熊本県高等学校教育研究会地学部会
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球泉洞
場所:球磨郡球磨村大瀬
秩父累帯三宝山帯神瀬層中にある石灰岩が地下水で溶食されたためにできた鍾乳洞。
洞の全長は約4,800mで,もともとあった洞口は国道219号線より約200m涸れ沢を登ったところに70mのたて穴があり、かつてそこからロープで下って調査した。
その着地点からほぼ東西に1,660mの第1本洞,およびその北側に第1本洞と並行する180mの第2本洞,そしてこの2本の洞を結ぶ160mのコウモリ通路からなっている。
現在は、国道から球泉洞までトンネルでつながっている。
神瀬層の走行方向を中心として、北西方向には杣鼻山の東から南西方向には告川に沿って25個以上の洞穴や縦穴が確認されている。
大瀬洞
場所:球磨郡球磨村大瀬
秩父累帯三宝山帯神瀬層中にある石灰岩が地下水で溶食されたためにできた鍾乳洞
縄文時代からここに口をあけ、古代人の住居に使われていた。今は床の表面が石屑で覆われているが、その下にはグアノ層と呼ばれるコウモリの糞が積もった土があって、昭和20年代には肥料にするために採取されていた。
その下が縄文時代の地面で、様々な遺物を見つけることができる。
1969年の発掘調査より
洞窟住居跡(縄文時代早期-狩猟・採集の生活)
遺物
石器(板状磨製石器、石の矢じり、石皿、動物の皮はぎ用と思われる石器)
獣骨(鹿、猪、鹿角利用の道具)
貝類(カタツムリ、シジミ、ハマグリの貝刃)
土器(山形押型文、条痕文、無文土器)
石片
洞内には、祠があり、水が流れている。