カテゴリ:建築科
【建築科】ALCパネルの秘密に迫る~建築構造~
建築科1年生は、建物の骨格を学ぶ「建築構造」の授業で、強度と耐久性に優れた鉄筋コンクリート構造について学んでいます。この授業の中で、今回は特に注目すべき建材であるALCパネル(軽量気泡コンクリートパネル)の学習に焦点を当てました。
驚きと発見に満ちた専門学習
学習にあたり、一般社団法人ALC協会様より、専門的な冊子「ALCパネル基礎知識」と、実際のALCカットサンプルをご寄贈いただきました。生徒たちは、専門的な冊子を熱心に読み込む中で、学校の教科書だけでは知り得ない、現代建築で使われている様々な材料や高度な技術が存在することを知り、「もっと深く学びたい」という知的好奇心を刺激されたようです。そして、カットサンプルを手に取った瞬間、生徒たちから驚きの声が上がりました。「コンクリートなのに、想像していたよりずっと軽い!」頑丈な建物を支える「コンクリート」というイメージから、重い建材だと予想していた生徒たちは、その「軽さ」と「扱いやすさ」に驚き、ALCパネルがなぜ多くの現代建築で採用されているのか、その理由を肌で感じることができました。これは、耐久性や耐火性といったALCの持つ優れた特性を理解する上で、非常に重要な「気づき」です。
知識を深め、建築への想いを確かなものに
専門機関からの資料と実物サンプルを活用したこの授業を通して、生徒たちは建築の「今」を知り、視野を大きく広げることができました。建築科では、このように専門的な知識をインプットするだけでなく、実物に触れ、本質を体感することで、未来の建築家としての確かな知見を養っています。
【建築科】先輩が語る「理想の住まい」と進路の実現(STYLUS) ~木造一戸建て新築工事現場~
12月9日(火)建築1・2年生による水俣・芦北地域雇用創造協議会様主催の現場見学会レポート、最終回となる第3弾です。最後に訪れたのは、木造一戸建て新築現場。スタイリッシュなデザインと高性能な住宅づくりで知られる「STYLUS(スタイラス) 様」。ここで説明を担当してくれたのは、なんと今年3月に建築コースを卒業したばかりのOBでした。
「2年前、僕もここで働きたいと決めた」 スライドを使って会社や工事の説明をする先輩の姿は、生徒たちにとって一番の刺激になりました。「建築を学び、この見学会を通して進路を決めるきっかけとなった」。そう語る先輩や社員の方は、デザインへのこだわりだけでなく、国の基準を大幅に上回る「超・省エネ性能」や、住む人の人生そのものを設計する「ライフスタイル提案」など、プロとしての視点を熱く語ってくれました。
教科書を飛び出し、本物に触れる現場では、住宅の「断熱材吹き付け」を実際に体験させていただきました。学校の授業で学ぶ「木材の含水率」や「断熱性能」といった理論が、実際の快適な家づくりにどう直結しているのか。生徒たちは体験を通して、その重要性を身をもって理解することができました。
<中学生の皆さんへ> 「あんな風にかっこよく働きたい」。そう思える先輩が身近にいるのが、水俣高校建築科の魅力です。デザイン、設計、施工。あなたの「好き」や「感性」を活かして、誰かの人生を豊かにする家づくりを一緒に学びましょう。
【建築科】【WCP】【生徒会】プロの技術を、学校の「顔」となる場所へ
本日12月12日の昼休み、建築2年生による「木製畳ベンチ」の贈呈式が生徒会室前にて執り行われました。
先日開催された世界的な祭典「テッラマードレ・ジャパン 2025 in 水俣」でも高い評価を得た、あのベンチです。今回は「学校の中心で頑張る生徒会のみなさんや全校生徒にも使ってほしい」という想いから、生徒会へ寄贈しました。このベンチが設置されたのは、全校生徒が行き交う「生徒昇降口・生徒会室前」です。登下校時の生徒たちの待ち合わせ場所として、また、生徒会役員が学校行事について熱く語り合うミーティングスペースとして、このベンチはこれから、水俣高校の活気ある日常を支える大切なスポットになります。
素材への敬意と、使い手への想い
ベンチに使用されているのは、地元企業様から提供された貴重な木材と、八代産の最高級イグサです。贈呈式で建築の代表生徒は、「貴重な材料をご提供いただいた地域の方々の想いを大切に受け止め、一つひとつの工程を丁寧に仕上げました。生徒のみなさんに長く愛用してもらえると嬉しいです」 と、製作者としての誇りと責任感を言葉にしました。受け取った生徒会長からは、 「素敵な椅子をありがとうございます。座り心地がとても良く、木の温かみを感じます。大切に使わせていただきます」 と、感謝の言葉が贈られました。
未来をデザインする力が、ここにある
水俣高校建築科での学びは、教室の中だけでは完結しません。今回のように、図面上の知識を実際の「モノ」として形にし、それが置かれることで「人が集まる空間」が生まれます。ミリ単位の精度を追求する「大工技能士」レベルの技術、そして素材の良さを最大限に引き出す感性。これらは、将来建築やデザインの世界で活躍するための強力な武器になります。「ただ作る」のではなく、「誰かのために、最高の空間を演出する」。 そんなクリエイティブで実践的な学びが、水俣高校建築科にはあります。自分の手で描いた図面を、世界に一つだけの形にしてみませんか? 確かな技術と情熱を持った先輩たちが、中学生のみなさんの入学を待っています。
【建築科】【DXP】暮らしを守り、地域と共に歩むプロフェッショナルの仕事(株式会社松下組)
12月9日(火)に行われた、建築1・2年生による水俣・芦北地域雇用創造協議会様主催の現場見学会。2か所目に訪れたのは、私たちの生活を水害から守るための重要な砦、「佐敷川の堤防工事現場」株式会社松下組 様です。ここでは、高度な土木技術と、地域住民への細やかな配慮が融合した「プロの仕事」を学びました。
地域の安全を支える多様な技術
令和9年の完成を目指し、地盤改良、矢板工、護岸工など、専門的な土木技術が駆使されています。ドローン測量で計測した3次元設計データをもとに、川の流れや地盤の性質を見極め、強固な堤防を築く技術力の高さに、生徒たちも松下組マスコットキャラクターの「まつしたさん」と真剣な眼差しを向けていました。
「技術」と同じくらい大切な「心づかい」
この現場で特に生徒たちの心に残ったのは、地域への配慮です。
ダンプトラックの徹底した徐行運転
商店街を避けたルート選定
騒音・振動を抑える工夫
「工事をする際に、できるだけ地域の方々に迷惑をかけない」。そんな現場の方々の姿勢から、技術者としてだけでなく、人として大切な責任感を学びました。
<中学生の皆さんへ> 建設の仕事は、派手なことばかりではありません。しかし、地域の安全を陰で支え、人々の当たり前の日常を守る、誇り高い仕事です。 地域社会に貢献できる技術者への第一歩を、水俣高校で踏み出してみませんか?
【建築科】【DXP】ドローンとICT建機が変える「未来の現場」を体感!~南九州西回り自動車道 芦北出水道路建設現場(株式会社佐藤産業)~
12月9日(火)、建築1・2年生が、水俣・芦北地域雇用創造協議会様主催の現場見学会に行ってきました。 今回は3か所の現場を見学しましたので、その様子を3回に分けて掲載します。
現在建設が進む「南九州西回り自動車道」株式会社佐藤産業様の現場を見学しました。ここは単なる道路工事の場所ではありません。最先端のテクノロジーが集結した、まさに「データで動く現場」です。
生徒たちの目の前に現れたのは、自動制御や安全監視機能を備えたICT建機。そして空には、現場全体を高精度でスキャンする測量ドローン。これまで人の手や経験に頼っていた作業が、3次元点群データなどのデジタル技術によって管理され、驚くほどの効率と安全性で進められています。本校の「建設DX推進プロジェクト」で基礎を学んでいる生徒たちですが、実際の活用事例を目の当たりにし、その学びはより一層深まりました。
巨大な重機が動く現場。「地図に残る仕事」のリーダーに求められるのは、全体の安全・品質・コストを管理し、チームを導く統率力です。学んでいる知識が、地域の人々の暮らしを守る「道」として形になっていく。その瞬間に立ち会った生徒たち。本校OBである先輩の説明に、親近感を抱きながらも、その表情は真剣そのものでした。
<中学生の皆さんへ> 水俣高校建築コースでは、このようなDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む建設業界の最前線を肌で感じることができます。進化する建設業で、未来のインフラを作るエンジニアを目指しませんか?