校長室より
令和7年度就職激励会校長激励の言葉(9月5日)
令和7年度就職激励会校長激励の言葉(9月5日)
いよいよ、皆さんが社会へと踏み出す第一歩となる就職試験の日が近づいてきました。今ここに63人います。この日を迎えるまでに、皆さんは多くの準備を重ね、悩み、考え、そして挑戦してきたことと思います。
今年も、本校の生徒たちは本当に多様な分野の企業に応募しています。中には、自分の所属する学科やコースとは一見関係がないように見える職種を選んだ人もいるでしょう。でも、私は断言します。皆さんが御船高校で学んできた専門的な知識や技術、そして日々の授業や活動を通して培った力は、必ずどこかで生きてきます。
普通科で身につけた幅広い教養や論理的思考力は、どんな職場でも必要とされる土台です。電子機械科で学んだ技術やものづくりの姿勢は、製造業だけでなく、ITやサービス業でも応用できます。そして芸術コースで磨いた感性や表現力は、創造性が求められる現代社会において、他にはない強みとなります。部活動、生徒会、ものづくり、そして音楽、美術、書道——それぞれの分野で培った集中力、継続力、そして自分を表現する力は、必ず皆さんの人生を支えてくれるでしょう。
「学んだことが直接役に立つかどうか」ではなく、「学んだことをどう活かすか」が、これからの皆さんの力になります。
ところで、皆さん就職試験15分前の待ち時間だということを想像してください。同じような高校生がかしこまって自分の順番を待っています。どうですか、緊張していますか。面接でうまく質問の意味が取れないのではないか、頭が真っ白になったりしないか、話すときに声が上ずったりしないか、等々考えると緊張がピークに達するときがあります。緊張を少しでもほぐすコツを教えましょう。簡単なことです。待ち時間に、その場で10回ジャンプしてください。口も少しだけ開けたままでジャンプ10回。これ本当に、ジャンプすることで全身の筋肉がほぐれるのです。顔の筋肉も程よく弛緩します。ということは、口元もほぐれてこわばった表情ではなく、柔らかい表情になります。言葉も出るようになります。これは、東京の有名な舞台俳優から直接教わった方法です。何千人も前にして、覚えてきたセリフを演技とともに披露する舞台俳優は、それはそれは極度の緊張の中でステージに出てきます。そこで使う方法だそうです。私も試してみました。こう見えても、私も面接試験等を受けてきました。実際ジャンプすると、緊張がほぐれました。皆さんもぜひ試してみてください。周囲からは、あいつジャンプし始めたぞと思われるかもしれませんが、全然気にしない。恥ずかしくもなんともない。むしろ、就職試験でジャンプする船高生として評判になってきてほしいくらいです。とにかく口を開けて10回ジャンプ。周囲から笑われて来い。そのくらいの気持ちで、合格を勝ち取ってきてください。
どうか、試験の場では、これまでの努力と成長を胸に、堂々と自分自身を表現してください。私たち船高教職員一同、皆さんの挑戦を心から応援しています。頑張れ、船高生!
令和7年9月5日 熊本県立御船高等学校 校長