校長室より

2021年3月の記事一覧

SSH 4年目を終えて

本校では、SSHの取組の一環として、生徒が自らテーマを設定し、探究活動に取り組んでいます。そのテーマ一覧を見ると、「消波ブロックと波の干渉」、「ヒオウギガイの可能性」、「天草のための潮流発電」、「天草のアオサを使った石けん」、「ばんかんで天草救ったろ」など、天草をフィールドとしたテーマが並んでいます。
学校設定科目の開発などカリキュラムを編成し、地域に根差し、地域を愛する心を養いたいと考えている本校にとって、地域貢献をテーマとして探究する生徒の存在は頼もしいところです。
また、実社会を意識し、テーマの選定、仮説の設定、研究方法の立案と実行、データ分析、考察、発表などといった一連の探究活動は生徒の資質能力の育成にも効果が大きいと考えています。答えのない問題に対して、よりよいものを導き出そうとする探究活動は、これから加速度的に変化し、複雑で予測困難な社会をよりよく生き抜く力の育成につながると考えます。まさに生きて働く力の育成です。普通科高校におけるキャリア教育であると考えます。
来年度は、SSH指定5年間の最終年度となります。生徒の更なる資質能力の向上につながる総まとめの年度としたいと考えています。

高校生作文コンクール学校賞受賞

今般、日本大学主催の高校生作文コンクールにおいて学校賞を受賞しました。学校賞は全国で3校でした。同コンクールは、未来を担う高校生が自分の将来における生き方や進路を模索し、自発的なキャリア形成を願って企画されたものです。
今回のテーマは『ぼくたち私たちが考える「今」を生き抜く力』でした。
本校では、「求学志成」(求めて学べば志は成る)をスローガンに、変化が激しく予測困難なこれからの社会を、たくましく生き抜く力の育成に努めていますが、これが認められたようでうれしく思います。指導いただいた先生方にも感謝します。
先日の卒業式での卒業生答辞にこんな言葉がありました。『NO AMATAKA NO LIFE 天高なくして今の私たちはない』『天高で培った力は永久保存版』。
今後も、よりよい自分の未来を切り拓き、社会の担い手となる人材の育成に取り組んでいきたいと思います。

持続可能な社会の創り手をめざして

カーボンニュートラル実現を目指す動きは、日本をはじめとして国際的に広まっています。本校では、これまで環境問題をテーマに研究に取り組み、輝かしい成果を上げてきました。本年も「肥後の水とみどりの愛護賞」や「くまもとCO2ゼロびっくりアイデアコンテスト」最優秀賞、「学生国際会議(ICAST2020)」ベストプレゼンテーション賞、「未来のマークをつくろうコンテスト(サイエンスアゴラ2020)」優秀賞など、多くの賞をいただきました。SSHの活動を通して、海に囲まれ自然豊かな天草を研究テーマとすることで、持続可能な社会の創り手となる資質能力の育成を図ることができたと考えております。今後も、研究内容の情報発信に努め、環境に対する意識を高めていきたいと考えています。ご指導いただいた皆様に感謝申し上げます。