校長室より

2020年3月の記事一覧

誠実であれ ~卒業式・式辞より~

どんな社会となっても社会人としてまず大切なことは人として誠実であるということです。常に人格を磨き実践する人であってほしいと思います。社会の一員として、良好な人間関係を築き、責任を果たしてほしいと思います。また、持続可能な未来の社会づくりSDGsにも取り組んでほしいと思います。
誠実であれと申しましたが、皆さんは、この天草高校でこれを学んできました。それは、三綱領「正大」「剛健」「寛厚」です。天高での学びがきっと皆さんの歩みを支えてくれることでしょう。天草高校はこれからも皆さんを応援しています。卒業生一人一人の前途に幸多かれとエールを送ります。

主体的であれ ~卒業式・式辞より~

社会の変化に流されることなく、自分の可能性を信じて大きな夢に向かって挑戦していくことが大切です。ややもすると私たちは流れに身を任せ楽をしようとする傾向があります。しかし、これからの社会は簡単に答えが見つかるものではありません。むしろ答えがないかもしれません。大切なことはより良い人生を目指し、主体的に自らの力で考え抜き、粘り強く試行錯誤しながらも問題解決を目指していくことです。これが、これからの社会人に求められるものであり、AIの時代にあっても人として求められる力なのです。

皆さんは無限の可能性の塊です。どんな社会人になるかどんな未来を創るか、志を高く持ち自分で自分を成長させることです。自分の生き方を見つけ大切にしてください。それが個性です。

本校の教育スローガン「求學志成(求めて学べば、志は成る)」や皆さんの入学とともにスタートしたSSHでの学びが、きっと皆さんの歩みを支えてくれることでしょう。新たな時代の担い手として活躍することを祈っています。

全ての方々に感謝 ~卒業式・答辞より~

3年生となったこの1年間は、入試に向け不安と焦りの連続で、心身ともにつらい日々が続きました。しかし、不安を解消するには、ひたすら勉強に励むしかないと決意し、少ない時間を有効活用する努力をしました。図書室や進路室で資料を探したり、講演会の講師の方に質問したことにより、自分に必要な情報を能動的に吸収する力が身に付きました。受験シーズンはとても苦しく辛かったですが、大学受験を通して大きく成長することができました。

共に卒業する皆さんへ
個性豊かで笑顔が絶えない仲間たちのおかげで毎日がとても楽しかったです。日常の些細な出来事一つ一つがかけがえのない思い出です。いつも笑顔で接してくれてありがとう。辛いとき励ましてくれてありがとう。うれしいとき自分のことのように喜んでくれてありがとう。みんなに出会えて本当に良かった。3年間本当にありがとう。

私たちの可能性を心から信じ熱意を持って指導してくださった先生方へ
「天高生はまだ伸びる」この言葉に何度も突き動かされました。推薦入試の対策では志望理由書を提出すると、びっしりとコメントが書かれて戻ってきました。私たちが諦めそうなときでも決して妥協せずに私たちを導いてくださいました。何事も最後までやり抜く力を身に付けることができました。私たちは自信をもって天草高校を巣立つことができます。

今日まで支えてくれた家族へ
この18年間いつも私たちのことを一番に考えてくれてありがとう。もっと感謝の言葉を伝えるべきだったと後悔しています。いつも変わらず温かく迎えてくれる家族の存在は私にとって大きな支えであり原動力でした。18年間本当にありがとう。まだまだ心配や迷惑をかけるかもしれませんが、これからも私たちの成長を見守っていてください。

コミュニケーターを目指して【校長ブログ】

先日、熊本大学理学部長をはじめとする各分野の先生方にお集まりいただき、SSH運営指導委員会を開催しました。委員会の中では、5班の生徒発表を受けて指導・助言をいただきました。
生徒発表は、「地質と災害の関連性」、「よりおいしい野菜を簡単に低コストで」、「藻バイオ燃料で天草を元気に」など、どれも天草地域の課題についてサイエンスの視点で研究したものでした。
特に面白く感じたのは、地球温暖化をテーマにした二つの班の発表があり、一つは温暖化の防止について、もう一つは温暖化した場合の農作物の提案でサトウキビ栽培についてでした。その豊かな発想に驚きました。
運営指導員の先生方からは、発表力や探求力の向上からSSHの取組が一段階向上したとの評価をいただきました。また、地域におけるサイエンスのコミュニケーター(発信者)を目指そうというエールもいただきました。
教えられた知識を憶える学習ではなく、答えのないテーマに豊かな発想で臨む生徒の姿に無限の可能性を感じました。