徒然雑記帖

徒然雑記帖

興味深い性質を持つ回文数

 

 汗ばむ陽気の土日でしたが、生徒の皆さんはいかがお過ごしでしたか?

 

 私は、昨日鹿児島市の平和リース球場で行われた第144回九州地区高等学校野球大会2回戦の応援に行きました。今年度新たに25名の新入部員を迎え、グラウンドの練習もますます熱がこもっている野球部、強豪校である福岡大学附属大濠高校相手にどのような戦いを繰り広げるのかと大変楽しみにしながら向かったところでした。

 三回1死一、三塁で内野ゴロの間に1点を先制したものの五回に1点を失ってしまい、1対1のまま延長戦になりました。息詰まる投手戦を制したのは大濠で、十回表にホームランなどで一挙4点を入れられ結局1対5で敗れました。

 

 選手の皆さん、白熱した試合を見せていただきありがとうございます。この後、RKK旗、NHK旗、夏の予選と続きます。見つかった課題を分析して捲土重来を期待します。また、第1試合で北九州の真颯(しんせい)館高校を相手に9対6で勝利し、8強入りを決めていた熊本西高校の選手の皆さんも五回まで応援をしていただきました。学校を代表してお礼を申し上げます。

 

 写真には、飛行機雲の跡が沢山残っています。スマホのアプリ(flightradar24)で調べたところ、大阪や福岡と沖縄(那覇空港)を往復する国内線の他に、アンカレッジやバンクーバ(カナダ)、ロサンゼルス等から香港やタイペイ、シンガポール等に向かう国際線が頻繁に鹿児島上空を飛んでいることが分かりました。桜島の雄大な眺めとともに、日常と違う風景を久々に見て楽しい一日でした。

 

 話は大きく変わりますが、昨年12月9日の記事で総アクセス数 1248421 という回文数を取りあげていました。これは初めの4項が初項1、公比2の等比数列でした。それからおよそ4ヶ月半後、またしても面白い回文数(右から読んでも左から読んでも同じになる数)が現れました。

 私は夢の中でしたが、多分真夜中の午前1時20分頃に総アクセス数 1357531 を通過したはずです。これは、初めの4項が初項1、公差2の等差数列になっています。

 

 これは素数でしょうか?

 2002÷11=182のように、偶数桁の回文数は必ず11で割り切れるという興味深い性質がありますが、これは7桁で奇数桁です。ひょっとして素数かと胸が高まります。

 でも違います。7で割り切れます。7の倍数の見分け方は昨年9月1日の記事で触れているとおりですが、3桁ずつ区切ってまとまりの和の差(1+531-357)を求めると392で、これは7の倍数(392÷7=56)になっています。ということで素因数分解すると、

 

 1357531=×19×59×173

 

 従ってその約数は、1, 7, 19, 59, 133, 173, 413, 1121, 1211, 3287, 7847, 10207, 23009, 71449, 193933, 1357531の16個です。

 

 ところで、×173 の結果 1211 と 19×59 の結果 1121 を見て何か気付きませんか?

 

 1357531=×173×19×59=1211×1121

 

 となって、なんと4桁×4桁に分解したらそれも回文数の形になっています。割と有名な事実ですが、知らなかった生徒の皆さんも多いかもしれません。いくつか例示してみます。

 

 11×11=121 12×21=252 22×22=484

 101×101=10201 102×201=20502

 111×111=12321 1001×1001=1002001 

 1002×2001=2005002

 1102×2011=2216122 2002×2002=4008004

 ・・・・

 

 このように回文数は、入試に出ることはあまりないかもしれませんが、興味深い性質を持っていることが多く、趣味の数学の分野ではよく研究の対象になっています。

 

 最後に、今日取り上げた1357531について、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れて、この数字が現れた日にちであり、4月22日をそのまま並べた422を作ってみます。

 

 (-!)×!!!+×53=422→4月22日

 

 皆さんだったらどのような式を作りますか?

 この小町算、やり始めると困ったことにポテチと一緒で「やめられない・止まらない」なんですよね、これが(..;)

 

【校長】

 

 

7の倍数の見つけ方(昨年9月1日の記事より引用)

 証明は省略しますが、次のように面倒です。7で割った方がよっぽど速いので7で割ることをお勧めします。

 

①例えば、数字を (abcdefghijkl) とします。

 (<例> a=6, b=7, c=3 の場合  (abc) は 673 すなわち 六百七十三 を表します)

②この数字を、1の位から3桁ごとに分けていきます。

 abc,def,ghi,jkl

③3桁の塊(かたまり)を一つ飛ばしにグループ化します。今回は色分けして赤と青のグループにします。

 abc,def,ghi,jkl

④グループ毎に和を求めて、その差を計算します。 ( abc + ghi ) – ( def + jkl )

 (もしも、青の和の方が 赤の和よりも大きいのであれば、青 – 赤 の計算をします)

⑤この 差 が 7の倍数であれば、もとの abcdefghijkl は7の倍数です。

   <検証> 813297496970 という数字の場合

      (813+496)–(297+970)

      =1309 – 1267

         =42 

 (7の倍数なので7で割り切れる。実際、813297496970÷7=16185356710)

 

 

 

 

 

「ノー レイン ノー レインボーって・・・」

 

 昨日、始業式に引き続き行われた頭髪服装検査が終わって校長室に帰るとき、多くの生徒たちと一緒になりました。前を歩く生徒たちが(私に気付いていないのか?)今年度のテーマ「飛躍」に添えたサブテーマの“No rain, no rainbow. ”についてさっそく話をしていました。別に聞き耳を立てたわけではありませんのでよく聞き取れませんでしたが、ポジティブな感想を述べあっているようで嬉しく思いました。

 

 ひょっとして英語の授業でもう習った人たちがいるかもしれません。私が高校生だった頃、「・・・すればするほど、ますます~だ」という意味の《The + 比較級 …, the + 比較級~》の構文を初めて習ったときのことです。

英文で「…」や「~」の部分が省略された“The sooner, the better.”と先生が板書され、「訳してみろ!」とおっしゃったのを鮮明に覚えています。

 

 正解は、「早ければ早いほどよい」「早いにこしたことはない」です。今になって思えば、大げさかもしれませんが「心の琴線にふれる」とはこういうことを言うのかと考えるほど、面白い表現だと思いました。そして、先生の「これはわずか4語からなる英語で一番短い諺(ことわざ)だ!」という解説も当時の私は全く疑問を抱くことはなく、脳裏に刻み込まれました。

 

 それから何年経ってからでしょうか?多分20~30代の頃だったと思います。サブテーマに定めた“No rain, no rainbow. ”という含蓄ありすぎる諺に出会いました。

 直訳は『雨がなければ、虹はない』ですが、勿論、雨は『試練』、虹は『夢』や『希望』の象徴です。頑張らなければ結果は出ない、目的を遂げる前には苦しまないといけないなど、色々と解釈できることも知り、その奥の深さも含めていっぺんに好きな諺になりました。

 と同時に、やり切れない複雑な思いで一杯にもなりました。というのも、私、英語の先生の言ったことを間に受けて、一番短い英語の諺は唯一“The sooner, the better.”とばかり信じ切っていたので、他にもあることを知って驚いたというか、了見が狭いままその歳まで生きてきたことをとても不甲斐なく思ったからです。「唯一」とか「絶対」、「一番」などという形容詞は、万人が話し常に揺れ動く言語の世界ではあり得ないということを悟ったところでした。色々調べてみたらわずか4語の諺、結構ありました。今、ぱっと思いつくだけでも次のようなものがあります。

 

 Easy come, easy go.

 直訳は「簡単に手に入るものは、簡単に出て行ってしまう」、つまり「得やすいものは失いやすい」という意味ですから、日本の諺でいう「悪銭身につかず」が近いでしょうか?

 

 Tomorrow is another day.

 「明日は別の日なんだ」、そうポジティブに諭しているように思います。「明日は明日の風が吹く」のように楽観的に訳すといいかもしれません。

 

 Better late than never.

 「遅くなってもやらないよりはましだ」と訳すことが多いようですが、待ち合わせの時間に遅れて来た場面で「遅れても来ないよりはましだ」という意味で使われているのを見たことがあります。

 

 諺、名言、格言は長い時代を経て受け継がれてきた貴重な人生訓です。特に、英語の諺は日本語の諺にない文化的背景が感じられたり、口ずさみたくなるような語感があったりと、含蓄が深いように思います。就職試験にも出題されているのを見たことがあります!

 “No rain, no rainbow. ”に出会ったのをきっかけに、皆さんもお気に入りの英語の諺を見つけて座右の銘にしてみてはいかがでしょうか。

【校長】

 

167名が入学しました

 

 今日は午前中が始業式、午後が入学式でした。天気にも恵まれ、幸いなことに桜もまだ残っているという絶好の日和の中、2つの式を滞りなく終えることができました。

 特に入学式では、多くの御来賓の皆様方の御臨席を賜りましたことに改めてお礼を申し上げます。

 

 さて、本日、晴れて入学を許可された新入生は本科163名、専攻科4名の計167名です。この数字をもとに、今朝家を出るときからやってみたかったことがあります。それは、学校に着いてすぐHPを開けたときの総アクセス数で167を作る小町算をすることです。

 式後にじっくりと考えてみようと、朝とりあえず数字をメモしておきました。7時24分現在の総アクセス数は、1344667でした。

 

 この数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみます。

 

 134+46-6-7=167

 

 偶然でしょうか?あまりにも簡単にできて拍子抜けです。ということで、もう1問挑戦します。今日4月8日の数字をそのまま並べた48を作ってみます。

 

 1+3+44+(6-6)×7=48

 

 こちらも簡単にできました。皆さんだったらどのような式を作りますか?

 

 ところで、「167って何て思い出深い数字だろう・・・」と「入学許可」の時、壇上にいながら思っていました。というのも、167は私が学生の時の学籍番号で、4年間試験の答案用紙など色々な折に167を記入していたことを思い出したからです。

 

 いつかはこんなこともありました。私が素数好きということを知った教授から不意に問題を出されたことがあります。「167の3桁の数を並び替えてできる数字のうち素数じゃないのは何~んだ?」というものです。

 167は素数っぽいです。ひっくりかえした761は? 617は? 671は?

 皆さんは瞬間的に動物的勘で答えることができますか?

 

 実は、671だけが素数ではありません。671=11×61と素因数分解されます。671は11の倍数なんです。

 

 3の倍数、4の倍数、5の倍数とかを見分けることは簡単ですが、皆さんは11の倍数を見分けることができますか?

 

 証明は省略しますが、各位を一つ飛ばしに足した”和”の”差”が11の倍数又は0であれば、その数は11の倍数になります。

 

 例えば、175428 を計算してみましょう。

 一つ飛ばしに色を塗り分けてみますと 

 そして、それぞれの和を計算します。

 赤の和 1+5+2=8

 青の和 7+4+8=19

  19-8=11

 これは11の倍数ですから、175428は11の倍数です。

 

 先ほどの671は、(6+1)-7=0ですから、11の倍数ということです。皆さん知っていましたか?全く有名ではありませんが、知っておくと約分とかするときに使えることがあるかもしれません。

 

 167の3ケタの数字を全部かけると42、これをひっくり返した24は風水5大吉数の1つで、金運・仕事運アップをもたらすラッキーナンバー、しかもその音「に・し」は私の名前のオノマトペ。これもなかなかいいです。

【校長】

「令和」に思う

 

 4月1日、平成31年度がスタートしました。新着任された11名の先生方を御紹介した後、最初の職員会議を行いました。引き続き、学年会や部会、教科会などが開かれ、生徒の皆さんが年度当初スムーズに学校生活が送れるよう様々なことを協議しました。明日からは時間割の編成も始まります。

 

 ところで、昼前に新元号が発表されました。私も固唾を飲んで事務室のテレビを見守った一人です。詩人の伊藤比呂美さんと作家の瀬戸内寂聴さんの対談で「荒波」とか出てきていたのを思い出しながら、そんなのだったらきっと面白いだろうな・・・とか思っていたら、まさかまさかの「令和」。

 

 菅官房長官が額縁を掲げた時、「命令の『』?、冷たい響きの語感だな」というのが第一印象でした。テレビで色々予想しているのを見て、自分なりに様々考えていましたが、ことごとく外れてしまい、正直Rで始まるとは全く予想もしてなかったので大変意外でした。後でよく考えてみたら、令には「令息」や「令嬢」のように使われ、「よい」「立派な」という意味があることを思い出しはしましたが・・・。

 

 私、つい先日から来年1月の試験に向けて奈良検定の勉強を始めていました。昨年受けた京都検定と違って、神社仏閣や史跡、歴史、年中行事、伝統工芸の他に、万葉集と古墳が結構出題されています。万葉集の中の有名な和歌の一部分が隠されていて、そこを埋める問題(4択)です。「この歳で万葉集を勉強しないといけないのか、やっかいだな・・・」と思っていたまさにその矢先に、「令和」の出典が万葉集と知ったわけです。「何と素敵なことだ!」と驚くと同時に「勉強のし甲斐がある」と嬉しくなりました。

 

 安倍首相の談話によると、「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められている」そうです。

 で、出典の「初春月 気淑風」って一体何?

 さっそく調べてみました。万葉集の梅花(うめのはな)の歌32首の序文なんだそうです。

 「初春の令月にして、気淑(よ)く風和らぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす

 【現代語訳:新春の好(よ)き月、空気は美しく風はやわらかに、梅は美女の鏡の前に装う白粉のごとく白く咲き、蘭は身を飾った香りの如きかおりをただよわせている:中西進氏「万葉集全訳注原文付」講談社文庫】

 

 1300年も昔に誠に風雅なことを考えたその人に思いを馳せました。そうこうしていたら、ちょっと馴染んできたのか、「令」はキリッとして「和」は温かい感じがしてきて、響きも綺麗な言葉のようにも思えてきました。不思議です。

 

 一週間後に迫った始業式で元号に触れない校長は皆無のはずです。色々と伝えたいことはあります。何を話そうかと今から悩んでしまいます。

【校長】

 

見慣れない列車が人吉駅に

 

 学校は今日が修了式。先立って行った表彰式では皆勤・精勤賞や成績優秀賞などの校内表彰も含めてのべ493人を表彰しました。凄いことです。

 生徒たちが昼前に放課になった頃、「今日の人吉駅清掃ボランティアは中止します」と校内放送が入りました。「エッ?なぜ??」と担当の先生に連絡をとったところ、「人吉駅でイベントがあっていて清掃どころじゃなさそう」ということでした。

 

 すっかり忘れていました。今日は人吉駅にJR九州のD&S列車が大集結する日でした。早速、1時間休みを取って駅に向かいました。黒山の人だかりです。私、人吉駅が足の踏み場もないほどこんなに賑わっているのを見たのは初めてです。図書館にあった「人吉市史」によると、昭和30年~40年代は、青井阿蘇神社の「おくんち祭り」の日だけは臨時列車が出るほど人吉駅が賑わっていたという記事を読んだことがありますが、本当に凄いことになっていました。

 頂いたパンフレットには、「観光列車サミット in 人吉球磨」とありました。それによると、「『SL人吉』をはじめとするJR九州のD&S列車が3本も運転されている熊本県人吉球磨で、『観光列車と街づくり』について大人から子どもまで楽しみながら考える参加形のイベント・・・」とありました。

 主催者らしい方とお話したところ、「肥薩線人吉駅に『A列車で行こう』、『いさぶろう・しんぺい』、『かわせみやませみ』、『SL人吉』、『指宿のたまて箱』、くま川鉄道の『田園シンフォニー』の6つもの観光列車が勢揃いするのは『最初で最後だろう』」ということでした。

 何でも、『いさぶろう・しんぺい』号が人吉駅に到着して出発するまでの13:08~13:22までの14分間が6つの観光列車が一堂に会する奇跡の瞬間だったそうで、私も立ち会えて幸せでした。

 

↑左の写真(1番ホーム:A列車で行こう、2番ホーム:いさぶろう・しんぺい) 右の写真(庫1番:SL人吉、庫2番:指宿のたまて箱)

 ↑左の写真(3番ホーム:かわせみ やませみ、くま鉄ホーム:田園シンフォニー)

 

 

D&S列車とは、個性溢れる外観や内装で運行され、乗ること自体も楽しんでもらうための仕掛けやイベントも用意されているJR九州の観光列車の総称(現在11種類)で、「デザイン&ストーリー」の略なんだそうです。

 

【校長】

 

自分はなぜ選ばれたんだろう・・・

 

 いよいよ授業がある週としては今年度最後の週になりました。色々な意味で有終の美を飾るとともに、教室をピカピカにして後輩に渡せるよう5S(特に「清掃」)に力を入れてほしいと思います。

 

 話は変わりますが、司書の坂口先生が、この3月末日をもって廃校になる多良木高校の図書館から75冊の本を貰って来られました。図書館だより第9号(2月27日発行)に「保管転換一覧」として紹介されているとおりです。管理上必要と認められる物品や資料を他の機関に移したり、管理区分を換えたりすることを行政では「保管転換」という難しい言葉を使いますが、その作業をされたわけです。

 廃校になる学校に残された図書は、引き取り手がなければ廃棄処分にされるわけですから、選ばれた本たちは本校の図書館で再び日の目を見ることになりきっと喜んでいることでしょう。


 私も早々にその図書が集められたコーナを見に行き、どのような観点から選書をされたのか説明を受けました。背表紙を眺めていたら、本たちのつぶやきが聞こえてきそうでした。「自分はなぜ選ばれたんだろう・・・?」と。

 そんなことを考えていたら、私自身も最近、終活とか断捨離とか称して一気に本を捨てることがあるわけですが、どうしても捨てきれない本が本棚に残ることがあり、その本たちの気持ちと通じるところがあるのでは・・・?とか思えてきました。

 

 多良木高校図書館にあったどのような本に光が当たり、息を吹き返したのか、どうして自分は選ばれたんだろうと思っているのか、それらの答えを想像しながら本の筆者と言葉を交わしてみるのも「小さな幸せ」かもしれません。図書館に足を運んでみませんか。 

 なお、本だけでなく家庭科で使う調理道具やアイロン台、皆さん方の机・椅子、視聴覚室用の長机、野球部用の防球ネット等も貰ってきてあることを申し添えます。            

【校長】

1326635 → アインシュタイン博士の誕生日

 

 今現在、午前8時16分現在の総アクセス数は1326635

 数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみたくなりました。

 

 1326635=314 → 3月14日(アインシュタイン博士の誕生日)

 

 色々やっていたら苦しいですが、こんな式もできました。

 

 13!!!!×!!!!+!-=314

 

 ところで、今日3月14日はホワイトデーですが、「円周率の日」でもあります。円周率については、昨年の今日、思いを綴りました。

 こちら → 円周率の中の「31415926535」

 

 そして、日本パイ協会が円周率のπにちなんで「パイの日」、日本数学検定協会が「数学の日」と定めているようです。

 さらに、E=mcの方程式で有名なアインシュタイン博士の誕生日(1879年3月14日~1955年4月18日)なんだそうです。

 

 アインシュタイン博士といえば、ベロをだした写真(ネット上に溢れている写真をここにコピペすることが著作権上どうなのか不明ですから見合わせます)がとても印象的で、名前くらいならだれでも聞いたことがあるはずです。

 ドイツの物理学者でいわゆる相対性理論を発表しためっちゃくちゃ凄い人で、自然科学の分野ではニュートンと双璧をなす人類史上希な天才などと言われています。伝記によると、幼いころから数学に関しては才能を発揮していたそうで、9歳の時にピタゴラスの定理の存在を知り、その証明を寝食を忘れて考えたとか、12歳で微分積分学を独学で学んだとかあります。

 親日家であり、戦前の大正11(1922)年、講演のために40日間に渡って来日し、行く先々で「アインシュタイン万歳!」と数千人の群衆が目に涙を浮かべながら熱狂的に迎えたと記録にあります。当時の日本人の「外国の学者に対する尊敬の念」を窺い知ることができます。

 

 ところで、先述したE=mc (エネルギー=質量 X 光速の2乗)、これは特殊相対性理論から導き出されたもので、エネルギーと質量が等価関係を持ち、相互に互換性があり、条件が整えばエネルギーが質量に変換されるのと同様に、質量もまた適切な条件のもとではエネルギーに変換されることを示しています。この方程式により人類は「原子の火」を手に入れて、まず原爆が次いで、原子力エネルギーが生み出されました。世界で最も有名な科学方程式と言われるこの式、物理基礎でもちらっと学習するかもしれません。

 

 この式の偉大さを中学生の皆さんにも分かりやすく言えば、そこらへんに落ちているただの石ころが、エネルギーの固まりだと言っている点が凄いのです。なぜならc=光速、光の速度を言うのはものすごく速いので、これの2乗をかけるととんでもないことになります。なんでも、広島の原爆でエネルギーに変わった質量はたったの1gだったそうです。ということで、物質のもっているエネルギーの量がものすごく莫大であることを示した式と言ってもいいです。

 エネルギーと物質の質量の関係がこんなに簡単な式で表されるということに改めて驚かされます。

 実際、質量1[ k g] を手元の電卓でエネルギーに変換してみます。光速度 c= 299792458[m/s]ですから、次のようになります。8.9875517873681764×1016[J]([J]はエネルギーの単位)

 

 アインシュタインはこの公式を純粋に理論から導きだしたので、核分裂によるエネルギーの解放などは予想もしていなかったと言われています。

 

 広島市にある広島市立高女原爆慰霊碑(広島市立高等女学校の1、2年生544人、職員8人全員が原爆で亡くなったことを悼み昭和23年建立)で、中央の少女が持つ箱には、写真ようにE=MC2と刻まれています。

 連合軍の占領下、「原爆」という文字が使用できなかった当時の事情らしいです。

【校長】

 

東大入試をリードする就職試験

 

 学校は6日・7日の高校入試に引き続き8日はその採点日、9日・10日の土日と続きますから、生徒の皆さんにとっては5日連続の休みになっています。充実した家庭学習ができていますか?

 今朝、ある生徒が登校してきていました。勿論、制服姿です。校内に人っ子一人いないことに気付いたのか、怪訝そうな表情を浮かべているのに偶然出くわしました。「今日は家庭学習だけど・・・」と声をかけたところ、「マジッすか?!」と言ってばつが悪そうに、でもどことなく嬉しそうに帰って行きました。ちょっとだけ可笑しかったです。

 

 話を大きく変えます。以下は昨年12月19日にアップした「平成30年度の就職試験を振り返る」という記事の冒頭です。


 就職試験問題を分析した結果、発想力や説得力を問う面白い問題を出題する企業が増えているな・・・という思いで綴っていました。

 そしたら、何と2月26日に実施された東京大学の入試(英語)でまさに次のような問題が出題されていました。

 
  本校生が受けた就職試験のほうが、大学入試より先を行っていて驚きです。でも実に楽しい問題と思いませんか?全世界でもいいとか、夢があり過ぎです。

 

 某予備校が作成した模範解答に添えてあったポイントには次のようにありました。

 

 その祝日の意義は何か。また、なぜそのような祝日が望ましいと考えるのか。存在意義、存在理由を論理的に述べて「ああ、そんな祝日ならいいね!」と採点者を説得することが必要。ただし、自分が知っている表現で題意を満たせる祝日を発想できるかが焦点となり、語数が60~80語とやや長めなこともあり、かなりの難問。

 

 確かに英語では難しいかもしれませんが、「日本語」でならどんどん浮かんできそうです。生徒の皆さんも早めの就職試験対策として、まずは日本語で考えをまとめてみませんか?

【校長】

 

 

入試の朝、レンゲソウを見つけました

 

 今日・明日、後期一般選抜が行われています。 写真は体育館での説明の様子です。

 教務部で入試の係をしていた頃、受験生が帰った後の教室の整備をしていて、机の上に残された大量の消しゴムの屑に答案用紙との格闘の跡が偲ばれました。

 これまで培ってきた力を余すところなく答案用紙にぶつけてください。

 

 

  ところで今日3月6日、受験生の皆さんにとっては朝からあいにくの肌寒い雨模様になりましたが、虫たちが冬眠から目覚め活動を始める頃を意味する啓蟄(けいちつ)です。

 啓蟄を含む二十四節気は太陽の黄経によって日が決まり、年によって変化します。私、3月5日前後と記憶していました。後で触れますが、今朝、通勤中に今年初めて目にしたレンゲソウ(蓮華草)に春を感じ、2019年の啓蟄はいつかな?って、とても気になりました。学校に着いてすぐネットで調べたところ、何と、今日3月6日でした!

 

 予感が当たり、とても嬉しくなりました。ということで、朝から本校のホームページを開けたときの総アクセス数だった1320576という数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れて、記念すべき今日の日にち3月6日の数字をそのまま並べた36を作る小町算に挑戦してみます。

 弥生3月も早くも6日ということで、6通り作ってみます。

 

20=36

 

32!+()÷=36

 

!-×=36

 

)×()=36 

 

!+×=36   

 

{()÷=36

   

    

 

 レンゲソウ、その花言葉は「心が和らぐ」。昔から、この花を見るとある思い出が甦り、花言葉通り、ホントに心が和んでいました。

 私が小学生の頃の話です。肥料にするためと聞いていましたが、秋にレンゲソウの種を田んぼに播き、春に咲かせて、耕運機ですきこんで (土でならして)いたのをよく目にしていました。そんな「れんげ農法」が盛んだった当時は、春になると田んぼ一面が赤紫に染まっていたものです。「日本の原風景」とか持ち出すと、ちょっと大袈裟かもしれませんが・・・

 そんな風景、最近あまり見かけないな、と思っていたら、去年の4月中旬でした。くま川鉄道で湯前に向かっていたところ、あさぎり駅の前後でレンゲ畑が沢山残っていているのを車窓越しに見てとても懐かしくなりました。

 生徒の皆さんは、レンゲソウで首飾りとか作って遊んだ経験がある人はいますか?私、何かの拍子に近所の子からレンゲソウの首飾りのプレゼントを貰ったことがあります。丁度50年前の1968年、グループサウンズが一世を風靡して、ザ・タイガーズの「花の首飾り」が流行っていた頃のメルヘンチックな思い出です。

 その曲で歌い込まれているのは、「ひな菊」の首飾りです。色々な歌手がカバーしているので、耳にしたことがある人も多いことでしょう。

【校長】

 

恋しい休憩時間!?

 

 昨日実施した「親と子で学ぶ管内事業所説明会」、いかがでしたか?

 進路指導部の松村先生から「会の前後で皆さん達の顔つきや表情が変わって見えた」という感想を聞いて嬉しく思いました。

 冒頭の挨拶でも申し上げたとおり、今年度の2年生のインターンシップでは、本田技研工業様、井関熊本様、JNC様など7社にお世話になり、初めて人吉球磨管外の事業所で就業体験を実施しました。先日、その成果と課題をまとめた報告書を教育委員会に提出しましたが、添えてあった感想文を読んで「エッ!?」と思う表現を見つけました。それは・・・

 

 ずっと立ち作業で足が棒のようになり、休憩時間がとても恋しかったです。

 

 というものです。「休憩時間が恋しい」とは、現場で働いてみて初めて実感する素直な感想です。同時に、とても面白い表現だとも思いました。

 「恋しい」は、「あなたが恋しい」(I miss you.)のように人に対して使うのが最も自然な感じがするわけですが、考えてみれば「異国の地から恋しい日本に思いを馳せる」とか「こたつが恋しい季節になりました」のようにモノを対象としても使えるんですよね。

 

 「恋」で思い出すことがあります。

 百人一首を全部覚えるのが宿題になった頃ですから、高校1年の冬休みだったと思います。課題考査で出題されるということもあり、割と本気に覚えていました。しかし、「恋の歌」が何と43首もあるんですよね。意味まで真剣にやっていたら、食傷気味になりました。そこで気分転換です。色々な教科に出てくる言葉(教科書の太字程度)にかたっぱしから「恋の」をつけてみて、しっくりする言葉が多いのはどの教科か考えてみました。

 

 国語→恋の掛詞、恋の係り結びの法則、恋の丁寧語、恋の五段活用・・・

 数学→恋の三角関数、恋の漸近線、恋の積分、恋の分配法則・・・

 理科→恋の反発係数、恋の断熱膨張、恋の相対速度、恋のミトコンドリア・・・

 社会→恋のスエズ運河、恋の暫定予算、恋の薩長同盟、恋の独立戦争・・・

 

 今思えば、本当にしょうもないことを考えたわけですが、でもやってみると意外にロマンチックが止まらないものです。「恋は理系の用語と一番相性がいい」というのが当時の結論でした。

 実際、「恋の三角関数☆」という初音ミクさん(バーチャルアイドル)の歌がありましたし、「恋の漸近線」と聞けば、時間が経てば経つほどお互いの距離は縮まるのに、どう頑張ってもくっつけない2人を想像できます。「恋の積分」というのも味わい深いです。ちなみに、

 

 「恋」を時間で積分すると【 ① 】、さらに【 ① 】を積分すると【 ② 】

 

 空欄、それぞれ何になると思いますか?

 2年生の皆さんは、この前終わったばかりの学年末考査(数学)の試験範囲が積分でしたので是非考えてみてください。

 難しく考える必要はありません。物理基礎で「加速度」を時間で積分したら「速度」、「速度」を積分したら「変位(位置)」になると習ったかもしれません。そのノリで気軽に考えると楽しめます。

 

 私は【 ① 】は「愛」、【 ② 】には「憎しみ」が入るとすっきりします。

 

 そう言えば、「恋を積分すると愛」という鳥人間コンテストに参加する大学生のサークルを舞台にした、どこかとんちんかんで噛み合わない恋の物語を描いた小説(角川文庫)がありました。(本校の図書館にはないそうです)

 

 「愛を積分すれば憎しみ」については考えることがあります。憎しみは、英語でhate。そこで思い出すのがhate speechです。生徒の皆さんもテレビ等で見たことがあると思います。特定の個人や集団を貶めて、暴力や差別を煽るような主張をするあの凄いエネルギー、一体どこから来ているのか考えたことありますか?私にはよく分からないところがあります。

 でも、憎しみは、夫婦や家族など関係性が強ければ強いほど、ちょっとした諍(いさか)いをきっかけに愛が一転して憎しみに変わることがあることを考えると、生と死が表裏一体のように、愛も憎しみも根本は同じエネルギーということでしょうか?

 「愛の反対は憎しみではなくて無関心」というのはマザーテレサの言葉(「出典マニア」の人達には異論もあります)と聞いたことがあります。「愛」と「憎しみ」と「無関心」の関係、考えれば考えるほど分からなくなるし、ちょっと怖い感じもしてきます。

【校長】

 

 ヘイトスピーチは、ウィキペディアによると、「主に人種、国籍、思想、性別、障害、職業、外見など、個人や集団が抱える欠点と思われるものを誹謗・中傷、貶す、差別するなどし、さらには他人をそのように扇動する発言(書き込み)を指すとされ、インターネットにおける書き込みもスピーチに含む」とあります。現代社会が抱える闇の部分かもしれません。