌です。何と切ないんでしょう!

今日は上弦の月ですから、日が暮れた頃は南の空高くにあるはずです。今晩眺めてみようと思っています。

【校長】

 

学年末考査が始まっています

学校は本日から学年末考査が始まりました。廊下に出されたカバンや教科書等が凜とした雰囲気を漂わせています。

試験の様子を巡回していたら、出された荷物の中に可愛い小袋が沢山入った紙袋もあり、多分マネージャーが放課後に部員に渡すチョコかな・・・と思ったところでした。

(「学校にお菓子を持ってきてはいけません」とか、無粋なことを言うつもりはありません)

 

あるチョコメーカーが主催する「今どきバレンタイン川柳」のサイト、毎年、面白いと思いながら閲覧しています。今年も世相を反映した楽しく笑える川柳が100句紹介されていました。

 

「俺のチョコ 黙って食う嫁 ちーがーうーだーろー」

 

というのがあり、一番笑えました。某議員が絶叫していた「ちーがーうーだーろー」っていうのは、今や流行語みたいですね。事務室でこの話題をしたら、「うちの娘も家で言っている・・・」と聞き、少しドキドキしました。また、

 

「忖度を 学びなさいよ 義理チョコで」

 

というのも脱帽レベルで面白いと思いました。「忖度」は今年度、本校生が受験した就職試験で、読み仮名をつける問題で出題されていました。国会で口にされなければ、難読漢字のままだったはずなんでしょうが・・・?

 

話は変わりますが、巡回した時、2年生は「数学Ⅱ」の試験で積分の問題と格闘中でした。その応用である面積を求める問題も出題されていたようです。この様子を見て思い出したことがあります。

 

先生:毎日1個のリンゴを食べたら、1週間でいくつのリンゴを食べたことになりますか?

生徒:1日1個のリンゴを7日間食べるので、1×7=7で7個です。

先生:このただのかけ算に見える計算ですが、これ実は積分なんです。月曜日から日曜日までの合計をかけ算を使って積分したんです・・・

 

と、分かりやすく積分の本質を教えてくださった高校の時の数学の先生や、「インテグラルよ永遠なれ」がペンネームだった友達のことです。

あれから40年が経ちました。それぞれどうしてらっしゃるかな・・・と。

 

話は変わりますが、2月10日から12日の3連休の期間中、県のサーバーの調子が悪かったようでHPへのアクセスがなかなかできませんでした。

多分10日(土)の午前中頃だったはずだと予想していますが、アクセス数が「941149」という数字を通り越しています。

 

これ、左から読んでも右から読んでも同じという回文数であることに加えて、1も4も9も平方数(1=1、2=4、3=9)であり、「平方数の回文数」であるということも興味深い数字だな・・・と思っていました。

 

平方数で思い出しました。1~10をそのままの並びで加減乗除等の記号を入れて今年の西暦2018を作ることに格闘したことがあります。その際に、立方数(3乗)を最初に持ってきていたことです。

 

12+4×5×6+78+91+0!=2018

 

中学生の皆さんへ

もう何度も書いていますが、式の中にある""は「階乗」または「ファクトリアル」と読み、詳しいことは高校の数学で学習します。もし6!なら、6×5×4×3×2×1を計算して120になります。このようにn!なら、n×(-1)×…×3×2×1の自然数の積を計算します。

式の最後にある0!ですが、0!=1です。これは定義(決め事)ですから「どうしてそうなるの?」なんて考えたらいけません。

 

【校長】

 

ビリビリときて思い出したこと

 立春は過ぎたものの強烈な寒波に震える毎日が続いていますが、いつも本校のHPにお越しいただきありがとうございます。

 今朝、出勤するとき、山頂に雪をかぶった白髪岳1の7合目付近の山際から眩いばかりに輝く朝陽が上がり、南の空には下弦の月(有明の月)が寒々と残っていて、とても風情がありました。ところが、学校に着いて鍵穴にキーを差し込んだ瞬間、ビリビリと不快な思いをして、いっぺんに現実に引き戻されました。

そんな嫌な静電気に関して、十日ほど前の人吉新聞の「お天気歳時記」の欄に「静電気が発生する条件は、気温15度以下、湿度20%以下といわれている。嫌な静電気を防ぐには、加湿器などで湿度を上げるほか、・・・」とあり、「ガソリンスタンドでは冬でも水をまいて静電気を予防している」と結んでありました。

 
ガソリンスタンドと言えば・・・、機械科の1年生の多くが12月に受検した危険物乙種第4類の結果の通知があり、合格率が芳しいものではなかったと報告を受けたことを思い出しました。自ら高い意識をもって学習する姿勢がまだまだ身についていないのかもしれません。次回は今回の反省を踏まえて、計画をしっかり立てて粘り強く勉強してほしいと願っています。

 
ところで、私自身は高校教師になって機械科で生徒に指導するようになってから危険物の資格を取りました。その勉強をとおして、ガソリンスタンドの店員さんがホースで水をまいている理由は、「静電気対策」2と知りました。
 
しかし、それ以前は、「タイヤが水を巻き上げて車体を汚すので嫌だな・・・」と思いつつも都市伝説のように囁かれていた、「同じ入れるなら昼よりも気温が低い朝入れたほうがお得」というドライバー側の立場に配慮して、水をまいて気化熱でコンクリート面の温度を下げることで少しでもガソリンの温度を下げてくれているものとばかり信じていました。

 
生徒の皆さんはそれがどういうことか分かりますか?

ヒントはガソリンの温度による「体積膨張」です。

物体は温度が上がると膨らんで体積が膨張します。ガソリンの体積は、1℃上昇すると0.00135倍膨張します。この数字を「体膨張率」と呼び、物質によって固有の値をとります。

この値を使うと、例えば冬10℃の気温で50リッターのガソリンが、夏30℃の気温で何リッターになるかが計算できます。具体的には次の公式になります。

体膨張率 × 元の体積 × 温度差 = 増加する体積

 
代入してみます。

  0.00135
× 50リッター ×(30-10℃)= 1.35リッター

 何と、ペットボトル2本分以上に相当する1.35リッターも膨張し、温度上昇後は51.35リッターになるのです。
3

ご存じのとおり、このところガソリンはリッター当たり140円台前半と、以前に比べ高めの価格で推移していますが、仮に140円とすれば1.35リッター分は140×1.35 =189円相当になります。たいした金額です。

ここでしっかり考えないといけないのは、冬10℃のとき給油するのと夏30℃のときとでは、どちらが189円相当分ドライバーにとってお特なのかということです。

 
さっそく考えてみましょう。ただし前提として、50リッターが公称のクルマのガソリンタンクは50リッターできっちりで満タンではなく、幾分余裕4(ここでは51.35リッター分)があるものとします。

また、スタンド地下のガソリンタンク内のガソリンの温度と外気温及び給油ポンプの流量計通過時、並びに車のガソリンタンクからエンジンに入るまでのガソリンの温度は全て同じであるとします。

 
ドライバー側の立場です。

冬に50リッター入れて夏まで乗らないとすれば、夏には51.35リッターになっているわけですから、ドライバーは1.35リッター(189円相当)得したことになるのでは?

夏まで乗らないというのは、朝温度が低いときに入れて、昼に温度が高くなってから走るということとイメージ的には同じで、ドライバーにとっては給油時の温度が低いほうがいいと思われます。

 さて、生徒の皆さん、この考えをどう思いますか?

私は特に問題ないような気がするのですが・・・。

 
勿論、エンジンに詳しい人は、ガソリンが燃焼するとき、温度が高いときに膨張したガソリンではノッキングが発生しやすくなり、つまり燃焼効率が悪化し、結果的に燃費が悪くなるからプラスマイナスゼロなのでは・・・?とか考え始める人もいるかもしれません。そういう厳密な議論は、今日は保留にしておきます。

 
ということで、少しでも温度が低いときにガソリンを入れるほうが、「ドライバーにとってお得なのでは?」と思っていたということです。

 
しかし、実際のところ、スタンドのコンクリート面に水をまくことで地下にあるガソリンタンクの温度が下がるというのは、あまり考えにくいことで、あってもほんの数℃位なのではと思います。ですから、夏でも冬でもまた、朝でも昼でもその温度差の影響を受けることはほとんどないのかもしれません。最近の給油ポンプの流量計には「温度補正機能」がついていると聞いたこともあるので、その場合は温度差のことは完全に無視できるのかもしれません。

 
実際のところはどうなのかと、ネット上でも色々探してみましたが、現在のところ明確に正解と分かる情報を記載した信頼できるサイトは見つけることができていません。ということで、ここでは「静電気対策」ということで整理したいと思います。
 最後に・・・、色々調べている中でガソリン給油機は±0.3%~0.5%程度の誤差があるということが分かりました。1000円分給油して3~5円に相当します。得しているのでしょうか、それとも損しているのでしょうか?

      【校長】

1  この白髪岳(しらがたけ)、冬場に麓の人吉盆地から眺めると山頂が雪に覆われていて白髪のご老人の頭のように見えることから、その名がついたらしいです。標高を調べてみたら、1416.7mで、九州中央山地では一番南にある最高峰の山みたいです(一つ北よりの市房山は1721m)。

地元で愛飲されている米焼酎「白岳」(高橋酒造)の名前の由来について、この白髪岳から「我」をはらぬよう「が(=我)」を取り除き、『白岳(はくたけ)』と呼ぶようにしたと、蔵巡りで球磨焼酎ミュージアム白岳伝承蔵を訪れたときに説明を受けました。

*2  水をまいて湿度を高めると物体表面の水分を通して静電気が逃げ、静電気が蓄積しません。

「静電気は乾燥した季節や場所に発生しやすく蓄積されやすい」「夏季、人体に帯電しにくいのは、汗や湿気を通して静電気が地面等に漏れているからである」と危険物取扱者受検教本に書いてありました。

気温が氷点下40 度でも気化するガソリン、それを日々大量に扱うスタンドは給油口などから気化したガソリンが高濃度で漂っている環境にあり、静電気による火花放電が発生すると、それが着火源となり火災や爆発事故が発生することがあります。実際、つい最近も他県でしたが、女性ドライバーがセルフ式のガソリンスタンドで給油しようと給油キャップを開けた瞬間に給油口から突然発火して、髪が焼け顔に火傷(やけど)を負ったというニュースを耳にしました。

「静電気除去パッド(右写真)に触れてからキャップを開けてください」との音声ガイダンスに従ってなかったのかもしれません。静電気がたまりにくい帯電防止用の制服を着用している店員さんは別として、きちんと手順に従わなければならないと肝に銘じたところでした。

しかし、今思えば、セルフのガソリンスタンドは水まきをしている光景を見たことがないような気がします。それは「静電気除去パッド」を設置し、ドライバー自身にそれに触れる努力義務を負わせているからかな・・・と思ったところです。

*3  ガソリンが凄く膨張することに改めて驚かされます。実際、ガソリンの体膨張率は水の16倍もあります。

4  ガソリン等を容器に収納するとき、上部に空間容積を必要する理由は、収納されている液体の体膨張による体積の増加で容器が破損するのを防ぐためです。


 

生徒、よくやってる!

厳しい冷え込みが続いています。

今朝の花壇、8cmほどの高さで立つ霜柱に「こんなに長いのは初めて見た」と感激しました。ところが、校舎の陰にあるからでしょうか、日が傾き夕方4時半を過ぎてもご覧の通りほとんど解けておらず、改めて人吉の寒さを実感しました。


そのような折り、建築科の実習棟からトントントンと聞こえましたので、何を作っているんだろうと寄ってみました。

2月10日に実施される技能検定(建築大工)に向けての練習なんだそうです。

 
  これまた初めて見る迫力ある光景でした。今までものづくりコンテストなどで10人位が一つの部屋で競っているのは何度も見てきましたが、これほど多くの生徒たちが一斉に練習をしているとは・・・。

ノミに向かって一心不乱に槌をふるう光景、校歌に「勤労の槌をふりつつ ふきあぐる汗を誇らん♪」を想起させ、ものづくりに対する真剣な眼差しも相まって圧倒されました。

担当の先生によると、建築科の生徒、専攻科の学生が3級に計27人、2級に計17人が受検するとか。

凍てつく寒さの中ですが、手元が狂ってげんのうで手を打たないように注意して頑張ってください。

【校長】

大〆の授業

   3年生は明日1月26日から学年末考査に入りますので、今日が高校最後の授業日になりました。先生・生徒共々、きっと感慨深いものがあるはずです。

 

私自身、花束贈呈などセレモニー的に行われていた大学教官の「最終講義」は別として、高校の最後の授業はほとんど記憶がありません。しかし、今でもその日の天気まで思い起こせるのが一つだけあります。それは国語の授業です。まだ若い先生でしたが、人生についてしんみりと考えさせられる内容を最後の授業の教材にしてくださいました。伊勢物語の最終段(125段:ついに行く道)です。この中に出てくる

 

つひに行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思わざりしを

 

を紹介して解説と鑑賞をされたのです。

これは「ちはやふる・・・」の百人一首で有名な在原業平(825880)が、病気で伏せたときに詠んだ歌とされています。

 

人は皆死ぬということは誰でも知っているわけですが、それがいよいよ自分の身になっての驚きと嘆きを詠んでいます。人が必ず行かねばならない道(死)なのだとは聞いて知っていたのだが、こんなにも突然その時がこようとは思いもよらなかったなぁ。人の明日はわからないものであり、そうしたことがあると分かっていたなら、また別の生き方もあっただろうに・・・といったところでしょうか。

 

特に技巧がないので、今を生きる私たちが普通に読んでも分かりやすく、源氏物語の主人公、光源氏のモデルともされる華やかな生涯を送った業平の生涯を考え合わせると、より強いインパクトを感じます。

 

古典の文法を覚えるのが苦手で、いつの間にかなるべく関わらないようなっていた古典の授業の受け方を「もっと真面目にやっておけばよかった、時既に遅し・・・」と暗澹たる気持ちになり、この時ほど悔いたことはありませんでした。

 

そんな私も教職に就き、「やはり教師としては、最後の授業や最後の課外というのは、生徒たちにとって後で思い出してもらえるくらい印象的であって欲しいものだ」と常々考えていました。どんな展開になるのだろうかと、いつもより緊張しながら職員室を出ていたことを思い出します。


 

 

左の写真は、機械科3年A組の最後の最後、6限目の大〆の授業の様子です。テスト前ということで、自習をしていました。高校最後の定期考査、頑張ってください。

 

 


 

そして、保護者の皆様方にとってはお弁当作り、本日が実質的に最後になりました。生徒たちはいつも以上に味わって食べたはずで、親子共々感慨深いものがあることでしょう。(右の写真は建築科3年のお昼ご飯の様子です)

生徒たちは帰ってから感謝の言葉を口にしたでしょうか?3年間大変お世話になりました。                        

 

【校長】

課題研究発表会を見学して 

3年生の課題研究の発表会、全科とも少しずつ見学させていただきました。1年間の取組を、わずか10分程度の中で後輩たちにも分かりやすくプレゼン(発表)することはとても難しかったことと思います。課題設定の理由、取組経過、苦労した点、感想を上手に盛り込み堂々と発表している班が思いのほか多いように見受けました。2年生の聴く態度も総じて立派でした。

御指導いただいた先生方には大変お世話になりました。

 

3年生の皆さん。機械科と電気科では挨拶でも触れたことですが、進学にしても就職にしても今後プレゼンをする機会は多いはずです。中には、会社の命運をかけたプレゼンをすることになる人もきっといることでしょう。今後目にする他人のプレゼンの良い点はどんどん取り入れ、磨きをかけていってほしいと思います。

 

ところで、どういう文脈だったか覚えていませんが、幸福論を扱ったある本に「日本人は課題を見つけそれを解決するための取組を行うことに、幸せを見いだす民族である・・・」との一文を読み、思わず「そうだよね!」って頷(うなず)いたことがあります。

その一文を念頭において、平成12年度から段階的に始まった学習指導要領で小・中・高校に入ってきた「総合的な学習の時間」(専門高校では「課題研究」で代替)の「ねらい」を改めて読み直してみます。

 

横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに,学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにする。

 

何と小・中・高校同一文言です!そして、課題を解決する中で身に付けた能力を、自己の生き方を考える態度の育成に繋ぐことを求めています!!

なるほど、それがうまくいけば、人は(日本人は?)喜びや幸せを感じるんだろうな・・・、と漠然と納得してしまいます。

 

話は変わりますが、多くの皆さんが就職する製造業の生産現場では、「カイゼン」活動が活発に行われていることをテレビ等で見聞きしている人も多いはずです。いわゆる「改善」のことで、作業効率の向上や安全性の確保などに関して、現場の作業者が中心となって生産ライン等の問題点を見つけ、知恵を出し合いその解決をはかっていくものです。

この概念は海外にも「kaizen」という英単語で広く普及し、とくにトヨタ自動車のカイゼンは有名で高く評価されています。活動内容としては、3年生の皆さん方が1年間取り組んできた課題研究のイメージで捉えてもらっていいのですが、課題研究ではそれほど強く言われなかったかもしれないことが一つだけあります。それは、どれだけのコスト削減に繋がったか、即ち結果を数字で表現するなど定量的であることが求められることです。

 

私自身昔、ものづくり企業に勤めていたことがあります。当時の資料は退社時に返却していますが、研修時にとったノートにカイゼンの進め方をメモしたものが出てきましたので、改めて読み直してみました。入社を控えている3年生の皆さん方のために参考までに載せておきます。ある意味、普遍的なものであり、課題研究でも同様なプロセスを踏んでいると思いましたので。

 

問題提起(違和感即ち問題意識を感じる)

 ↓

問題確認(問題を具体化・定量化し解決すべき問題を明確化する)

 ↓

目標設定(問題が解決された状態を暫定的に決め、その測定手段を明確化する)

 ↓

原因分析(問題の原因を特定)

 ↓

改善策立案(原因を除去する解決策を複数立案)

 ↓

改善策評価(複数の解決策から1つの解決策を決定)

 ↓

実行計画作成(解決への段取りを考える)

 ↓

実行(解決策を段取りに沿って進める)

 ↓

評価(解決状況を評価し数値化する)

 

いかがでしょうか、イメージが湧きますか?

脅(おど)すつもりはありませんが、企業に入ったら勤務時間の内外を問わずこの「カイゼン」活動にかなりの時間を割かざるを得ないことが多いにありえます。特にプレゼン(発表会)の前は、遅くまで残って練習をすることもあるはずです。職場の班単位で競う時は、指導役の班長さんがハッスルして若い社員を鍛えます。社長賞とか部長賞とか懸っていることも多く、報奨金まで出るので熱が入るのです。ブ●ックなんて言っていたら務まらないかも?

 

企業在職中のカイゼン活動の経験があるからでしょうか、課題研究の発表会のシーズンになると、つい次のような思いが頭をよぎってしまいます。

それは・・・、加工貿易(原料や半製品を他国から輸入し、それを加工してできた製品等を輸出する貿易の形態)で立国することが宿命づけられた我が国の産業界(製造業の経営者たち)の要請で、カイゼン活動のための経験値獲得を期待されて、「総合的な学習の時間」などが学校に導入されたのではないかという思いです。深読みし過ぎでしょうか? 

        【校長】

校長室の新しい絵

   昨年11月の初めに校長室の絵を掛け替え、心なしか校長室が明るい雰囲気になりました。

それまでの絵は、寒村にポツンと立つ茅葺きの民家を描いたもので、晩秋の侘しい風情も相まって、寂しさが一層募るような風景画(油絵)でした。

今度の絵は、赤い薔薇など色とりどりの花が咲き乱れる中を2匹の蝶が舞うもので、真ん中に置かれた金色の懐中時計との取り合わせが奇抜なB1サイズの水彩画です。

画題は「縛りの中で」。美術部の河野堅君(機械科2年A組:湯前中出身)の作品です。河野君は美術部に所属し、県風景画コンクールで特選になるなどめきめきと力をつけており、将来が楽しみな生徒です。河野君によると、「限られた時間の中で懸命に咲く花の美しさを懐中時計と多くの植物で表現した」ということでした。

  花と蝶までは分かりますが、懐中時計がなぜ出てくるのか私には今ひとつ分かりませんでした。スペインの抽象画家サルバドール・ダリが懐中時計をモチーフにした絵を沢山残していることを思い出しながら、「どういう発想でそういうことになったか」と河野君に聞いてみました。しかし、本人も分からないということでした。まさに抽象的で変幻自在なシュルレアリスム(超現実世界)???


  「絵を描くことで、心の中が整理できる」と聞いたことがあります。「描く」ということは、心の中に澱(おり)のように溜まった感情を一つ一つかみ砕くように整理し、絵として外に出し、再び自分の中に取り込むという作業に他ならないということでしょうか?鏡に映った自分を見るように、客観的に絵の中の自分の内面を見つめることができるということかもしれません。きっと河野君の心象風景に懐中時計があったのかな・・・と勝手な想像をしました。

私自身は列車など乗り物や工作機械などをスケッチするのは苦になりませんが、絵心はなく、小中高を通して絵が上手な人が羨ましかったです。

だからでしょうか、生徒の入選作を鑑賞するために美術展に足を運ぶことはあっても、日展をはじめ有名な画家の展覧会に足を運ぶことは滅多にありませんでした。

また、天皇の前で二手に分かれて、交互に見事な絵を披露して勝敗を競う絵合(えあわせ)など、そういうバトルが古く平安時代から行われていたことを「知識」として知ったのも40代になって源氏物語を読んでからでした。

さらに、前任校の美術の先生から、「描いている画面に対して集中するので瞑想をしている時のような無我の境地に入ることがある」とか聞いて驚いたこともあります。絵心が欲しかったな・・・と今改めて思います。


  色々書き連ねましたが、校長室にしょっちゅう来られるお客さんの中の何人かが「ひょっとして絵が替わりましたか?明るくなりましたね」と気付いてくださいました。私たち人間は、本能的にこういう想像的な芸術の世界を必要とする生き物であるということを実感し、嬉しく思う瞬間です。

【校長】